東方 白狼物語   作:蛙の歴史

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皆さんこんにちは。

少し書くのに手間取ってしまい投稿が遅れました。

と言うことで、どうぞ。


鬼ごっこ

「ここは?」

 

あれから……どれくらいたっただろうか?

 

俺の目の前には2匹の獣……

 

1匹は紫でもう1匹は黄色

 

その2匹は互いにくっつき合い1つの黒い『何か』に変わる。

 

その『何か』は口を広げ俺を呑み込んだ。

 

俺は呑まれたが……正確には体内なのかすら分からない。

俺が見渡せる限り、360°全てが暗闇だ。

 

そこに……光は無かった。

 

 

 

「ん……………」

 

俺は奇妙な場所で目が覚めた。

背中には柔らかい布団の感触、俺は天井を見上げている。

 

首を回すと………

 

「…………………スゥ」

 

俺の『無いはずの右手』を手に包んで、座って寝ている椛がいた。

 

俺は、それを確認して安堵しもう一度眠りにつこうとして………

 

(あら?もう寝てしまうの?)

 

小声が間近から聴こえて、思わず声をあげそうになる。

 

(なんだ、紫さんですか。脅かさないで下さい。)

 

(それは白狼天狗を3人殺したから?)

 

それを聞いて初めて殺めた間違いに、震える俺がいた。

 

(大丈夫よ、死んだのは1人だけだから。)

 

話によると、死んだのは最後に決めた1人だけ残りの2人は軽傷ですんだとか。

 

(さて、貴方はこれからどうする気なの?)

 

そう問われ俺は、少し考える。

 

(まず何処かに、人が多くいる場所で暮らします。そこの椛と一緒に………)

 

(そうね、一緒に居た方が確かにいいわね……それと)

 

(それと?)

 

(名前……変えるといいわよ)

 

(そう………ですね)

 

俺は、そう答えながら紅く染まった月を見ていた。

 

(あぁ後…貴方少し武器変えてみない?)

 

(それはまた突然ですね………)

 

(武器は知られてるのだから、念のためよ。)

 

(それと、新しい服装も置いとくわね。)

 

(何から何まですみません。)

 

(良いのよ、どうせ私の為に働いて貰うんだから)

 

あははは………さいですか。

 

そこで俺は、自分の名前を思いついた。

 

(俺の名前なんですけど…………)

 

紫は、名前と理由を聞き

 

(成程ね。確かに今の貴方には、ピッタリね。)

 

そう言い夜が更けて行った。

 

 

 

 

「椛、いくつか質問していいか?」

 

今は、正確には分からないが俺の体内時計はAM7時をさしている。

そしてこうやって起きて、椛に質問しようとしているところだ。

 

「はい、構いません。」

 

「まず1つ、此処は何処だ?」

 

「此処は永遠亭。幻想郷にある人間の里をはさみ、妖怪の山の反対側の竹林内にあります。」

 

「ふむ、妖怪の山から出来るだけ離れるなら最適な訳か。なら2つ……」

 

そう言い一旦切った。多分この質問の答えしだいで今後が決まるから。

 

「俺は何日寝ていた?」

 

「3日間です。」

 

「3日間か……随分と長いな。

その間に、天狗達が捜索範囲を広げていたら…」

 

「あの………その事なんですけど「あっ!」!?」

 

椛の後ろからの声に、若干ビビリつつ声のした方を見ると……

 

「あっ………」

 

そこには、椛に滝に落とされた後に会った天狗の子がいた。

 

「どうも!清く正しい射命丸文です!またお会いしましたね。」

 

「えっ!?知り合い何ですか?」

 

「んー前にちょっと」

 

確か……ガン無視してたような記憶が………

 

「まぁいいか…で単刀直入に要件はなんだ?」

 

「ふぇ?」

 

文は、首をかしげたが俺は続ける。

 

「だからわざわざ、俺を待ってた理由だよ。」

 

「理由?ってなんですか?」

 

椛に問われ俺は答える。

 

「簡単だよ。普通俺の覚醒を待つ必要がない。何故なら寝てるうちに、俺の命を材料として、椛を脅せば万々歳なんだから。」

 

俺はそう言い文の眼を見る。

文は根負けしたようで、溜息をつき語り出す。

 

「いえ、椛が笑顔を見せた相手がどのような、人か見ておこうかと……」

 

「で、結果は?」

 

「なんとも言えませんね。まだ……」

 

「どうすればいい?」

 

俺は、シンプルに聞いた。

俺は直感していた。

文に認められれば、力を借りれるかもしれないと!

