【完結】レッドアクシズ・ストランディング   作:塊ロック

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あけましておめでとうございます。
今年もしぶとく路肩の雑草の様に生きてますので、まだ私の作品読んで下さる方がいらっしゃるならば、どうかもう少しお付き合いください。


第三十三話「配送再開」

「では、私は大鳳さんを連れて一度本部に戻ります」

 

翌日。

能代が風邪をひいてすっかり弱っている大鳳さんを担いでいる。

 

「ごほっ……うぅ、大鳳も最後までイサム様の傍に居たかったのにぃ……」

「自業自得よ。さっさと帰って直してから出直してきなさい」

 

……隼鷹が、言外にまた来いと言っている。

ちょっと驚いて隼鷹の方を見てしまった。

 

「……何」

「何でもないよ。大鳳さん、お大事に。俺の連絡先、取り合えず渡しておきますね」

「!!!!!ありがとうございますイサム様ァ!!ごほっ!!げほっ!!」

「わ、わぁ大丈夫!?」

「「はぁー……」」

 

二人が盛大にため息を吐いた。

 

「行きますよ、大鳳さん」

「大鳳はいつでもどこでもはせ参じますわぁぁっぁぁぁっぁああ!!!」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

洋上を、二人で並んで走っている。

お互いに無言だ。

 

「………………」

 

静かだ。

波の音、トライクの音しかしない。

 

「………………静かね」

「そう、だね」

「騒がしいのが居たから、かな」

「かもね」

 

二人だけになったのが、とても久しぶりに感じられる。

でも、まだ最初の中継地点を超えただけ。

先は、長い。

 

「ねぇ、イサム」

「何?」

「気になる子とか居たりするの?」

 

慌ててハンドルに意識を戻す。

一瞬バランスを崩しかけた。

 

「ちょっと、イサム!?」

「な、何さ急に!?」

 

隼鷹らしからぬセリフに動揺していた。

 

「何って……ちょっと気になっただけ。イサムももういい歳だし」

「そ、そうだけど」

「部屋のベッドの下にもそう言う雑誌置いてないし」

「そんな分かりやすい場所には流石に置かないよ!?」

「……あるんだ」

「え、いや、違っ」

「帰ったら、探すわ」

「隼鷹!!」

 

しかし、どうしたのだろう。

今までそんな事聞いたことなかったのに。

 

「隼鷹……」

「何?」

「ちょっと、テンション高い?」

「………………」

「図星なんだ……」

「何よ」

「ううん。何でもない」

「何よイサムったら生意気ね」

「あはは……ちょっと、艦載機で追っかけてこないでよ!」

「ふん」

「うわわわっ」

 

そして、二人で笑い出した。

何がおかしいのかわからないくらい。

 

「たまにはこういうのも、良いでしょ?」

「そうだね」

 

この日は、日没まで移動して次の中継地点まで到着した。

夜の航海はリスクが高いから、それを考慮して中継地点の間隔が設定してあるみたい。

 

「そう言えばイサム」

「何?」

「荷物、増えてるけどそれ赤城に確認しなくても良いの?」

 

……そう言えば開発艦のメンタルキューブが一つ増えていた。

 

「今から連絡入れて大丈夫かな」

「大丈夫でしょ」

「なら良いんだけど」

 

さて、報告もし忘れていたし、なんて言おうか。

 

 

 

 

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