ファイアーエムブレム 風花雪月 異界の戦士達 作:カオスキマイラ
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ウード達が自分の紋章を確認してから少しして……。
三つの学級の最初の摸擬戦が近づいていた。ベレトはウード達六人の実力がずば抜けていることを知っているため、彼らは摸擬戦には参加させないことをあらかじめ他のクラスにも伝えていた。しかし抜け目のないクロードによって、
「……クロード達は相変わらず抜け目がないな。」
「確かに、あいつらとの手合わせを要求してきたしね。」
「話を聞きつけてきた
「でも~彼ら六人が強いから不公平なのは理解できるわね~」
「ですが、ウード達が時間を見つけては僕達に付き合ってくれたではないですか。」
「まっ、フェリクスはセレナに毎回ボコボコにされてたけどな!」
「……シルヴァン。黙ってろ……」
「……だが、彼らの協力があったから俺達は強くなれただろう。」
「そうだね。彼らの思いに答えるためにも負けられないね!」
摸擬戦当日の朝。ドゥドゥ―達は抜け目がないクロード達のことを話していた。ウード達との手合わせで強くなれたことの話題やクロードに一敗盗られたことに対する愚痴を互いに言い合っていた。
「ねぇシルヴァン……。そういえば、ディミトリがどこに行ったか知らないかしら~?」
「いや……俺は知らねぇな。」
「……あいつなら奴の元にいるぞ。」
「ちょっと、フェリクス!先生を奴って呼ばないの!」
「……フェリクスの言動はともかくとして、殿下は先生と一体何を……。」
「もしかしたら、先生と打ち合わせを行っているかもしれないね!」
「あり得そうだね!だったら、何時でも出発できるように準備しなきゃね!」
いつ摸擬戦が始まってもおかしくないため、
◇◇◇◇◇◇
その一方ベレトとディミトリは摸擬戦前の打ち合わせを行っていた。
「いよいよ模擬戦か。はは、腕が鳴るな。先生はどうだ?」
「どんな戦いになるか楽しみだ。」
「良かった。先生の采配、期待してるよ。俺たちも、勝利のために力を尽くそう。」
「やあ、お二人さん。作戦会議かい? 俺たちも交ぜてくれよ。」
「勘弁してくれ、手の内は隠すものだろ。相手が強敵なら、尚更だ。というより、ウード達の一件でクロードには一杯食わされたからな。」
「ははっ、そりゃあ光栄だね。ならば期待に応えて、俺たちも奇策を用意しておかないと、なあ?」
「ええ、貴方たちがどんな手で来ようとも、それを上回る戦術で打ち破ってあげる。ウード達のお陰で私達もクロード達も十分に実力はつけられたからね。」
「済まないなディミトリ。ウード達は正直言うと化け物クラスの実力を誇る。セテスさんからの進言もあったから断ることが出来なかった。」
「まっ、利用できるものは何でも利用すべきだもんな。」
セテスを利用したことを悪びれた様子を見せないクロードにディミトリは苦笑していた。
「だがまあ、何はともあれ。こうして摸擬戦を行う以上……あまり、無茶はしないようにな。」
「へえ。敵の心配をするなんて、随分と余裕があるようね、ディミトリ。」
「おやおや戦いはまだだってのに、そんなに熱くなって……我が学級は楽をできそうだ。」
「そういうつもりじゃ……いや、悪かったよ。何はともあれ、実りある戦いにしよう。
「ふふ、それはこちらも同じよ。そうでしょう?」
「二人とも、お手柔らかに頼む。」
「おっと、先生の本心はわかってるんだ。負ける気はないって顔に書いてある。」
「あらあら、みんな揃ってお喋りかしら?すっかり仲良くなったようね。」
「君たちが親睦を深めるのは大変結構だが、そろそろ作戦会議の時間だ。」
「もうそんな時間か。それじゃ、お二人さん。また後でな。」
「貴方たちの力量、確かめさせてもらうわ。」
「さてと、先生。俺達も作戦会議と行こうか!」
ハンネマンとマヌエラの二人が現れると、クロードとエーデルガルトは作戦会議をしに立ち去っていった。それを見届けた後ディミトリとベレトは
◇◇◇◇◇◇
ディミトリ達の挑発合戦から少しして摸擬戦開始時刻が迫っていた。一休みして体力を回復したウード達はディミトリ達の摸擬戦をジェラルト達と一緒に眺めていた。
結果は
勝利した
青獅子の生徒たちは今回の摸擬戦で大活躍したメンバーを称賛して、食事会を楽しんでいた。
特に称賛を浴びていたのはイグナーツ、クロード、ヒューベルト、ドロテア、マヌエラの五名を撃破してMVPに輝いたアッシュであった。アッシュはMVPに輝いて物凄く緊張していたが、ハイテンションなシンシアに振り回されるうちに緊張が解けて心から楽しんだ。
