剣盾旅記録   作:鳴神ハルキ

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アニポケで久々にちゃんとしたポケモンバトルが見れてダイマックスバトルが書きたくなってきました。



18、よくばりもの再び

ガラル鉱山内部でジムチャレンジャーであるビートとバトルをし、自分の未熟さと力不足を思い知った。勝負では勝ったがこちらはポケモンを四体出してやっとの勝利、勝った直後にメッソンも倒れてしまったので実質負けみたいなものだった。

 

(もうみんなに無理はさせられない、もっと強くなるんだ)

 

勝負の後はトロッゴンの背中に乗って鉱山内部を駆け抜け、何とか鉱山の外に抜けることができた。朝に鉱山に入って、出る頃には既に昼過ぎになっていた。

ガラル鉱山からターフタウンまではもう目と鼻の先だがその前に今いるここ、一面の小麦畑が広がる四番道路を抜けなければならない。

 

「もう昼過ぎだしご飯にするか…」

 

ビートとのバトルでみんな消耗しきっている、無理をさせる前に休憩をはさむことにした。

みんなには出発前に購入しておいたポケモンフーズを、俺はいつも通りカレーを作ることにしたが…

 

「米がない…」

 

お米を買っておくのを忘れていた。旅において食料の買い込みは必須事項なことを失念していた。

仕方がないので買い置きしておいたカップ麺を食べることにしたのだがなんとも味気ない、体がカレーを求めている。しかしこの場にお米はないしパンもない、あるのはカップ麺とカレー用のスパイスや野菜や肉にきのみだけである。これでどうやって…

 

「…このカップ麺にカレーを?」

 

突然の悪魔的発想、カップ麺にカレーを放り込むという突飛なアイデアが浮かんできた。

 

「いやいや、カップ麺にカレーなんて合うわけが…」

 

その否定の言葉に俺自身のカレー知識が待ったをかける。

以前にも言ったことだがカレーとは主食に合わせて千差万別にその姿を変えられる万能料理、カップ麺にだけ合わないなどということはあり得ない。という結論を俺の中のカレー知識が導き出した。

というわけで出来上がったカレーにカップ麺をスープごとぶち込んで作り出した即席カレーラーメン、その味は。

 

「う、うまい!カップ麺のジャンクさにカレーの濃厚な旨味がマッチング、お米を一から炊くのに比べて手間も少ないしなにより3分で出来上がる圧倒的スピード!」

 

また一つカレーの新しい扉を開いてしまったことに感動が止まらない。夢中でラーメンをすすり残ったカレースープも残さず飲み干す、体に悪そうな濃い味が落ち込んでいた心に活力を与えてくれる。

ふとみんなを見てみると俺のカレーを見つめている、これは。

 

「お前たちもカレー食いたいのか?」

 

「メッソ!」

「メェェェ!」

「ガァ!」

「コン!」

 

「よぉし!ならみんなでカレーを作ろうか!」

 

ビートとの勝負で沈んだ心もカレーを食べれば回復、カレーは心も体も癒してくれる至高の料理だと改めて学ぶことができた。

メッソンが食材を綺麗に洗い、ココガラが鋭い爪で食材をカット、ロコンの炎で火の準備をしていざカレー作りを!

 

「メェェェ…」

 

爪も火も出せないウールーが落ち込んでしまったので一緒にカレーをかき混ぜることにした、俺がウールーの体を持ち上げてウールーは前足で器用に木べらを持ちかき混ぜていく。

 

「うまいぞ、ウールー。さすが俺のポケモンだ」

 

「ンメェェ!」

 

「メッソメッソ!」

「ガァガァ!」

「コンコン!」

 

他のみんなも混ぜたいとねだってきたので交代でかき混ぜあった。

ココガラが熱でへばり鍋の中に転落しそうになったり、ロコンが苦手な神通力で操ろうとして木べらがカレーの中に沈んでったりとトラブルもあったが何とかカレーは完成した。

お米はなかったのでポケモンフーズにかけて食べることにした。

 

「じゃあ、いただきます」

 

「メッソ!」

「ウンメェェ!」

「ガァガァ!」

「コン!コン!」

 

みんなは夢中でカレーを食べる、よかった味に問題はなさそうだ。俺も一口食べたがなかなかの出来、ポケモンフーズカレー…略して『カレーフーズ』、これは流行る!

