がっこうぐらし! めぐねえ同僚全員生存ルート 作:KEI@404
知らなかった。
あの子たちを巻き込んだのは大人だ。
関係ない。
誰かが……私が、ちゃんとこれを見ていれば。
私のせいじゃない。
これを知っているのは私だけなのだから。
──違う。
だから…これは全て、
その場に立つこともままならず、棚を背にしゃがみ込む。
気分が悪いどころの話ではない。
マニュアルを握る手は震え、次のページを捲るのすらやっとだ。
それでも読まなくてはという感情に追われ次へ、次へと読み続ける。
用途に応じた理想的な感染率と致死率。
確保すべき人材と選別方法。
隔離すべき人間と対応方法。
マニュアルには、全てが細やかに記載されていた。
今、この状況があらかじめ予見されていたことが。
校内全ての人間を最初から助けるつもりがなかったことが。
あまりに惨い。
この事件があらかじめ決められていたものだったというのなら
私を慕っていてくれた生徒たちは、
一緒に働いていた先生方は、
何のために犠牲になったというのか。
今、必死になって生きているあの子たちは、何のために……
遠くからガラガラと扉の開く音と同時に我に返る。
今のこの状況を見られるわけにもいかず、急いで落ちた本を棚に戻し、その場を離れようとする。
「これ、どうしよ…」
手元のマニュアルに目をやる。これを見られるわけにはいかない。
だが、持ったままでは、ふとした拍子に誰かに見つかるかもしれない。かといって、ここに置いたままも同じだ。
「だったら…」
棚の下にある手提げ金庫にそれを放り込み、急いでその場を離れた。
3階の安全確保ヨシ!マニュアル確保ヨシ!食料確保ヨシ!
そんなこんなで、割と順調に進み始めたがっこうぐらし!実況プレイしていくよー!
今回はめぐねえを起こしに廊下へ出たところからだね。
そのままめぐねえを起こしに行きたいところではありますが…先に校長室で探したいものがあるのでそちらに向かいましょう、めぐねえを起こさなくていいのかって?睡眠時間は短いより長い方が良い、当たり前だよなぁ?※諸説あり
校長室で探すのはキーホルダーです。これがあれば校内にある鍵が掛かっている部屋全てに入ることが可能になり、様々なアイテムが入手可能です。
入口は鍵がかかっていますが、バールでこじ開けます。
よしっと…
おっ開いてんじゃ~ん!おじゃましま~す(ピンキー)
生憎と鍵の場所の検討はついていないので、片っ端から棚や机を探していきましょう。(総当たりの裏技)
…ここにもない、これがなかなか…見つからんな...
…時間がかかるので、加速します。
この時間で軽い説明を。この鍵を取得するメリットと目的ぃ…ですかね。
大きく2つあって、
1つ目は体育館や鍵のかかっている部屋や金庫の解放です。これを入手すれば購買部バックヤードに入りアイテムを入手したりもできるし、逆に外から鍵を閉めて内側を押さえ扉の強度上昇等々の使い道が多いです。
2つ目は正気度や信頼度が一定以上だったり特定のアイテムを所持していないと解放できないサブイベントが多くあるため、それの回収です。本作ではRTAではないのでサブイベを多く拾っていき、正気度維持や信頼度上げを行っていきたいところ。あと装備集めもしていきたいね、あやめ先生は力弱くて暗殺頼りになりがちだから、高火力武器が欲しいんじゃよ…
サブイベで入手可能な高火力武器を例として挙げると、普通のシャベルを屋上のプールに投げ入れるとプールの女神が現れ、二択の選択肢で選べる【エクスカリバー】か【トールハンマー】ですかねぇ。
どちらもモーションは遅いけど『かれら』を一薙ぎで倒せる爽快感はもうたまらねぇぜ。
他には、『かれら』を倒した数だけ攻撃力が上がる【ネフィリム】とかもイチオシ。この武器を使って暗殺を行うと倒した『かれら』の血が飛散しないのも小さいけどメリット。名前もかっこいいし中二心をくすぐられるよね…いい。
失礼、話が逸れてしまいました。
要は
「アイテムを探索し入手する」「みんなも守る」
「両方」やらなくちゃあならないってことですね。
プレイヤーのつらいところだな…
そんなことを説明していたら、鍵が見つかりました、やったね!
これさえあれば、もう校長室なんかには用はねぇ!めぐねえのところにいくぜ!じゃあな!(礼儀を知らない教師の屑)
~~~
おっ?職員休憩室の端っこにめぐねえ居ますね、優しく起こしてあげましょう。
オッハー!(激寒)めぐねえ起きろー!
「……沙上先生、どうかしました?」
あら?どうやら起きていたようですね…寝起きドッキリ失敗です。ビックリするめぐねえが見れると思ったんですが残念。
ああ、いやそろそろ食事でもどうかなと思ったんだけど。
「…………」
...ってめぐねえ聞いてる?
「え、ええ、わかりました、後で向かうので先に戻っててください。」
うん、おかのした。じゃあ部屋に戻ってごはんにしましょう。
~~~
部屋に戻っても、特にやることもないのでぼーっとしてラジオでも聞きましょう、
おっ?今日もワンワンワン放送局やってますねえ!これでマニュアルによって減った正気度も回復していきます。あぁ~休まるぜ。
あっそうだ(唐突)マニュアルの扱いですが、みんなにはまだ説明しません。
理由なんですけど、序盤で地下に行くメリットが特に無いことが一番ですかね。いたずらに正気度下げてもいいことないだろうからね。
みーくんや圭ちゃん救出後にでも説明して物資探索、くらいでちょうどいいんじゃないかな?
