オーバーロード ~集う至高の御方~   作:辰の巣はせが

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第54話

 今、冒険者ヘイグ(ヘロヘロ)の前に、十一人の男女が居る。

 リ・エスティーゼ王国王都におけるヘイグ武器防具店、その開店前日に押しかけたのは、王都冒険者組合で名を馳せているアダマンタイト級冒険者チーム、蒼の薔薇五名。そして、裏社会を牛耳る八本指、その警備部門を担う六腕の六人だ。

 昼間、店前での騒ぎを聞きつけて表に出たヘロヘロは、社会的に真逆のグループが対峙している場面へ飛び込んだことになる。

 

「あっ……」

 

 呆気に取られたヘロヘロの口から声が漏れたが、驚いたのは六腕と蒼の薔薇も同じだ。六腕のリーダーであるゼロと、蒼の薔薇のリーダー、ラキュース。双方の視線が向けられ、互いのメンバーや構成員らもヘロヘロに目を向ける。

 数秒間……妙な沈黙が場を支配した。

 

「……人数では、六腕が勝ってるんですかね?」

 

「数の問題じゃないわよ!」

 

 何となく聞いたヘロヘロに、ラキュースが反応する。が、店から顔だけ出しているヘロヘロに、ラキュースは溜息をつきながら乱れた金髪を掻き上げた。

 

「と、とにかく説明が欲しいわね。冒険者登録をした貴方が、どうして六腕と知り合いなわけ? 実は八本指の構成員なの?」

 

「違いますよ? ちょっとした出来事でゼロさんと知り合っただけです。他の方とは今日が初対面ですし」

 

 六腕と蒼の薔薇が白昼堂々鉢合わせしている。これは事情が少しでも把握できる現地人なら大ごとだと顔色を変える事態だ。しかし、双方について、デミウルゴス情報で聞かされているとは言え、まだまだ世情に疎いヘロヘロにはピンと来ない。

 取りあえず、聞かれたことについてあった事実を述べるのだが、「そんな言い訳が信用できるか!」と赤フードの白仮面少女が騒ぎだした。が、大柄な女戦士によって「お前が騒ぎ出すと話が前に進まないだろ?」と、仮面越しに口元を押さえられて後ろへ回されている。「もがー! 仮面を顔に押しつけるな! 私は真面目な話をだな!」「ああ、ハイハイ。また後でな」と言った二人の会話を聞き流し、今度はゼロが一歩進み出た。

 

「俺達のことも調べたようじゃないか? ヘイグ?」

 

「お店を開きますから、現地調査は少しぐらい……。……ああ、そうか。六腕の貴方達と蒼の薔薇が一緒というのはマズいんじゃないですか?」

 

「今、気がついたのかよ……」

 

 ニヤリと笑いながら話しかけたものの、あくまでノンビリしたヘロヘロの反応にゼロも呆れ顔だ。

 

「いやあ、引っ越してきたばかりで、まだ色々と疎くて~……」 

 

 誤魔化し笑いしつつ後ろ頭を掻くヘロヘロだが、六腕と蒼の薔薇の後方……通りを行き交う人々の視線が気になった。六腕に関して、一目見て犯罪集団だと気がつく者は居ない。だが、蒼の薔薇は著名人揃い。中でもラキュースは蒼の薔薇のリーダーであり、貴族子女でもあるから、大いに目立つのだ。

 ヘロヘロは話の場を移すことを考えたが、自分の後ろには自分の店がある。一応、二階には客間もあり、この人数相手ではさすがに手狭となるが許容範囲だろう。

 

(一工夫ある屋内空間ですしね~)

 

 目の前ではゼロとラキュースが再び睨み合っているが、その二人にヘロヘロは声をかけた。

 

「店前で立ち話も通行の邪魔ですし。皆さん、店の中へどうぞ」

 

 

◇◇◇◇

 

 

 ヘイグ武器防具店の内装は、ヘロヘロが現実(リアル)に居た頃で実際に見たり、ネットで見知ったような『店』の内装を意識している。例えば陳列台などは、安価な品であれば手に取って見られるよう、平積みしているが、高価な品などはガラスケース入りとなっていた。こういった陳列形式は、転移後世界では珍しいとのこと。その一方で壁には槍や盾が掛けてあったり、隅の方では金網ゴミバケツのような容器に、剣がギッシリ詰められていたりする。