みんながカレーを食べているのを眺めていると近くの小麦畑がザワっと揺れる。ここは既に四番道路、ポケモンが出てきてもおかしくはない。

 

「みんな」

 

俺の言葉にポケモン達も気を引き締め小麦畑を見つめる。ざわざわと小麦をかき分け出てきたのは…

 

「ワッパ!」

 

「ワンパチ?」

 

小麦畑から出てきたのはこいぬポケモンのワンパチ。ソニアさんがワンパチを連れているのでよく覚えている。ワンパチはきょろきょろと辺りを見回し、ポケモン達の食べているカレーを見つけると一目散に走りこんできた。

 

「メッソ!?」

 

メッソンのカレーを瞬時に食べつくしたワンパチはすぐ近くのウールーのカレーに目をつける。

 

「メ、メェェ!」

「『ワッパァァ!』」

 

ウールーがカレーを守ろうとすればワンパチがその小さな体から大きな声を出す。これは前にも見た、『ほえる』だ。『ほえる』に驚いたウールーは俺のところにまで走ってくると後ろに隠れてしまった。そういえばハロンタウンでもウールー達を誘導するためにワンパチが牧羊犬として使われていたのを思い出す、ウールーにとっての天敵なのだろうか。

ワンパチは主のいなくなったカレーを食べつくすと次のカレーに目を付ける、しかし三度目はロコンが許さなかった。

 

「コン!」

「ワッパ!?」

 

ロコンの『かなしばり』によってワンパチの体が拘束されると身動きすら取れないワンパチをポケモン達が囲っていく。ウールーも囲みに参加していった。

 

「メッソ…」

「メェェ…」

「ガァ…」

「コンコン!」

 

「ワ、ワパ…」

 

直後、ワンパチは飯の怒りを受けた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「で、お前なんでこんなことした?」

 

「ワ、ワパァ…」

 

どうやらワンパチは俺たちの作り出したカレーの匂いに誘われここまでやってきたらしい。周囲を見渡すとポケモン達がこちらを見ている、え、多くない?

 

「なんでこんなにポケモンが…」

 

「ワパワパ!」

 

ワンパチの話では最近ここに暴れん坊のポケモンがやってきて食料を奪っていくというのだ。そのポケモンはとても強くて自分達では敵いようがなく、ここ数日空腹で喘いでいるらしい。だからカレーの匂いに居てもたってもいられなくなったのか。

 

「ワッパァ……」

「ピカァ…」

「ライライ!」

「ブィ…」

 

「うぐぐ……」

 

野生のポケモン達がすがるような目つきで俺のことを見つめてくる。み、見るな、そんな目で俺を見てくれるな……

結局野生のポケモン達の眼力に勝てず、俺はその暴れん坊ポケモンを退治することになった。

 

 

暴れん坊のポケモンは美味しいものの匂いに釣られるということなのでカレーを作って待つことにした。

 

「あれチャンピオンに推薦されたトレーナーじゃないの?」

「なんでカレー作ってるの?」

「ポケモンジムの直前でおじけづいたとか?」

 

み、見るな、そんな目で俺を見るなぁ!

カレーを作っている俺を横目に見ながら他のチャレンジャー達が先に進んでいく。あぁ、こんなことをしている間にも他のチャレンジャー達との差が…

しばらくカレーを作っていると遠方からゴロゴロと何かが転がってくる。もしかして暴れん坊のポケモンだろうか?

 

「グメメェエ!!!」

 

転がってきたのはウールーなのだが、なんと止まる気配がないだと!?

大事なカレーを守るため俺は突っ込んでくるウールーを受け止めるため前に出る。ぐぅ、さすがポケモンのパワー。転がっていることも合わさって並の『たいあたり』よりも強力だ、だが。

 

「カレーをこぼさせるわけにはいくかぁ!」

 

「グメメェエ!?」

 

転がってきたウールーを投げ飛ばす。カレーには指一本、羊毛のひとつすら入れさせずこの窮地を脱した。

 

「みんな、押さえ込め!」

 

「メッソ!」

「ンメェェ!」

「コンコン!」

 

転がってきたウールーを数で押さえ込む。三匹に勝てるわけないだろ!

