宵闇の使者【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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第29話

 

第29話

 

随分と強力なネクロでしたね。一瞬だけ見ただけだがかなり強力なネクロだった、だけど

 

(純粋なネクロではなかったようですね。この世界で何かを取り込んだのでしょうか?)

 

何か混ざっているような気がする。辺りを見回し追撃がないのを確認してから

 

「……追っ手は居ないようです。今のうちに移動しましょうか?」

 

アシラさんとペガサスさんの後ろに居る同年代の少女に話しかけると

 

「あ、貴女達は? 一体?」

 

不思議そうな顔で尋ねてくる少女に私は

 

「……話す前に彼達の治療が優先だと思うのですが?」

 

黒い炎の直撃を受けまだ意識を取り戻していない。3人を見ながら言うと

 

「そ、そうですね、では……」

 

少女の身体が緑色に輝き、淡い光を放つが何の変化もない

 

「せ、聖母の微笑が効かない!? なんで!?」

 

何かの回復系の異能らしいが、ネクロのことを知らない彼女に3人の治療は出来ない

 

「ネクロの攻撃は簡単に治療できるものではない、そんな事をする暇があったら。休ませれる場所に案内しろ」

 

ペガサスさんが強い口調で言うと少女は明らかに動揺の色を見せる、それをみたアシラさんはペガサスさんの頭を軽く叩いてから

 

「何高圧的に言ってるのよ、ね? この子達は貴女にとって大事な人なんでしょ? あたし達は彼らを助けたいのどこか寝かせれるところに案内してくれるかしら?」

 

優しく諭す用に問いかけるアシラさんの言葉に頷いた少女を見ながら

 

「……ではペガサスさん、お願いします」

 

「判った」

 

気絶している少年達をペガサスさんに担いでもらい。私たちは少女の

 

「……失礼、申し送れました。私はリーエ、あちらがペガサスさん、こっちがアシラさん。貴女のお名前は?」

 

「アーシア。アーシア・アルジェントです」

 

軽く自己紹介を終えてから、私達はアーシアさんに案内され街外れの洋館にと足を向けた

 

 

 

 

 

「ちっ、逃がしたか」

 

周囲を索敵していたが半ネクロと小僧どもの気配を完全に見失った

 

「まさか、半ネクロだったとは思っても見なかったな」

 

俺の索敵能力は低い、近くまでこられないとネクロか、半ネクロかの判別が効かない。恐らく

 

(あの2つの魂を取り込んだからか)

 

2回に及ぶマキシマムドライブを耐えれるだけの強力な身体を得れたのだ、これくらいのデメリットなどどうでも良い。問題は

 

(半ネクロだな)

 

小僧どもは何の恐怖もないが問題は、半ネクロだ。いくらネクロと比べれば弱いとは言え。あの3人の魔力量は相当なものだった……1対1なら何の問題も無いが、流石に数が多いと厄介だ。ならばと

 

バサッ!!!

 

変身するのではなく魔力で翼を作り上げ、上空へと舞い上がり目を閉じ意識を集中する

 

(感じる……感じるぞ)

 

ニクイ……

 

ユルサナイ……

 

コロシテヤルゾ……

 

セキリュウテイ……

 

カラダヲムサボリクワレタイタミ、オマエニモアタエテヤル。ハクリュウコウ……

 

ワタシノチカラヲカエセエエエッ……

 

デキソコナイノブンザイデエエエッ……

 

この世界には憎悪と殺意。そして怨念が満ちている。そして取り分け強い怨念を3つ感じ取った俺は

 

「好都合だな」

 

この3つの怨念は先ほど俺が闘った小僧達に向けられた物だ。もとより恨みを持つのならこれほど好都合な事はない

 

「良い手駒が手に入りそうだ」

 

ネクロにとっては怨嗟の声こそ福音、人々の嘆きこそが喜び。そんな俺にとってあの3つの怨嗟の声は喜ばしく、そして心が弾んだ

 

どんな者達がどれほどの怨念と恨みを持って死んだのか? その憎悪は俺が持つ憎悪より上なのか? それが気になって仕方ない

 

