ファイアーエムブレム 風花雪月 異界の戦士達 作:カオスキマイラ
試しにおまけのエピソードを入れてみました。
ブレディの趣味に関するエピソードです。
ブレディが警告してから少し経ち……
因みに
時は過ぎて竪琴の節の末日。
ガルグ=マク大修道院による実戦の日となっていた。当日を迎えた
「先生、今しがた騎士団から連絡が入った。ちょうど全員を集め終えたところだ。」
「予定通り、盗賊を追い込んだそうです。場所は、赤き谷ザナド。」
「悪事を働く盗賊を放っておくわけにはいきません。力を合わせて頑張りましょう!」
「……いかなる敵であろうと殿下には指一本触れさせん。」
「面倒だ……敵はただの盗賊だろう。腕の立つ者がいるとも思えん。」
「つれないこと言うなよ。俺は楽しみだぜ。ほら、美人の女盗賊がいるかもしれない。」
「……何にせよ、今の私たちが実戦でどれだけ通用するか確認する、良い機会だよね。」
「そうね、模擬戦でも上手くいったのだし、普段どおりやればきっと大丈夫よ。」
青獅子の面々が実戦に興奮していたり、盗賊を許さないという雰囲気に包まれている中でウード達は静かであった。
「みんなの戦いに期待するよ。」
「「「はいっ!」」」
「ウード達は……最初から平気のようだね……」
「我らは天啓を賜りし時から深淵を覗く意気込みを手中に収めているからな…」
「……あいつらに比べたら盗賊くらい可愛いものね……。」
「確かにな。あいつ等に比べたらこんな状況……温いな。」
盗賊の討伐で緊張している
ベレトは少々浮かれている青獅子の面々をやんわりと注意した後、赤き谷に
それから少しして盗賊たちが追い詰められている赤き谷に一同は着いた。
「さてと、そろそろ盗賊達を殲滅させる。準備はいいな?」
「問題ない。」
「赤き谷、か……立ち入るのは初めてだな。何かの遺跡のようにも見えるが……何はともあれ、始めよう、先生。すでに賊は奥へと追い込まれているはずだ。」
「それでは、盗賊殲滅の実戦を行う。これは訓練ではないということを十分に理解して進んでくれ!」
「「「はいっ!」」」
「ディミトリ!号令を……」
「はいっ!……進軍開始!」
ディミトリの合図と共に
「……クソッ! 騎士団の奴らか?こんなところまで追ってきやがって……!」
「お頭、もう逃げましょうよお!奴ら相手に勝てっこないですよお!」
「……馬鹿野郎、今更どこへ逃げるってんだ!死ぬのが怖くて盗賊やってられるかよ!野郎ども返り討ちにしてやれ!」
「「「おぅ!」」」
盗賊側も迎撃するために進軍を始めるのであった。
「この赤き谷は西側に裏道がある。ウード達六人とアネット、フェリクス、アッシュ達は正面の盗賊を相手にしてくれ!」
「ふっ……任せるがいい!」
「いいだろう。」
「了解しました!」
「任せてください!」
「残りは西側から進軍して二方向から敵を攻撃する!」
「「「はいっ!」」」
ベレトは赤き谷の地形を確認後すぐに二方向からの挟撃を思いつき
「はぁっ!ウィンド!」
「ぎゃあああああ」
「はぁ…はぁ。良かった、何とかなった……。あたしでも、戦える……!」
「……やあ!」
「ぐっ……」
「………躊躇していたら、僕たちが殺されていた。……これが、戦いなんですね。そして、ブレディが言っていた人を殺すということ……。」
正面から盗賊を相手にしているアネットとアッシュは初めての実戦で人を殺したことですこし堪えてしまい、他の生徒たちの中にも露骨に動きが悪くなっている人がチラホラと出てくるのだった。
「せいっ!」
「やあっ!『華炎』!」
「はいっ、たああああ!『旋風槍』!」
「……やっ!」
「アヴェイキング・ヴァンダー!」
「喰らいなボルガノン!」
「……こいつら動きが良すぎる……。もしや本物の戦場を知っているな…。」
ウード達は攻めてくる盗賊相手に一切躊躇せずに攻撃をしていた。余りにも慣れた手つきを見たフェリクスは彼らが本物の戦場を経験していることを悟るのであった。
「ぐっ……あの時の化け物五人もいやがるのか……」
「お頭、大変です!奴らが西側から責めてまいりました!」
「チッ、西からも攻めて来やがったか!ガキの分際で、頭の回る……!」
西側から進軍したベレト達の中にも人を殺したことに堪えてしまった生徒はいたが、ディミトリ達は今は何も考えないで進軍していた。
「おいっ!西側から奇襲されているぞ!」
「まずいっ!お頭を助けに戻るぞ!」
「今よっ!一斉に攻撃しなさい!」
「「「おぉっ!」」」
盗賊のお頭が攻撃されている様子を見た盗賊達は動揺して慌ててお頭の元に戻ろうとした。それを見過ごさなかったセレナは正面から盗賊と戦っているメンバーに突撃の指示を出した。
