オーバーロード ~集う至高の御方~   作:辰の巣はせが

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第16話 モモンガさん……。何か隠してますか?

 ガゼフ率いる王国戦士隊は、夜の街道脇で野営を行っている。

 カルネ村を出た時点で日が暮れかけていたため、街道移動中に夜となったのだ。

 モンスターや野盗が出る街道で、夜間の移動は危険。やむを得ずの野営であったが、「こんな事ならカルネ村で朝になるのを待てば良かった」とは誰も口に出して言わない。

 何故なら隊長である戦士長……ガゼフ・ストロノーフが、カルネ村を出てよりずっと渋い表情でいるからだ。

 

「あ、あの……あの忍者……でしたか? 凄かったですね! 戦士長と互角に戦うだなんて……」

 

 見張りに回っていない、つまりは休息中の兵士がガゼフに話しかける。焚き火を前に腰を下ろしていたガゼフは、その渋い表情を緩め兵士を見た。

 

「互角……。互角か……」

 

 ガゼフは焚き火を見つめ直す。

 その細めた瞳には揺らめく炎が映っていたが、怒りで瞳が燃えているように見える。

 

「そうか。お前達には、そう見えていたんだな……。いや、かの御仁……弐式殿は、俺に恥をかかすまいとしてくれたのだろう」

 

「せ、戦士ちょ……。ちょっと待ってください。それじゃ……」

 

 兵士は途中で声を発することを止めた。

 ガゼフの言が真実であるなら、あの弐式という男は戦士長よりも強いことになる。それはガゼフを隊長として仰ぐ兵士にとって、そのまま納得するには抵抗のある結論だった。

 

「冗談……ですよね?」

 

「……冗談だ」

 

 極めて真面目な表情でガゼフが言う。その瞳に真っ直ぐ見つめられた兵士は、一瞬呆気に取られたが、すぐに噴き出した。

 

「は、ハハッ。やだなぁ、戦士長。そういう冗談は笑えませんよ」

 

「何を言う。笑ってるじゃないか」

 

 冗談めかしてガゼフが言うので、なおも兵士は笑い続ける。暫く笑うままにさせておいたガゼフだが、やがて「それぐらいにしておけ」と言い、少し考えたいことがあるからと、兵士を他の者が居る方へ行かせた。

 兵士が向かった方から「聞いてくれよ、今、戦士長がさ。冗談を言ったんだぜ?」などという声が聞こえ、兵士達の間から笑い声が発生する。それを聞きガゼフは苦笑したが、すぐに目を細めて焚き火を注視しだした。

 

(冗談なものか。あの手合わせの最中、俺は途中から弐式殿を殺すつもりで剣を振るった。でなければ武技を重ねて六光連斬まで使うものか。だが、まるで相手にならなかった……いや、互角に見えるよう手加減されていたんだ)

 

 結論。弐式はガゼフよりも強い。それも、どれほど差があるか判別できないほどに。

 あれだけ武技をつなぎ、ほぼすべての武技を弐式の動きを制限するために使用。隙を生じさせ、最後に突きをくらわせ……ようとした。だが、弐式に勝利するという結果を得る事はかなわなかった。

 これほど差があるのでは、王国五宝物と呼ばれる武具を装備したとして、何処まで食い下がれたものか。……果たして食い下がることが可能なのか。

 

(いや、無理か……。あれらを装備して、自分がどれほど強くなれるかなど、俺が一番よく知っている。そう、無理なのだ……。それに……)

 

 自分を超える戦闘者。それが戦士でなく忍者であったことも、ガゼフを畏怖させる要因となっていた。あの弐式が忍者でなく戦士としての道を歩んでいたとしたら。

 

 ぞくり……。

 

 寒気を感じ、ガゼフは思考を止めた。

 深く、大きく息を吸って静かに吐き出すと、こりをほぐすかのように首を回す。

 

(事は単純な話だ。俺より弐式殿が強い。ただそれだけの事だ。だが、それを正直に話すことはできない。さっきは危うかったが兵士にも聞かせられん……)

 

 ガゼフ・ストロノーフが、一個人の戦士で在ろうとすることは許されない。彼は王国戦士長であり、国軍の威信を背負った『顔』なのだから。

 よって、弐式が互角に見える戦いを演じてくれたことは、王国戦士長として本来なら礼を言いたいぐらいなのである。

 だが、皆の前で礼を言うことはできなかった。否、できないのだ。

 そのことは弐式に対して礼を失していると思うが、やむを得ないことだともガゼフは理解している。強引に納得することもできた。

 だが、『一個人の戦士』としての自分が、あのような負け方をしたことを悔しく思うのである。

 

「アングラウスよ……」

 

