【本編完結】もしも、幸平創真が可愛い女の子だったら   作:ルピーの指輪

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ついに50万字超えた。
別に長けりゃ良いってもんじゃないけど、私が書いた作品で最長になってしまった。とりあえず、今のところは。
こんなに長いこと読んでくれた皆さんには感謝です。


BLUE開幕――第一の門

「まさか、鈴木先生が才波朝陽さんでしたなんて――信じられませんわ」

 

 父から語られたのは衝撃の事実でした。鈴木先生がまさか才波朝陽さんだったなんて、思いもよりませんでした。

 そして、彼がえりなさんを連れ去ったということもショックです。お二人はBLUEという若手料理人世界一を決める大会に出る予定だと聞きました。

 

「ん……、まぁ、俺はソアラちゃんがあいつに勝っちまったことの方が信じられねぇけど……。てっきり負けてあいつの嫁になれとか言われたりしたんじゃねぇかって心配したんだ」

 

「お父様が不覚を取ったということは、朝陽さんはあの時はまだ本気を出していなかったのでしょう。それを匂わすようなことも言ってましたし」

 

 父は朝陽さんと勝負をして負けてしまったらしいです。そして、わたくしが勝ったという話を聞くと膝を叩いてちょっと悔しそうな顔をされました。

 わたくしの貞操の心配をされているならもっと連絡を取ってくれれば良かったですのに――。

 

「あいつがえりなちゃんを連れて行っちまったのは、もちろん彼女を手に入れることも目的だが、ソアラちゃんを誘い出す餌にしたのかもな。こいつに出場させるために――」

 

「こ、これはBLUEの出場ノミネート通達? わ、わたくしがBLUEに出られるのですか?」

 

 父は懐から私宛のBLUEへの出場ノミネート通達書を取り出しました。

 こんなものが実家に届いていましたなんて……。

 

「そりゃあ、ソアラちゃんは若手料理人のトップの一角だからな。だけど、お前は引っ込み思案だから、あいつももしかしたら出ないんじゃないかって思ったのかもしれねぇ。だから、えりなちゃんをダシにして出場を強制させようとした」

 

「えりなさんを利用してわたくしを――」

 

 えりなさんを利用して、という言葉を聞いてわたくしの心に冷たいものが突き刺さりました。

 もっとわたくしがしっかりしていれば、えりなさんは連れ去られなかったのかもしれません……。

 

「無理しなくていいぞ。えりなちゃんなら、俺があいつときっちり話をつけて必ず――」

「いえ、わたくしが決着をつけますわ。BLUEで彼と戦って勝つことで。これはわたくしの戦いなのです。お父様が出る幕はありません」

 

 えりなさんに想いを伝えることも含めて、わたくしはこのBLUEで才波朝陽さんとすべての決着をつけようと思います。

 

「――っ!? おいおい、ソアラちゃんがそんなこと言うとは思ってなかったぜ。どうしたんだ?」

 

「わたくしにも譲れないものがあるっていうことですよ。中途半端にしてなければ、えりなさんもこんなことには……」

 

 そもそも、最初からえりなさんとのことも勝負のことも中途半端にしていなかったら、朝陽さんも彼女を連れて行ったりしなかったかもしれません。

 

「そっか。しかし、また思った以上に成長してくれちゃってさ。素直に驚いたぜ」

 

「第一席になったことですか?」

 

「いや、ソアラちゃんの才能なら遅かれ早かれ第一席くらいになるとは思ってたさ。でもな、勝負ごとは嫌いだし、周囲からの重圧が大きくなればなるほど、料理が嫌いになるかもしれねぇって思ってた。でも、それは心配しすぎだったな」

 

「いつの間にか強い心を持っていて、料理を愛する心は忘れちゃいない。だから驚いたよ。いつも怖がりだったソアラちゃんが立ち向かうって言ったときは」

 

「別に強くなんてなってませんよ。そうありたいと思うことはありますが。いつも毅然なあの方のように……」

 

 えりなさんの凛として毅然な雰囲気に憧れることがあります。

 わたくしもそんなふうに自信を持って引き下がらない強さを持ちたいと思ってます。

 父がわたくしが強くなったと仰ってくれましたが、彼女に影響されたのかもしれません。

 

「なぁところで、ソアラちゃんはまだ“ゆきひら”を継ぎたいと思っているのか? BLUEに出たら沢山の人がソアラちゃんに注目すると思うし、もっと輝かしい舞台がお前を待つことになる。世界がお前の料理を待つことになるんだぞ」

 

 父は“ゆきひら”を継ぐつもりがあるのかどうか質問されました。

 BLUEで結果を出せば世界中の方々がわたくしの料理を待つことになるから、無理に継がなくても良いと言ってくれているみたいです。

 

