RockmanX4 War of Repliforce   作:グルルre

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wars6 暴走する軍隊(前編)

「全力で飛ばしますよ博士!!」

エステルの身を後ろから抱えながらフレイアはその背のブースターを全開にしていた。

彼女ら二人を背後から追うのはライドチェイサーに跨った陸軍兵士達。

海軍などにも配備されている汎用ライドチェイサー『ホーネット』の速度はかなりの物で、飛行能力を持っているフレイアとの距離を徐々に詰めていく。

キリンタイザーの誘導でレプリフォース本部の敷地から出る事は出来たが、当然の様に二人には追手が差し向けられる。

「カーネル元帥の生みの親を傷つけたくはなかったが・・・」

当初こそ威嚇射撃に留まっていた兵士達だが、彼らは一斉に手にした銃を構える。

「やばっ・・・!!」

飛行能力こそ優れているが装甲面で不安を抱えるフレイアは兵士らを見て焦る。

生身の人間であるエステルを抱えている事もあり、彼女の飛行速度や高度はかなり制限を受けておりこのままでは撃たれてしまう。

かと言って単騎で戦うには敵の数はあまりに多い。

それこそエステルを人質に取られれば何も出来なくなってしまう。

どうしようも無い状況に彼女が呻いた時だった。

 

シュンッッ!!

 

戦場と化した路地で一陣の風が舞う。

「ハッハッハッハッハ!!貴女がエステル博士だね?どうも初めまして~!!」

フレイア達の間に立つ様にして上空から舞い降りるのは純白の鎧を身に纏った一人の女性。

装飾が施されたビームセーバーを片手に彼女は陸軍兵士らに笑みを浮かべる。

「私の名前はレギンレイヴ・・・レギンレイヴ=ノルンだ。とある人物の依頼を受けこの場に見参だ」

「な・・・ウィンドゥウィングスの!?」

名の知れた傭兵団の長であるレギンレイヴの登場に目を見開く兵士達。

見れば自身らの上空に一隻の飛行戦艦が姿を現していた。

「エステル博士達は我々が保護します」

戦乙女を思わせるアーマーを身に纏った女性達と共に舞い降りるのはミミズクの姿をしたフレイアもよく知る人物。

「イヤズィーク!?」

「申し訳ない。ブリュンヒルドを出航させるのに少々手間取りまして」

驚くフレイアに元同僚である青年フェーンド=イヤズィークは以前と変わらぬ淡々とした様子で頭を下げる。

彼はその冷めた目を歯噛みする陸軍兵士らに向ける。

「数の利は既に失われましたよ。陸軍の一部隊に過ぎない貴方達が制空権を掌握している我々に勝てる見込みは極めて低い。まして我らが団長の実力を鑑みれば後ろに控える我々が出るまでもなくと言えるでしょうが」

「黙れっっ!!軍を抜けた貴様に我らの誇りなど理解できんだろう!!」

冷静に状況を口にするイヤズィークに兵士の一人が叫ぶ。

「理解など・・・仮に軍籍であってもしたくないですね。その様なテロリスト同然の考えなど」

 

フッッ!!

 

冷ややかに兵士らを見据えていたイヤズィークの姿がその場より掻き消える。

瞬時に陸軍兵士らの眼前に移動した彼は反撃する間もなく掌に集まった風を兵士らに向ける。

「シングルサイクロン!!」

 

ビュウオオォォォォッッ!!

 

イヤズィークが生み出した竜巻は数人の兵士らを吹き飛ばす。

「言っておきますが戦闘能力で言えば私は彼女らの足元に及びません。今の私の動きが見えなかったのであれば大人しく退くべきだ」

薄笑みを浮かべるイヤズィークに歯噛みする兵士らの前でエステルを抱えたフレイアが数人の傭兵達に護衛されブリュンヒルドへと乗り込んでいく。

「ハッハッハッハッハ!!安心したまえ。エステル博士とフレイアはこの私が責任を持って連邦政府本部に送り届けるよ。カーネルとペガシオンにはそう伝えておいてくれたまえ!!」