 かつて、御前試合で戦った男……ブレイン・アングラウスの名を、ガゼフは口に出した。あれから会ってはいないが、剣の道を邁進する男だと見たから、今でも何処かで剣を振るっているだろう。もしかすると、ガゼフよりも強くなっているかもしれない。

 

「俺達が切磋琢磨する高さというのは、思っていたより低いのかもしれないぞ……」

 

 その声は、兵士の誰の耳に入ることもなく、焚き火と闇の中に溶けて消えていった。

 

 

◇◇◇◇

 

 

 ナザリック地下大墳墓。第十階層、玉座の間。 

 そこには今、三人のギルメンが居た。

 一人は、玉座に座するモモンガ。二人目は、玉座から少し離れた左方で位置し、落ちつかなさげにしているヘロヘロ。最後にモモンガの真正面……普段であれば、僕達が配置される場所で立つ弐式炎雷だ。

 今、彼らは全員が異形種化している。

 人化と異形種化。これを交互に行うと体感できるのだが、どちらも変わった瞬間から暫くは気が落ち着くのだ。

 人化した際は、人の心が戻ってくるようで落ち着くし、異形種化した際は本来の身体に戻ったことで落ち着く。逆に言えば、どちらの形態を取っていても、ある種のストレスが溜まるということであり、これはモモンガらにとっては頭の痛い問題だった。

 人であれば人、異形種であれば異形種。どちらか一方で固定されていれば、このようなことで悩まなかったに違いない。しかし、人化と異形種化のチェンジが可能であることには確かなメリットが存在する。そのメリットはモモンガ達にとって非常に大きなものだ。

 モモンガや弐式は人の心が取り戻せるし、飲食だって可能となる。

 ヘロヘロは元より飲食が可能だが、人の心が……という意味では先の二人と同じだ。人間形態だからこそ可能なこともあるだろう。

 ともあれ、今この場にはNPCは居ないし、お互いユグドラシル時代の気分に戻って肩の力を抜く。そんな理由もあって、異形種化していたのである。

 

(弐式さん。ケジメをつけると言ってたけど。いったい何の話だろう?)

 

 目の前でたたずむ忍者を前に、モモンガは戸惑いを隠せない。ヘロヘロは何か勘づいている様子であったが、ヘロヘロは話そうとしなかった。

 モモンガが徐々に不安を感じ始めた頃、それまで黙っていた弐式が話しだす。

 

「モモンガさん……」

 

「……はい」

 

 いつもの飄々とした物言いではない。

 生唾を飲み下す気分のモモンガだが、骸骨体のために果たせず、乾いた返事をしたところ……弐式が片膝をついた。次いで残った膝も降ろすと、いわゆる正座の姿勢を取る。見守るモモンガは言葉も無かったが、弐式の行動は止まらない。

 弐式は指先揃えた手を膝前に突き、床に擦りつけるがごとく、深く深く頭を下げたのだ。

 

「モモンガさん! 最終日にナザリックに行かなくて、本当にすみませんでしたーっ!!」

 

 玉座の間に轟く弐式の絶叫。

 それがモモンガの両耳から脳を直撃し、モモンガは沈静化して、沈静化し、沈静化されてしまう。

 数秒間、玉座の間は静まりかえっていたが、やがて我に返ったモモンガの聴覚に何やら弐式の呟きが届いた。

 

「フフフッ。どうですか、モモンガさん。この一分の隙も無い、土下座・オブ・土下座。まさにニンジャ・ムーブメント! 全世界のニンジャファン達も、感動すること間違いなしですよ!」

 

「……」

 

 怒りを表現するアイコン。

 それを表示する機能は失われており、代わりにモモンガはアイテムボックスへと手を突っ込んだ。

 ゴソゴソと何やら取り出す動作。それは弐式にとって容易く知覚できている。

 

(何か取り出してる? どうするつもりだろう?)

 

 アイテムを使った攻撃をしてくるつもりだろうか。

 しかし、例えそうだったとしても弐式は甘んじて受け止めるつもりだった。彼にとって、モモンガからは攻撃の一つぐらいされてもしかたないからだ。

 やがて目当ての物を取りだしたのか、モモンガが手に持った物を振り上げるのが感じられる。ヘロヘロが、「ちょっ!?」と驚きの声をあげたのが聞こえたが、それでも弐式は土下座の姿勢を崩さなかった。

 

「てい!」

 

 短いかけ声と共に、何かが投じられる。

 アイテムを使ったと言うより、アイテム自体を投擲したのだろう。

 

(甘んじて、受け止める!)

 

 ハーフゴーレム化しているため、今の弐式には口という物は存在しない。だが、まさに歯を食いしばる思いで、弐式は飛来するアイテムを待ち受けた。

 そして……。

 

 ぱこん!

