IS~絶望を祓う魔法使い達~   作:海人

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今回もよろしくお願いします。


タッグマッチトーナメント開始

ICHIKA SIDE

 

「……やっとトーナメント当日か」

「長かったね」

 

試合会場のピットに俺の疲れきった声音の呟きに相槌を返してくれる本音に感……いや、疲れる原因の7割が本音の彼氏彼女の関係暴露だからしなくていいか。

 

「篠ノ之が五月蝿かった」

「アレ以来しつこかったね」

「『テレポート』や『クリア』で何度誤魔化した事か」

 

関係暴露の1日後に突如として4組に乗り込み怒鳴り混んできた時は本当に驚いた。

いや、いきなり『軟弱者』など『あの時の一夏は何処に行ったのだ』とか『その腐った根性叩き直してやる』とか言われたらな。

 

「けどその時の言い返したイッチー、凄く格好良かったってかんちゃん言ってたよ」

「お陰でクラスの皆に弄ばれたけどな」

 

あの時、言った事が武さんやユウヤさん達に知られたら……間違いなくからかわれるな。

 

「さて最初の相手は……2組の生徒か」

「頑張ろうか」

「そうだな、コイツら(・・・・)の御披露目も兼ねてな」

 

数打の待機状態を解除し装着した俺とピットの片隅に置かれていたIS学園所属のラファール・リブァイブに【とある武装】を付け足し装着した本音はピットとアリーナを繋ぐゲートの前に立ち発進の準備を始める。

 

 

 

 

―――――両選手、入場―――――

 

 

 

 

「織斑一夏…打鉄・数打【七剣】出る!」

「布仏本音、ラファール・リブァイブ【フルバレット】GO♪」

 

 

 

ANOTHER SIDE

 

タッグマッチトーナメントが行われるアリーナにある放送室。今、そこは放送部のメンバー2人に解説役として呼ばれた1年4組担任神宮寺まりもの姿があった。

 

「さあ、始まりました。タッグマッチトーナメント1回戦第一試合は」

 

ここで一区切りしアリーナのグランドに選手達が現れるのを待つ。

そして現れたのを目で確認し紹介を始める。

 

「現時点においてISを起動出切る唯一の男性、織斑一夏君とその彼女とつい先日発覚した一年一組布仏本音さんのペアVS1年2組の同クラスのペアです!」

 

紹介された4人は其々の武装を構え戦闘準備を整え試合開始の合図を待つ。

 

「ではカウント3・2・1……0! 第一試合開始!!」

 

開始を告げると同時にラファールを装着した生徒と布仏さんが装備された武装のマシンガンから銃弾が放たれる。

 

「では解説の神宮寺先生、よろしくお願いします。」

「まず2組のペアは打鉄1機とラファール1機、予め前衛後衛の役割を割り振った結果とも思われます」

 

出場選手達のプロフィールが書かれた書類を見ながら解説を始める先生に納得しながら続きを促すように視線を向ける。

 

「一方の織斑・布仏ペアは……見たままですね」

「織斑君が斬り込み布仏さんが射撃でそれを援護……カップルですからタイミングを合わせやすいのでは?」

「なるほど、ところで布仏さんのラファールの後付け武装ってIS学園に有りましたっけ?」

 

私の疑問に書類を流し読みしていた神宮寺先生が口を開く。どうやら先生も疑問に思っていたようだ。

 

「資料によると倉持製の新武装ね、申請の届け出を出して借りてきた、と考えるべきよ」

「お、此所で両者に動きが見えました」

 

 

 

HONNE SIDE

 

「イッチー…決めようか?」

「先も長いし…そうするか!」

 

私と確認した直後イッチーは瞬時加速(イグニッション・ブースト)を行い2人の間を通過、その刹那に2人の打鉄の近接ブレードの刀身とラファールの突撃銃を両腕のブレードで破壊しソードモードをガンモードに変形させ射撃体制に入る。

 

「そんな!?」

「残念、でした!」

 

そう言い放つイッチーから放たれた銃撃は打鉄の胴体部分と近接ブレードの残骸を持った右腕に直撃、SEをゼロにし戦闘不能となる。

 

「出羽さん?!」

「余所見はダメ…だよ!」

 

自分の相棒(パートナー)が倒されたのに動揺する間に特性の炸裂弾が込められた両膝の突撃銃を二丁手元に呼び出し(コール)、銃弾の嵐をお見舞いした。

 

「試合終了! 勝者織斑・布仏ペア!!」

 

試合終了の言葉と共に歓声が響き渡った。

 

「先ずは1勝だな」

「だね」

 

 

ANOTHER SIDE・Ⅰ

 

第1試合から第3試合までが終わり次の次は私達の試合となるので早めにピットへと移動を始める。

 

「…本音が羨ましい」

「気持ちは分かるけど……落ち着いて更識さん」

 

第1試合をモニターで見ていた更識さんの周りに漂っていた『嫉妬オーラ』によって体調を悪くする人達続出の為に早めの移動にしたけど……残った人達は大丈夫かな?

 

「このまま勝ち進めば準決勝で2人と当たるよ」

「なら早く終わらせようか?」

「仰せのままに」

 

そして第4試合は更識・日向ペアの圧勝、これまで行われたタッグマッチ戦最短時間を記録した。

 

 

 

ANOTHER SIDE・Ⅱ

 

1回戦前半の8試合が映し出されたモニターに視線を向ける一組のペアがピットに居た。

 

「……4組の人達は相応の実力を持っているようですね」

 

クラス代表の織斑一夏、代表補佐にして日本代表候補生の更識簪……

……更に…

 

「布仏さんって強かったんだ」

 

……私、そしてペアを組んでもらった鏡さんと同じ1組の生徒である布仏本音。

本当に人は見掛けによらないものです。

 

「ですが優勝するのは私達ですわ、鏡さん」

「そうですね」

「……少なくてもあのペアには負けたくありませんわ」

「…それには全力で肯定します」

 

2人はクラスメイトである1つのペアを思い出しながら試合会場へと向かった。

 

 

 

ANOTHER SIDE・Ⅲ

 

1回戦最後の試合に出場するこのペア……

 

「お前は私の指示通りに動けば良い」

「……なんだと」

 

正直言って雰囲気が良くない。ペア決めが当日のランダムで決められたのと先日の騒動の結果が結果だからといえばそれまでだが…

 

「…そうすれば織斑一夏と戦えるだろう」

「…その言葉に偽りはないな?」

「何故偽る必要がある?」

 

心の底からそう思っている表情を作るラウラ・ボーデヴィッヒに吐き捨てるかの様に篠之乃箒は言葉を返した。

 

「今はその言葉を信じてやる」

 

 

 




続きをお楽しみに
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