 

(ふふふっ。タブラさんと建御雷さんの監修が入ってますからね。それっぽく見える店内に洗練されたデザイン。我が店ながら、最高にイカしてますよ~)

 

 開店前だが、初の客を引き連れて店内に入ったヘロヘロは御満悦だ。

 実際、ラキュースはガラスケースでの陳列に感心していたし、六腕の面々も並べられた武器防具の質の高さには驚いている様子。中でも緑のフードを被った男……幻魔サキュロントが、先行くヘロヘロの背に声をかけてきた。

 

「あ~……店長? 出来の良い武器ばかりだが、オリハルコン・コーティングの武器とかはあるのか?」

 

 そう言うサキュロントの視線は、チラリとガラスケース内の剣に向けられている。その両刃剣は長剣と短剣の間ぐらいの刃渡りで、軽戦士に向いた品だ。ちなみに彼が見ている剣は、ミスリル・コーティングの鉄剣である。

 ヘロヘロは当初、アダマンタイト製の剣を入れようかと思ったのだが、建御雷と一緒に相談に乗ってくれたブレイン・アングラウスが「そんなのは国宝級の剣です。普通の冒険者だと、ビビって入って来なくなるんじゃないですか? ああ、冷やかしは増えるのかな?」とアドバイスしたのだ。

 そこで、ちょっと無理をすれば購入できそうな武器を『見世物』とし、資金に余裕があるような人物にはカタログを見せることで対応することとしている。なお、今はまだ未設置だが、店前には『総オリハルコン製の長剣、入りました!』等の看板を置く予定だ。

 

「ありますよ~? 最初は様子見で営業しますから、その内に陳列台へ置きますかね~。お客さんの予算次第では、アダマンタイトの武器防具なんかも出すつもりです」

 

 ざわっ!

 

 ヘロヘロの背後で空気が変わった。

 裏社会の大物や、アダマンタイト級冒険者が相手なので、これぐらいは言って良いだろうと思ったのだが……。

 恐る恐る振り返ると、居並ぶ面々が目を丸くしている。仮面装着のイビルアイや、フードを目深に被っている不死王デイバーノックなどは表情が解らないが、やはり驚いている様子だ。

 

「あの……どうかしました?」

 

 驚いてる理由はわかる。しかし、聞かずにはいられない。

 聞かれた側の面々は一瞬言葉に詰まったものの、最も早く再起動したゼロが強張った顔で質問してきた。

 

「ほ、本当にアダマンタイト製武具の在庫があるのか? コーティングとかではなくて?」

 

「ホントですよ? 例えば……ほら」

 

 言いつつ、皆から死角になっている胸元から……という体で、アイテムボックスよりアダマンタイト製のナイフを取り出す。魔法付与等は一切していないが、ドロップ品のアダマンタイト武具では良い方の品だ。

 

「はい、これ」

 

「お、おう……」

 

 鞘の部分を持ってゼロに手渡すと、ゼロがナイフを抜いて凝視する。もちろん、彼を囲むように配下の六腕や蒼の薔薇達もナイフに注目した。

 

「これは……素晴らしいな。俺が持って突き立てたら、そこのガガーランの鎧を貫通するんじゃないか?」

 

「怖いこと言うなよ、ハゲのオッサンよ。でも、本当にスゲーな。なあ、店長さん。じゃあ、アダマンタイト製の刺突戦鎚(ウォーピック)とかもあるのかい?」

 

 蒼の薔薇の大柄な女戦士……ガガーランが、ゼロの言い草に顔を顰めつつ聞き、ヘロヘロは「ある」と答えている。そして、腕利きの冒険者等にはアダマンタイト製の武具の需要がありそうだと、内心ほくそ笑んだ。

 

(もうちょっと、良い品を出しても良いかもしれませんねぇ……)

 

 そうして階段を上り、二階の客間へ到着したヘロヘロは皆を中へ案内する。ソリュシャンは同行しているが、店の主であるヘロヘロが直接に案内した形だ。つまり、ソリュシャンは仕事を奪われた、あるいは主に自分の仕事をさせている形になるが……その心には花が咲いている。