 

 弐式の頭部にて軽い音がした。

 

「へっ!?」

 

 想像していたよりも衝撃やダメージが無い。いったい何を投げつけられたのか。

 気になった弐式は身を起こし、肩越しに振り返った。

 弐式の頭部を直撃し、後方の赤絨毯上で転がるのは……。

 

「モモンガさん!」

 

 ガバッと立ち上がり、弐式はモモンガに抗議する。

 

「嫉妬マスクを投げるこたぁないでしょ!?」

 

「お黙んなさい。むぁったく。ヘロヘロさんも弐式さんも……まったくもう! ですよ」

 

 カンカンになって怒っているレベルではない。だが、骨顔ではわからないが膨れっ面の気分なのだろう。モモンガは少しばかり拗ねたような声で言った。

 一方、ヘロヘロも弐式もと聞かされた弐式は、向かってモモンガの右方で居るヘロヘロを見る。

 

「あ、じゃあヘロヘロさんもやったんだ? 土下座」

 

「ええ、やりましたよ。俺のは弐式さんよりは真面目でしたけど……」

 

 それを言われると辛いなぁ。

 人化して頭を掻く弐式に、モモンガも人化しながら問いかける。

 

「で? 謝罪は有り難く受け入れますけれど。いったい。どういうことなんですか? 説明してください」

 

 声をかけられたのは弐式であったが、その弐式はヘロヘロと顔を見合わせ、二人で揃ってモモンガを見返した。

 

「「説明しましょう!」」

 

 そして、主に弐式が話す形で説明が始まる。

 

 ユグドラシルが終了を迎えようとしていた時。皆で集まり、実を結ばない議論を繰り返した、あの時。ヘロヘロが皆に声をかけてナザリックへ行くこととなった。

 

「で、俺が言ったんですよ。『みんなで押しかけてジャンピング土下座しよう』って」

 

「それで、さっきのアレですか……」

 

 モモンガの脳裏にて、今ここに居ないギルメンの姿が次々と浮かんでは消えていく。

 その誰も彼もが、叫びながらモモンガの前で土下座するのだ。

 ……。

 

「なんだか、俺が居たたまれない気分になるんですけど?」

 

「まあ、謝りたい気持ちに嘘はないんだから。大らかに受け入れてあげればいいんじゃないの?」

 

 弐式が言うのは正論だ。ただし、それは土下座をする側が言うべきことではない。

 

(まったくもう。フフッ……)

 

 深く考えるのが馬鹿らしくなったモモンガは、今あった事件を脳の片隅に追いやり、二人に提案した。

 

「取りあえず、この後のことを話したいです。円卓の間に行きませんか?」

 

 

◇◇◇◇

 

 

 夜の街道。そこを足早に進む一団が存在する。

 スレイン法国の特殊工作部隊。六色聖典が一、陽光聖典隊だ。

 モモンガらによって心折られ、交渉によって窮地を脱した彼らは、ガゼフ達の様に休息を取ることなく移動を行っている。勿論、体力には限界があるので、いずれは休息を取ることになるだろう。しかし、それは今ではない。

 自分達は可及的に速やかに、スレイン法国へ帰還しなければならないのだ。

 本来、その強行軍はガゼフ討伐の失敗を報告するためにするはずだった。彼の討伐に失敗すれば、その情報だけでも持ち帰るのが当然だからだ。だが、今の陽光聖典には遙かに重要な報告事がある。

 アインズ・ウール・ゴウンと、その一党。

 威光の主天使(ドミニオン・オーソリティ)が放つ第七位階魔法<善なる極撃(ホーリースマイト)>を物ともせず、枯れ木をへし折るように最上位天使を打ち破れる実力。

 陽光聖典隊長、ニグン・グリッド・ルーインは、それを成す存在について「ありえない」で済ますことができれば、どんなに幸せかと思っていた。だが、この目で見た以上、現実から逃避することは許されない。

 この重要な情報を、何としてでもスレイン法国に持ち帰るのだ。

 

(絶対に敵対してはならん相手だ! 最高神官長様……いや、少なくともレイモン様にお目通りし、最善の行動を取らねば!)

 

 スレイン法国の軍事力を概ね把握しているニグンにしてみれば、アインズ・ウール・ゴウンに勝てる手立てが思い浮かばない。漆黒聖典を投入しても無理だろう。

 六色聖典の纏め役たる土の神官長、レイモン・ザーグ・ローランサンなら、かつての漆黒聖典隊長であるし、ニグンの相談にも乗ってくれるはずだ。

 

(あのような神の如き力。我らでは……。……神?)

