IS~絶望を祓う魔法使い達~   作:海人

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久々の投稿です。
今回、他作品のキャラが複数登場します。


専用機受領

ICHIKA SIDE

 

此処はIS学園の敷地にあるアリーナの1つ。

さて此処でなぜ俺が此処にいるのかを説明……した方がいいのか?

 

「…さて、指定されたアリーナは此所、だよな?」

「その筈だよ」

 

指定された時間となり俺は専用機受け渡し場所に指定されたアリーナの一室で専用機はまだかなと少しだけワクワクしながら待っている。

……因みにそんな俺を見て簪は苦笑しながら腕時計で時間を確認している。

 

「ところで……何故に簪が居る? いや気になっただけだからな」

「…本当?」

 

本当です。だから捨てられた子犬の眼差しで俺を見ないでくれ!!

 

「……今回は一夏の護衛、後代表候補の2人が専用機運搬の護衛をしてる」

「……厳重だな」

 

簪の説明に思わず考えていた事が口から漏れたが許してほしいと思う。

いくら俺が現時点における男性唯一のIS操縦者だとしても代表候補生と4人しかいない代表候補の2人を使うって……まあこれが普段通りの可能性もあったがどうやら違うらしい。

 

「……確定情報じゃないんだけど、イギリスが開発したISが強奪されたらしい」

「おいおい…」

「だから今回の様に厳重な方法を採用した訳だ」

「まあ、備えあれば愁い無しとも言うからな」

 

今回の厳重ぶりの理由が判明し呆れが混じった呟きに答える自分達以外の男女の声が答えた。

 

「イアンのオッサンと……確か…誰だっけ?」

「篁先輩?!」

「久しぶりだな更識代表候補生」

 

男の人はイアン・ヴァスティ。

元の国籍はヨーロッパの一国だったらしいが『女尊男卑』の深刻化と当時所属していた企業との不和が原因で倉持からのベッドハンティングを受け家族共々日本に移住し今に至る。凄腕のメカニックでありここ数年の日本国の新開発ISに何らかの形で関わりを持ちその人柄かオッサンと呼ばれ多くの人達から慕われている。

因みに簪の『打鉄弐式』の製作にも関わっている。

女性の方は俺も初見だが簪の驚きようから知り合い、若しくは有名人だと判断していいだろう。

……ひょっとしたら専用機運搬の護衛をしてる代表候補かもしれない。

 

「簪が知ってる人か?」

「篁唯依先輩、『姫武将』の異名を持つ凄腕IS操縦者だよ」

 

簪の説明を聞いて思い出した。

 

篁唯依

 

楯無さんと同じ4席しか存在しない日本代表候補の1人にして『姫武将』の異名を持つ(ブレード)系統武装を用いた近接戦闘を得意とするIS操縦者。

 

「君が織斑一夏か、どうやらユウヤの話通りの人物らしいな」

「ユウヤさんの知り合いですか?」

 

以外な人物の名前が出たので思わず聞き返す。因みにここで名前がでたユウヤとはユウヤ・ブリジッスが本名の日系アメリカ人であり以前共闘した年の離れた戦友(ライダー)であり俺の数多い兄貴分の1人だ。

 

「……まあな」

 

俺の問いに少し間をおきながら答えてくれた。

ん? なんでそこで微妙な……どちらかと言うと羨ましそうな表情で俺と簪を見るんだろう?