エステルらに続いてイヤズィークらが戦艦の中に戻っていく中、殿を務めたレギンレイヴが高笑いを上げる。

「ちぃっ・・・上空に逃げられては我々の装備では対抗できん」

追手の指揮官が悔し気に顔を歪ませながら撤退を宣言する。

「全速前進~目指すは連邦政府本部がある欧州ベルンだ!!」

ブリュンヒルドのブリッジに戻るとオペレーター達にそう命じつつ、レギンレイヴはエステルらに振り返る。

「ハッハッハッハッハ。改めて挨拶させていただくよ。私の名前はレギンレイヴ!!この度はウィンドゥウィングスをご利用いただきありがとうございます!!」

相も変わらず笑顔のまま豪快に自己紹介をするレギンレイヴにエステルは若干引いた様子で苦笑いを浮かべる。

元同僚に良く似た容姿を持つ彼女だが、性格などが真逆と言う事もありギャップに驚いているのだろう。

「フクロウルから連絡があった時は正直驚いたが事態は一刻を争うようだな」

咳払いをしつつ面々を見据えるのはイヤズィーク同様にフレイアが良く知る人物。

「フレーヴェルス長官!?」

「元長官だ・・・フレイア」

驚く少女の言葉を訂正しつつ今はウィンドゥウィングスに身を寄せている前空軍長官カムシーム=フレーヴェルスはその顔を綻ばせる。

エステルらが本部より脱走する際にフクロウルは彼とのツテを通じて、ウィンドゥウィングスに護衛を依頼していたのだ。

協力者が駆け付けるとだけ聞いていたフレイアはその時になって、事の次第を察してしまう。

「ともあれ博士とフレイア。お前達二人が無事で何よりだ」

安堵した様に息を吐きつつ、フレーヴェルスは挨拶もそこそこに彼女らに背を向けどこかに行こうとする。

「前長官はどこへ・・・?」

「空軍のクーデター参加だけはなんとしても避けねばならん。私はこれから空軍本部に行くつもりだ」

腰に掛けたビームセーバーの柄に触れながらフレーヴェルスは不敵に笑う。

それが何を意味するかフレイアにはすぐに分かった。

「フレイア。ペガシオンを説得する為にお前の存在は利用させてもらうぞ。それでも説得出来ぬ場合はこの老骨が差し違えてでも止めるつもりだ」

何時に無く真剣な眼差しを向けられフレイアは何も言葉を発する事が出来ずに老人を見送る事しか出来なかった。

「ベルンまでの護衛は私達に任せたまえ。エステル博士は父上の所に行くとして・・・フレイア。君の身柄は私達が預かる事とするがそれでもいいね?」

「うん。ボクはそれでも構わないよ」

屈託の無いフレイアの返事にレギンレイヴはニコリと笑みを向ける。

「じゃあレギンレイヴ。ベルンまでの案内をよろしくお願いね」

エステルの言葉に応えるかのように彼女らが乗るブリュンヒルドは、速度を上げ連邦政府本部を目指すのであった。

 

 

 

「イエロストーン公園で我が部隊がイレギュラーハンターのドラグーンと遭遇し壊滅?まさか奴らめ我らの動きに気づいていたのか!?」

士官の一人が現地からの報告に驚くのを横目に一人の青年は鼻で笑いそうになるのを堪えるので必死だった。

「大佐。ここにいらしたので?」

一人の女性型レプリロイドに『大佐』と呼ばれた人物は声の主に穏やかな笑みを浮かべる。

彼女は周囲に目を向けると青年に顔がくっつかんばかりに近づけてくる。

「早くこの場より脱出しないと危険ですよ。もはや陸軍はカーネル派によって掌握されています。事態を察して己の拠点へと戻ったディノレックス中佐の様に動かねば否応なしにクーデターに参加させられます」

「はぁ・・・さてどうしようかね」

自身の忠告が耳に入っているのか、欠伸をしながら明後日の方向に目を向ける陸軍士官ウォリア=ユリシーザーの姿に副官であるダークライド=キルケームは頭を抱えた。

暫しの間、一人で頷いていた彼だったがやがてゆっくりと彼女に振り向く。

「キルケーム大尉。まあ脱出の準備を進めておいてくれたまえ。はぁ~」

「ハッ・・・最悪貴方を柱に縛ってでも連れていきます」

止まらない欠伸をそのままに中身の無い指示をするユリシーザーに呆れつつ、キルケームは何とかこの場より逃れねばと考えるのであった。

(せめてこの人にもう少しやる気があれば・・・)

とキルケームは思わずにいられない。

陸軍元帥カーネルから見ると士官学校では後輩にあたるユリシーザーではあるが、武断が美徳とされる陸軍においてはかなりの異端児である。

能力だけを見れば現在の階級が大佐である事からも分かるように優秀なのだが、とにかくやる気が無く自らが積極的に動こうとしない。

この様な性格もあり陸軍では内心蔑まれる立場なのだが、彼自身はそれを気にした様子は一切無い。

寧ろその待遇を忌々しく思うのはキルケーム以下の彼の配下に当たる者達だろう。

ユリシーザー自身は特段カーネルと敵対する関係ではないが、彼の下には策謀に長けた者を中心にカーネル派に属していない者達・・・陸軍内で冷や飯を食わされている者達が多く集まっている。