俺は翼を羽ばたかせ1番怨念の強い者の元へと飛んだ、その場は何かに削れ取られ、その上で何らかの力によって修復されていたが、激しい破壊の後が残っていた。その中心にどす黒い怨念の塊を見つけた俺は

 

「我が声を聞け! 彷徨える魂よ!!! まだこの世に未練があるのなら我が声に従い、今一度現世にと舞い戻れ!」

 

魔力が渦を巻き黒い瘴気を撒き散らし始めるのを見ながら、詠唱を進める

 

「我が力持って貴様らに第2の生をくれてやるッ!!! 冥府の国より戻りし汝の名を我に告げよ!!!」

 

一際強い黒い光が放たれると同時に漆黒の稲妻が辺りを焼き尽くす。そしてその中心にたたずむ黒衣に包まれた金髪の男は俺を見てその名を告げた……

 

 

 

リーナとリーフと午後の紅茶を楽しんでいた時

 

「リーフさん! フートさん! ベッドを! ベッドを用意してくださいッ!!!!!」

 

アーシアが泣きそうな顔で駆け込んできて、ベッドを用意してくれと叫ぶ。突然の事に驚きながらも紅茶のカップを机の上におき

 

「アーシア、何があったんですか?」

 

そう尋ねるとアーシアはその目に涙を浮かべながら

 

「早く! 早くしてください! シュラウドが! イッセーさん達が死んじゃう!!!」

 

その叫びに思わず動揺する、シュラウドだけじゃなく、イッセーまで!? 一体何が起こっている

 

「アーシア? どういうこと!? シュラウドが死ぬってどういうこと!?」

 

リーフがアーシアに詰め寄ろうとしたとき

 

「おい! アーシア!! とっとと寝かせれる場所を用意しろ! 時間がないんだぞ!!」

 

「そう怒鳴らないであげなさいよ。女の子よ?」

 

イッセー達を背負った2人の男女とフードを目深に被った少女が駆け込んでくる。どうやら話している時間はないようだ、私はそう判断し、1番近い客室に案内した。館の廊下を歩きながら後ろの男を見る。赤紫色の髪に青紫色の瞳とかなり目立つ容姿だがそれ以上に縦に割れた瞳孔が気になる。まるで吸血鬼か何か、いや……私達と同じような存在なのかもしれない。だがイッセー達を背負ってくれている以上敵とも思えない

 

(まずは話すを聞くところからか)

 

イッセーがここまでのダメージを受けた事も気になるし、この3人組みも気になる。今は情報を集めるところからだ

 

「……場所の提供どうもありがとうございます。フートさん」

 

フードを被った少女が深く頭を下げてくる、私は

 

「いや、義妹と仲間の為だ。それは構わない、それよりも事情を説明してくれないか? なぜフェニックスのイッセーたちの怪我が治らないのか? それに君達は一体?」

 

私がそう尋ねると少女は

 

「……もう少し待ってください、えーと。誰でしたっけ? 呼んでいるのは?」

 

「アーサーさんとルフェイさんです」

 

そうですかと少女が頷くと同時にアーサーとルフェイが

 

「イッセー達が重傷だと聞きましたが。大丈夫ですか?」

 

「イッセーさんだけじゃなくてヴァーリさんまでも」

 

ベッドに横になっているイッセー達を見るアーサー達を見た。少女は

 

「……では始めますか」

 

バサッ!!!

 

音を立てて少女が纏っていたローブが漆黒の翼にと変化し、少女の目が真紅に染まる。それと同時に嵐のような魔力が部屋中を暴れまわる、そんな中彼女は淡々と詠唱を続ける

 

――――我は理を知る者

 

 

――――死は忘却、生は記憶

 

――――揺蕩う(たゆたう)魂を誘い、もう一度この生へと刻む

 

――――我が理は円環、輪廻の廻りを求める

 

――――顕現

 

――――リンカーネーション

 

イッセーたちの身体を覆っていた黒い影が消えうせると同時に少女は床に着地し

 

「……どうぞ。これで回復させれますよ」

 

その言葉にアーシアとルフェイが頷き同時に行動に出る

 