 

 ニグンは足を止める。

 

 後に続いていた隊員らも足を止め、ニグンの周りに集結した。

 

「隊長? どうかしました?」

 

「いや……。お前達、アインズ・ウール・ゴウン殿の力を見てどう思った?」

 

 僅かに息を切らせ、額に汗しながら問うニグン。隊員達はマスクで覆った顔を見合わせると、中の一人が溜息交じりに答えた。

 

「敵を過大評価し過ぎてはならない……と言いますけど。あの御仁、私らでは想像もつかない強さだと思いました。言ってる言葉が真実なら、大儀式無しの一人だけで第七位階魔法を放てるんですから。神……おっと、神に例えても言いすぎじゃないでしょう」

 

 六大神を信仰する国の公務員。それだけに『神に匹敵する』や『神の如き』とストレートな物言いはできない。隊員は言葉を選び、回りくどく思うところを述べた。

 これを聞いたニグンは頷くと発言した隊員を見る。

 

「汝の気遣い、よくできたものだと思う。だが、私は敢えて言おう。彼のアインズ・ウール・ゴウン殿は、神ではないのか……と」

 

 ざわり。

 

 陽光聖典隊員らが怯えたように身をすくめ、あるいは他の者と顔を見合わせる。

 

「隊長……御乱心?」

 

「正気だ、愚か者。早い話、あのような戦闘力を発揮できる者を、神以外の何と比較しろと言うのだ? 最終的に敵視されなかったのは、もはや僥倖を通り越して神の御加護としか言えん」

 

 百年の揺り返し。

 遠い昔より、力ある者が百年に一度の割合で出現する。その様な言い伝えがある。スレイン法国上層部では『ぷれいやー』として知られる者達だ。その者らは神となって人類を守護したり、あるいは世界に対し害をなしたりもした。

 

「あ、アインズ・ウール・ゴウン殿が、その『ぷれいやー』だと?」

 

「わからん。私如きでは判断できんな。しかし、その可能性があることは、神官長様達に報告しなければならないだろう。いや、報告ではなく進言だな。祖国が早まった道を歩まぬように……」

 

 この呟きを最後に、陽光聖典は再び移動を開始する。

 アインズ・ウール・ゴウンや、その一党が神かどうか。あるいはプレイヤーであるかは、まだ不透明だ。そして、隊長ニグンがやろうとしている報告に進言。それによってスレイン法国がどうなるか、皆、想像すらできないでいる。

 だから、走らずにはいられない。

 不安も何もかも一時は忘れることができるからだ。

 ……。

 がむしゃらに走り続ける陽光聖典。彼らは気がつかない。

 自分達の影に悪魔、そして忍者が潜んでいることに。そして、自分達の主らを『神と知った』者達の反応を見て心地よさそうにしているのも、また気づかないでいたのだった。

 

 

◇◇◇◇

 

 

 円卓の間に移動したモモンガ達が考えたことは、他のギルメンの安否である。

 取りあえず三人とも人化し、人の心が濃くなった状態で考えてみた。

 当時、『モモンガさんに対して申し訳ない人々の集い』には、多数のギルメンが参加している。では多数と言っても、正確には何人だっただろうか。

 最初にモモンガが確認すると、ヘロヘロと弐式は首を捻った。

 

「え~と、指折り数えてみるか。まず、(弐式)だろ? 建やん(武人建御雷)が居て、ヘロヘロさん。それに、たっち・みーさんとウルベルトさん。タブラ・スマラグディナさんも居たな。ペロロンチーノさんと、ぶくぶく茶釜さんは一緒に……そうそう、やまいこさんも居たっけ」

 

「ブルー・プラネットさんに獣王メコン川さんも居ましたね。後は……ホワイトブリムさんと、源次郎さん。あまのまひとつさんと、死獣天朱雀さん……ぷにっと萌えさんも居たかな」

 

 ここまでで十六人。

 ヘロヘロ達の証言によると、あと数人は居たらしいが……。

 

「そうなると二十人前後居たわけですか。言い換えれば(モモンガ)以外の四十人全員は居なかったと……」

 

 それはモモンガにとって残念な事実であった。ギルド、アインズ・ウール・ゴウンは四十一人構成。モモンガ以外の四十人が居れば、全員こちらへ来る目もあったのだが、どうやらそうはならなかったらしい。

 

「見かけなかった人が転移してこないと決まったわけではないし。まずは二十人前後も居る……と。そう考えることにしましょうよ。モモンガさん」

 

「ヘロヘロさんの言うとおりだ。だいたい、今から考えれば時空と認識が歪みまくった状況で、それだけの人数が集まったってのが凄いよな」

 

 ヘロヘロと弐式が慰めるように言うので、モモンガは気を取り直す。しかし、弐式が最後に言った時空と認識の歪みが気になった。ヘロヘロからも以前に聞いていたが、どういうことなのだろう。

 最終日の三日前からログインしてきた、たっち・みーとウルベルト。

 最終日よりも未来の日付から、ログインすらせずに居合わせた……ぶくぶく茶釜とペロロンチーノ。

 弐式炎雷や武人建御雷だとて、かすかにだがサービス終了時間を超過している認識があった。

 それらのことだけでも十分すぎるほど不可解なのだが、更に気味の悪い話がある。

 当時、ログイン時間の異常等について考え出した途端、思考が別の方向に逸らされたのだ。

 

「こっちの世界に来た後なら、誰かに魔法攻撃でもされてるのかと思いますけど。あの時は、まだゲーム中でしたし……」

 

「いや、ヘロヘロさん。俺は集合地で居た時から、もう変だったと思うよ。コンソールが開かなくなったり、メールができなくなったり、GMコールができなくなったり……。こういう言い方が正しいのかわかんないけど、『こっちの世界に片足突っ込んでた』ような……」

 

 考察は進むが、結局のところ『原因不明』で済ませるしかなかった。

 何者かにより誘い込まれた説。単なる事故説。

 異世界転移系小説で言うなら、どちらも有りだろうし、そもそも異世界転移系小説を引き合いに出すなら最後まで原因がわからないかもしれない。

 だから、今は『原因不明』ということにして、モモンガ達は次に気になることを話し合うことにした。ちなみに、この話題転換それ自体が、先程まで気にしていた『思考を逸らされる』現象の一つではないか……などと弐式が冗談っぽく言い、モモンガとヘロヘロの背筋を震わせたりしている。

 

「怖いこと言わないでくださいよ。それで……ですね」

 

 モモンガは弐式に聞いてみた。ヘロヘロにも聞いたことだが、元の世界……現実(リアル)に戻りたいかどうかだ。この質問に対し、弐式は「戻るつもりは無い」と言い切っている。

 

「こっちの世界、食い物とか美味いし空気とか汚れてないじゃん? 最高だよ。最高すぎる。現実(リアル)での糞なアレコレを忘れて、皆で冒険したいじゃん? それで食って行けそうじゃん? ブラボー異世界転移だよ!」

 

 弐式は現実(リアル)で両親が健在だが、それほど親しくはしていなかった。産み育てて貰った恩義は感じているものの、こちらの世界での生活を棒に振ってまで戻りたいとは思わない。

 

「俺や弐式さん、それにモモンガさんは残留派ですか。でも、この後で合流する人には、現実(リアル)に戻ろうとする人も居るんでしょうねぇ」

 

 ヘロヘロの苦労人っぽく見える人化顔が暗くなったのを見て、モモンガと弐式は顔を見合わせた。確かにヘロヘロの言うとおりだ。そもそも、モモンガ以外の大半は人生の夢を叶えたこと。現実(リアル)での仕事事情が悪化したこと。生活環境が激変したこと。体調不良など。様々な『やむを得ない事情』でユグドラシルを辞めていった。

 その中で、こちらに転移したとしても現実(リアル)へ戻ろうとする筆頭は、たっち・みーなどであろう。

 

「たっちさん。奥さんと娘さんが居ますからねぇ。そりゃあ戻りたいでしょう」

 

 そう呟くモモンガは、こっちに来たギルメンが現実(リアル)に戻ろうとするなら、それを全力で支援することを提案する。

 

現実(リアル)だろうが、ユグドラシルだろうが、この転移後の世界だろうが。俺はギルメンが不幸になるだなんて、容認するつもりはありませんよ。少なくとも現実(リアル)の時よりは力になれることがありそうですから。できる限りのことはしますとも」

 

 ヘロヘロも弐式も、ほぼ同時に頷いていた。

 そして話題は、こちらに転移して来ているかも知れないギルメンらに移っていく。

 そもそも、どういう基準で、どういうタイミングで転移して来ているのだろうか。

 

「事例が三人分しかないので何とも言えませんが、(モモンガ)……いや、ナザリック地下大墳墓が基点なんですかね。で、俺が居るときにヘロヘロさんが来て、ナザリックごとの転移に一緒に巻き込まれた……」

 

「そう言えば、モモンガさん。俺が来て少し話をした時。時計が一瞬止まってましたよ。ああ、でも、あまり関係ないのかな?」

 

 思いだしたことを述べたヘロヘロが、すぐに首を傾げている。言わんとすることはモモンガもわかっており、自分の時計を確認してみたが、今では元どおり動いているようだ。

 

「そんなことがあったのか。さっきもモモンガさんから、掻い摘まんで転移後の話を聞かせて貰ったけど。俺が転移して来たのは、モモンガさん達が転移して来て一日もたってない頃だな」

 

 弐式の場合は、これこそ自分で言ったようにモモンガらの後で転移して来ている。しかも、転移場所はナザリック外の森の中だ。

 

「ゴブリンに襲われてさぁ。異形種化できてなかったら死んでたかも」

 

「ほ~う? それは初耳ですね。後で森の掃除をしなくてはなりません。徹底的に……」

 

 人化しているのに、死の支配者(オーバーロード)のような圧を感じさせながら、モモンガが言う。

 そこを弐式が「まあまあ」と取りなし、三人は話を続けた。

 モモンガを基準に考えた場合。やはりギルメンは時差を付けて、モモンガの後で転移して来ているようだ。だが、これは前述したように事例が少なすぎであり確定事項ではない。

 

「ヘロヘロさん。弐式さん。ヘロヘロさんには前に言ったかもですけど、俺は当面、ナザリックを維持しつつギルメン捜索をしようと思うんです」

 

 この地に転移して来たのが、ナザリック地下大墳墓とモモンガだけ。あるいはそこにナザリック内部へ転移したヘロヘロが加わっただけなら、モモンガはギルメン捜索を目標の一つに掲げたとしても、それを先頭に置いて推し進めることはしなかっただろう。何故なら、ナザリック外にギルメンが転移した確証が無いからだ。やったとしても『片手間の優先事項』という微妙な力の入れ具合だったと思われる。

 しかし、弐式炎雷はナザリックの外で転移して来た。これは……期待しても良いのではないだろうか。

 

「ちょっと前まで、NPCらにはギルメンが来るかも知れないことについて、暫く黙っていようと思ってたんですよ」

 

 それをモモンガの口から聞かされたNPCらが、自らの創造主を求めて勝手な行動に出る。あるいはナザリックが空となって機能維持できなくなる。そのことをモモンガは心配したのだ。だが……。

 

「こうして弐式さんの『ナザリック外転移』の実績がある以上、NPCらにも事情を話し、手伝わせてはどうかと思うんです。もちろん、規律正しく、ナザリック地下大墳墓の維持を踏まえた上で……ですが」

 

 ヘロヘロと弐式は大きく頷いた。

 

「俺のソリュシャンは、情報収集に都合が良い能力を持ってますから。大いに役立てると思いますよ。ハンゾウなんかも優秀ですけど、負けてはいられません」 

 

「うちのナーベラルだって大したモノですよ? 戦闘メイド(プレアデス)の中では一番魔法を使えますから。って、あ……そうだ。俺、モモンガさんに頼みたいことがあるんだった」

 

 ヘロヘロに対抗してナーベラルの名を出した弐式が、突然、頼みごとがあると言い出す。いったい何事かとモモンガが聞いてみたところ、弐式はナーベラルをメイド長……ペストーニャ・S・ワンコに預けて、暫く再教育させたいと言うのだ。

 

「それはまた、どうしてでしょう? NPCらは見た限り、設定を色濃く反映されていて、皆が優秀なように思えますが? デミウルゴスやアルベドなんかは、絶対に俺達より頭が良いと思うし……」

 

 問いかけるモモンガの声は、最後の方で萎れていく。デミウルゴスやアルベドが居る以上、その上に立たされている現状は大変に緊張を強いられるのだ。しかし、今は弐式の頼みごととやらが優先される。モモンガは胃の痛い思いを抑え込み、弐式の言に耳を傾けた。

 

「その設定どおりってのが問題でね。俺、ナーベラルを割りとポンコツ仕様で作っちまってるんだよ。ドジメイドの亜種みたいなもので萌えるからさ。でもねぇ……」

 

 実生活で、いや転移後世界のナザリックで運用して行くにはナーベラルはポンコツ過ぎる。戦闘能力は割りと申し分ないが、ナザリック外部の者に向ける蔑視と、その悪感情を発露するのに時と場所を選ばないのが致命的すぎた。

 

「すみませんね。モモンガさん」

 

 唐突に弐式が頭を下げる。座ったままだが円卓上に両手をつき、額をテーブルに押しつけていた。 

 

「あのロンデスって人との交渉を台無しにしたのは、俺のナーベラルが原因の一つだと思ってます。本当に申し訳ない」

 

 自分達の代表が、居合わせた上位メンバー……ギルメンの総意をもって交渉している場である。そこで、従者たるナーベラルが異を唱えるなど、あってはならないことだ。それはギルドの名に、そして交渉を行っているモモンガに恥をかかせる行為に他ならない。

 そのことを弐式は、ずっとモモンガに謝りたかったのだ。

 

「そ、そんな。NPC達が人間嫌いだとかは、設定や他の色んなことが原因だと思いますし。そうやって頭を下げて貰っただけで十分すぎます!」

 

 あわあわと両手を振るモモンガに、弐式は頭を下げたまま続ける。

 

「そう言っていただけると本当に有り難いです。俺はもう、玉座の間での土下座を超える……超土下座を敢行したい気分なんですけど」

 

「それは遠慮します」

 