 

(重要なお客様を、主が直に応接するのは……ありだわ。それにヘロヘロ様、なんだか御機嫌そう……)

 

 出来たての店舗を他人に見せびらかすことで、ヘロヘロのテンションが上がっているのだ。歩く後ろ姿もリズミカルであり、これにはソリュシャンも笑顔が隠せない。

 そして、その後ろでレズの方の忍者……ティアが、ソリュシャンの背をジイッと見つめていた。

 

(あの盗賊職……鬼リーダーに通じる美人! これはモノにしないと……)

 

 鬼リーダーとはラキュースのことだが、どの辺が通じるかと言えば、やはり金髪だろうか。今のソリュシャンは冒険者としての装束なので、髪はポニーテール状にまとめている。だが、普段のメイド服姿で両脇縦ロールの髪型にしていたとしたら、ティアの食いつきは少し強めになったかもしれない。

 さて、この建物は二階建てで、一階は店舗、倉庫、従業員待機所、厨房等となっている。二階については、ヘロヘロ達の個室と客間等、そしてこの応接室の配置となっていた。

 

「気のせいか? 思ったよりも広いな……」

 

 中に通されたゼロが、壁や天井を見ながら呟く。それを聞いた六腕の面々や、ラキュースら蒼の薔薇も同じ感想を抱いた様子だ。

 実は気のせいではなく、本当に広くなっていたのである。

 

(フフフ、割と良い立地ではありましたけど。もう少し広さが欲しかったもので、設置型の課金アイテムで、屋内空間を拡げているんですよ~)

 

 これはヘロヘロ個人の要望から来たものであるが、課金アイテム自体はヘロヘロの持ち出しなので、ギルメンやナザリックには迷惑をかけていないのだ。内心鼻高々のヘロヘロであったが、それを説明して自慢するわけにはいかず、グッと堪えてソファに腰掛けている。なお、ソリュシャンはヘロヘロの隣だ。メイドとしてならともかく、今の彼女は冒険者チームのメンバーなので、それらしく振る舞っているのだ。

 対する来客側は、ゼロとラキュースが対面ソファに腰を下ろし、他の者は立つこととなったが……。

 

 コンコン……。

 

 外からノック音が聞こえ、ヘロヘロが誰かと問うと「セバスです。椅子をお持ちしました」と答えが返ってくる。

 

「失礼します」

 

 許可を得て入って来たセバスは、キッチリ九つの木製丸椅子を持っており、皆に一礼してから丸椅子を置きだした。

 

「失礼しました」

 

 流れるように作業を終え、最後に扉前で一礼すると退室して行く。一連の洗練された動き……執事ムーブとでも言うべき所作に皆が感心していたが、中でもラキュースは貴族子女として大いに注目している。

 

(実家の執事でも、あれほどの綺麗な動き……できたかしら? 物腰も洗練されていて……だけど、まるで……何故か武人のようにも……)

 

「ところで……」

 

 ラキュースが考えにふけっているのだが、皆が席に着いたと見たヘロヘロは、構わずに話しだした。

 

「今日は、どういった御用件でしょう? 特にお約束は無かったように思うのですが?」

 

 至極真っ当な質問に、ゼロとラキュースが視線を交わす。三人掛けのソファも、ゼロとラキュースが座っただけで満杯状態であり、大男と女性の対比が目にも強烈だ。ある種、異様な光景とも言える。

 

(それにしても、さっきゼロに言いましたけど……犯罪組織の親分さんと、アダマンタイト級冒険者が並んで座ってるのはマズい状況ですよね、これ……)

 

 それを言うなら、店前にて鉢合わせされた時点で手遅れだろう。しかも困ったことに、ヘロヘロにとってゼロもラキュースも顔見知りなのだ。

 

(うわ~……ややこしい状況です~。モモンガさん、助けて~……)

 

 だが、頼みの骸骨は、今はエ・ランテルで活動中。<伝言(メッセージ)>と<転移門(ゲート)>の合わせ技で呼び出せるが、そこまで頼り切ったのではギルメンとして情けない。腹を括ったヘロヘロは、ゼロ達の返答を待ったが……色々考えてる間にも二人からの声はなかったようだ。いったい、どうしたのか……と目を向けたところ……。