己の膂力で敵を倒す気概も無く、相手の弱みを付け込む卑怯な戦いを好む臆病者の集まり。

それが陸軍内の少数派閥であるユリシーザー派の陸軍内の評価である。

彼女からすれば陸軍全体が力押し一辺倒の考えに凝り固まっている状況に憂いを覚える他無い。

一方的な連邦政府の圧力があったにせよジェネラルがクーデターを起こすと聞いた時、彼女はレプリフォースと言うか陸軍全体を見限る決心がついた。

(何としても脱出をしなければ・・・恐らくは他の軍にも同様の考えを持つ者は多い筈)

一般的な良識を持ち合わせている者が自分達以外にも居る事を祈りつつ、彼女は水面下で準備をし始める。

「はぁ~」

大あくびをしながら倉庫内に入って来たユリシーザーに端末を手にしたまま振り返ったビストレオは、明らかに迷惑そうな顔を向ける。

「次の行動の為の準備は出来ているかい?」

「ああ~?今、その準備で忙しいんだよ。昼行燈の大佐は他所に行った行った」

元がノンキャリアと言う事もあるがビストレオの態度に上官への敬意は全く見られない。

彼は苦手な端末操作をしながら鋼鉄の爪がついた手をひらひらさせて追い払おうとする。

対してユリシーザーはそんな彼に気にした風もなく倉庫の中に入っていく。

そう言えばこの前もどこかの倉庫内で眠っていた所を当直に発見されたと言う話を聞いた事を思い出したビストレオは渋い顔のままユリシーザーを追いかける。

「すまねえがそこで寝るのは後にしてくれねえか?物資と一緒に他所に運ばれたとか話にしても笑えねえよ」

「そこらの武器よりかは活躍できる自信はあるけどね」

「はは・・・確かに。だがそんな事になったら上層部はえらい騒ぎだ」

陸軍内の昼行燈と称されるユリシーザーだがその実力は士官と称されるに十分な物がある。

滅多に無いが彼が本気を出せばビストレオでも簡単には倒せないだろう。

とは言え一軍を預かる彼がこの場より行方不明になれば大騒ぎになるのは間違い無く。

ビストレオからすればそれだけは本当に避けたいのでここは引き止める。

「じゃあ別の所で寝るとしよう。レプリフォースは若干補給に関して無頓着な所がある。この手の倉庫には滅多に人が来ないから昼寝場所としては最適だったんだけどねえ~」

「補給の件に関しては同感だ。今、それを思い知らされてるところだぜ」

ユリシーザーの皮肉にビストレオは苦笑を浮かべるしかない。

後ろから彼の背を押しそのまま倉庫から追い出したビストレオは端末に並ぶ物資の一覧に歯を軋ませる。

「全くライドアーマーの動力源の生産も他所任せとか・・・他所に頼らず自前で造れってんだ」

スカイラグーンの一件を境にレプリフォースに軍需品を搬入する関連企業の動きが鈍くなっており、本来であれば届く筈の物資の一部が未だに届いていない。

連邦市民に多数の死傷者を生み出した事件の首謀者と思しき組織と取引をしているなどと言う風評を回避したい思惑もあったのだろう。

(開戦したら関連企業の施設を襲撃するのも考えねえとな)

ある意味でイレギュラー同然の思考ではあるが、自身らが勝つ為には必要な選択である。

険しい顔をそのままにビストレオは残りの物資の確認をすべくその場を後にした。

寝ぼけた様子のユリシーザーと入れ違う一団は慌てて彼に敬礼をする。

「あれ?これから練習かい?」

「はい。ジェネラル閣下の独立を宣言する際にメモリアルホールで演奏をしようかと」

不意に振り返って来たユリシーザーに彼の配下に当たる者達は各々が持つ楽器を見せながら微笑む。

「ん・・・頑張りたまえ」

ユリシーザーの言葉に面々は敬礼を返し見送るのだが。

「なんだ・・・軍楽隊の連中かよ」

倉庫近くにやって来た一団にビストレオが不機嫌そうな顔で言い放つ。

「ジェネラル閣下の決起集会まで後僅かなのですが今の騒ぎで落ち着いて練習ができる場所が殆どありませんでして・・・それで倉庫群の近くであれば少し静かかなと」

「ここも忙しいんだが。まあ隅っこでするならいいぞ。あと物資の搬入で車両を動かすときにはどいてもらうからな」

バクの姿をしたレプリフォース将校の言葉にビストレオは溜息を吐きつつ、倉庫の脇に当たる場所を指差す。

「ありがとうございますビストレオ少佐。よしじゃあ皆で準備を」

バクの姿をした将校の隣にいた士官服姿の少女が周りにいた兵士達に指示を出していく。

(あれは軍楽隊のお姫様か・・・人前に出るのは珍しいな)