ラジオを聴いているとみんな集まってきました。どうやら夕飯の準備が終わったようです。
「ゆきの言ってた通り本当にラジオやってるんだな。なぁりーさん」
「そうね...まだ生きている人はいるのよ、じき救助も来るはずよ。」
おっそうだな、来てくれたらいいんだけどなぁ…そういうゲームなので来ないです。(無慈悲)
仮に来てもどうせ、墜落に信頼と定評のあるカ〇コン製ヘリだから駄目です。
「沙上先生、そういえばめぐねえは?」
あとで向かうといってたからそろそろ来るんじゃない?
「めぐねえも心配だな、まぁ一番心配なのはゆきだけどな。」
「にゃにおー!たかえちゃん!私そんなに子供じゃないもん!」
「昨日勝手に居なくなって音楽室に行ってたよな?それに、授業始まってから一瞬で寝たの誰だっけ?」
「そ、それは…」
「──遅くなりましたー」
「めぐねえ、おはよー!なかなか起きてこないから心配したんだよ?」
ゆきちゃんここぞとばかりに目を輝かせながらめぐねえに抱きついていますね…小動物みたいでカワイイと思いました。(小並感)
「心配してくれてありがと、それとめぐねえじゃなくて佐倉先生でしょ?」
いつものやりとりだなぁ……(ほのぼの)
めぐねえもさっきは調子悪そうだったけどカン違いっぽいね。調子悪かったらこんな明るく振舞えないからきっと大丈夫だね。
「そろそろご飯にしませんか?たかえさん手伝ってくれる?」
「あぁ、手伝うよ。どれからやればいい?」
「そうねぇ…」
そんなこんなで今日の夕飯はカレーと缶詰、ちなみに缶詰は購買から持ってきたものを各々好きなのを選んでいます。
ゆきちゃんはだし巻き、くるみちゃんとあやめ先生がコンビーフ、チョーカーさんとめぐねえが鯖缶、りーさんは…オイルサーディン!?購買にある缶詰マニアックすぎませんかね?開発者の好みだろコレェ!
「りーさん、何食べてるの?お魚?」
「そうよ、小さいイワシのオイル漬けね。それに調味料と野菜を加えてアレンジしてみたの。」
「りーさん、一口ちょうだい!」
「そうね、せっかくだし、みんなで少しづつ分けましょうか。」
おっ会話イベント発生ですね。りーさん、ゆき、くるみ、チョーカーさんが移っているスチルもゲットです。ハムスターのように口にご飯を詰め込んでるゆきちゃんとそれをまじまじと見る3人といった構図ですね。なんか芸術的。
りーさんは〈料理〉スキルを持っているので一緒に食事をすると、今回のようにイベントが発生したり、料理の効果上昇等のメリットがあります。会話イベントも信頼度が上がるので嬉しいところ。
「カレーおかわりする人いるかしら?」
「「「はーい!」」」
みんなカレーということもあってかテンション高めですね、やはりカレーはいい文明。
「みんな食べ過ぎはだめよ?」
「大丈夫だよ!」
「そうそう、私たちは若いんだよ!」
グフッ!
「成長期だしな!」
ボヘッ!
─何気ない一言があやめ先生をきずつけた。(BBNM)
今の一言で正気度が1減少しましたね…これは痛い。主に先生の心が。
そんなこんなで夕飯は終わり、食後の会話イベントがありますねこれは。
「ふー食った食った。やっぱり暖かいご飯は格別だなぁ。」
「そうね、太陽光だから電気も使えるし、浄水設備もあって地下水と川の水も使える。災害時の拠点としての運用も可能って書いてあったわ。」
「そういえば、学校を『一つの街』として考えてるって誰か言ってたな。」
はえ~そんなこと言ってたんですねぇ…確かにここまで設備揃ってると、不自然に思う人が出て来るかもしれないからね、それっぽいこと言って納得させてたんですねぇ…まるで黒幕みたいだぁ。
「めぐねえと沙上先生は学校の設備について何か聞いてた?」
いや全然(すっとぼけ)。めぐねえは?
「……い、いえ特には知らされてなかったわ...それとめぐねえじゃなくて佐倉先生でしょ?」
「はーい。佐倉せんせい!」
「そろそろ遅いからみんな寝なさい。バリケードも完成したし見張りは私1人でやっておくわ。」
…めぐねえ、なんかやたらとアグレッシブ。もしかして夜型なんですか?
流石に2日連続徹夜はステータス的にも良くないのでお言葉に甘えましょう。
じゃあおやすみー
本当にこれでよかったのだろうか、とため息をつく。
職員用緊急避難マニュアルのことだ。
…書かれてあった内容はあまりにも酷であった。だから私はそれを誰にも言わず、黙って平静を装うことにした。
あの子たちを巻き込んだのは大人だ。
だけど、大人はもう私と沙上先生しかいない。
彼女は、バールを持ち、戦い、最前線で『かれら』の脅威から私たちを守ってくれている。彼女が居なければ早々に拠点を得ることはできなかっただろう。
それに比べて私はどうだ。『かれら』に手を下すことはおろか、1人で探索すらできない。守られてばかりだ。それでも大人として何もしないわけにはいかない。
これは私の責任、何もできない私にできる唯一大人としての責任の負いかただ。
1人廊下に座り、やることもないので月を眺め自分にそう言い聞かせる。
何も考えず書いていたらめぐねえが激重ヤンデレチックになってしまった…
さすがに没にしたけど短編で書くのはありかな。