 

(「おい、蒼の薔薇。お前が先に言え」)

 

(「何言ってるのよ、犯罪者。チーム名で私を呼ばないでくれる? それより、男の貴方が先に言えばイイでしょ!?」)

 

(「事前の約束なしで押しかけたんだから、ちょっと気まずいんだ! ここは女のお前が気を利かせろ!」)

 

(「あぁら、へんけ~ん。女がどうとか、お貴族様みたいなこと言うのね~。古いんだわ~」)

 

(「お貴族様は、お前だろ~が! そもそも男の女の言い出したのは、そっちで……」)

 

(……仲、いいですね~……)

 

 思ったよりもギスギスしていないように思え、ヘロヘロは気が抜けてしまった。

 目の前で取っ組み合いでも始められたらどうしようかと思ったが、この様子では心配無用らしい。しかし、こうして見ているだけでは話は前に進まない。ソファの後方で呆れている面々、その誰かが注意してくれるのを待つ手もあったが、ヘロヘロは咳払いして口を開いた。

 

「ごほん」

 

 その咳払いで、ゼロとラキュースが聞こえよがしな囁き合いをやめ、ヘロヘロに向き直る。

 

「じゃあ、店主の私が話し相手を決めるとしましょう。まずはゼロさん。今日は、どのような御用件で?」

 

「ん、俺が先か……」

 

 少しばかり気後れした風であったが、ゼロは目に力を入れて話しだした。

 本日の来店目的は、先日に請け負ったツアレの件が上手くいったことを伝えるためだ。同じ部屋に蒼の薔薇が居るので、詳細には語れない。しかし、大まかに説明するだけでヘロヘロには理解できた。

 

「ほほう。ならば、彼女に関しては安心して良さそうですね。ゼロさんには、感謝します」

 

「はっはっはっ。いやいや……」

 

 胸を反らして笑うゼロはすぐに謙遜した様な素振りを見せたが、上体をグッと前に倒し、顔を前に突きだした。と言っても、ヘロヘロとの間にはテーブルがあるので、近さを気にする程ではない。

 

「その事とは別に、今日は頼みたいことがあってな……」

 

「蒼の薔薇の皆さんが居る場で伺って、大丈夫な内容でしょうか?」

 

 犯罪紛いの相談なら、蒼の薔薇の面々を帰せなくなるか、王都でのヘロヘロの立場が悪くなるのだ。さすがにヘロヘロは身構えたが、ゼロは「違う違う」と顔前で手の平を振った。

 

「実はな、ヘイグ。あんたらの強さってのを、後ろの連中に見せてやって欲しいんだ。俺は納得してるんだが、やはり目の当たりにしないと理解できない部分があるようでな」

 

「なるほど……」

 

 頷くヘロヘロは、あることを思いだしている。それは王国の六大貴族の一人、レエブン侯がナザリック地下大墳墓を訪問し、彼に対してモモンガとタブラがデモンストレーションをしたことだ。

 

(あんな感じで良いんですかね~)

 

 そうなると、レエブン侯の時のように魔法だけでなく、近接戦でも色々と見せた方が良いのかもしれない。むしろ魔法専門は六人中だとデイバーノックだけなので、近接メインで対応した方が良いだろう。

 

「一応、仲間と相談しますけど。ゼロさんは、お仲間と一緒に私達の『力』を知って、どうするつもりなんですか? 先程の理由がすべてですか?」

 

 転移後世界の強者は強くてレベル四〇前後、中には八〇から一〇〇に迫る者も居るようだが、ゼロ達相手ならレベル四〇程度の見せ方で良いだろう。それなら手の内を明かす様なことにはならないはずだし、仲間達も文句は言わないだろうとヘロヘロは思う。しかし、ゼロの目的ぐらいは確認しておくべきだ。

 一方、聞かれた側のゼロは意外そうな顔になったが、咳払いをして説明し始める。

 内容としては次のようなものだ。

 自分達は、八本指の一部門を担っているが、単なる犯罪者ではなく一角の武人揃い。ヘイグ(ヘロヘロ)のような強者が居るなら、是非とも教えを請いたいのだ。

 