滅多に見る事が無い人物がそこに居た事に若干の驚きを隠せなかったが、ともあれ練習の許可を出したこともありビストレオは自身の仕事に戻っていく。

ビストレオが居なくなった事を確認した一団は胸を撫で下ろした様に息を吐く。

現在陸軍において彼はたたき上げの中の筆頭格であり、第一次イレギュラー大戦から今に至るまで前線に立ち続ける歴戦の勇士なのだ。

そんな彼に凄まれて緊張を生じさせない方がどうかしている。

「ふぅ・・・ともあれ最初の関門は突破しましたな。尤もここにビストレオ少佐がいると言うのは少々の誤算でしたが」

バクの姿をした将校サージェン=バックスが少女に耳打ちをする。

「でも許可は得たわ。後は・・・」

手にしたケースから楽器を取り出し演奏の準備をし始める面々を見つめつつドンナー=ゲルパルドは小さく拳を握り締めていた。

 

 

一方、空軍である。

彼はフレイアがエステルと共に施設を脱出したのを見届け、彼女らの無事を案じながらフクロウルはペガシオンの元へと舞い戻っていた。

既に空軍本部もまたペガシオンの号令を待つ形で多くの飛行艦隊などが待機しており何時でも行動可能な状態となっていた。

「此度の馬鹿げたクーデターには不参加としてもらいますぞペガシオン長官」

「今更何を・・・貴方と言えどもその意見は取り入れられないな」

開口一番にフクロウルの言葉を一蹴するペガシオン。

己が尊敬するカーネルらを侮辱されたペガシオンの怒りは凄まじい。

普段でこそ落ち着いているがこうなった彼を止める手立ては、忍耐強く直情的であった彼を空軍長官へと育て上げたフクロウルですらも知らない。

がその手段が無い訳ではない事をフクロウルは知っている。

「・・・長官。フクロウル参謀も居られましたか」

一人の下士官が訪問者の名前を呼ぶ。

「・・・・な。長官・・・フレーヴェルス前長官が!?」

驚愕するペガシオンにフクロウルは内心ではほくそ笑む。

自身で無理なれば他の者の力を借りれば良いだけの事だ。

それに彼がここに来たと言う事は既にフレイアは無事に逃げ遂せたと言う事になる。

 

バキッッッ!!

 

部屋に入るなりフレーヴェルスは無言のままペガシオンを殴りつける。

その様子に案内をした下士官が驚くがフクロウルに下がるように命じられそのまま下士官は下がるしかない。

「馬鹿者め・・・何をしておるのか分かっておるのか!!」

「ええ・・僕達は反乱を起こす。誇りを踏みにじった者達を裁く為にね」

フレーヴェルスの一喝を受けてもペガシオンはそう言い放つ。

思うにペガシオンはこの時点で冷静さを失っていた。

「そうなればお前は世間的にイレギュラーと見做されるぞ・・・・後の歴史にもな」

「フクロウルには先に言われましたが。そうであったとしても構いはしない・・・僕は僕の名誉の為に戦うと決めた」

フレーヴェルスの説得もペガシオンには届かない。

「・・・そうか」

俯きながら言うフレーヴェルスの全身より殺気が生じる。

「・・・・!?」

その彼を前に身構えながらペガシオンは彼の言葉を待つ。

「なればこの私を倒してからクーデターに参加しろ。お前を空軍長官に任命したのはこの私だ・・・人類と決別するのであればまずはこの私を切り捨てて行くが良い」

「・・・・・ッッ!!」

その言葉にペガシオンは身構えながらもそれ以上動けなくなっていた。

現役を引退したフレーヴェルスだがその実力は今尚、最高水準の物であろうしそれ以上に彼にはイレギュラー嫌疑がかけられながらも長官に抜擢してくれた恩義がある。

今更ながらその事に気付いたペガシオンは動くに動けない。

そして今、自身がしようとしている事が忌み嫌った母親となんら変わりの無い事だということに気づいてしまう。

「キリンタイザーの手引きでエステル博士は連邦政府へと逃れた。海軍でもジョーズィ提督が手勢を率いて海軍本部で蜂起した後に連邦政府に対し武装解除する予定だ」

簡潔ながらもペガシオンに先の事を話すフクロウル。

「ば・・・馬鹿な。だったら!!」

「エステル博士の頼みとなれば軍務大臣であるシュタイナー大臣も耳を傾ける他無いであろう。クーデターを計画した者には悪いがこの時点で我らの戦力は大きく減少する・・・我らレプリフォースは精強なれど減少した戦力で世界を支配する事は出来ん」

