IS~絶望を祓う魔法使い達~   作:海人

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早速投稿します。
後、今回からしばらくオリ設定が幾つか出てきます。


予想外にも程がある

?? SIDE

 

「……どうして、こうなった?」

 

この時の俺の心情を一言で表すとしたらこの言葉以外ないと思う。

 

「…予想外」

「いや、予想出来る方が凄いと思うわよ」

 

同じ部屋に居る彼女達2人も滅多に見せない驚きの表情を顔に張り付けてそれぞれの心情を言葉に出している。

 

 

 

 

 

こんな事が起きるなんて『この世界』の人間で想像出来る人間はいないだろうからな……

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「まさか男(俺)(一夏)(一夏君)がISを起動させるなんて」」」

 

 

 

 

……事の始まりはこの会話の2時間程前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「『打鉄弐型』完成おめでとう!!!!!」」」」」」」」

 

この日に俺―――織斑一夏の彼女であり日本代表候補生でもある更識簪の専用機が完成した記念の打ち上げ会に招かれていた。

 

「あ、ありがとうございます」

 

打ち上げ会の主役である簪は周りの雰囲気に呑まれているのか少し緊張しているみたいだ。けれどどこか嬉しそうに見える。

 

「アットホームな場所なんだな、倉持技研」

「良い場所だと自分を含めた全員がそう思ってるよ」

「まあな、此処は『女尊男卑』は関係無いし……」

 

俺が思ったことを呟いているとそれが聞こえたのか近くに居た男性の研究員2人が返事を返してくれた。

 

「何食べよう?」

「これなんてどう?」

 

打ち上げ会は立ち食いバイキング形式なので近くのテーブルに置いてある皿をとり料理を頂こうとしたらそう言って俺の前に俺好みの料理の数々が載った皿を運んできた人が居た。

 

「楯無さん、居たんですか?」

「居たら悪い?」

 

そう言って拗ねているのは打ち上げ会の主役、更識簪の姉である更識楯無……俺と簪の1つしかない年齢差でありながら日本において四席しか存在しない『日本代表候補』の座に君臨する猛者だ。

 

「いや、『日本代表候補のIS操縦者』が『日本所属のIS開発研究所』に居て問題に……ならない?」

 

これが他国の代表候補生や国家代表なら大問題に発展する可能性が大だが自国の代表候補なら多目に見られるのか?

 

「今は個人の立場で来てるしね。それに敵情視察も兼ねてるし」

「……簪をそこまで評価していると」

 

『敵情視察』

つまり楯無さんは簪を自分の立場を脅かす将来の驚異になりえると?

ISについては詳しくないので素直に聞いてみると肯定されたが不敵な笑みを浮かべる。

 

「勿論よ、まあ私も簡単には負けないけどね」

「そうでしょうね」

 

何せ『最年少の日本代表候補』……織斑千冬(ビュリンヒルデ)が居た座場所を巡る場の一席に居るんだからな……

 

「それで、なんで一夏君がいるのかしら?」

「簪に招待されたんですよ、俺もISの実物を生で見てみたいってのも有ったし」

「そうなの」

 

招待状を見せる俺のこの言葉に楯無さんは納得してくれたみたいだと思っていたら…

 

「……2人とも、楽しそうだね」

「「簪ちゃん?」」

「むう…」

 

この声に振り返ると、そこにはこの打ち上げ会の主役にして楯無さんの妹にして俺の彼女の1人である更識簪がドレス姿でいた。

…何故か『私は不機嫌です』と描いてある表情をその顔に宿しながら…

 

「所長さんとの話は終わったの?」

「…たった今終わった」

 

不機嫌オーラを纏った簪をなんとかしようとする楯無さんだが会話が続かず気まずい雰囲気が辺りを漂い始める。

 

「そのドレスってパーティー用のか?」

「…だったら、なに?」

 

とりあえず思ったことをそのまま口に出してみようと思う。

 

「とっても似合ってる」

「…本当?」

「こんな事で嘘はつかない」

「…ありがとう」

 

俺の言葉に機嫌が直ったのか気まずい雰囲気は霧散した。アレが長時間続くのはごめんだと思う俺は悪くない、やっぱり簪は笑っている顔をしている方が似合うからな。

 

「そう言えば……アレが簪の専用機になるんだよな」

「うん、日本の第3世代型IS『打鉄弐型』だよ」

 

パーティー会場の中心に置かれたIS『打鉄弐型』を見る俺に気付いたのか簪の口からある提案がされた。

 

「触ってみる?」

「良いのか?」

「うん、一夏なら大歓迎だから。ちょっと待ってね」

 

