【完結】レッドアクシズ・ストランディング   作:塊ロック

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第五十一話 夜明け

「う、ん……あ、れ……?」

 

目が覚める。

空は晴れ渡り、雲一つない。

 

「おい、全員居るか?!」

「鈴木がいねーぞ!!」

「見ろ!誰か浮いてる!」

「おーい!手の空いてるKAN-SENの誰かー!!そいつを拾ってくれー!!」

「おい、イサム、生きてるか?」

「はい……何とか……」

 

手を貸されてまた担架に乗せられる。

ふと、艦橋に着地した隼鷹を見る。

 

「隼鷹……」

「イサム……私、私……」

「ありがとう、助けて、くれて……」

 

 

……駄目だ、もう意識が保てない。

 

 

「ごめん、なさい……」

 

 

初めて聞く、とても泣き出しそうな声だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あ、え?」

 

目が覚める。

……あれ?何だここ。

 

地面が揺れていない。

そして、俺はベッドに寝かされていた。

 

あたりを見渡す。

これは、病室?

何というか、重桜とは違って機能性重視というか……殺風景だ。

 

「ここは……」

「………………起きたのか」

 

誰かが、傍らに座っていた。

長い豪奢な金の髪をした女性だ。

黒を基調とした、軍服の様な物を身にまとっている。

 

「貴方は……?」

「Guten Tag.私は鉄血海軍所属、戦艦ビスマルク」

「鉄、血……?」

「ええ。ようこそ、アカツキイサム曹長。そして……長旅ご苦労さま」

 

ビスマルクと名乗った女性が手を差し伸べた。

こちらもそれに応えようと手を伸ばそうとして……バランスを崩した。

 

「ぎっ、あ、痛ぅ……」

「すまない、配慮が足りていなかった」

 

上半身に過剰に巻かれた包帯。

左腕が繋がっていた筈の部分をも覆われているそれを見て、息を呑んだ。

 

「……やっぱり、無くなってるんですね」

「ああ……残念に思う」

「いえ……自分のドジの結果なので」

「……私から、後の説明をさせて貰えても?」

「お願いします」

 

ビスマルクさんの口から、あの後の話を聞かされた。

 

戦闘が終わり、有志連合が途方に暮れている間にその海域へビスマルクさんを含めた鉄血艦隊がはち合わせた。

有志連合の中に三笠様と赤城様が居たのでそのまま外交に発展。

無事、最後の一つのメンタルキューブを譲渡し、鉄血との同盟が締結された。

 

「ここに私達鉄血と重桜の同盟は締結、レッドアクシズが結成された」

 

レッドアクシズ。

……俺の任務が、終わったんだ。

 

「そう、ですか……」

 

肩の力が抜けた。

俺は、任務を完遂した。

良かった。

 

「その後、向こうのアカギは凄い剣幕で治療を要求してきたから何事かと思ったぞ」

「赤城様が……?」

「こちらとしても、同盟の立役者に死なれたら後味が悪かったから飲んだのだけれど」

「もしかして……」

「君は鉄血で治療を受けた。まさか1週間も眠ったままだとは思わなかったけれど」

「い、1週間……」

 

そんなに寝ていたのか……。

 

「血が足りていなかったからな。暫くはゆっくりしてくれ。君の世話をしたいと言う者も居る」

「え……?」

「そろそろ入ったらどうだ?」

 

ビスマルクさんがドアに向かってそう声をかける。

入ってきたのは、

 

「ヒッパー……」

 

少し、バツが悪そうにアドミラル·ヒッパーがはいって来た。

 

 

 




イサム、鉄血入り。
そろそろ完結も近いですかね。
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