諭すように自身に語り掛けるフクロウルの言葉にペガシオンは呻く他無い。

「そしてもう一つ・・・私達はフレイアの身柄を預かっている」

「・・・・・な?」

フレーヴェルスの言葉にペガシオンの思考が更に凍りつく。

「正確には彼女らは今、レギンレイヴらと行動を共にしている。もしも兄である貴方がイレギュラーとなれば確実に連邦政府はフレイアの身柄の引き渡しを要求するでしょうな」

フクロウルが申し訳なさそうに口を開く。

「妹を人質に取るなんて・・・卑怯じゃないですか」

無念をそのままにペガシオンはフレーヴェルスに抗議の声を上げる。

「恨むのであればこの年寄りを恨め。お前にはまだ死んで欲しくないのだ・・・私達はな」

「長官・・・すぐに我らもジョーズィ提督に倣い政府軍に投降を行いましょう。尤も・・」

とペガシオンに詫びるフレーヴェルスの背後でフクロウルは口を開く。

「突然のクーデターに不参加・・・そんな貴方の急な方針変換に反対する者も出ましょう。その彼らを私が指揮しクーデター側に参戦する事と致します」

「なっ・・・フクロウル!!」

老将の言葉にペガシオンは目を見開き立ち上がる。

「なあに既に退任も決まっておったのです。この年寄りには勿体の無い場でしょう」

そう話すフクロウルだがペガシオンとしてはそれを簡単に認める訳にはいかない。

言うなれば彼は浅はかな自身の身代わりとなるのだ。

「フクロウル・・・ここは私がだな」

フレーヴェルスが彼の代わりとなろうとするがそれにフクロウルは被りを振る。

「かつてフェザリオンがそうであったように。今度はこのフクロウルが敢えてイレギュラーとなりましょう・・・フレーヴェルスには寧ろこれからもレプリフォースを陰ながら支えて欲しい」

尚も説得を行おうとするフレーヴェルスだったが、友の顔を見据えそれも出来なくなっていた。

その後、ペガシオンが行った方針転換に当たり前の如く、不満が紛糾。

彼らはフクロウルに従う形でそのまま表前は長官の命令に逆らう形でジェネラルらと合流するのであった。

 

 

「海軍本部近くでジョーズィ提督率いる艦隊が破壊活動・・・それに兄上が不参加でありますか!?あり得ないでありますよ!!」

耳を疑う報告にスレイプニールは思わず近くにあったデスクに拳を叩きつけていた。

空軍本部を出発しここ総本部へと到着した飛行艦隊を指揮しているのが、あのフクロウルである事に驚愕を覚えたスレイプニール。

何かの間違いと兄に連絡をしようと思ったのだが、ペガシオン率いる艦隊は逃げる様に空軍本部を後にしており報告によれば政府軍の勢力下であるアフリカ方面に飛び去って行ったらしい。

「あの老いぼれめ・・・兄上に余計な事を吹き込んだでありますね」

苛立ちを隠そうとせずスレイプニールは再度拳をデスクに叩きつける。

「海軍に空軍で問題発生・・・宇宙軍はともかくでありますよ」

慌ただしく動く将校らを見据えながらスレイプニールは顎に手を置きながら思案する。

「陸軍内で何か変わった動きが無かったか調べるであります。クーデター関連の動き以外で普段とは別の怪しい動きをした部隊とか無かったでありますか?」

陸軍内はカーネル派が大半を占めている事もあり、海軍や空軍の様にはならないと高を括っていた事もあるが念には念を入れた方がいいとスレイプニールの直感が語る。

「ハッ・・・ユリシーザー大佐が倉庫で寝ていたとか聞きましたが」

「それはあの昼行燈からしたら何時もの事であります。他には・・・」

「それと軍楽隊の奴らが倉庫の奥の方で演奏の練習をしていたとかで・・・こんな時にも演奏だなんて奴らも気楽だと皆で」

「軍楽隊が・・・?」

陸軍内では蔑まれる存在でもある軍楽隊の話に将校の一人が子馬鹿にした様な顔となるが、スレイプニールの顔から血の気が引いていく。

慌てる様にマントを翻し、その場を後にするスレイプニールをキョトンとした顔で見送る将校達。

内心で目の前の面々を一人残らず叩き伏せたい衝動に駆られながらも、スレイプニールは自身直属の親衛隊を呼び出すと即座に倉庫を目指す。

ギリギリで間に合ったと言うべきなのだろうか。

丁度、倉庫の入り口で軍楽隊の面々が出てくる所に出くわす。

「お前達・・・倉庫で練習していたと聞いたであります」

声色を変えずに何時もの調子で話したかったが、腹芸が出来る程にスレイプニールも芸達者ではない。

詰問気味に問う彼の殺気に何人かの兵士らが怯えた顔となる。

「は・・・はい。今回の蜂起の為にどこも忙しい状態でゆっくりと落ち着いて練習出来る所が他に無くて・・・ですね」

冷や汗交じりにバクの顔をした将校が答えるが動揺を隠しきれていない。

「落ち着いて練習する場など幾らでもあるでありますよ。それこそ軍楽隊に与えられたコンサートホールでも出来ない事は無いであります」

「その・・・それは倉庫内で行った方が音響が。ほら音がよく響いてですな」

スレイプニールの言葉にバックスが慌てて弁明を続けるが。

 

ガチャッッ!!

