今回からはまたコラボ編ですが、今回はまずプロローグからです。この時点では何とのコラボかはわからないと思いますが重要なキャラが出てくるので楽しめる内容になっていると思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします
第38話
アルハリムさんの世界「アズタミア」から別の世界に移動している途中で
「ねーリーエ~無人世界飽きたー。人の居るところが良い~!!!」
ヴィルヘリヤさんがじたばたと子供のような駄々をこね始める
「リーエ。この道からこいつ蹴り落としたら死ぬか?」
ペガサスさんが額に青筋を浮かべながら言う。ヴィルヘリヤさんは戦闘力は申し分ないがそれ以上にトラブルメイカーだった。
「もう落ち着きなさいよ。ペガサス「ねえ。アシラはレズ?」殺しましょう。それが良いわ」
「姉上?レズって何?」
「知らなくて良いことよ。そして目を閉じていなさいイシュリ」
アシラさんに首をかしげながら尋ねるイシュリだったが。アシラさんに言われたとおり目を閉じる
「レズって言うのはねえ「「言わせるかぁ!!!」」
ヴィルヘリヤさんにペガサスさんとアシラさんが飛び掛る。最近良く見るやり取りだ
「リーエ。不味くない?」
「へ?」
アルハリムさんに言われて通路を見ると空間がゆがみ始めている。世界観を移動する通路で魔力を使えば通路が乱れるのは当然で
「STOP!STOP!!へんな世界に飛ばされます!!!」
慌てて止めに入るが全く効果なし、こうなれば実力行使と私が魔力剣をつくろうした所で
「クエー」
「はうっ!?」
スザクが羽を撒き散らし爆破させる、ヴィルヘリヤさんをピンポイントで狙ってだ。それによりヴィルヘリヤさんは昏倒したが
「「「あっ」」」
その爆発がトドメとなり。通路が崩壊を始め。私含めた全員は本来の目的地と違う場所に向かって落ちて行った
「この馬鹿女!今度からは縛って連れて行くぞ!!」
「あん♪それは私的にはご褒美ね!おもいっきりきつくお願い」
「変態か!貴様は!?」
「違うとは言ってないわよ?」
「姉上。もう目開けて良い?」
「駄目よ。良いって言うまで閉じてなさい」
「リーエ。この面子で本当に旅なんて出来るの?」
「……多分。大丈夫」
私は正直な所不安で一杯になりながら、もうなるようになるさと思い別の世界へと落ちて行ったのだった
焼け焦げた大地と崩れ果てた廃墟の中に佇む騎士の姿。重厚な黒い甲冑に藍色のマント、左腕には突撃槍を持っていたが
それが突如粒子となり弾けて消える。それと同時に騎士はくぐもった声で
「お……れ……もここ……までか」
消え去った自身の右腕と膝から切り落とされた左足。もう立つ事もままならず倒れるように壁に背中を預けゆっくりと座り込む
「コア……に貰うとは……油断した……な」
自身の左胸に突き刺さる折れた剣を見てそう呟く。その一撃は偶然にも俺のコアを貫いていた
「竜魔将も……ここ……までか……」
兜の中でゆっくりと目を閉じる。破壊者でありながら守護者になろうとした愚か者には孤独な死が相応しい……
「い、いたぞ!ヴォルガンド様だ!!」
「ヴォルガンド様!!」
離れたところから聞こえてくる数人の人間の声に閉じかけた目を開く
(あい……つら……は)
俺は空間転移の衝撃で記憶を失いコアに損傷を受け。ネクロであることを忘れ人間としてこの村で世話になっていた……
「なぜ……戻って……来た?」
俺はずっとお前達を騙していた。人間ではないのに人間の振りをしずっと欺いてきた。それなのに何故
「ヴぉ、ヴォルガンド様……」
「お、おいっ!!早く手当てできる人間呼んで来い!!」
男達の怒声を聞きながら俺は辛うじて動く右腕を持ち上げ
「良い……判るだろう?俺は……人間じゃ……ない。お前達の村を燃やしたネクロと言う化け物の仲間だ。おれ……はずっとお前達を騙していた」
3年間俺は人間としてこの村にいた。人間ではないのに人間として暮らし、男達と山で狩をしたり時には酒を飲みくだらないことで笑い合った。だけどそれは偽りだった、俺の正体は壊し殺すことしか出来ぬ愚かな亡霊だ。消えていく人なざる身体を見てもなお
かつてと同じように優しい目で俺を見る村人達に混乱し、そう呟くと
「それでもヴォルガンド様はずっと俺達を護ってくれた」
「痩せた大地に恵みを与えてくれた」
「ずっと盗賊に襲われていた俺達を救ってくれた」
次々と聞こえてくる感謝の声が俺の耳を打つ。今まで壊し殺すことしか出来なかった俺にはその言葉はどんな宝にも勝る物だった
(守護者……お前もずっとこんな気持ちを感じていたのか?)
