「進捗も申し分無いですわ。流石、『群青の配達人』ね」
ある日。
赤城様に進歩報告の為に書類を纏め、提出しに行った時だった。
「群青……?」
「あら、存じて居なかったのですか?」
「え、えぇ……何分、そう名乗った事はございませんので」
「重桜の海をカミのお力を分けられたとは言え、人の身で横断する貴方の姿が評判になっているそうですよ」
「そ、そうなんですか……」
そんな風に言われてるなんて知らなかった。
報告も終わった様だしそろそろ帰……。
「お待ちなさいアカツキさん」
「は、はい」
なんだか、険しい顔をして糾弾しそうな勢いだ……。
「貴方、いつ休みましたか?」
「え?あー、はい。ちゃんと就業後に……」
「ち・が・い・ま・す!!休日です休日!貴方2週間続けて配達してるじゃありませんか!」
……アレ?
「今日、何日か分かりますか?」
「えっと、9日」
「16です!どうして一週間もズレてるんですか!!と言うか周りも止めなかったんですか!?」
「え、あー……すみません。友達居ないもので……」
「……ごめんなさい」
「いえいえいえそんな……謝らないでくださいよ」
赤城様がちょっと泣きそうな顔で頭を下げてきたので慌てる。
「……隼鷹が何か言いませんの?」
「隼鷹ですか?……やりたい事が見付かって、それをしたいなら……応援するとは」
「はぁー……あの子ったら……愛宕は?」
「先週……ああ、先々週か。夕食一緒にとって以来会っていません」
「………………アカツキイサムさん」
「は、はい……」
「休みなさい」
「えっ」
「貴方は、今日から4日、休暇を取りなさい!」
バシーン、と顔に休暇願いを叩き付けられた。
――――――
赤城様の印鑑が押されていたため、秒で受理され今日から休みになってしまった。
「何をしよう」
趣味も無く、友人も居らず。
休日に何かしているかと聞かれると、鍛錬か寝ているかだ。
(何しようかな……取り敢えずリバーストライクの整備して洗濯して……今日は温泉でも入りに行こうかな。あ、髪も伸びてきたし切らないと……でも隼鷹怒るしな)
以前自分で髪を切ろうとした時、隼鷹が止めに来て物凄い剣幕で怒られた事がある。
キレイな髪なのに勿勿体無い、と。
それ以来俺の髪を切るのは隼鷹の仕事になりつつあった。
目の前にあった自動販売機に硬貨を投入して、MONSTERを買う。
最近これ飲もうとした時に毎回誰かに会って何か言われてる気がするんだよね。
「……あら、アカツキさん。まだ帰ってなかったのですね」
ほらぁ誰か来た……。
「赤城様……?!どうして此方に」
「私も、たまにはお茶以外の物も飲みます……あら、それは」
「え、あー……これは」
「……はぁー……休みも取らず、挙げ句にその様な飲料まで。恐らくちゃんとした食事も採っていませんのね」
「え、あ、あはは……」
ビンゴである。
酷いときには朝飯すら抜いている。
「笑って誤魔化すんじゃありません。はぁ……もし?今夜予定はお有りですか?」
「い、いえ……特には」
「では、今夜ウチにいらっしゃい。仕事頼んでしまっている手前、倒れられては困ります。ご馳走しましょう」
「えっ……えぇぇぇぇぇぇぇ?!!?!?!!」