「じゃあ、ゆきひらは大忙しになりますね。わたくしとお父様で人手が足りますかね? リフォームして席数を増やしますか?」

 

「んっ……?」

 

「離れたくないのですよ。わたくしはどこまでやっても定食屋であることは変えられなかった。お母様とお父様が作り上げたあの店が好きですから。世界が待っているなら、世界中の方が来ても大丈夫な定食屋に出来るように準備しましょう」

 

 もしも世界が注目するなんていう幸運があるならば、“ゆきひら”に沢山来てもらえるようにしたいです。

 だって、あの場所には思い出も全部詰まっていますし、わたくしは定食屋である自分が好きなのですもの。

 

「世界一の定食屋か。スケールでけぇな。俺も思いつかなかったぜ」

 

「どうせやるのでしたら、そのほうが――」

 

「「面白い!」」

 

「ははっ、やっぱお前は母さんの娘だな。俺のすべてを捧げられる最高の娘だよ」

 

 父とわたくしはひとしきり笑って、父はわたくしの頭を力強く撫でました。

 何度も申し上げてますが、それは止めてほしいですわ――。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「まさか、日本で開催されるとは思わなかったですね。BLUEが……。しかもここは――」

 

「幸平さん! お城よ、お城! 探検とかするのかしら?」

 

「アリスさん、楽しそうだね。私はまだびっくりしてるよ。第一席のソアラさんと第二席のアリスさんはともかくとして、まさか第九席の私まで招待状が来るなんて……」

 

 わたくしたちは今、BLUEの開催される会場に足を踏み入れています。

 遠月学園からは3人、わたくしに加えてアリスさんと恵さんが大会に参加しました。

 

「恵さんは海外を旅していましたから。どこかで主催者の方の目に止まったのかもしれませんわね」

 

「そ、そんなこと、あるのかな……? あっ、見てあの人、ミラノの2つ星でシェフやってる人だよ。あっちは上海の美食コンペを総なめにした人だ! 本当にこの人たちに混ざって、まだ学生の私たちが出るなんてびっくりだね」

 

「その割には田所さん、落ち着いてるじゃない。連隊食戟のときの方がオドオドしてたわよ」

「きっと、ご自分の料理に自信があるのでしょう。頼もしいですわ」

 

 わたくしと同じくあがり症の恵さんも今日ばかりは落ち着いております。

 きっと彼女は自分のお料理に自信をつけているのでしょう。

 

「き、緊張ならしてるよ。でも“人の字”をずっと飲み続けて飽きちゃったというか」

 

「変な風習よね。人の字を飲むなんて。私なら虎って書いて飲むわ。そのほうが強そうだもの」

 

「あはは、アリスさんらしいね」

 

 アリスさんが大真面目な顔をされて“虎”の字を飲み込むと仰ったので、わたくしも恵さんも笑ってしまいました。

 彼女のおかけで緊張が解けましたわ……。

 

「あちらの方々は明らかに他の方々と違いますわね……」

 

真夜中の料理人(レ・キュイジニエ・ノワール)ね。なんか、最初に日本に来てた人たちが噛ませ犬みたいに言われてたけど、あの人たちも変わらないじゃない。如何にも瞬殺されるために集まったって感じよ」

 

「あ、アリスさん。聞こえるよ」

 

 コスプレのような扮装をされている料理人の方々が会場入りをして異様な雰囲気を醸し出しております。

 おそらくノワールの人たちだと思われますが、アリスさんは弱そうだと嘲り、あまり気にされてませんでした。

 

『皆さん、お集まりいただきまして感謝なのです。BLUEへの出場決定、心より祝福します!』

 

「アンさんの声ですね。そういえばBLUEはWGOが発足させていましたね」

 

 アンさんはWGOの組織について説明をされました。執行官は下から、三等執行官→二等執行官→一等執行官→特等執行官の順番で地位が高いのだとか。

トップは特等執行官(ブックマスター)と呼ばれて、WGOの全執行官を統括する最高責任者にして、組織内でただ一人だけが名乗ることを許される人物のようです。表と裏の料理人が入り乱れた大会も彼の要望によるものでした。

 

「佳き夜よの。私がWGOの特等執行官である」

 

 素顔が隠れた簾の向こう側で特等執行官は只者ではなさそうな雰囲気でした。

 

「なんだか、凄い威厳に満ちた感じの声ですね」

「そう? なんかえりなを十倍感じを悪くしたって感じだけど」

「アリスさん、誰かに聞こえたらまずいよ?」

 

 特等執行官から今回のコンクールの概要が語られます。

 会場は第一の門→第二の門→第三の門→天守閣と振り分けられており、お題をクリアして天守閣を目指すゲームみたいなルールでした。

 