【べホマ! プリーズッ!】

 

その声に続いてアーシアの身体が淡い光を放つ。それが数秒続くとイッセー達がうっすらと目を開き、身体を起こす

 

「う、うう? ここは?」

 

「私達の館だ。イッセー」

 

前後不左右になっていたイッセーだったが、数回頭を振ると

 

「助けてくれたんだな。ありがとう」

 

礼を言われた少女は軽く頭を下げてから私達を見て

 

「……それでは改めまして。私はリーエです。そちらの男の人がペガサスさん、そっちで手を振っているのがアシラさん。そしてこの子がスザクです」

 

リーエの肩の上で紅い鳥が翼を広げて鳴き声をあげる。それに続いて

 

「兵藤一誠 イッセーで良いぜ」

 

「兵藤ヴァーリ。ヴァーリって呼んでくれてば良いよ」

 

「シュラウド・アルジェント。シュラウドと呼んでくれ」

 

「アーシア・アルジェントです。助けて貰ってどうもありがとうございました」

 

「ルフェイ・ペンドラゴンです、ルフェイでいいですよ」

 

「アーサー・ペンドラゴンと言います。アーサーと呼んでください」

 

「フートだ」

 

「リーナよ、よろしく」

 

「リーフです」

 

と互いに自己紹介を終えたところでリーエにシュラウドが

 

「君は、あれだね? 半ネクロ。違うかい?」

 

「……中々詳しいですね、あのネクロが何か言っていましたか?」

 

そう尋ねられたシュラウドは

 

「いやいや僕の能力で調べただけだよ。それでも判らない事があまりに多い、ぜひ君の話を聞きたいよ」

 

興味深いという表情を浮かべるシュラウドにリーエは嫌な顔をせずに

 

「……それでは少々長い話になりますが、お付き合いください」

 

そう前置きしてからリーエは話を始めた

 

ネクロとは人の魂や亡骸を媒介に作られる悪性の魔法生物であること

 

そしてLV1~4の区分を持ち、恐らくイッセー達を襲ったのはLV4との事

 

半ネクロはその中でも稀有なケースで、人としての心を取り戻したネクロの事

 

ネクロの攻撃は強力な呪力を帯びているので、回復させるのにはコツがいるということ

 

そして

 

「……私はかつて私に居場所を与えてくれた人に再会するためにずっと旅をしているんです」

 

そう締めくくった。時間にして1時間とちょっとかなり長いと言えば長いは短いといえば短いそんな時間だった

 

「リーエ。一体どれくらい旅をしてきたんだ?」

 

「……私は180年ほどでしょうか? ペガサスさんは?」

 

「1800年だな。アシラは?」

 

「ん? んー多分650年位かな?」

 

同年代か少し年下に思えるリーエ達だが、私達より遥かに長い時間を生きていたようだ

 

「それで、小僧。襲われた事に何か心当たりは?」

 

「心当たりって言われてもな……あっ、これくらいか」

 

イッセーが紫色のメモリを取り出すとペガサスは

 

「ネクロの気配だな。しかもかなり強い。どう見るリーエ?」

 

「……死んだネクロの線が濃いでしょうね。どうも何かこの世界にはネクロが来る様な秘密があるのかもしれませんね」

 

そう言ったリーエ達は座っていた椅子から立ち上がり

 

「どこへ行くの?」

 

「……ここに居てはお邪魔かと。どこかにテントでも張って過ごすつもりですが?」

 

そう言うリーエに私は

 

「いやいや、とんでもない。私達の義妹を助けてくれたんだ。空き部屋はいくらでもある、ぜひ泊まって行って欲しい」

 

そう言うとリーエはペガサスたちと二言三言交わしてから

 

「……お邪魔ではないんですよね?」

 

「勿論だとも、な。リーナ」

 

「ええ。問題ないわ、フートさん」

 

2人でそう言うとリーエはそうですかと頷いてから

 

「……それでは少しの間お世話になります」

 

フードを外してニコリと笑った。その笑みは少女その物の可愛らしい笑みだったが、私は

 

(どれほど苦労したのだろうか?)

