宵闇の使者【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回からのコラボストーリー編の第1回はGMS様の小説「仮面ライダーD×D」とのコラボです、色々な仮面ライダーに魅力あふれるキャラが多数出てきて凄く面白い小説です。私はハイスクールD×Dは知らないんですが、それでも凄く面白くて好きな小説で、お勧めの作品です。それでは今回からのコラボストーリー編をよろしくお願いします


第26話

 

 

第26話

 

虚空を彷徨い流れていく人……いや何もない闇を流れるその人物は、人と呼ぶ事が出来ない姿をしていた

 

金色の輝きを放つ異形の右腕を持ち、紫色の法衣を身に纏ったその異形の胸には風穴が空き。息絶えているかのように見えたが

 

その異形はまだ生きていた。いや生かされていた……闇がその異形の傷を癒すかのように纏わりつき。辛うじてその異形の命を永らえさせていた、だがその異形に意思はなく。ただ何をするわけでもなく流され続け、偶然開いた異世界への扉の中へと呑まれその姿を消した……

 

 

 

 

「もっと、もっと力を……」

 

異形が流れ着いた世界には、先客がいた。右半身を失い、全身からどす黒い体液を流しながらもまだ生きる事を諦めていない。その怪物の名は「ネクロ」と言った。この世界とは異なる世界に生まれ落ちた悪性の魔道生物、人の魂や嘆きを糧とし。殺戮と破壊を楽しむ破壊の化身。このネクロはその中でも取り分け弱いランクを持つネクロだった……LV3ネクロではあったが、魔力も体術も他のネクロより劣り。そして捨て駒同然の扱いをされ魔導師に敗れたのだが、ネクロ特有の生命力のおかげでその命を永らえていた……だがそれも時間の問題だ。いくらネクロの再生能力が高くとも身体の半分を失えば消滅は時間の問題だ

 

「まだだ……まだ俺は死にたくない……」

 

粒子化していく己の身体を見て、死にたくないと呟きネクロはあるく、ネクロは強い魔力や殺戮本能や闘争本能に敏感に反応する。このネクロが向かおうとしている場所。そこには凄まじいまでの怨念と憎悪。そして魔力が渦を巻いていた……そこに行けば助かる。まだこの命を繋ぐ事ができる。いやもっと強くなる事だって不可能ではない、そんな確信めいたものを感じ歩き続けたネクロは

 

「は、はははは!! 素晴らしい!! 俺は辿り着いたぞ!」

 

ネクロの眼前には、捩れた角を持つ漆黒の身体を持った悪魔のような異形の亡骸……いや、亡骸と言うのは正しくない。

 

それは元より空だった。本来はある種族の王だけが纏う事を許される、王の鎧。そして

 

アアアアアッ……

 

その鎧の持つ魔力に引き寄せられ、この空間に訪れていた。3頭3口6目の龍のような異形の影

 

「はは! 俺に従え!! 名も知らぬ! 2つの覇者よ!!!」

 

ネクロは残っていた魔力を全て開放し、地面に倒れていた鎧と宙を舞う龍の魂を自身へと引き寄せ取り込んだ

 

「ぐっ!? は、はははは!!! 漲る! 漲るぞ!!!」

 

その魔力と龍の魂は傷ついたネクロの傷を癒すだけではなく、そのネクロのクラスを更に1つ押し上げた……異形だった姿は、逆立った黒髪と真紅の瞳が特徴の青年の姿にと変わり。今にも底を付きそうだった魔力は最上位のネクロと同格までに回復していた……

 

「ギーッ!! ギーッ!!!」

 

男の周りを飛ぶ、龍と蝙蝠が融合したような異形は、その3つの首を男に向け吼えている。それを見た男は

 

「ああ、判っている。こうしろと言うのだろう?」

 

男が両手を広げると

 

ジャラララララッ!!!!

 

鎖が突然現れ男の腰周りを何度も何度も往復する。するとその鎖は次の瞬間にはベルトの姿にと変わっていた、男はそれを見て満足げに微笑むと。顔の周りを飛んでいた蝙蝠を掴んでベルトに近づける、すると蝙蝠はそこが自分の低位置だと言いたげな様子でベルトの窪みに収まると、その3つ首をそれぞれベルトの両端と中心に納めた

 

「変身……」

 

男がそう呟くと、男の身体を何重のも鎖が覆い隠す……

 

その時丁度強い風が吹き、月を隠していた雲が吹き飛ぶ……それと同時に男を覆っていた鎖が弾け飛び、そこから漆黒の身体を持つ異形が姿を現した……漆黒の身体に、真紅の複眼と龍の角を模した頭部、龍の顎を象った肩当を身につけた。異形は月の光をその身に浴びながら、どこかを見つめ

 

「感じるぞ、この世界に眠る強大な魔力を」

 

異形の背中から蝙蝠のような翼が現れると、異形が地を蹴り宙へと舞い上がり。どこかへと飛び去って行った……

 

 

 

「……ここはどこでしょうか?」

 

「俺に聞くな」

 

この世界にまた別の来訪者達の姿があった。1人はフードつきのローブを身にまとった小柄な少女。もう1人は赤紫の髪をした青年。そして

 

「そんな風に言わなくても良いでしょ? 少しは思いやりをもてないのかしら?」

 

黄土色に近い濁りのある金髪にへそだしのノースリーブにショートパンツと露出の激しい格好をした女性が、そう嗜めると

 

「ふん。俺にそう言う気遣いを求められても困る」

 

不機嫌そうに鼻を鳴らした男を見ていた、ローブを纏った少女は

 

「……この世界からは凄く強いネクロの気配を感じます。しばらくこの世界に滞在しようと思うのですがいいですか?」

 

そう尋ねられた男と女はそれぞれ

 

「好きにしろ。俺には好き勝手に平行世界を旅する能力はない、お前についていくしかないんだからな」

 

「あーあ。この男は本当愛想がないわね。ま、久方ぶりの文明世界だし、少し骨休みしながらネクロを探せばいいと思うわよ」

 

「……そうしましょう。それでは行きましょうか」

 

2人にそう笑いかけてから歩き出そうとした少女の肩に

 

「キュー♪」

 

可愛らしい鳴き声を上げて、紅い身体をした鳥が着地する

 

「……スザク、散策は終わったのですか?」

 

「クワー♪」

 

翼を広げ尻尾を振る鳥を見て、少女は穏やかに笑いながら

 

「……では今度こそ行きましょう」

 

ゆっくりと街の方へと歩き出していった……

 

 

 

第27話に続く

 

 




今回は2話更新なので次の話もよろしくお願いします
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