 

「えーと、あのう」

 

ウールーを押さえ込んでいると後ろから声を掛けられる。振り返ると日よけ帽子をかぶった優しい表情の男の人がいた、? どこかで見たような。

 

「あぁ!?もしかしてヤローさん!?」

「おや、そういう君はジムチャレンジャーですねえ?」

 

なんと現れたのはターフタウンのジムリーダーヤローさん、昨日開会式で見たばかりだ。

 

「そ、そうです!」

「やっぱり、昨日の開会式で見かけましたよ」

「あ、ともしかしてこのウールーはヤローさんの?」

「ええ、この子はうちのポケモンジムで飼っているウールーです」

 

「す、すいませんでした!!!」

 

ポケモン達にすぐさま指示しウールーを解放させる。さすがジムのウールー、あれぐらいの拘束では一つも傷がついていないことに安心した。

 

「本当すいません、ここに現れているという暴れん坊ポケモンかと思いまして…」

「おや、どうしてそのことを?ぼくもその調査に来てたんですよねえ」

 

ヤローさんの話では最近この辺りを通るトレーナーや農作物にもいくらか被害が出ているという。その調査で来たのだとか。

 

「えっと、カクカクシカジカで」

「なるほど、お昼ご飯を作っていたら野生のポケモンに…」

「ジムチャレンジのほうを優先しないといけないのはわかってるんですけど…」

「いえいえ、むしろいいですねえ」

 

えっ、と顔を上げてみるとヤローさんはとてもいい表情で笑っていた。

 

「よし、では君にこの件は預けましょう」

「え!どうしてですか?」

「ぼくもジムリーダーとして他のチャレンジャーのお相手をしないといけないんですけど、町の人に頼まれたこの案件も見過ごすわけにはいかないんですねえ。というわけでこの件を解決してくれましたら一番に君と戦うことを約束しましょう」

「いいんですか!」

 

ヤローさんがこの件を解決すればすぐに戦ってくれると申し出てくれた。既に俺はいくらか出遅れてしまっている、さらに最初のジムということでターフジムには既に多くの挑戦者が順番待ちしているらしい。その順番を飛ばしてジムに挑戦できるというならこちらにとっても好都合だ。

 

「あ、でも……」

「でも?」

「やっぱり遠慮しておきます」

「おや、それはどうして?今からでは結構待つことになると思いますよ?」

「出遅れたのは自分の責任ですし、それにこの件は俺が自分で解決しようと思ったことですから。他のチャレンジャーにまで迷惑をかけるわけにはいきません」

 

成り行きとはいえこれは俺が野生のポケモンから受けた案件、そのしわ寄せを他にまで及ぼすわけにはいかないのだ。

 

「あ、その代わりと言っては何ですけど今からジムの順番待ちに登録しておいてもらえますか?いつまでかかるかわからないので…」

 

ヤローさんは俺の申し出を快く承諾してくれた。ふぅ、これでなんとか心残りはなくなった。思う存分ポケモンの捜索に意識を向けられる。

 

「それではお願いしますね」

「ええ!任せてください!」

「ふふ……チャンピオンが推薦したというのもわかる気がしますねえ」

 

最後にヤローさんは何かつぶやきながらターフタウンへと戻っていった。さて、気を引き締めていくぞ。

 

「って、カレーの火かけっぱなしだった!」

 

カレーの火はメッソンが消火してくれていた、やっぱりお前は最高の相棒だ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ヤローさんと別れてしばらく経った。お昼過ぎだった時間は既に夕方に差し掛かっている。

 

「今日は出てこないのかねぇ」

 

「ワッパ!」

 

ワンパチと二人暴れん坊が出てくるのを待つが如何せんなかなか出てこない。もはやカレーは出来上がってしまっている。

 

「やることないなぁ…」

 

「ワッパ…」

 

二人で暗くなってきた空の星でも数えようかと考えていたその瞬間、小麦畑からとんでもない速度で何かが接近してくる音が聞こえる。

ワンパチを見てみるとグルルル!と威嚇の態勢に入り始めた。おそらくビンゴだ。

小麦畑をかき分けついに暴れん坊がその姿を現した!