 

その笑みの下に隠されたリーエの苦労を考えずに入られなかった……

 

 

 

 

「ネクロとか言うのはそこまで厄介なのか……」

 

アーシアとシュラウドと別れ。アーサーとルフェイと共に自宅に帰りながら呟く、リーエ達は少し周囲を調べると言って俺達と一緒に家を出たが、つい先ほど分かれた

 

「だよね、アニキ。無限回復に怨念吸収ってどんな反則にもほどがあるよね」

 

「その通りですね、警戒して置いた方がいいでしょうね」

 

ヴァーリとアーサーとそんな話をしていると

 

「! イッせーさん、あれ」

 

俺達の進む道を塞ぐように立つ、黒いローブ姿の男が2人。それだけなら何も思わないが、叩きつけられるような殺気を感じる

 

「俺達に何か用か?」

 

ロストドライバーに手を掛けながらそう声を掛けると

 

「赤龍テイ。ハク龍コウ! やっと見つけたア!!!」

 

片方の男がそう叫ぶと光の球体が俺達に襲い掛かってくる。それをとっさに回避したが

 

(い、今の声は!?)

 

「考え事をしている暇などないぞ」

 

その呟きと共に光の剣が俺に向けられて放たれる。それをロストドライバーで弾きながら

 

「お前ら、何者だ!」

 

この声、この気配、まさかと思いながら尋ねると

 

「俺を忘れたか?」

 

「俺を忘れたかアアアア!?」

 

2人が同時にローブを脱ぎすてる、俺達の目の前にいたのは

 

「ルーチェ!? それにコカビエル!?」

 

「そんな!? 私が殺したはずなのに!?」

 

「信じられない、これがネクロの力とでも言うのですか」

 

「凄い憎悪」

 

死んだ筈のコカビエルとルーチェ、その瞳は縦に割れ。凄まじいまでの殺気を放ってくる

 

思わず後ずさりたくなるほどの殺気と憎悪を感じながら、ヴァーリニ目配せする。D×Dではなく個々で変身しようと互いに理解し

 

「行くぞ、ヴァーリ」

 

「OK、アニキ」

 

【Boosted Gear】

 

【Divine Dividing】

 

同時にメモリのスイッチを入れる、アーサーとルフェイも

 

「行きますよ。ルフェイ」

 

「はい、お兄様」

 

【CALL ON!!】

 

【Wizard!!】【シャバドゥビタッチヘンシーンシャバドゥビタッチヘンシーン……】

 

「「変身ッ!!!」」

 

【Boosted Gear!!】

 

【Divine Dividing!!】

 

俺とヴァーリはそれぞれのメモリの力を使い。仮面ライダーウェルシュと仮面ライダーバニシングにと変身し

 

「「変身!」」

 

【Saber!!】

 

【Frame!!】【ヒィー!ヒィー!ヒィーヒィーヒィー!!】

 

アーサーとルフェイもそれぞれ仮面ライダーセイバーと仮面ライダーウィザードGにと変身する

 

「「さぁ天龍の裁きを受けろ!」」

 

俺とヴァーリがそういって飛び出そうとした瞬間、俺とヴァーリ、いやアーサーとルフェイも立ち止まった何故なら

 

「ろ、ロストドライバー!?」

 

「な、なんで!?」

 

ルーチェとコカビエルの腰にもロストドライバーが装着されていたからだ

 

【Immorta】

 

【Leviathan】

 

俺達の動揺など知ったことではないと言いたげにルーチェとコカビエルがメモリをベルトにセットし

 

「「変身!」」

 

【Immorta!!】

 

【Leviathan!!】

 

ルーチェの身体を漆黒の風が包み。コカビエルは水に包み込まれる。風と水が弾け飛んだとき、そこには

 

「これが仮面ライダーと言う奴か、悪くない」

 

漆黒のボデイに漆黒のマント持つライダーと

 

「コロシテヤルゾ! 赤龍テイ。ハク龍コウ!」

 

水色の身体に大型のハルバードを抱えたライダーが並び立っていた。それを見た俺は思わず我が目を疑った

 

(黒いエターナルと、ポセイドンだと!?)