そう言って簪は許可を貰うためかこのパーティー会場に居るであろうお偉いさん(確か此処の所長さんだったか?)の元へと向かう、のだが……

 

「ところで楯無さん」

「どうしたの」

「いや、此処の所長さんって……あの人ですか?」

 

そう言いながら俺が指を指す先には……

 

「……ええ、彼処の人で合ってるわ」

「競泳水着の上に白衣を着ている人がですか…」

 

そう、俺の言ったまんまの服装をした女性がいた。

しかも『今まで泳いでいたのか?』と思うぐらいに足下が水で濡れている、と言う事はびしょ濡れ状態、すなわち体のラインが強調されるようにくっきりと見……

 

「……一夏クン?」

「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ……」

 

俺の思考を察したのか、眼から光が消えている楯無さんの呟く様な呼び声に俺はあの時(・・・)の出来事を思い出し急いで謝る。因みにあの時って何?って聞くなよ、絶対だからな。

 

「…分かれば良いのよ」

 

眼に光が戻ったが先程の簪と同じ不機嫌オーラを纏うのを見て頭を抱えたくなった。

 

「……一夏、『大丈夫だ!』って」

「マジか?」

 

そんな時に丁度簪が戻って来てくれた。場の空気を誤魔化す為にわざと普段より大声で聞く。そんな俺を見て簪は親指を立てて俺の確認の言葉を肯定した。

 

「ありがとう簪」

 

礼を言うと2人でパーティー会場の真ん中にある『打鉄弐型』の前に立つ。

そして目の前に在る『打鉄弐型』に触れた…

 

「これがISなん……」

「どうか……」

 

初めて完成されたISに触れた感嘆の声は最後まで言いきる事は出来なかった。

 

 

 

 

 

何故なら触れた『打鉄弐型』が俺に装着され、俺が男であるにも関わらず起動しているのだから…

 

 

 

 

 

「う、うそ…だろ?……」

 

……な、なんでだ?

なんて俺が…男がISを起動させているんだ?

 

「……徹夜続きだったからな、幻覚が見てるんだな」

「明日から休暇でも申請するか……」

 

現実逃避を開始する2人の研究員を見ながら俺も混乱しながら簪に手伝ってもらいISを外して、現実逃避を始めようと決意した。

 

「……誰か俺の頬を摘まんでくれ」

 

これで摘ままれて痛くなかったらコレは夢で決まりだ!

 

「じゃあ、私が…」

 

そう言って簪は俺に…

 

 

 

 

…以前デートの待ち合わせの際にしつこく言い寄るチャラ男に喰らわせた…

 

 

 

 

…『股間キック』の一撃を浴びせた。

 

 

 

 

 

 

「痛いぞオオオオオオ――――――――――――――――――ッ!!!???」

 

 

 

 

 

 

絶叫と共にその場に崩れおち痛みに悶絶する俺の様子を見た倉持技研の職員一同は……

 

「夢じゃない!?」

「幻覚じゃないのか…」

「「「「うっ……」」」」

「いや、彼は大丈夫なのか?!」

 

現実逃避をしていた者達はそれを止め、ある者達(ほぼ全員が男性)は顔色を青ざめ己の股間を押さえながら簪から距離をとり、ある者は俺の心配をしてくれた(←ここ重要)。

 

「……一夏君」

「…は、い」

 

名前を呼ばれたので近くのテーブルを支えに立ち上がり楯無さんが何を聞こうとしているのかを痛みを紛らわせる為に体を動かしながら考える。

 

「一夏君は女の子、だったの?」

「なんでやねん!!?」

 

思わぬ質問に関西弁でツッコミをしてしまうが俺は悪くない!

 

「そうだよね、一夏は男性、……だよね?」

「簪まで、酷い……」

 

股間キックを放った張本人までもが俺の性別を疑うなんて……

俺がそんな事を思っていると周りは冷静になったらしい。

 

 

 

 

 

 

「と言う事は…」

 

誰かの一言がこの場に居る全員の思考を1つに纏めあげた。

 

「せーの」

 

そして所長の一言にタイミングを合わせて絶叫する。

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「「「男がISを動かしたアアアアアア―――――――――――――――――――――――――ッ!!!!????」」」」」」」」」」」」

 

 

何気にタイミングバッチリに叫ぶ皆様を見たこの時、俺はこう思った。

就職希望先の1つに倉持技研を考えておこうと……

 

 

 

 

因みに就職希望先は他に警視庁の『国安0課』を初め複数ある事を此処に記しておく。

 

 




今回のオリ設定

・代表候補

……詳しくは後ほど。
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