青獅子の面々は先行して参加していたシンシア以外のウード達とベレトを引き連れたディミトリが会場に入ってくると更に騒ぎ出した。普段は仏頂面のフェリクスでさえ宴を楽しんでいたのだから、相当に盛り上がった。途中でベレトがレアに報告するために抜け出したが、その日の宴はセテスによって解散させられるまで遅くまで盛り上がったのだった。
摸擬戦が終了した次の日、ベレトは教室でレアから聞いた次の課題に関して伝えた。
「……次の課題はあの時の盗賊の討伐か……。」
「僕達とディミトリが出会ったきっかけを作ったあの盗賊ですね。」
「いよいよ……実践か。緊張してきた。」
「まっ、気持ちは分かるぜ。……それよりもお前等には覚悟しておかなければならねぇことがあるがな。」
「えっ?それってなんの覚悟?」
「……ここで俺が言っても恐らく実感は湧かねぇだろうから……自分で見つけた方がいい。」
初めての実践に心躍る生徒達であったが、対照的にブレディはクラスにある覚悟を持つことを警告していた。しかし、詳しくはブレディは説明しなかったためなんの覚悟かはウード達を除いた青獅子の生徒は理解していなかった。正確にはディミトリとフェリクスの二人だけはウード達がいう覚悟が何のかは理解していた。そして、アッシュは何となく勘づいていた。
授業が終了後、アッシュはブレディに声をかけた。ブレディの言っていた覚悟が気になって仕方がなかったのだろう。
「ブレディ!」
「なんだアッシュ?」
「先程君が言っていた覚悟とは……もしかして、人を殺すということに対する覚悟かな……?」
「……ああ。だが、ただの盗賊だからまだ温いほうだ。俺達はもっと悲惨な状況を経験しているからな……。」
「もっと悲惨な状況……だって!?」
「目の前で仲間が化け物になってしまう絶望……。そんな地獄を俺達六人は経験しているんだ。」
「め……目の前で化け物に……!?」
「ウードもあんなことをしている理由はちゃんとある。シンシアがヒーローに憧れるのにも俺達の過去が関わっているんだ。」
「……君たちの過去に何かあったんだね。」
「……悪い。自分で言っておいて、気分が悪くなっちまった。すまねぇが俺は行くぞ。」
「あ…ああ。」
物凄く暗い顔をしたブレディを見てアッシュはそれ以上追求することが出来なかった。その様子を影から見ていたシルヴァンは何かを考えていた。
「……成程な。あいつが言ったのは人を殺す覚悟……か。……ブレディの様子を見る限りだと、俺や殿下の経験したことはあいつらに比べたらまだましなのかもしれないな。」
いつになく真剣な顔をしているシルヴァンは思いつめた顔をしながら、自室に戻っていった。
同じころとある二人の人物がアッシュとブレディの会話を聞いていた。
「……人を殺す覚悟を彼らは知っていたのか……。年齢は他の生徒と変わらないようだが、ああ見えて修羅場をくぐり抜けているのだな。」
「……あのお方の様子を見る限り、相当苦しい経験をしていらしたのでしょう。……私達が経験したことよりも苦しいことがあったのかもしれませんわね。」
「そして、人が化け物になる光景を見たのか。明るいシンシアも、変な発言をするウードも……やはり、事情があるのだな。」
「……それは私たちも同じですわよね。」
「ああそうだな。……盗み聞きをするつもりはなかったが、思ってもみなかった情報を聞けたな。」
「お兄様……。」
「戻ろうか……。まだ執務も残っているのだから。」
「はい」
偶々ブレディの会話を聞いていたセテスは可愛らしい少女を連れて執務室に戻っていった。
更にもう一人ブレディの様子を見ている人物がいた。ウードである。
「……ブレディの奴。無理しやがって……あの時のことは一時も忘れたことはない。……だが、ここは息抜きができるようなイベントが必要だな……」
いつになくシリアスモードのウードは、
因みにウード達の手合わせで他学級で積極的になったの黒鷲はカスパル、フェルディナント、エーデルガルトの3人です。金鹿はクロード、ラファエル、レオニーの3名が積極的に挑んでいました。
ブレディの言う目の前で仲間が化け物になるに関しましては、FE覚醒のDLCの『生と死の境に』を参照に。
シルヴァンの考えている環境は兄との確執です。
お分かりでしょうが、セテスが連れていた少女はフレンです。
オリジナルキャラを募集しております。ぜひお願いします