 

スレイプニールの合図もあり一斉に銃口を向ける親衛隊の面々にバックスは口を閉じる。

「うちの部下達に何やってんの?」

「それはこちらの台詞であります!!」

険しい顔つきで倉庫内から出てくるゲルパルドの額に引き抜いたビームセーバーを突き付けるスレイプニール。

「お前達、倉庫内の確認を行うであります!!」

親衛隊の一部を倉庫内に向かわせつつ、スレイプニールは自身よりも小柄な少女を見下ろす。

暫しの間、無言の対峙が続くのだが。

「少佐!!大変です・・・倉庫内の物資に爆弾が取り付けられています!!」

「すぐに爆発物処理班を呼ぶであります!!」

親衛隊所属のノットベレーの一人が慌てて戻ってくる。

 

グッッ!!ドガァァァ!!

 

報告を行ったノットベレーに指示を出すと同時にスレイプニールはゲルパルドの胸元を掴んだまま持ち上げ、勢いのまま顔から床に叩きつけていた。

「この陸軍の面汚しがぁぁぁであります!!」

「面汚しは誰よ・・・カーネル閣下の威光を笠に威張り散らしたばかりか人類のクーデターを主導するなんて正気を疑うわ」

激昂するスレイプニールに髪を掴まれながら、ゲルパルドは吐き捨てる様に言い放つ。

「我々から命と同じ価値のある武器を誇りを奪わんとする連邦政府を許す訳にはいかんであります。まあ貴様如きに軍人の誇りが理解できる筈も無いでありますが」

大きく鼻を鳴らしながらスレイプニールは空いた腕を上げる。

「軍法会議も必要ないであります。裏切り者はこの場で処分するであります」

その合図に親衛隊の面々が怯える軍楽隊へと銃口を向ける。

「おいおい・・・何やってんだ?」

この騒ぎを聞きつけ輸送列車から出てきたビストレオは、爆発物処理班とすれ違いながらスレイプニール達に首を傾げる。

スレイプニールは苛立ちながらも事の経緯を簡潔に説明する。

自身のテリトリーである倉庫内で破壊工作を行おうとしたゲルパルドに、不快感を当然の様に示すビストレオだがその場で軍楽隊を処断しようとするスレイプニールの行動には疑念を覚える。

「まずはウチの大将に報告だろ。その後でどんな形にせよ軍法会議を開かねえと左官クラスも含めた面々の処分なんて出来ねえよ。そもそも未遂に終わったんだ。実際に爆発した訳じゃねえから少しは罪状が軽くなる筈だ」

「そんな悠長な事は言ってられないであります!!」

ビストレオの言葉にスレイプニールが声を荒げるのだが。

「なんでもかんでも超特急で解決ってか?俺らノンキャリアみたいな事言ってんじゃねえぞ腰巾着の小僧。最低限のルールは守れや・・・士官学校出た坊ちゃんなら尚の事だ」

ギロリとスレイプニールを見据えるビストレオ。

当然スレイプニールも負けずに睨み返す。

そうしている間にも軍楽隊が倉庫内に仕掛けた爆発物は処理され、最後にゲルパルドが携帯端末に入れてあった起爆装置も持っていかれる。

「チッ・・・こいつらを連れていけであります!!」

このままでは埒が明かぬと親衛隊に銃を下げさせ、スレイプニールが他の兵士らに軍楽隊の拘束を命じた時だった。

 

ブォォォォォンッッ!!

 

辺りに響くラウドチェイサー『ハーネット』のエンジン音にビストレオらが振り返る。

 

バリバリバリバリッッ!!

 

突然降り注ぐ電撃拘束弾にノットベレー達の動きが封じ込まれる。

「やあ~おはよう~!!」

副官のキルケームを従えハーネットに跨るのはユリシーザーその人。

「何をするでありますか!!」

部下の親衛隊の動きも封じ込まれた事もあり、スレイプニールは即座にビームセーバーを構えていた。

「何をって・・・まあ一先ずは彼女らの救出かな?」

のんびりとした口調で答えながらユリシーザー配下の兵士らが軍楽隊の拘束を解いていく。

彼らはハーネットの後部座席などに軍楽隊の面々を乗せると逃げる様にその場を後にしていく。

「さあ貴女も早く!!」

ゲルパルドを抱えながらキルケームがハーネットでその場から離脱する。

「すまないがカーネルに伝えてくれ。私達は陸軍を脱走するとね・・・余裕があれば追ってくると良い」

ユリシーザーの言葉にスレイプニールのみならずビストレオも顔を険しくする。

軍内で少数派とは言え実力者の一人であるユリシーザーの離脱は戦力的にかなり痛い。

ともあれここまで反旗を翻したのであれば、ビストレオらも黙っている訳にはいかずスレイプニールと同様に身構えるのだが。

「それと・・・ごめんねビストレオ」

「・・・な?」

思い出した様に不意に口を開くユリシーザーが端末にスイッチを入れるのを二人は見届けるしか出来なかった。

 

ドガアアアァァァァンッッ!!

