【完結】レッドアクシズ・ストランディング   作:塊ロック

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第二十七話 重桜軍の落とし物を回収せよ

『お久しぶりですね、イサムさん』

 

応接間に取り付けられたモニターに、赤城様が写し出された。

一度目の遠征で引かれたインフラの賜物だとか。

 

『あら、貴女……』

 

赤城様が大鳳さんを見て目を丸くした。

大鳳さんは凄く気まずそう。

 

「どうも」

『沈んだと報告を聞いていましたが……生きていたのですね』

「イサム様に、助けて頂きました」

『イサムさん……貴方も随分とお人好しですね』

 

呆れたように赤城様がため息を吐いた。

 

「それで、赤城。今回は何の用?」

 

隼鷹が話を進めてくれた。

赤城様の事だ。

流石に何かしらの用件があって俺に連絡を寄越したに違いない。

 

『大鳳を拾ったと言う事はやはり近辺で戦闘が発生したようね……』

 

赤城様が一人で何か納得している。

珍しく煮えきらない。

 

「赤城様?」

『イサムさん。今任務中で手が回らないと思いますが、1つ緊急の案件があります』

「は、はい」

『そちらの大鳳を含む護送部隊の運んでいた荷物を回収、それが出来なければ破壊してください』

 

大鳳さんの運んでいたもの……?

 

「赤城!アレは……!」

『大鳳、案内くらい出来ますよね?』

「アレは鏡面海域で起こった戦闘ですわ!回収出来るとは思えません!それに、イサム様は人間です、危険すぎます!」

 

大鳳さんの剣幕にびっくりする。

鏡面海域……?

 

『……指揮官に捨てられて、今度はイサムさんに尻尾を振るつもりですか?』

「っ!!」

 

大鳳さんの表情が変わる。

……赤城様を、睨んでいる。

 

『まぁ、構いませんが』

「あ、赤城様!」

 

この空気で口を開くのは、ちょっと勇気が必要だった。

 

『なんでしょうか』

「いくつか聞きたいことがあるんですけど、取り敢えず一つだけ」

『はい』

「大鳳さんの保護をお願いします」

『「!』」

「指揮官に捨てられた、と言うのが本当なら……大鳳さんは原隊に帰れません。それまで……」

「イサム様!大鳳は貴方に着いていくと言いました!」

「駄目だよ、大鳳さんは病み上がりじゃないか。休むべきだ」

 

つい昨日、沈没寸前だったのを回収したのだ。

鏡面海域と言うのがどの様なものか知らないけど、連れて行くべきじゃない。

 

『わかりました。しかし、任務が優先です。その大鳳を連れて指定の海域へ向かい、物資を回収して来てください』

「あ……」

 

それを言って、赤城様の通信は切れた。

 

「……どうして」

 

大鳳さんが俯いて呟いた。

 

「……さっきの話が本当なら、大鳳さんは少し休むべきなんです」

「でも、大鳳は……」

「任務が終わったら、また会いに行きます」

「……約束ですよ」

「はい」

 

隼鷹が、なんとも言えない表情で見ていた。

 

 

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