「あと、そろそろ足を洗いたい……というのもある。いつまでも闇稼業でやっていけるってものでもないしな」

 

「なるほ……」

 

「それは、虫が良すぎるんじゃないかしら?」

 

 横からラキュースが口を挟む。

 闘鬼ゼロと言えば、犯罪組織八本指の警備部門……その長として知られた男だ。配下の六腕も、一人一人がアダマンタイト級冒険者に匹敵すると言われている。その武勇が優れていることにラキュースは疑いを持たないが、一方でゼロ達が手を染めてきた犯罪についても知っていた。

 

「これまで散々に悪事を働いておきながら、『都合でやめます』なんて事が通用するとでも?」

 

「しないだろうな……」 

 

 睨みつけるラキュースに対し、ゼロは口の端で笑みを浮かべている。

 ラキュースは大物犯罪者を前に、毅然とした態度を取っているつもりだろう。が、ゼロの対面側で座るヘロヘロには二人の様子が見えており、別の見解があった。

 

(アダマンタイト級冒険者と犯罪者……と言うよりは、小娘と年長者の構図ですねぇ~)

 

 どちらの肩を持ちたいかと聞かれると、ヘロヘロは「ラキュースさんの方です!」と即答するだろう。美人でスタイルが良くて金髪で、最高なことに金髪をロール巻きしている。ソリュシャン程にはロール部が多くないが、ヘロヘロ的には充分だ。

 好みに近い美人。それだけで仲良くする価値がある。

 一方で、ゼロや六腕達に関しては、ヘロヘロは有益な存在だと思っていた。

 何しろ国内で最大の犯罪組織、八本指。その一部門の長と幹部達である。

 

(王国の裏社会を支配しようって時に、彼らと親密になるというのは悪くないですから)

 

 この考えの発案者はヘロヘロではなく、モモンガやタブラだ。しかし、その考えに納得している以上、ゼロ達を無碍に切り捨てる気はなかった。

 

(ナザリックの僕は優秀ですけど、人間社会については無知もいいところですし。ゼロ達には、そのあたりの監督とかして欲しいんですよね~)

 

 八本指に情報部門等があるなら、そちらに任せても良いし、その場合でもゼロ達には不特定のチンピラに睨みを利かせたりして欲しい。こういった考えにもモモンガ達の発言が反映されているが、一通り考えたヘロヘロは「少し、相談してきます」と言って席を立った。

 ちなみに、蒼の薔薇側の用件は、ふとしたことで知り合ったヘイグ(ヘロヘロ)が、武器防具店を経営すると聞いて、冒険者組合へ行くついでに寄っただけとのこと。結局、今は六腕が気になるので、できればデモンストレーションないし手合わせに同席したいというのがラキュースの主張だった。

 思ったよりも面倒な話ではなかったと判断したヘロヘロは、内心で胸を撫で下ろしている。

 

(それも含めて、相談してみますかね~)

 

 

◇◇◇◇

 

 

「ほう、なるほど。六腕と蒼の薔薇が一度に御来店ですか」

 

 トブの大森林。森の小道……事前に影の悪魔(シャドウ・デーモン)らが伐開(ばっかい)したもの……を歩いていたタブラ・スマラグディナは、ヘロヘロからの<伝言(メッセージ)>を受け、その足を止めている。彼と同じく人化中のぶくぶく茶釜や武人建御雷、後はアウラとマーレが見守る中、タブラは聞いた話を頭の中で纏めていた。

 まず、今タブラが言ったとおり、リ・エスティーゼ王国王都におけるヘロヘロの武器防具店に、六腕と蒼の薔薇が一度に訪問したこと。犯罪組織の幹部クラスとアダマンタイト級冒険者チームという組み合わせであり、ひたすら相性が悪い。しかも、蒼の薔薇が見て見ぬ振りをしてくれれば良かったのだが、リーダーのラキュースが早々にゼロに噛みついたらしい。

 

『どうしましょうか?』

 

「ヘロヘロさんは……どうしたいんですか?」

 