もう目をあけることも口を開くことも出来ない。コアに入った皹がついに全体に回った……俺が消滅するのも時間の問題だ。それなのに俺には何の後悔も絶望もなかった。そんな自分でも驚くような安らかな気持ちの中で思い出したのは「守護者 八神龍也」の事だった。強く気高い騎士の鏡とも言えるネクロの怨敵にして最強の魔導師。俺は1度も剣を合わせることはなかったがその強さはネクロの中では知れ渡っていた
(俺にも……別の道があったのなら……良かったのに……)
最後にこんな事を思うほど、この世界は居心地が良かった……ネクロとしては絶対に得れはしない穏やかで平和な毎日
それは不思議と悪くなかった。感謝の言葉に数々は不思議なほど俺の心に染み渡った……だけどまだ俺にはやるべきことがある
「ふんっ!!!」
最後の魔力を振り絞り無理に右腕を動かし自身の左胸に腕を突っ込み、そこから皹だらけのコアを抉り出し
「……さいご……だ。この地に永久の平穏があらんことを!!!」
コアを握り潰しこの土地を守るように魔力壁を作り出す。これでこの村はもう大丈夫だ……俺に穏やかな気持ちを思いだせてくれたこの地だけは護りたかった
「ヴぉ、ヴォルガンド様!?」
「……あり……がと……う。オレを受け入れて……くれて……そして……最後に」
守護者として死なせてくれてありがとう……
最後の言葉を口にすることなく俺は消滅した。消えていく意識の中俺はおこがましいにも1つだけ願ってしまった
(もっと誰かのために戦いたかった……守護者のように)
破壊者であるということは自覚している。それでもまた感謝の言葉が欲しい。また己ではない誰かのために戦いたい
最後の最後にネクロとしてではなく、騎士の本懐を遂げることが出来た、だがそのせいで俺はまた誰かの為に自身の槍を振るいたいと心のそこから願ってしまった。そしてその願いはこの地より遠く離れた場所で叶うこととなる事を今の俺は知る由もなかった
龍也達がいるのとは異なる世界と時間軸のクラナガンの路地裏を歩く屈強な男の姿。彼はベルカの聖王協会に所属する騎士で時期騎士団長と噂されるほどの強者だった。そんな男の前に闇が集まりそこから
「貴様。騎士だな」
闇夜から浮き出るように現れる異形。全身を赤い鬼面で構成され、関節部は緑色の触手で構築された異形の化け物は両腰から日本刀型のブレードを抜き放ち
「LV4 妖鬼将 ヴァール。正々堂々貴行に決闘を申し込む」
「話には聞いていた。夜な夜な騎士や魔導師を襲う異形がいると。それが貴様か」
「昼間でも俺は構わんが人目につくのは好まない。それに邪魔が入るのも好かん、決闘は1対1で行うものだ」
ヴァールがそう告げると対峙していた男は
「化け物にしておくのは惜しいが。貴様のせいで既に20人も死者が出ている、ここで貴様を倒させてもらう」
「やってみろ。俺が望むは心躍る死合のみ、その過程で死ぬのなら本望だ」
闇夜の中に2つの白刃と巨大な戦斧の怪しいきらめきが何度も何度も交差するが、徐々に戦斧の動きが鈍くなっていく。この世界にネクロとの戦いの歴史はない、ネクロが放つ呪いとも言える魔力に身体を蝕まれ見る見る間に動きが鈍くなっていく
「貴様も俺の望む強者ではないか、ならば死ね。マブイエグリッ!」
ヴァールノ両肩の鬼面は外れ、それを中心にした2体の鬼が現れ手にした巨大な日本刀で騎士の身体を何度も何度も切り裂き
両脇から刀を突き刺し男の身体を持ち上げる
「がっ!?ぐ……げほっ」
何度も切り裂かれ今も剣によって無理やり立ち上がらされている男の心臓目掛けヴァールの2本の日本刀が突き立てられ
「弱者は消えろ」
「ぐ、ぐはあああああああッ!!!!」
心臓とリンカーコアを抉り出せれ断末魔の悲鳴を上げた騎士だった男は、黒い炎に飲まれ骨すら残さず消滅した。ヴァールは自身の得物を腰の鞘に納め
「この世界は弱者が多すぎる。クラナガンの地には守護者がいると喜んだがぬか喜びだったか」
ヴァールは詰まらなそうにそう呟きこの世界を去る算段を始めたのだが途中で空を見上げ
「くっく……どうもまだ諦めるのは早いようだな」
空が歪みそこから膨大な魔力の波長があふれ出す、この波長はネクロの物と酷似しているが少し違っていた。それを感じ取ったヴァールは
「この世界の騎士や魔導師よりかは半ネクロのほうが楽しめるな」
そう笑って闇夜に溶けるように消えていくヴァール。それと殆ど同じタイミングでリーエ達がこの世界に落ちてきたのだった……
第39話に続く
次回からコラボ回は本格始動です「クラナガン」の単語でわかると思いますけど、他のリリカルなのはとのクロスになります
どの作者様とのコラボかを楽しみにしてもらえると嬉しいです。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします