東方 白狼物語   作:蛙の歴史

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それはそれは小さな芽

突如現れた彼は、灰色の翼を持っていた。

 

「ふむ、俺に話があるのか?なら時間を改めて欲しいな。」

 

「いやいや、君とそちらの白い『物』に話があるのだよ。」

 

そう男が言うと、椛のほうを見る。

俺は一度大きく息を吸い、ゆっくり吐き出してから口を開いた。

 

「ほうぉ?」

 

美鈴や椛は直ぐに、寝ているものを瞬時に起こすような………

そんな低く確かに相手を確実に否定し制圧し反撃を許さないような声を、彼女達は、まだ俺の口から聞いたことはなかった。

そして、『人間である』俺自身の霊力もダダ漏れになっていた。

 

「おやめなさい!」

 

突如聞こえた声に、冷静に戻り聞こえてきた外を見る。

そこには……………

 

「こんな夜遅くに争う等はこの閻魔が許しません!」

 

緑髪の幼女がいた。

 

「…………………………………………立ち話もなんだ入れ」

 

俺は、無視を決め込むことにした。

こいつとはじっくり拳でO☆HA☆NA☆SIしなくちゃだからな。

 

「…………四季様、無視されてますね」

 

「……………うるさいですよ小町」

 

幼女は、一緒にいる赤毛の巨乳と話している。

今はコイツにかまってる暇はない。

 

「あの?朧さん?」

 

「なんだ椛?」

 

「そこにいる方、四季映姫様は幻想郷の閻魔様ですよ?」

 

ほぅマジな閻魔だったか。

まぁなにはともあれ…………

 

「椛、お茶の用意を………それが終わったら寝てるやつが起きてるかどうか見て来い。」

 

椛は直ぐに取り掛かる。

していう俺は………

 

「じゃ早く入れ。そこの幼女共にな。」

 

幼女じゃありません!という抗議は聞こえなかったことにして客人を招き入れた。

 

 

 

 

 

「申し遅れました。私妖怪の山最高権力者の天魔『時染 俊(ときぞめ しゅん)』と申します。」

 

「私は、四季映姫・ヤマザナドゥ。こちらは死神の小野塚小町。」

 

「おぅ、俺が万事屋 盃のオーナーにして大黒柱。暁 朧だ。」

 

三人で向かい合うソファーに座り、自己紹介を済ませ本題に入る。

 

「さて私天魔が、直々に来たのは今回貴方が所有する白狼天狗と出来損ないの河童の処分件で訪れました。」

 

「処分ね。……まるで物扱いだな。」

 

「ふふふ、所詮河童や白狼天狗等。私達にとっては『ゴミという物同然』っ!?」

 

時染が、喋るのを止めたのは辞めざるおえなかったからだ。

いや正確には俺がそうさせた。

俺は、目で見えるほどに霊力を発していた。

物扱いされる家族を黙って聞く事は俺にはできない。

だから……………

 

「もういっぺん言ってみろ。次はお前の首がトブゾ?」

 

俺は、最大の威圧に入る。

そして今度は、映姫の方を向き来た理由を問う。

 

「私はただ単に、住民登録書を書いて欲しいのです。」

 

わぁ、すっごい穏やかだー

再び時染に、視線を移し他に無いのか?という目線で睨む。

 

「えぇ一応、貴方同然の罪人扱いですが、今度開かれる幻想郷一武闘会で優勝していただければ罪を免除。更に願い事が私が叶えられる限り3つ叶えましょう。」

 

「ほう?「ただし」………」

 

時染はそこで区切り、うすら笑いを浮かべる。

 

「貴方のような人間には条件がありまして、『人間は一試合に一太刀のみの攻撃』とされています。それでも飲みますか?」

 

なんだ、そんなことか。

俺の答えは勿論yesだ。

 

「それでは、開催は今週末の日の入りの少し前になります。」

 

 

 

 

 

 

時染は去り、映姫達も帰った後俺は、独りで酒を飲んでいた。

夜に浮かぶ月は、満月に近しい形をしている。

とても良い心地の良い月明かりだ。

 

「にぃ?」

 

「菜々か。起きちゃったか?」

 

菜々は、俺の後ろから近づいて来る。

もう若干冷えるのか毛布を羽織っている。

 

「フランと美鈴は?」

 

「良く寝てるよ。」

 

そうか。と答えまた酒を飲む、すると菜々は俺の膝の上に乗り見上げてくる。

 

「ここで寝ちゃダメ?」

 

「…………流石に風邪引くぞ、それに酒臭いぞ?」

 

「にぃなら平気」

 

そう言いつつ、胡座の中心で丸くなる菜々。

俺は髪を撫でつつ、数日後に訪れる戦闘を思いまた酒を飲んだ。

 

「…………ねぇにぃ?」

 

 

「ん?」

 

「………なんかお話して?」

 

お話か、そうだな。

 

「内容は気に入るか分からないけど……昔、昔………」




この後昔話が入ります。

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