 

ルーチェが変身したのは仮面ライダーエターナルに酷似していて。コカビエルが変身したのは三つのオーラングサークルこそないもののオーズの仮面ライダーポセイドンに酷似していた

 

「行くぞ。赤龍帝、我が恨みを受けろ!!」

 

「殺してヤル!! ハク龍コウウッ!!!」

 

イモータルとレヴィアタンが同時に飛び掛ってくる、イモータルは俺とアーサーを、レヴィアタンはヴァーリとルフェイをロックオンしていた

 

「はっ!!」

 

「ぐっ!? 速い!?」

 

イモータルの一撃は酷く早くそして重かった、

 

(ぐっ!? 今の俺では駄目か!?)

 

ついさっきまで死に掛けていた、体力の回復も十分ではない。しかしそれ以上に

 

「どうした! この程度か!!!」

 

俺に向けられた憎悪と殺意が強すぎる、万全のD×Dで漸く互角かもしれない。それほどの気迫をイモータルは放っていた

 

「イッセー!」

 

「邪魔をするな!」

 

「ぐっ!? なんてパワーなんですか!」

 

渾身の力を込めて振り下ろされたアーサーの一撃はいともたやすく弾かれ、がら空きの胴にイモータルの拳が突き立った。ヴァーリとルフェイは

 

「ぐっ!? 間合いに入れない!」

 

レヴィアタンが振り回すハルバードを前に完全に間合いを取られた上に

 

「私が!」

 

ルフェイが魔法を発動させようとベルトにタッチしようとした瞬間

 

「させナい!」

 

【Caina!】

 

レヴィアタンの手の中の斧にメモリがセットされた瞬間

 

「え!? ま、魔力が!?」

 

ルフェイの魔力が霧散し消滅し

 

「くっ! それなら!」

 

【ADVENT!!】【ADVENT!!】【ADVENT!!】

 

ヴァーリが3体のミラーモンスターを召喚するとレヴィアタンも

 

【Leviathan!!】【Leviathan!!】【Leviathan!!】

 

3回メモリをロードする、すると湖面が現れそこから

 

「「「グルオオオオ」」」

 

水と氷で出来た氷龍達がドラグレッダーに襲い掛かる、それを見た俺は

 

(分析してやがるのか!?)

 

完全にあれはヴァーリとルフェイに特化したメモリだ。元よりルフェイとヴァーリヲ狙っていたとしか思えない

 

「余所見をしている暇は無いぞ!!」

 

イモータルが踏み込んできてダガーを振るう。受け止めようとするが

 

「ぐあっ!?」

 

防ぐことが出来ず袈裟切りに切りつけられる。

 

(ぐう、なんてパワーだ!? 前より遥かに上だぞ!?)

 

俺がルーチェを倒したときよりも遥かにパワーアップしている

 

「ふっ!!!」

 

「くっ! 舐めんな!!」

 

身体を回転させながら放たれた裏拳を受け止めると

 

「馬鹿め!」

 

「ぐはっ!!!」

 

鋭い回し蹴りで宙に蹴り上げられる。それと同時にイモータルがきつく拳を握り締める

 

「させません! エアー!!」

 

【CALL AIR!!】

 

アーサーがコールブランドに風を纏わせ放とうとする

 

「駄目だ!」

 

俺が叫ぶより速くアーサーの放った一撃がイモータルに直撃するが

 

「何かしたか? 小僧?」

 

「なっ!? ノーダメージ!?」

 

そうこれがエターナルと同系のメモリなら、奴が纏っているマントは物理や魔法を無効化するものと見て間違いない。アーサーの攻撃は無効化され

 

「まぁ、良い次は貴様だ!」

 

「ぐおっ!!!」

 

強烈な回し蹴りを喰らいボールのように弾き飛ばされる。2・3度地面を跳ねて壁に叩きつられる

 

(ぐうう……いてぇ……)

 

ダハーカと違い傷が回復しているが。それでも痛いものは痛い……その激痛に顔をゆがめていると

 

「ニガさない!! ハク龍コウ!!」

 

「くっ!? 重い!」

 

「防ぐのが手一杯です!」

 