 質問に対して質問で返したところ、ヘロヘロは一瞬黙り込んだが、「どちらも味方につけておきたい」と言ってきた。

 その理由は、ゼロには世話になったし、そこそこの付き合いがあること。

 蒼の薔薇に関しては、ラキュースに冒険者ギルドで助けて貰ったこと。

 

『あと、金髪美人なのが最高です! あ、六腕のエドストレームさんも美人ですよ? 褐色美人にメイド服が似合うのはルプスレギナで実証済みですから! 彼女にも着せてみたいですね!』

 

 最後の情報はどうでも良いが、ヘロヘロの要望は難題である。

 一方の肩を持てば一方の心証が悪くなるのは必然の状況なので、ここから両方と仲良くするというのは至難の業だろう。さすがのタブラも即答しかねた。

 

「その方法はともかく……。蒼の薔薇が同席してる状況で、ゼロにデモンストレーションすると言ったのはマズかったですね。蒼の薔薇も見たがるんじゃないですか?」

 

『うっ! 実は見たがってるんです……』

 

 ヘロヘロの呻き声が聞こえてくる。

 聞けばヘロヘロは異形種の姿をさらし、魔法なり近接戦なりでゼロ達の度肝を抜くことを考えていたらしい。しかし、真の姿を見せまいと、デモンストレーションの場に蒼の薔薇を呼ばないのは、彼女らの不興を買う。日を改めて蒼の薔薇だけ別で……とするのも、変に勘ぐられる元だろう。

 

「両方いっぺんにデモンストレーションを見せて、六腕と蒼の薔薇が互いに意識するより、私達の方に目を向けさせておくのが良いと思います。それに、私達の凄さを知って貰えば、何かと都合が良いこともあるでしょう……」

 

 その場合は、ヘロヘロ案による『異形種としてデモンストレーションする』ができなくなる。蒼の薔薇のリーダーが、貴族子女というのが一番の問題だ。

 

「先日、レエブン侯に人化した状態でデモンストレーションしてますからねぇ。当分は私達のことを人だと思っていて欲しいですし」

 

『では、レエブン侯の時と同じで、人化してデモンストレーションしますか? それでも問題ないですよね?』

 

 ヘロヘロが言うと、タブラは「ええ、問題はないですね」と呟いた。しかし、そうなると誰がデモンストレーション役として出るべきだろうか。

 タブラはヘロヘロと協議を進め、次の人選を仮決定する。

 

「近接戦は建御雷さんと弐式さん、それにヘロヘロさんで行きましょう」

 

 六腕にはモンクのゼロが居るので、モンク職を修得しているヘロヘロは適任だ。建御雷には、双方の戦士系メンバーの相手をして貰おう。弐式は言わずもがな、蒼の薔薇の双子忍者の担当だ。

 なお、ナザリック側のメンバーは、ヘロヘロと弐式が異形種化していると知られることなく、一〇〇レベルとして戦える。弐式は忍者装束で全身を覆っているし、ヘロヘロはアイテム効果でソリュシャンのように人間形態になれるからだ。

 

『建御雷さんは人化した状態で、レベル五〇相当の力を発揮できるんでしたっけ? しかし、デモンストレーションと言うか……これは手合わせに近くなってきましたね~』

 

「はははっ、まったくです」

 

 残るは魔法担当だが、これはモモンガに頼むこととした。

 理由は、モモンガが課金アイテムをやりくりして開発した『悟の仮面』である。この仮面を装着することで、モモンガは見た目と触れた感触に関して人化できるし、装着状態で異形種化すれば多少位階落ちするものの、第七位階までの魔法が使用可能なのだ。

 

「私もモモンガさんと同じで、人化した状態だと第六位階まで使えます。アイテム使用で位階を引き上げられますけど、モモンガさんが良いアイテムを持ってますしね……。彼に頼むとしましょう」

 

 こうしてデモンストレーションないし手合わせのメンバーが選出されたが、後は各ギルメンに対して話を通す作業が待っている。

 

『じゃあ、さっそく俺が<伝言(メッセージ)>で……』

 

「ああ、私がやっておきますよ。ヘロヘロさんは接客中なんでしょ? お客様を待たせてはいけません」

 