 

凄まじい爆風と共に倉庫内に熱風が駆け巡る。

爆風が飲み込んだのは倉庫内に保管されていた物資ではない。

その物資の運搬に欠かせない輸送列車DG-42Lが爆散し、倉庫の天井を突き破る形でビストレオ達の目に飛び込んでいた。

「おおおっっ・・・てめえ!!まさか!!」

「いやあ普段から倉庫に寝ていて助かったよ。お陰で誰にも怪しまれずに爆弾が設置できた」

見るも無残な輸送列車の車体にビストレオが泡を吹く。

それに対して悪びれた様子も無くユリシーザーは笑みを浮かべハーネットのハンドルを回す。

「それではシーユ~♪」

「てめえ待ちやがれっっ!!」

走り去っていくハーネットを追いかけようとするビストレオだが、如何に敏捷性に優れる彼でもライドチェイサーに追いつけるほどの速度は無い。

十数メートル追いかけた所で彼は舌打ちをしながら足を止めていた。

「ちくしょう・・・早く壊れた列車を線路からどけねえと」

平時であれば輸送列車が一台破壊された程度で特に問題は無いと言えるが、これから戦争を始めようとしている中での喪失はあまりにも痛い。

予備の輸送列車はまだあるが、関連企業の提携を失った以上、新規に輸送列車が手に入る事はまず無いと言える。

(民間企業のを使うか?いや・・・それだと輸送量や何より列車その物の能力が足りねえ)

当初の各戦線への物資輸送の予定が狂い、あまり出来の良いとは言えない頭で再び輸送網を再構築し始めるビストレオ。

慌ただしく動く部下達に檄を飛ばしながら唸るビストレオの目に憤るスレイプニールの姿は映らない。

「陸軍内の不穏分子を早めに炙り出せて良かったと思うべきでありますかね」

彼なりに輸送列車の喪失の痛手を認識しながら、現場はビストレオに任せた方がいいと判断し彼は親衛隊と共にその場を後にする。

(エステル博士の脱走に加え、革命への兄上の不参加・・・開戦前だと言うのにあまりにも痛いでありますね)

部下の報告によれば交渉カードとして有効であった筈のエステル博士の脱走に、妹のフレイアが関わっている可能性が濃厚と言うのだからやりきれない。

そして此度のユリシーザー派の離脱に列車爆破と次いで言えば軍楽隊まで反旗を翻した。

これらに大体が身内や顔見知りの女性が関わっているなと彼が思考を巡らした所で、ふと彼は足を止める。

(そう言えば・・・アイリス殿はどこに?スカイラグーンからカーネル閣下と一緒に帰って来てエステル博士の居る兵器開発室に運ばれた筈でありますが)

今の今まで武装蜂起の為や軍内の反乱防止に動いていた為に思考が回らなかったが、敬愛するカーネルの妹である少女の姿を見ていない。

慌てる様に兵器開発室に問い合わせ彼女が眠っていると言う区画に足を踏み入れるのだが。

「どこに行ったでありますか?」

「そ・・・それが確かにここの医療カプセルの中で眠っていたはず。ほ・・・本当ですよ」

自身に凄まれ後ずさる研究スタッフを殴り飛ばし、彼は残りの面々を睨み据える。

「カーネル閣下の妹であるからに考えたくはないでありますが、アイリス殿に脱走の疑いがあり!!自分はこれからカーネル閣下にこの件を報告するから皆は探すでありますよ!!」

スレイプニールの命令に親衛隊や兵器開発室の職員らが慌てて動き出すが、それと前後して総本部より一隻の小型飛行艇が飛び立ったと言う情報が飛び込んでくる。

「逃げられた・・・手引きしたのは誰でありますか!!」

続けざまにもたらされる裏切りの情報にスレイプニールは今度こそ苛立ちを抑えきれずに叫ぶのであった。

史上最強の軍隊と呼ばれたレプリフォースの瓦解は大戦前から、ある意味で始まっていたと言えよう。

 

 

 

「すぐに起きてこれを着ろ」

医療用カプセルから叩き起こされるなり、パワードスーツを思わせるアーマーを指差されアイリスは大きな瞳を瞬きさせていた。

有無を言わさずパワードスーツに自身を入れたのは空軍参謀のストーム=フクロウルその人だ。

「質問は受け付けん。ともあれ来て頂こう」

そう言って自身を先導するフクロウルに慣れないアーマーを装着しての歩行に戸惑るアイリス。

(ここってお母さんのプライベートルーム。どうやってフクロウル参謀は入ったんだろう?)