 即答に近い反応を示したモモンガは、すぐに噴き出し、弐式も肩を揺らしながら笑って顔を上げた。そうして場の空気が軽くなったが、ここでヘロヘロが思い出したように口を開く。

 

「ナーベラルの行動が問題なら、陽光聖典隊長とやり取りしていたときに、アルベドがブチ切れて口を挟んでましたっけね。俺と弐式さんで抑えるのが大変でした」

 

 とは言え、捕虜相手に勧誘していたロンデスの時と、まだ交戦対象だったニグンの攻撃を受けたのでは状況が違う。甘んじて攻撃を受けたとは言え、主が痛い目に遭わされて黙っていたのでは、ナザリックのNPCとしては大人しすぎるかもしれない。

 

「俺のナーベラルの時よか、マシだよ。マシ。アルベドのことを言うなら、俺は妙に冷静な怒り方してたのが気になるね。アルベドって、あんなキャラだったっけ? よく知らないけど……」

 

「物凄い激昂してたのが、突然、冷静になりましたからねぇ。あれって、アンデッドの精神沈静化っぽいですけど。サキュバスにそんな能力ってありましたか?」

 

 弐式とヘロヘロが離れた席同士で話し合っている。

 一方、モモンガは転移後から何度も気になっていたことを思い出していた。

 そう、アルベドはヘロヘロが言ったように、精神の沈静化に似た現象を起こしているのだ。二人の会話に割って入り、「俺も気になっているんですけど」とモモンガが話しだしたところ、その場の話題は『アルベドの状態』に移っていく。

 そして……三人で話し合っている内、モモンガは思い出した。

 

(あれ? 俺、アルベドの設定を見て書き換えようとしてたんだよな? あの時、なんて書いたんだったかな?)

 

 まったく覚えていない。

 考えている内に挙動不審になったのか弐式に指摘され、モモンガは転移前、玉座の間でアルベドの設定について修正画面を開いていたことを白状した。

 

「それですよ。モモンガさん。いや、確定じゃないかもしれないけど。それを無関係だって言うのは、チョイと無理があります」

 

「ううっ……」

 

 弐式に言われて呻いたモモンガは、必死になって当時の状況を思い出そうとする。

 まず、アルベドの途方もなく長い設定書きの中、いや末尾に『ちなみにビッチである』と書かれていたことを思い出し話してみた。これに関しては弐式もヘロヘロも「タブラさん。そりゃ無いわ」と否定的であり、その一文を何とか解消しようとしたことにも理解を示してくれた。

 

「その当時と言えば、サービス終了間際ですしね~」

 

「それまで、モモンガさんは一人で頑張ってたんだし? 俺だって同じ状況なら、これは……と思って手を入れたくなるわ。で? なんて書き換えたんです?」

 

 弐式に急かされ、モモンガは再び記憶の検索を開始する。

 あの時は、確か『ちなみにビッチである』を削除し、何か入れた方が良いのかと思ってコンソールを開いたのだ。

 ……。

 

(思い出した。俺、『モモンガを愛してる』って入力しようとしたんだった!)

 

 人化しているせいで顔が赤くなるのを止められない。

 瞬時に異形種化して骸骨顔となったが、それで顔を背けて口笛を吹いたのでは不審者である。もちろん、弐式達の目を誤魔化すことはできなかった。

 

「モモンガさん……。何か隠してますか?」

 

 テーブル上に乗り出すようにして弐式が言い、モモンガは異形種化したままで白を切ろうとする。

 

「いえ、その。別に大したことじゃなくてですね……」

 

「言え」

 

「はい」

 

 肩を落としたモモンガは人化しなおし、自分が『モモンガを愛している』と入力しようとしたことを白状した。

 言い終えた瞬間。円卓の間には悲鳴のような笑い声が木霊する。

 

「ひゃはははは! ひーっ、ひっ。ひっひっふー! モモンガさん、俺達の腹筋を破壊する気ですか!」

 

「おのれ、弐式さん。ラマーズ法で笑うとは……」

 

 怒るに怒れないと言うか、怒る立場に無いモモンガであったが、この笑われようは納得できないでいた。

 

「モモンガさんの意外な一面を見た思いですよ! 俺は女の人に興味ない人かと心配してましたけど~っ!」

 

「ヘロヘロさんはヘロヘロさんで失礼な。俺は歴とした異性愛者です。アルベドの容姿はドストライクですから、別に……いいじゃないですか」

 

 口を尖らせるモモンガに、ヘロヘロ達は「まあまあ。俺達、咎めたりしてませんし!」と笑いながら言うので、モモンガの口は更に尖っていく。

 数分後。ようやく落ち着いたヘロヘロ達が会話を再開した。

 

「で、『モモンガを愛してる』って入力したんですね?」

 

「いや、それがですね。弐式さん。俺、その文面で入力してないはずなんです」

 

「へっ?」

 

 驚く弐式を前に、モモンガは何とか鮮明になってきた記憶を脳内整理する。

 自分は確かに設定修正画面を開き、問題の一文を削除した。その後、『モモンガを愛してる』と入力し……。

 

(あれ? そもそも入力……したんだっけ?)

