ヒーローには興味ないですが、弟がなってというのでヒーロー目指します。 作:アリア・ブレイズ
「えっ⁉︎ 姉ちゃんヒーロー科受けないの⁉︎」
事の発端は20分前に遡る。
「うーん、進路どうしようか?」
自室の勉強机に向かいながら高校の進路について悩んでいた。
「候補は雄英、士傑、傑物学園、勇学園の4校。うーん、よし、雄英にしよう。家から近いし」
近いからという理由で国立受ける人はあまりいない。まぁここにいたが、、、そう、飛耀は頭が良かった。全国模試でもトップ3に入るほど。
「あとは学科をどうするかだね? ヒーロー科とサポート科には興味ないし普通科か経営科のどっちかだね。まぁ起業したいと思ってないし第1志望は普通科、第2志望は経営科で決定だね」
サラサラと進路用紙に第1志望、雄英高校普通科、第2志望雄英高校経営科と記入する。
進路も決まったし、読みかけの本でも読もうかなと思っていると、
「姉ちゃん! あのさ!」
バァンという音が鳴りそうな勢いで紫耀が部屋に入って来た。
「びっくりした⁉︎ 紫耀ノックしてっていつも言ってるでしょ?」
「あっ、ごめん。忘れてた」
「それで何か用?」
まぁなんとなく予想はついているけど、と思いながら紫耀に聞く。
「進路の事なんだけどさ、姉ちゃんはどこ受けるのかなって参考にしようと思って」
因みに飛耀と紫耀は双子というわけではない。飛耀が四月、紫耀は三月生まれだ。
「私? 私はとりあえず雄英にしようかなって思ってるよ。家から近いし」
「なら俺も雄英にしよう。まぁ姉ちゃんのヒーロー科と違ってサポート科だけど」
「えっと、紫耀、私ヒーロー科は受けないよ?」
そして話は冒頭に戻る。
「えっ⁉︎ 姉ちゃんヒーロー科受けないの⁉︎」
と驚きの声を上げる。そもそもこの世代でヒーローを目指さない者は少ない。
「なんで⁉︎」
「なんで、って興味ないからね。ヒーローに」
「そんなの勿体無いよ! だって姉ちゃんの個性明らかヒーロー向きじゃん!」
「まぁ、そうだけど」
「ならヒーロー科受けた方がいいって絶対!」
と熱く語る弟。
そう言われても興味がないんだけどなぁ、と思いながら弟の言葉を聞いていた飛耀。だが次の言葉にその考えを改めさせられる。
「姉ちゃん、お願い。ヒーローになって?」
その言葉に雷が落ちた。実際には雷は落ちていないがそれくらいの衝撃が飛耀には感じられた。その言葉に飛耀の考えは変わった。そう、飛耀はブラコンだった。因みに本人の名誉の為に言うが、弟を性的に見るブラコンではなく、ただただ弟のお願いに弱いブラコンだ。どう違うのかはイマイチわからないが取り敢えず弟を可愛がっている姉という認識で納得するといいだろう。
「はあ、わかった。そこまで言うならヒーロー科受けるよ」
「やった! ありがとう姉ちゃん!」
ブラコンな姉はありだと思う。今日この頃。