「むっ、盗賊の動きが鈍いな。」
「フェリクス達がやってくれたんでしょう。」
「今だっ!ディミトリ、敵将のコスタスを討てっ!それ以外のみんなはディミトリの援護をっ!」
「「「はいっ!」」」
「……殿下。お供いたします。」
「ああ、頼むぞドゥドゥ―!」
盗賊の動きが目に見えて鈍りだしたので、ベレトはディミトリに敵将を討つように指示を出した。ディミトリはドゥドゥ―を連れて敵将まで向かうのであった。
「まずいぞ、どっちから攻撃……ガハッ!」
「ま、仕方ないこった。恨んでくれるなよ。」
「せめて主の御許で、安らかに……。」
シルヴァン達が盗賊を倒していったことで残りは敵将 コスタスと数名を残すになっていた。
「苦労も知らねえ貴族のガキがッ!今度こそおとなしく死にやがれ!」
「生憎と、そういうわけにはいかない。……己の所業を悔いることだな。」
「おめぇら、奴らを殺せ!」
「「「うおぉぉぉぉぉ」」」
ディミトリとドゥドゥ―はコスタスの元にたどり着き攻撃を仕掛けようとしていた。コスタスは最期の抵抗で残っている部下に突撃命令を出した。盗賊達はディミトリに攻撃仕掛けたがドゥドゥ―が弾き飛ばした。
「くそっ、くそっ、くそがぁぁぁぁぁ!」
「せいっ!」
ディミトリはコスタスの斧を弾き飛ばして槍で突き刺した。
「あんな奴の……口車に乗ったのが……間違いだった……がはっ……」
不気味な言葉を遺してコスタスは倒れた。敵将が討伐されたことで残党は蜘蛛の子を散らすかのように逃げ出した。
「逃がすものか……!蒼炎剣ブルーフレイムソード!」
「ヒーローとして逃がさないよっ!天空!」
散り散りになって逃げだそうとした残党はウードとシンシアが全滅させた。フェリクス以外の青獅子の面々は彼らの強さに驚いていた。
ウードとシンシアが全滅させたことで
盗賊討伐後
初陣を済ませて緊張が解けてざわざわしている一方でフェリクスはアズールに話しかけていた。
「おいっ、お前等の戦いぶりを見たがお前等は本物の戦場を知っているな?」
「……まあ、動きで分かる人は分かるよね。うん、そうだよ。僕達六人は本物の戦場で戦ったことがあるよ。」
「…だが、それ以外にも経験しているな?かつての仲間を切ったことがあるな?」
「……悪いけど、僕達六人にとっては仲間内で話し合う以外ではあまり思い出したくないことだから……。」
「……奴らは地獄を見てきたのか……」
アズールはフェリクスにその話題は話したくない為逃げるように去っていった。その様子を見たフェリクスはアズール達が地獄を見てきたことを悟るのであった。
その後はベレトが報告に向かったので、
◇◇◇◇◇◇
(おまけ ブレディのお茶会)
盗賊討伐から一夜明けた次の日ブレディは市場に向かっていき、行商人のアンナに話しかけていた。
「あらっ、いらっしゃい。」
「よう、アンナさん。いい紅茶は入っているかい?」
「ええ、今日は『セイロスティー』と『ローズティー』が入っているわ。」
「おっ、両方とも良い茶葉だな。しかも『ローズティー』に関しては最高級の『フォドラローズ』じゃねぇか!手に入れるのに手こずったんじゃないか?」
ブレディはアンナが良い茶葉を手に入れた経路を聞いた。
「そうね。専門の人と交渉したりそれなりに大変だったわね。」
「ありがてぇな。そんでこれ二つでいくらだ?」
「毎度あり、この金額になるわね。」
「おっ、思ったより安いな。……またいい茶葉が手に入ったら売ってくれ!」
「ふふっ、またのご来店を!」
ブレディは良い茶葉を手に入れて気分よく歩いていた。そして庭園に差し掛かるとローレンツとヒルダが話しながら歩いているのを発見したため声をかけた。
「よう、ローレンツにヒルダじゃねぇか!」
「むっ、ブレディ君か。僕に何か用かい?」
「すっごく嬉しそうねー。ブレディくん、何かいいことでもあったの?」
「実はいい茶葉が手に入ってな。お裾分けを考えていたら二人が通りがかったんだ。」
「ほう。……どんな茶葉だい?」
「『フォドラローズのローズティー』だ!」
「えーっ!?、あの高級な茶葉を手に入れたのー!?」
フォドラ大陸においてフォドラローズは最高級の薔薇であるため、手に入れるのが難しい茶葉であった。それを手に入れたと聞いた二人は物凄く驚いていた。
「『フォドラローズ』か……。僕も一度だけ飲んだことがあるがあそこまでの上品な味はないな……。」
「あたしも気になるー!ねぇねぇ、飲ませてもらってもいい?」
「勿論だ。そのつもりで声を掛けたんだからな。」