 

 よくよく思い出してみると、あの時、入力途中でヘロヘロが転移して来たのだ。驚いたモモンガは設定画面を閉じたのである。

 ……それも、手早く確定した後に……。

 

「あ、あああああ!?」

 

「ど、どうしました! モモンガさん!?」

 

 叫びだしたモモンガを見て、弐式が席を立とうとする。だが、掌を突き出すことで制したモモンガは、残る手で顔を覆いつつ口を開いた。

 

「思い出しました。俺、『モモンガを愛してる』って入力してません! 『モモンガを』まで打ち込んで、それで確定しちゃったんです!」

 

「それか!」

 

 その後、モモンガが当時の状況を説明し、そういう入力に到った事情が判明した。

 アルベドの挙動や言動がおかしいのは、その辺りに原因があると皆が認識したが、ではアルベドに何が起こっているのだろうか。

 おおよその見当はつくが、ここで現実(リアル)においてはプログラマー業であるヘロヘロが挙手する。

 

「思うに、『モモンガを』と入力確定したことで、モモンガさんに対して何か考えたとき、それが影響するんでしょうね。ただ、思考対象(モモンガ)が設定されているのに、対応する行動が設定されていないからフリーズを起こすんですよ」

 

「おお、わかりやすい……」

 

 弐式が感心したように呟いている。

 だが、モモンガは気が気でなかった。友人であるギルメン、タブラ・スマラグディナが作成したNPCを、設定改変したばかりか、動作不良を起こすような状態にしてしまったのだ。

 

「俺……タブラさんに何て言って詫びれば……」

 

「その点については、今は心配してもしかたないですよ。まだ合流できると決まったわけじゃないですし」

 

 弐式が軽い調子で言う。それよりもだ。これ以上、アルベドが妙なことになる前に、自分達は行動に出るべきかどうか。そこを考えた方が良いのではないか。その弐式の意見には頷けるものがあったので、モモンガはヘロヘロにも意見を聞きながら考えた。

 

「結論としては、アルベド自身が元に戻りたいかどうかですよね。現状、入力内容は中途半端なわけですし」

 

「でも、ですよ? ヘロヘロさん。どうやって元に戻すんです? コンソールは、もう開きませんし」

 

「やりようなら、色々とありますよ」

 

 ヘロヘロはチッチッチッと人差し指を揺らすと、人化した自分の手を見つめながら答えた。

 流れ星の指輪(シューティングスター)を使うか、モモンガが<星に願いを(ウイッシュ・アポン・ア・スター)>を行使することで何とかなるのではないか。

 

「NPCの設定書き換え程度なら、それで何とかなると思うんですよね」

 

 言われてみると、確かにその手しか思い浮かばない。世界級(ワールド)アイテムで、似たようなことを可能とする品も存在するが、それを探し出すことを思えばヘロヘロのアイデアで十分だろう。

 

「何にせよ、アルベドの意見を聞いてからですかね。あるいはタブラさんが合流するのを待って、それで彼の意見を聞くのが良いとも思いますが……」

 

 呟くモモンガは、タブラを待つのは時間がかかり過ぎるかもしれないと考えた。このことについてヘロヘロ達も同意見であり、後でアルベドだけ呼び出して話してみようという事で話が決まる。

 その後、ナザリック地下大墳墓を維持するために支配域を広げていく件についても話し合った。更には情報収集を兼ねて、ユグドラシル時代のように世界を見て回ろうとも話し合い、方針を決めていく。

 これらについて弐式やヘロヘロの同意も得られたことで、モモンガは一度、この場での協議をお開きにすることとした。

 

「玉座の間に皆を集めて、弐式さんの帰還を知らせないといけませんしね」

 

「え~、マジ? モモンガさん、この円卓の間に来るまでの間だけでも、通りすがりのメイドが狂喜乱舞してたんだよ? 俺としちゃあ、もう少し静かで大人しめで……」

 

 遠慮するようなことを弐式が言うが、もちろん、モモンガとヘロヘロは許しはしない。

 ナザリックNPCらの重い忠誠を、彼にも背負って貰わなければならないからだ。

 モモンガとヘロヘロは、その人化した顔を最大限の笑顔とし、弐式に言った。

 

「「お帰りなさい。弐式さん。歓迎しますよ?」」

 




弐式さんに嫉妬マスクを投げつけるシーンは、第一話投稿前から考えていたことでした。
ようやく思い描いたシーンに辿り着けたので大満足。
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