KANZASHI SIDE
IS学園が在る人工島から少し離れた本土にある病院の一室で先程目を覚ました一夏の診察を行っていたモレノさんと言う名前の男性医者が安堵の溜め息を吐き私とお姉ちゃんの方に振り向く。
「……とりあえず異常は見られないな」
「よかった…」
「本当よ」
パラサイトドーバントが取り付いたISの放送席目掛けて放った砲撃をディフェンスの魔法で防ぎ、その直後に必殺技の発動による魔力使用量の限界突破により倒れた一夏は日本政府によって急遽この病院に運ばれ治療を受ける事になったんだ。
この時、何故かIS学園の保安部の警備隊に拘束されていた織斑先生が猛反発したらしいけど……
「これなら直ぐに退院しても大丈夫か、手続きは此方でしておこう」
「ありがとうございます、ドクターモレロ」
「…これが私の仕事だからな」
お姉ちゃんの感謝の言葉にそう返してドクターモレロは病室を後にして……私達はライダー
「……それであの後どうなったんだ?」
一夏が気にしていたのは事件後の動向みたいなので話してOKな内容のみをお姉ちゃんとアイコンタクトで相談し話す事に決めた。
「『ガイアメモリ』を使用した子はあの後『SPIRITS』に引き渡されたわ」
「クラス対抗戦は?」
「当然中止、後1週間の臨時休校が決まった」
またこの時、アリーナの放送室から迷惑極まりない放送をした篠之乃さんは現在特設反省部屋と呼ばれる場所に隔離されている……らしい。
「鈴は?」
「2日前に中国本国に呼び戻されて今はいないわ」
そして鳳さんだが……
自身の専用機である『甲龍』のダメージレベルがDを越え機体の修繕等を行う為、との理由で中国に一時帰国していた。
……それが本当かは私達には分からないけど。
「……そうか、って2日前?」
話を聞いていた一夏がここで困惑の声を出す。
そう言えば一夏には言ってなかったかな?
「今日はクラス対抗戦から4日過ぎてるんだ」
「……マジで?」
「「マジよ(だよ)」」
驚く一夏に私とお姉ちゃんは笑顔で肯定して退院の準備を手伝い……その日は2人で色々と楽しみました♪
ANOTHER SIDE・Ⅰ
織斑一夏の意識が覚醒したのと同時刻、とある場所にて……
「……それで、どうだった?」
「…拍子抜けするほどあっさりカタがつきました」
この場の纏め役である男性がIS学園で起きた『ドーパント襲撃事件』についての報告を求めると求められた男は納得していない顔で報告を始める。
「まじかよ、沖?」
「マジですよ、城さん」
そう答える男性―――――『沖一也』―――――は苛立ちを隠そうともせずに吐き捨てるように報告を続ける。
「
「『コア』はな、機体その物は大破一歩寸前だと思うが?」
沖の言葉に疑問の声をあげるのは結城丈二……彼等の中では後方支援、対怪人用武装の開発を担当している彼だからこその発言だ。
「結城さんの言う通りIS学園側が3機と中国の第3世代機が1機が被害を受けました……ですが救援と迎撃の指示を出したのは…」
沖の途切れた言葉に全員が理解した。
要は天秤にかけたのだ。
『
「胸糞悪いな」
全員の考えを言葉にした一文字隼人が吐き捨てるように言うが全員が同意件の為に彼を咎める者はいなかった。
「……それで本郷さん、一夏君達はどうなると思いますか?」
「お咎め無しだろうな。『表向き』は、と付くが」
今回一夏と簪が行ったのは『仮面ライダー』に変身し『世界最強の兵器であるIS』が手も足もでなかった『ドーパント』相手に互角の戦闘、そして終息させた。
言葉にすればこれだけなのだが別の見方をすればこのような言葉にも出来る。
『『世界最強の兵器であるIS』が手も足もでなかった『
これに気付き何らかの動きがおこらないか?
または何かが動くきっかけにならないか?
「念のために誰か派遣した方が良いのでは?」
沖のこの言葉により1つの決定がある女性に伝わる事となった。
ANOTHER SIDE・Ⅱ
日本国内の何処か…
「……失敗か」
「まあ、渡した相手は子供だから仕方ないのでは?」
白のスーツを纏う男性の心底どうでも良いととれる発言に相槌をうつ男性と似たような服装の女性が其処にいた。
「だがお前が担当の
「…渡すにはソレなりの調査はしましたし彼処には『
2人の会話を聞いた第三者がいれば愕然としただろう。緘口令を敷かれたはずのIS学園での一件が会話の内容としてあがりIS学園の人間のほぼ全てが知らないであろう仮面ライダーの名前を口にしているのだから…そして更なる騒ぎの火種の存在の事も……
「…簡単に暴発する、か」
「ええ、それよりもヨーロッパ方面は大変ですね」
その言葉に男は苦笑する。実際ヨーロッパは他の支部に比べその規模も大きく彼らが所属する組織の本部と言っても過言ではないのだがその分、暗闘や謀略、他組織との対立などが激しい事でも有名な場所だ。
まあ、日本やアメリカ、ロシアに台湾と比べ仮面ライダー達に好意的、または支持者が多い国や地域と比べると非常に活動しやすい地域なのだが……
「ああ、まあ
その会話が終わるのを見計らうように1人の男が部屋に入る。
「おや、オルソンですか? 貴方が何故此処に?」
「ヴィルマとクリストファーにちょっとばかりの事後報告をしにな」
その言葉に2人して顔を見合わせる、何故なら彼の言う事後報告とはそれぞれの担当の代物を使った事を意味するのだから……しかもオルソンが担当しているものは……
「俺達にか?」
「ああ、実はな……」
登場人物の描写が薄い気がします。