「ふむっ、それじゃあ。茶器は僕のものを提供しよう。それでは少し待っていてくれたまえ。」
ブレディから最高級の紅茶の話を聞いたローレンツはウキウキしながら、茶器を取りに自室に戻った。
「そんじゃあ、お茶会の準備をするからよ……ヒルダは庭園で席を取っておいて貰っていいか?」
「いいよー!『フォドラローズ』のお茶が飲めるんだもん。それくらい問題ないよー。」
茶器を取りに向かったローレンツを待つ間。ブレディはお湯を沸かしたり、お菓子を作っていたノワールからお菓子を分けてもらったりとお茶会の準備をしていた。少ししてローレンツが茶器を持って食堂に入ってきた。
「待たせたな。これが僕の愛用する茶器だ!」
「へぇ、この色合い……とてもいいものじゃねぇか!」
「至高の茶葉にはそれに合う茶器を用意するのは当然だからね!」
「まっ、それもそうだな。おっと、お湯が湧けたな。」
「ポットは3つあるから3種類の味わいを用意しないか?」
「それは良いな。ローズティーにはレモンとはちみつが合うからそれをいれてみようぜ。」
「それはいいな。……さてと、ヒルダさんが待っているから急ごうか。」
ブレディとローレンツはお茶会の準備を終えるとヒルダが待つ庭園に向かっていった。
「あっ!来た来た。こっちだよー」
「待たせたな。それじゃあお茶会を始めようぜ!」
「ああ。まずはストレートに飲もうか!」
ブレディはお茶菓子を置いたので、ローレンツは3つのカップに紅茶を注いでいった。
「ありがとー!」
「気にすんなって、そんじゃあ。ローレンツも味わってくれ!」
「ああ。では、頂こう。………………。……ふう。この色、この香り、この後味。まさに至高の紅茶と呼ばざるを得まい。最近は良く出来た紛い物も多いが、これは最高の品質……よく入手できたな。」
「う~~ん、美味しい!あたしはローズティーが大好きなんだけど……。こんなに美味しいローズティーは初めてだよー。」
「それに、ノワール君のお茶菓子も紅茶に合って大変上品な味だ!」
「うんうん。結構腕がいいよねー、今度ノワールちゃんから貰おうかな……」
ノワールが提供したお茶菓子もローズティーに会った物らしくローレンツとヒルダは至福の一時を過ごしていた。
「……ふぅ。久々に美味しい紅茶に出会えたな……。やはり、美味しい紅茶はみんなで飲むと更に上手ぇな……。」
「確かに……こんなに上品な味だと更に美味しい。それにしても、ブレディ君。君は口調は兎も角として…紅茶を飲む作法といい、奥深さといい。貴族に相応しい人柄なのが伺えてくるよ……。」
「そいつは光栄だな。……俺の母さんがこういった貴族の嗜みに詳しい人でよ。幼いころから色々と教えて貰ったんだ。」
「ほう、それは興味深い話だな。」
「ブレディくんのお母さんか……。どんな人だったの-?」
「そうだな……。プライドが高くかなりの自信家だったな。それでいて正義感が強く法務官として奮闘していたな。」
「ほう……法務官か。」
「母さんはよく『法の前では全ての人は平等であるべし』と言って、俺に教育をしてくれた方だったよ……。」
「結構変わった一面があるお母さんなんだねー。」
「……法の前では全ての人は平等であるべしか。どうやらフェルディナントの理想を体現とした人物だね。」
「あー、確かに!フェルディナントくんも正義感が強いもんねー」
フェルディナントの理想を体現とした人物がマリアベルであることを知ったブレディは驚いていた。
「へぇ……あいつがそんなことを……貴族の鏡みたいなやつだから知らんかったわ。」
「ふっ……彼と僕はクラスは違うが共に高めあう同志だからね……。」
その後もマリアベルの話や紅茶の話題で三人の会話は弾むのであった。ブレディの用意した紅茶を複数の飲み方で楽しんだりしていた。
「あー、そういえば。噂で聞いたんだけど、ブレディくんってバイオリンが弾けるんだってー?」
「何っ!?それは本当かブレディ君?」
「まあな。一通りは弾けるな。」
「もし良かったら聞いてみたいなー!」
「僕からも頼もうか。君の腕前が気になるからね!」
「分かった。準備するから少し待ってろ……」
ローレンツとヒルダに頼まれたブレディはバイオリンを取り出すと奏でだした。その音色に庭園にいた他の生徒達も聞き惚れていた。演奏が終了した後庭園に生徒からの拍手がブレディを出迎えて、ローレンツとヒルダと共にその日は楽しい一日を過ごしたのであった。
次回はロナート卿の叛乱です。
アドバイスや改善点は常時募集しております。
オリジナルキャラを募集しております。ぜひお願いいたします。