 特等執行官がいるのは天守閣で、そこで最終優勝者が決定するとのことです。

 

「勝利が欲しくば足掻き! 到達せよ! 若き料理人たちよ――!!」

 

 特等執行官はそう締めくくって、モニターの映像が切れました。

 

 その映像が切れたあとに一人の男性の料理人が姿を現します。帽子にスカーフに黒い厨房着という格好です。

 よく見れば彼は鈴木先生、いや才波朝陽さんでした。

 

「才波……だ」

「朝陽……」

「アサヒ……!」

 

「まぁ、鈴木センセーって結構有名人じゃない。面白い格好だけど」

「すごく殺気みたいなのを送られてるけど、みんな鈴木先生、いや、朝陽さんを狙っているのかな?」

 

「よっ! ソアラちゃん! 元気にしてたか!」

 

「……えりなさんは無事なのですか?」

 

 裏の料理人たち、ノワールは朝陽さんを警戒されていました。

 わたくしはそんなことよりえりなさんの安否が気になっています。

 

「おおっ! そっかそっか。ごめんなぁ、手荒なことしちまって。えりな姫なら超元気だから心配すんな。すぐに会えるさ。俺に負けた後で」

 

「こんなことしなくても、私はあなたから逃げるなんてことしなかったのですが……。なんで、そんなこと……」

 

「ソアラちゃんに本気になって欲しかったのさ。俺が欲しいのは君の全てだからな。あの人の子供が女の子だと思わなかったぜ。俺は必ずモノにしてみせるよ。ソアラちゃんもえりな姫もどっちもな。そんじゃ、待ってるぜ」

 

 えりなさんが無事だということが彼の口から語られて、その真偽はわかりませんが少しだけホッとしました。

 朝陽さんは会話が終わると会場をあとにされようとします。

 

「どこに行かれるのですか?」

 

「説明なかったか? シード選手っていうのが居るんだよ。俺は第三の門までフリーパスなんだ。まっ、ソアラちゃんの実力なら上がってきて俺とぶつかるまで大丈夫だとは思ってるからさ。先に行ってるぜ」

 

「こういう上から目線の煽り文句って幸平さんに勝っている状況下で初めて成立するのではなくて?」

 

 実はえりなさんの件でわたくし以上に怒っているアリスさんは皮肉を込めて彼に嫌悪感を伝えます。

 

「あ、アリスさん? わたくしは気にしてませんから。今度は鈴木先生ではなくて、才波朝陽さんに勝てるように頑張りますので」

 

「まぁ、えりな姫の従姉妹のいうとおりだわな。今の俺はカッコ悪ィ。だから、もう二度と負けねぇ……!」

 

 朝陽さんはバツの悪そうな顔をされて、手を振りながらこの会場を立ち去りました。

 一度勝っているとはいえ、次は油断できませんわね……。

 

『それでは、BLUE開幕なのです! 第一の門、試練の内容を申し伝えます――』

 

 第一の門の試練の内容は次のとおりです。

 

 まず、ここで3つのグループに分かれました。

 恵さんとアリスさんはそれぞれ別グループとなってしまいます。

 

 試験のクリア条件は審査者を満足させる一品を出せば合格というルールです。

 わたくしたちのグループの審査担当は車椅子に点滴を付けているお年を召した方でした。

 この方は数年前まで日本を本拠地に活動していた元ノワール・時山兵五郎さん。

 何と元帝国陸軍兵士にして、戦地でも料理場でもあらゆる敵をねじ伏せてきた無頼漢とのことです。

 さらに現在は入院中だとか……。審査員なんてされて大丈夫なのでしょうか……。

 

 テーマは審査員を満足させる“最後の晩餐”――。

 あまりにも曖昧なテーマに参加者の皆さんは混乱されている方が多かったです。

 

「最後の晩餐ですか……、それはなんとも……」

 

 そんな中で5分間の質問タイムが与えられたのですが、わたくしはどうも釈然とせずに棒立ちになってしまいました。

 

「あれ? 君は質問に行かないの? 好みの味付けとか聞けるかもしれないのに。やっぱ死ぬ前は故郷の味じゃないかなー。ママの焼いたスコーンが久々に食いたいぜぇ。君も同感だろ?」

 

 ボーッとしているわたくしにロックミュージシャンのような格好をされた男性がわたくしに話しかけられます。審査員の方に故郷の味を聞かなくて良いのかと。

 

「ふぇっ? ええーっと、まぁ、好みは人それぞれですから」

 

  最後の晩餐というお代を聞いたわたくしは正直申しまして嫌な気持ちになりました。

 確かに好きなものを食べたいということは間違いではないかもしれないですが……。それでも、ちょっとした質問で分かるものではないですし……。

 