自身が眠っていた場所がどこであるのかを確認しながらアイリスは思う。

人間でありながらレプリフォース兵器開発室の室長である母エステルは、将官クラスですらも簡単には入れないセキュリティを持った部屋を持つ事が許されている。

先に脱出したエステルよりセキュリティコードを受け取っていたフクロウルだからこそ、この場に入ってこられるのだが本来であればアイリスが疑問に思うほどに出入りは制限されている。

因みにスレイプニールの場合は研究スタッフを脅して入った事だけは付け加えておく。

「スカイラグーンの経緯は分かっているな?そこでどう言う訳かお前の兄カーネルは当初予定していた出頭を取り止め、ジェネラル閣下らと共に人類に反乱を起こそうとしている」

自身の電子頭脳へと事の経緯を情報として送信しながら、フクロウルは衝撃的な事を告げる。

「もはや私ではどうする事も出来ん。エステル博士らの工作が無事に行く事を祈るまでだ。そしてこれは彼女より私に託された依頼でもある」

エステルより自身の救出を依頼されたことをフクロウルは告げ、彼女を総本部に併設された軍空港へと案内する。

空港の滑走路では様々な飛行艇が行き交っており、非戦闘員のアイリスですらも物々しい気配を感じ取ってしまう。

フクロウルに案内されるがまま、小型飛行艇の中に案内された彼女はパワードスーツを脱ぎそこで一息つく。

「フクロウル参謀、あの・・・道中での話は本当なのですか?」

フクロウルに『絶対に喋るな』と言われていた事もあり、道中では口を開かなかったアイリスだがこの場においては黙っている訳にもいかず無言で頷く。

「私が冗談を言うとでも・・・ともあれだ。今すぐにここを離れるのだアイリス。お前がここに留まればカーネルを快く思わぬ者共にそうでなくてもカーネルに対する人質の為に拘束されるのは目に見えている」

人を疑う事を知らない純粋な目で己を見つめるアイリスにフクロウルは思わず笑みをこぼしながらも、すぐさに表情を険しくし彼女に説明をする。

(もしかすれば彼女を人質に取られカーネルは出頭出来なかった可能性もある)

と言うのがフクロウルが推測したカーネルの変心の理由である。

彼女がレプリフォースを去ればカーネル個人を縛る物は無くなる筈だ。

武装蜂起の瀬戸際にまで立たされているが、まだ間に合う可能性も僅かに残っているだけにフクロウルはそこに賭けたかったのだ。

「小型艇で脱出した後はハンターベースに出頭するのだ。イレギュラーハンターも信用できぬが政府軍よりかはまだマシであろう。それと・・・だ」

言い含める様に彼女に脱出後の行動を指示しつつ、フクロウルは彼女に一枚のデータチップを渡す。

「私が知りえる上でのものだが・・・我が軍の機密情報がここに収められている。もしもお前個人が危うくなったら司法取引を持ち掛けろ」

「参謀・・・そんな事をすれば」

「どちらにせよ来年までには引退していたのだ。この状況下でそんな年寄りの事など気にしてはならんわ」

渡されたチップと自身の顔を心配そうに見つめるアイリスにフクロウルは豪快に笑った。

「兄さんに一度話をすれば思い留まってくれるかも・・・」

「頭に血が上った奴を説得出来た事があったのか」

「そ・・・それは」

母であるエステルならともかくそもそも普段であれば言い争う事など無い関係だけに、烈火の如く怒り狂うカーネルの姿を想像し言葉での説得は難しいと判断してしまう。

「これも争いを未然に・・・争ってしまっても早期に治める為だ。私からは以上だ・・・達者でな」

恐らくはフクロウルしか知らぬであろうここ最近で起こった事が記された別のデータチップも渡しつつ、フクロウルは小型飛行艇より姿を消す。

自身の持つ端末に一連の情報を入れながら、アイリスは座席へと座る。

「レプリフォースの反乱なんて止めなきゃ・・・絶対に」

殆どが自動化されているとは言え、小型飛行艇を操縦するのは彼女にとって初めての事だ。

「ええと・・・操縦マニュアルのデータはと」

士官学校時代に飛行操作のシミュレートを何度かしていた事を幸運に思いながら、彼女は座席前の操縦桿を握る。

ややあってエンジンを始動させた小型飛行艇は、行き交う他の飛行艇などをすり抜け滑走路を飛び立つのであった。

数分後に異常に気付いた管制塔から、警告の無線が飛んでくるがそれを無視しつつ少女は自身らの無実を信じているであろう彼の下へと向かう。

だがそんな彼女の願いも虚しく、飛行艇のサブモニターに映し出されるのはレプリフォースが行った決起演説の中継であった。

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