 

「そうですね。なら鬼ごっこしましょう。」

 

「ほう?鬼ごっこね。」

 

「文様!」

 

「どうします?受けますか?」

 

「良いだろう!それで鬼はどっちだ?」

 

「鬼は、貴方……私は逃げます。」

 

「文様!それなんでも酷です!」

 

椛が、本気で取り乱してきた。

 

「大丈夫だ。相手がどんな事をしても今は勝てる自信がある。」

 

俺はそこで胸を張る。

 

「それでは、詳細の説明ですが………」

 

 

文が提示したのは、以下のような条件だ。

 

1 範囲は永遠亭の竹林のみ

2 能力の使用を認める

3 1時間後までに捕まえなければ負けとする

 

 

 

俺は、文の条件を飲み永遠亭の玄関にいる。

3分後にここからスタートだ。

文は既に竹林に逃げている。

ちなみに、俺の服装は紫が用意してくれたのだが………

 

「流石にこれは……」

 

それは赤と黒の白狼天狗男性用戦闘服だった。

俺は、着慣れない服を着て時間を待っていると

 

「顕悟さん……」

 

椛が心配そうに、声をかけてきた。

 

「そんな心配すんなって……」

 

「ですが!」

 

「大丈夫、理論上……成功する、はず」

 

「はずって確証はないんじゃないですか!」

 

「じゃあ宣言しよう。確実に捕まえてくるよ。」

 

俺はそう言いながら、玄関に手を掛けあることを思い出して180°回転する。

 

「そうそう椛、これは俺のお願いなんだけど……」

 

「なっなんでしょうか?」

 

俺は椛を指さしつつ

 

「俺に対する敬語を辞める事!異論は認めん!」

 

椛は、拍子抜けしたようでポカンとしているが数秒たってから

 

「はい!」

 

笑顔で答えてくれた。

 

「さてと、じゃ!」

 

俺は玄関を開け、3日ぶりの青空を見る。

 

「まずは………両足を中心に縦80cmの台風」

 

俺は、足を台風に乗せ空を舞う。

 

若干、永遠亭の住民

名前は、鈴仙?だったかな?

台風の風平気だったかな?

 

「まぁいい、これが成功したんだから………」

 

俺は、顔がにやけつつ地上に手を向けた。

 

 

 

「ふふふ、あの方もこの迷いの竹林では手が出ないでしょう。」

 

文は竹林の中を飛行して移動している。

そう、此処は迷いの竹林

迷えばまず命はない。

 

「さぁどうでますか?」

 

その直後だ。

文は、移動をやめ宙に浮きただただ耳を澄ませる。

文が聞いている音は、地鳴りに近いが地面は揺れていない。

それではこれは?

 

 

 

「はぁはぁいくぞ!」

 

向けていた『手』を高らかに上げ、振り下ろす!

 

その瞬間、その動きに合わせ全ての竹林は地の中に消えた。

いや、正確には竹の生えていた『大地ごと』沈めた。

いわゆる地盤沈下というものだ。

地盤沈下は大量の揚水等により地面が沈む現象だ。

一旦沈下した地盤は元に戻らないが、

 

「俺にはそんなの関係ないからな。」

 

そして竹林が消え、なおかつ高い所から文を見つけることは造作もないことで

 

「なっ!」

 

「見つけたぞ!」

 

「これは……天子さんと同じ大地を操る能力!?」

 

今度は、文に手を向ける。

正確に、確実に、この世界に重力があるように!

 

「俺の手と、文の引力最大!」

 

引力とは物と物とが、たがいに引き合う力。

物が下に落ちるのは、地球とその物との間に引力がはたらいているためである。

何にでも引力とは働いているが、小さい為物とはくっつかない。

 

だが、もしもこの引力を最大限に強くしたら?

答えなど1つだ。

 

「あややややや?!!」

 

案の定文は、自分の意志とは関係なく俺の所に、俺の手に向かってきている。

 

さぁ少し物足りないがこれで、終わりだ!

俺は文を掴む為手を伸ばす。

 

 

ぷにっ

 

 

「…………ん?」

 

なんだ?今の手の感触は……

俺は、訳が分からないまま文を見ると

 

「……………………っ!」

 

顔を真っ赤にした文がいた。

 

「いッ…………」

 

「い?」

 

文が何かを言いたいことが、あるのだろう。

俺は黙っていると……

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁあ!!!」

 

ビタン!

と甲高い音が、俺の頬からなるのと文の悲鳴が重なった。

 

「あべしっ!!!」

 

俺は文にぶたれそのまま手を離し………

 

落下して、気を失った。




はい、という訳で文さんに打たれたわけですけど……

今回は、どうでしたでしょうか?

意見や訂正箇所、誤字脱字がある場合はコメントしてもらえると幸いです。
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