 

「お、お前は!」

 

「ワッパ!ワッパ!」

 

「バリ!バリス!」

 

何と出てきたのはヨクバリス、しかもなんだか見覚えがある。

 

「あ!お前一番道路で出会ったあの!」

 

そう、かつて一番道路で俺の『やすらぎのすず』を狙って現れたヨクバリスだったのだ。たしかにこいつの強欲さは並ではない、いくらでも食料を求めていくのだろう。

 

「お前なんでこんなところに!」

 

「バリィ? ッ!ババリス!」

 

俺の顔を思い出したのかヨクバリスの顔が驚愕に包まれる。かつて自分を降した謎の格下の登場に混乱しているようだ。

 

「いけ!ウールー!」

 

「ンメェェ!」

 

あの時ヨクバリスを降したウールーを出す、こいつの強さはあいつも知っているはずだ。

 

「ワッパ!ワッパ!」

 

「お前も協力してくれるのか?」

 

「ワッパ!」

 

ワンパチも俺に協力を申し出てくれた、あの時と同じ二対一だが俺もウールーもあの時の俺ではない!

 

「行くぞ、『たいあたり』!」

 

ウールーの『たいあたり』がヨクバリスを吹き飛ばすが意外に身軽なのかくるりと一回転して地面に着地をする。やはり強い!

 

「バリス!」

 

ヨクバリスが跳躍しウールーへとダイブする、『のしかかり』だがその技はもう知っている。

 

「ウールー、『まるくなる』」

 

あの時と同じようにウールーは体を丸め攻撃に備える。

 

「バリィ」

 

しかしその瞬間ヨクバリスの顔がニヤリと笑う、ヨクバリスはそのままウールーへとダイブすると小さなクレーターを作り出す。

 

「バリス!」

 

「ンメェェ!?」

 

ヨクバリスはウールーの体にのしかかったままその腕を首に回す。ブチブチと何かがちぎれるような音が聞こえてくるとウールーが突然慌て始め『まるくなる』を解除してしまう。ヨクバリスは『まるくなる』を解除したウールーの顔を殴りつけ近くの壁に叩きつけてしまう。

 

「ウールー、どうしたんだ!」

 

「ンメメエェェエエ!!」

 

ウールーが今までいたこともないほど怒りをあらわにする。ヨクバリスを睨み付けると奴は手のひらで何かを転がしてニヤニヤと笑っている。それは銀色で、丸くて、ちぎれた糸のようなものがついている…

 

「『やすらぎのすず』を!」

 

「ンメメメェェェ!!」

 

そうだ、ウールーの首にはユウリからもらった『やすらぎのすず』をかけていたのだ。さっきのブチブチという音は『やすらぎのすず』を通していた紐を引きちぎる音だったのか。

 

「ウールー、落ち着け!」

 

「ンメェェエ!」

 

鈴を奪われたウールーは怒りで我を忘れ、俺の指示も聞こうとせずヨクバリスに突撃する。それをヨクバリスが華麗に躱し逆に反撃を与える。吹き飛ばされたウールーはそれでも止まらず、がむしゃらに突撃を続ける。

 

「くそ、どうしたら…」

 

「ワッパ!!」

 

どうすればいいか途方に暮れているとワンパチが俺に向かって吠えてくる。

 

「ワンパチ、まずはウールーを正気に戻すぞ『ほえる』!」

 

ワンパチは争いあうヨクバリスとウールーのもとへ走りだす。二匹とも互いにしか目が言っておらずワンパチのことを少しも見ていない。

 

「グルルルル、『ワッパァァ!!!』」

 

「「!!?!?!?」」

 

ワンパチの『ほえる』の大声量に二体の動きが止まる。ヨクバリスもだがウールーは先ほどまでの怒りもその瞬間だけは成りを潜めさせることに成功した。

 

「ワンパチ、『ほっぺすりすり』」

 

「ワパパ!ワッパァ!」

 