ハルバードを振り回し、ヴァーリとルフェイを追い回す、レヴィアタン。その背後では

 

「グアアアアア!!!」

 

「クルオオッ!!!」

 

ドラグレッダーが蠍のような龍に首を絞められ何度も地面に叩きつけられ

 

「グオオッ!!!」

 

「キュアーッ!!!」

 

ドラグブッカーの炎は氷龍のブレスに掻き消され。その身体を氷が覆い始めている

 

「シャアアアアッ!!!」

 

「グガアアアアッ!?!?」

 

ベノスネーカーは首長龍に似た龍い胴体を踏み潰され。そのキバで頭部を噛み砕かれそうになっているのを必死に回避してる

 

(これはやばい、全滅する!?)

 

俺とアーサーの攻撃はイモータルのマントが貫けず。ヴァーリとルフェイは魔法もアドベントカードも無効化され追い詰められている。これは不味い押し切られる、何とか逃げの一手をと考えていると

 

「余所見とは余裕だな!」

 

【KerberosMAXIMUM DRIVE!!】

 

イモータルが俺とアーサーを睨んでマキシマムドライブの体勢に入る。反対側では

 

「遊びはココまでだあ!?」

 

【Tidal WaveMAXIMUM DRIVE!!】

 

2人が同時にマキシマムドライブの体制に入った瞬間

 

「「う、うぐおおおおおおおッ!?!?」」

 

突然イモータルとレヴィアタンが苦悶の声を上げるとマキシマムスロットから、メモリが吐き出される。何か判らんが逃げるチャンスだと思い、ヴァーリとルフェイに合流しようと移動すると

 

「マキシマムが無理ならこれだぁ!!」

 

「ニガシハしない!!」

 

イモータルは右手を突き出し、左手のダガーに魔力刃を展開し構えを取る。そしてレヴィアタンは槍を振り回し始め、その刀身に魔力刃を発生させる

 

(やばい!? あれを食らったら!?)

 

いくらフェニックスでも大ダメージは必須。そして変身が解除されればなす術も無く殺される

 

「消えうせろ! ブラッデイ……」

 

「ハーケン……」

 

イモータルとレヴィアタンが技を放とうとした瞬間

 

「させない。消えるのはお前達だ!」

 

凛とした声が響き渡り、イモータルとレヴィアタンの間に槍が突き刺さると同時に

 

「逃げるぞ! イッセー!」

 

翼を羽ばたかせリーエが俺達の前に着地し。そのまま俺達4人を掴んで宙に逃れる。それと同時に眩いばかりの閃光が俺達の目を焼く。光が晴れるとイモータルとレヴィアタンの姿は無かった……

 

リーエが地面に着地し俺達を地面に降ろしたところで

 

「倒したのか?」

 

「違う、別の場所に飛ばしただけだ。 強制転移を発動させただけだからすぐに戻ってくる。今の内に離れよう」

 

リーエはそう言うと翼を消し、フードを被った

 

「……近くにネクロの気配がしたので見に来ましたが。ご無事でなりよりです」

 

口調が急に代わりガクンと体勢を崩したものの

 

「あ、ああ。ありがとう」

 

命の恩人に変わりは無いから、何も言わない俺が変身を解除すると

 

「……どうやら下手に移動しないほうが良さそうですね。フートさんの家に戻りましょう」

 

「そうだな、その方が良さそうだ」

 

もし家に攻め入られたら出来ることがない。ここはフートの家にお邪魔させてもらおう

 

アーサー達も頷いてくれたので、俺達は再び受けたダメージに顔を歪めながらフート達の家の方にと引き返していった……

 

「所でリーエ。しゃべり方が随分と違ったようだが?」

 

ヴァーリに指摘されたリーエは肩を竦めてから

 

「……魔力を使うとああなるんです。余り気にしないでください、恥ずかしいので」

 

そう呟くリーエは何と言うか歳相応と言う感じがして。なにか安心できた

 

「そんなの気にしないぜ。それより早く移動しよう」

 

俺はヴァーリ達を先導して、フートの家にと戻っていった……

 

 

 

第30話に続く

 

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