後日。
朝イチで赤城様に呼び出しを食らい参上する羽目になった。
「……まずは、無事を確認出来て何よりです」
……赤城様に何となく疲れが見える。
恐らく、寝ずに色々と処理をしていたのだろう。
俺も何だかんだ寝れたのは3時間くらい前だった。
「はい」
「さて、昨夜の襲撃ですが……ロイヤルの者というのは確実です」
「ベルファスト……でしたっけ」
ロイヤルメイド隊メイド長、軽巡洋艦ベルファスト。
ロイヤル所属KAN-SENの中でもぶっちぎりの実力者。
何故メイドなどと言う組織作っているのかよく分からないけど。
「ええ。彼女たちが何を目的で重桜に侵入したかは定かではありません。ロイヤルを問い正そうにも物的証拠もありませんのではぐらかされるに決まっています」
そこで、と前置きして赤城様が書類を出す。
「計画を早めます。イサムさんには悪いですが出発が来週に早まる事を了承してくださいまし」
「来週、ですか。思ったより早い訳ではないですが…」
元々来月の予定だったので早まった事に変わりはないが。
さて、それまでの配送どうしよう。
「代わりの者はいくらでも居ます。唯一、水上を自由に行動できる人間は貴方くらいしか居ませんが」
そういう事らしい。
「分かりました」
「また後日、詳しい説明をします。今日は休みなさい」
「ありがとうございます」
ふと、気になる事が一つ。
「……同行者って、誰か居るんですか?」
「KAN-SENを増やせばそれだけ他の勢力に嗅ぎ付けられますし……まだ検討中ですわ」
――――――――――
「イサムさん」
なんだか最近誰かに呼び止められる事が増えたな。
立ち止まり、振り返る。
能代だ。
「やぁ能代。どうしたの?」
「どうしたではありません。ロイヤルのKAN-SENと戦ったと聞きましたが」
「俺は戦ってないよ」
「?では何故無事なのです」
「狼さんが助けてくれたんだよ」
「なっ!重桜の狼を見たのですか!?どんな御仁でしたか?!背は、歳は!?」
能代に襟首を掴まれてめちゃくちゃ揺すられた。
もしかしてファンだなこいつ!
「い、言えないよ!」
「くうぅ……ひと目見てみたかった……そして出来れば手合わせを」
「いやいやいや」
何だかんだ能代も戦闘狂みたいなフシあるね。
「なんか狼さん、そういうの嫌いっぽくて」
「シノビですからね!存在は秘匿しないといけませんもの」
あのKAN-SENに秒でバレてた気がする。
やっぱりそういう訓練とかしてるんだろうか。
隠密対策みたいな。
「そうそうイサムさん、そろそろ出発ですよね」
「うん、来週」
「私は大規模艦隊の方の護衛に当たりますので同行できないんですよね……」
「ありがとう、気持ちだけでも受け取るよ」
「そういうわけで、どうぞ」
す、っと能代が何か差し出した。
「これは?」
「お守りです。きっとイサムさんを守ってくれますよ」
神社でもよく売っているような見た目のお守り。
よく見ると手作りだ。
「ありがとう」
「鏡面海域の出現も減ってますけど、やっぱり他陣営との諍いに巻き込まれるかもしれません。ご武運を」
お久しぶりです。
ちょっと腐ってたのでしばらく休止してました……。
完結せずに放り出すのはやっぱりできないので戻ってまいりました。
色々とすいません…。