動きの止まったヨクバリスに頬をこすりつけ強力な静電気を流し込む。ヨクバリスはその電気によって『まひ』状態となり体を硬直させる。

 

「ウールー!『にどげり』!」

 

「ッ! ンメェェ!」

 

正気に戻ったウールーの『にどげり』がヨクバリスに炸裂する。体をしびれさせ効果抜群の攻撃をくらったヨクバリスはたまらず膝をつきその手に持っていた『やすらぎのすず』を落とす。

 

「バ、バリス!」

 

「ンメェェ!」

 

自分の手からこぼれ落としたものを拾おうとしたヨクバリスの顔にウールー怒りの『にどげり』が再度炸裂する、俺指示してないんだけどね。

吹き飛ばされたヨクバリスは地面に伏している。既に奴はボロボロだ、あとはヤローさんに頼んでこのヨクバリスをどうにかしてもらえば…

 

「バリィ!!!」

 

そんなことを考えていると、ヨクバリスは自分の頬から何かを取り出すと頬張り始めた。

 

「あれは、きのみ!」

 

オボンのみやクラボのみなど複数個のきのみを食べつくしたヨクバリスはその体力と状態異常を完全に回復し立ち上がったのだ。まさかきのみを隠し持っているとは…

しかし復活したヨクバリスは攻撃をしてこない、不思議に思っているとヨクバリスは俺たちに背を向けて逃げ出し始めた。そのあまりの潔い逃げっぷりに俺もポケモン達も目が点になってしまった。

 

「ま、待て!」

 

正気に戻った俺達が追いかけるがもう遅い、奴は四番道路にかかる川まで逃げ込むと勢いよく飛びこんだ。暗くなった川にまで入り込むことはできず俺達は立ち尽くす、まさか逃げられるとは…

 

その後ヤローさんに連絡を取り暴れん坊の正体がヨクバリスだったことと逃げられてしまったことを説明した。

 

「…ということで奴には逃げられてしまいました」

『なるほど、そうだったんですねえ』

「すいません、あんな大見得切っておきながら」

『いやいや、これでしばらくは被害が出なくなりますよ。ヨクバリスの撃退、ありがとうございました。この間にいくつか対策を立ておきますから安心してください』

 

それでは、とヤローさんとの電話を切れた。俺ができるのはここまで、あとはヤローさんに任せよう…

 

「あー!でも悔しいな。結局あいつには逃げられちゃったし」

 

悔しくて道路に寝転がってしまうとウールーとワンパチが寄ってくる。

 

「そうだ、お前の鈴をもう一回つけてあげないとな」

 

「メェェ…」

 

自分のお気に入りの鈴を咥えてうなだれているウールーをボールに戻す。今度はもっと頑丈な紐でかけてあげよう。

 

「ワパワパ!」

 

「ワンパチ、お前もありがとうな。これでお腹一杯ご飯が食べられるぞ」

 

ワパワパと俺の顔をなめてくる。

 

「ちょっと、顔がべたべたになっちゃうよ」

 

それでもワンパチは顔を舐めるのをやめない。この執拗に何かを訴えてくる感じには覚えがある。

 

「…俺と来たい…とか?」

 

「ワッパ!ワッパ!」

 

さらに勢いを強めて俺の顔を舐めようとしてきたワンパチを顔から引きはがし、まっすぐに顔を見つめる。そのキラキラと輝く瞳は今空に輝いている星のようだ。

 

「よし!なら俺と行こう!」

 

「ワッパ!」

 

俺はワンパチを地面に下ろしてモンスターボールを投げつける。ボールはワンパチを吸い込むとカチ、カチ、と震えた後ポン☆と音を鳴らして止まる。

 

「ワンパチ、これからよろしくな」

 

 

俺は5体目の仲間が入ったボールを腰に釣るすと四番道路を抜けターフタウンへと走り始めた。

さあ、ついにジムリーダーとの初勝負だ!

 

 




…待ってくれ、どうしてヨクバリスが出てきているんだ。俺にもわかりません。
話を書く前は特大バケッチャを退治するはずだったんですけどいつの間にかヨクバリスになっていました。もしかして準レギュラー入り?
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