 

「ところで俺の専用機は?」

「もう中には入れたから直ぐに……来たぞ」

 

俺と篁先輩の会話も終わると共にアリーナの一室に漆黒の鎧、織斑一夏の専用機となるISがその姿を現した。

 

「……これが俺の、専用機ッ!!……」

「機体名、打鉄【数打】。打鉄の後継機計画の1つから引っ張ってきた試作機だがまあ、癖は有るがラファールよりは一夏に合う筈だ」

 

俺の感嘆の声を聞きながらイアンのオッサンは専用機の説明をしてくれる。

 

「イアンのオッサン、武装はどうなってるんだ?」

「オッサンと言うな! ……武装については装着してから確かめる事を勧める」

「何故に?」

「……【数打】を装着すれば分かる」

「……では早速」

 

俺はオッサンの言葉に従い簪と篁先輩に装着を手伝ってもらい【数打】を装着した。

 

「…なんで?」

 

装着し武装一覧を確認する……が一覧を見て不思議に思ったのを許してほしい。

だって武装一覧に書かれているのが……

 

 

・日本刀型近接剣『虚空』×2

・多機能型ワイヤー『縛竜』×6

 

 

武装が2種類しかない上にどちらも近接戦用の武器だ。

 

「言っておくが搭載されている武装は基本装備のだけであってまだ詰めこむ余裕があるからな……武装については「…俺の専門だぜ!」…ロウが担当だからだ」

 

そう言って上部を布に包まれた幾つかの台車を引きながら現れたオッサンより若い(←此処重要)青年が現れる。

青年の名はロウ・ギュール。

若いながらもその腕前は一流で『極東一のISメカニック』として認知されている。

また彼が製作する武装は高性能なのだが……実は当たり外れが極端であり使用者を選ぶ難物と言われている。

 

「ロウの兄貴が担当なのか……」

「色々な意味で不安なんだがな…」

「いや、アレは大絶賛ものだろ?」

 

オッサンの言葉に俺は頷き、反論するロウの兄貴のその言葉に篁先輩は頷いて肯定の意を示しているがアレの複雑すぎる多機能性を知る面々は反論を始める。

 

「一部にはな」

「アレを使いこなせるのは今の日本国家代表と代表候補ぐらいしかいないでしょう」

「一夏の言う通り」

「……まあな、だから今回は反省を生かしたモノを初披露だ!」

 

オッサン、俺、簪の反論と言う名のダメ出しにロウも自覚が合ったのか苦笑いしながら台車に被された布を取り外しそれらは俺達の眼前にさらされた。

 

「剣と銃が一体化した武器とマントと盾?」

 

眼前にさらされた武装は俺の言葉通りの物だった。

 

先ずはマント……『アンチビームコーティング』が施された『夜傘』と言うらしく文字通りビーム兵器を所持する相手の攻撃を数発は防げる……らしいのだがそれ以外の武装による攻撃に対しては防御力ゼロの布なので一度の戦闘で使い捨てる前提の装備らしい。

 

次に盾……正式名は『多機能型戦盾・大蛇』と言い此方は『夜傘』と違い布ではなく見た目少し大きめの長方形に近い六角形型の盾だ。

因みに『大蛇』に多機能型の名称が付けられた理由は簡単だ。実は複数のオプションを付属させることが可能であり、それによって様々な使用法が可能になるからだ。

 

最後は剣と銃が一体化した武器……正式名は『十束』。

アレをある程度簡略化しガンモードとソードモードの2種類の形状がある近距離・中距離に対応した武装らしい。

 

「今回はこの3つだけだな」

 

この3つだけなの? 俺と簪とオッサンの無言の問いかけにロウは未完成品を置いて完成した武装を持ってきたと告げる。

 

「他にも有るんだが未完成なんだよ」

「この3つの安全性は?」

「……分からねえ」

「不安ありまくりなんですけど」

「データ上は大丈夫なんだが実際使ってみないとな」

 

安全性について何やら不安に思えたが『まあ、いきなり壊れるような造りはしてないから安心してくれ』と言われ溜め息を吐きつつも納得しようと思う。口ではこう言うロウだが『ある国』と違い人に使わせるのだから使用者に関してある程度の安全性は確保している筈だと考えられるくらいの信用も信頼もあるのだから。

 

「とりあえず武装の取扱い説明を頼む」

「そうだな、分かる様に説明してくれ」

「じゃあ説明を始めるぜ」

 

こうして今日の俺の放課後は受領した専用機とその武装の完熟作業に費やさられる事になった。

 

 




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