【完結】レッドアクシズ・ストランディング   作:塊ロック

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今更でしたけどヒッパ―の一人称は「私」でしたね……。
このページ以前の内容を随時修正します……。

何で「あたし」だと思ってたんだろ……。


第四十六話「海底へ誘う歌声は」

 

……雲行きが怪しい。

 

「……なんだか、嫌な天気だ」

 

つい呟いてしまう。

荒れているわけではない。

かと言って安定している訳ではない。

 

一見すると悪くないかもしれない。

日差しが強くなく、海の反射も無い。

 

だが……一瞬で全てが崩れる様な。

 

そんな、嫌な予感がする……。

 

「大丈夫よ」

 

いつの間にか、隼鷹が隣を走っていた。

 

「イサムは、私が守るわ」

「……ありがとう。でも、隼鷹も無理しないで」

「そーよ。アンタがやられたら私達終わりなんだっての」

「ヒッパ―、鉄血まであとどれくらい?」

「んー、鉄血領には入ってるし……今日中には上陸出来るかも」

「遂に鉄血かー……」

 

何だか、長かったような短かったような。

思えば、ここまでにいろんな出会いがあった。

 

大鳳さんにヒッパ―。

ベルファストさんに……あー、うん、フォーミダブルさん。

 

妙な人も居るけど、皆良い人だった。

良い人だと思う、きっと、たぶん、おそらく。

 

「そう言えば、鉄血海軍に連絡入れといたわよ」

「連絡取れたの?」

「うん。出迎えの態勢を取るって」

「そうなの?俺たち、保険扱いだったのに随分と好待遇だね」

「そりゃ鉄血入りしたのが現状私達だけだし」

「へぇ―……え?」

 

……()()()()()

 

背中に積まれた二つのケースを一瞥する。

全部で七つ。

内二つは俺が持っていて、二つはロイヤルとユニオンに提供した……じゃあ、あと三つは?

 

「隼鷹」

「……赤城は、何も言ってなかった」

「だよね」

「私たちより先に出発した部隊はとっくに着いていてもおかしくない筈よ」

「えっ。何それ聞いてないわよ」

「言ってないもの」

 

だとしたら……先発部隊は一体どうしたんだろう。

4大勢力で争う必要が消えた今、重桜の船を襲う理由はない筈……。

 

「……五番目の勢力が?」

「どうかしらね……サヴィアも北連も今は自分たちの問題で手一杯のハズだし」

「……そこでもない、他の勢力?」

「現在、手を組まれると最も被害を被る勢力……」

 

……事態を想定してない訳ではない。

ただ、その兆候は最初に乗り越えたと()()()()()()()()()()

 

 

実際は、立ちふさがってすらいなかったとしたら?

 

「……歌?」

 

何かが、聞こえる。

メロディの様な物が。

 

どこの言葉かは分からない。

だから余計に怪しさを感じる。

 

「イサム、気を付けて」

「うん……待って、空が」

 

さっき見た時よりも更に重い雲が立ち込める。

そして……。

 

「ちょ、あ、アレ……!」

「……なんだ、あれ……」

 

遥か彼方。

空の雲に向かって伸びる光の柱。

 

「……鏡面、海域」

 

 

 

 

「ようこそ、イレギュラー」

 

 

 

その瞬間、紫の光が視界いっぱいに広がった。

 

 

 

 

 

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