「そのそれぞれは聞きに行かなくて良いのか?」

 

「えっと、最後の晩餐なんて悲しいなって思いまして――」

 

「はぁ? 何言ってるんだ?」

 

「とにかく、作ってみますわ。彼に出したいわたくしの皿を」

 

「お、おい。もう作るのかよ。せっかちな女だな」

 

 わたくしはあの品を作ろうと作ろうと決めました。

 最後の晩餐というテーマでも、譲れない気持ちがあります。

 

 

「ほう。もう作ったのか小娘。……如何にも平和ボケした表の料理人じゃな。どれ、最初はどんな品かのぉ」

 

「おあがりくださいまし。こちらがわたくしの品ですわ」

 

 どうやら最初に品を作り終えたのはわたくしの様です。

 彼はノワールだからなのか表の料理人を見下されているように見えました。

 

「肉まんじゃと……? 適当にも程がある。年寄りじゃから、量が少なめの無難な品にしようとしたのか? はたまた、わしの話から好みが中華だと勘違いしたのか? まぁ、良い。食べてから不合格一号を言い渡してやる――」

 

 時山さんはつまらなそうな顔をされて、わたくしの品を頬張りました。

 そして、彼は車椅子から立ち上がり点滴を引き千切ります。いや、そんなことをされて大丈夫なのですか!?

 

「――っ!? はぁうわぁ〜〜〜!! 美味(うんま)〜〜い! な、何じゃこれは!! ビーフシチューではないか!!」

 

 そう、わたくしが作ったのは肉まんではなく、ビーフシチューまんです。

 この品にはわたくしの想いが込められています。

 

「大蒜、玉葱、人参、じゃが芋、キノコ、オレンジカリフラワー、キャベツなどの野菜がそれぞれ絶妙な柔らかさになるように処理されており、包み込む皮と一緒に魔法のような食感を生み出しておる! さらにこの牛肉はまるで活きた牛の力強さが、そのままわしに活力を与えてくれるような鮮烈な旨味を脳髄までガツンと与えよる! しかし、腹が減った! なんじゃ、この食への貪欲な気持ちが湧き上がる感じは! もっと食べたい! そんな気持ちが止まらん!」

 

 四宮シェフから学んだ野菜料理のコツや司先輩から学んだ素材の活かし方に加えて、えりなさんに教えてもらったひと口で美味しいと思えるようなビーフシチューの作り方を自分なりにアレンジして、それを皮で包みました。

 

「各種香辛料を加えて、薬膳シチューに仕上げました。たくさんの方の審査をされますから、胃腸の調子を整えてもらえれば、ということと、最後なんかじゃなくて食べたいって気持ちを取り戻して欲しかったのです。これがわたくしのゆきひら裏メニューその99改“活力の出る薬膳ビーフシチューまん”ですわ!」

 

 さらに緋沙子さんや葉山さんから習った薬膳やスパイスの知識も活かして、食欲が沸き立ち、活力が漲る品にしております。

 

「くっ、胃が、腸が、脳みそが! 何でも良いから胃袋に食物をと叫びだしておるわ――!」

 

「これはウチの定食屋、“ゆきひら”のいわゆるお通しみたいなメニューを改良したものなのです。とりあえず、わたくしのお店の宣伝をしようと思いまして」

 

「宣伝?」

 

「もしも、本当にどうしようも無くなったら。ぜひわたくしの店に来てください。これでも、少しくらいは美味しいモノを召し上がってもらえる自信がありますから」

 

 わたくしは審査員の時山さんに生きる活力を与えて、本当に最後の品を欲したときにわたくしの店のことを思い出してもらえるようなメニューを目指しました。

 

「――ふっ、少しくらいか……。まったく、表の料理人は慎ましくて敵わんわい――しかし、その腕はどんな裏の料理人よりも強く、誰よりも優しいのぉ……。ほれっ!」

 

「きゃっ!? ご、合格?」

 

 時山さんがピストルのおもちゃの引き金を引くと、中から合格の文字が書かれた紙が飛び出します。

 

「第一の門、くぐってよし。合格者第一号じゃな。まったくお前さんのせいで、後の審査がやり辛くなったじゃろうが」

 

「す、すみません」

 

「じゃが、必ず最期にはお前さんの味を食べに行ってやるから覚悟するんじゃな」

 

「ふふっ……、お粗末様ですの!」

 

 第一の門の課題をクリアして、わたくしはホッと肩を撫で下ろしました。

 それにしても、変わった課題が多いですわね。

 アリスさんや恵さんは大丈夫でしょうか――。

 

 




BLUEが始まりました。
朝陽のセリフを書いたらしょっぱい感じになりました。

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