 タブラは森の中を歩いているだけ、しかも今は小休止に近い状態なので、数人のギルメンに<伝言(メッセージ)>するぐらいは大した手間ではないのだ。これをタブラが説明すると、ヘロヘロから了承した旨の返答があった。

 

『なるほど。そういうことでしたら……お手数ですが、お願いできますか?』

 

「了解しました。建御雷さんは今一緒に居て、概ね把握してくれてますし……ああ、OKだそうです」

 

 すぐ近くまで来ていた建御雷が右手の親指と人差し指で輪を作っている。それを見たタブラは、了承を得た旨を告げる。建御雷はニンマリ笑ってウインクまでしているのだが、それについては敢えてヘロヘロに告げなかった。

 

「あ~……弐式さんも断らないだろうって言ってくれてます。後はモモンガさんですが、今はエ・ランテルで『イベント』の最中でしたっけ?」

 

 モモンガが、アルベドと共にエ・ランテル共同墓地で『アンデッド大量発生事件』の解決にあたること。これは、ギルメンに周知済みの行動予定だった。だから、タブラが問いかけるように言ったのは単なる確認である。

 

「ヘロヘロさんは応接室に戻って、雑談でもしながら連絡を待ってください。モモンガさんは戦ってる最中かもしれませんが、相手が相手なので<伝言(メッセージ)>ぐらいは余裕でこなせるでしょう。そんなに時間はかかりません」

 

 そもそも、エ・ランテル共同墓地に溢れたアンデッドは、その多くがモモンガによって作り出されたものだ。その気になれば、モモンガ達をスルーして他を襲うように命令することも可能なのである。多少は墓地由来のアンデッドも居るだろうが、やはりモモンガ達の敵ではない。

 

「アルベドに護衛させながら、モモンガさんは悠々と<伝言(メッセージ)>することも可能ですし。……ときに、ヘロヘロさん?」

 

『はい、なんですか?』

 

 タブラは話の締めくくりに確認した。

 何故、最初にモモンガに相談せず、自分だったのだろうか……と。

 

「ギルド長に、まず相談すべき……と思ったりはしませんでしたか?」

 

 ギルメンとしてのヘロヘロは、転移後世界でのモモンガに対して、どういう意識を持っているのか。そこを確認したかったのである。<伝言(メッセージ)>向こうのヘロヘロは暫しの沈黙を置き、タブラに答えた。

 

『いや~……ゲームだったユグドラシル時代なら、そうしたんですけどね~。気楽な間柄でしたし。でも、今は何と言いますか……俺達ってゲームじゃなくて、サークルとかを超えた自治会とか組合みたいなものじゃないですか。その場合、ギルド長のモモンガさんは、自治会長だったり組合長だとか、そういう立ち位置でしょ? ちょっとしたことなら話は別ですが、この案件は重要そうですし、いきなり組織のトップに直談判とかできませんよ。まず、誰かに相談しなくちゃ』

 

 このヘロヘロの言い様、タブラは自然に受け入れることができている。彼自身、現実(リアル)では雇われての勤め人だったからだ。

 

(最後は失職して自殺寸前だったけどね。しかし、そうか。いつまでもゲーム気分では居られない……。なるほど、そのとおりだ。私の気の回しすぎだったかな……)

 

 限りなく低い可能性であったが、タブラはヘロヘロがモモンガを軽視しているのではないか……と警戒していたのである。だが、それは杞憂だった。

 

(ヘロヘロさんの人柄からして、ないだろうとは思っていたけど。何事も念のためだ……)

 

 身体ごと、ゲームまがいの異世界へ転移した。ならば人として真剣な距離感に、立場の意識が重要。それはそうだろう。

 しかし、ゲームでの能力を身につけた現状が大問題だ。

 プレイヤーだと目される伝説の存在……八欲王は、仲間割れの末に滅んだという。それを知った以上、好き勝手に皆が行動して内部分裂を起こす事態など、タブラにとってはもっての外だった。

 

(実際、合流したら危なそうなギルメンは居るし……気をつけないと……。……あれ?)

 

 人化した顔を渋面にしていたタブラは、キョトンとした表情になる。そして、異世界転移前、『モモンガさんに対して申し訳ないギルメンの集い』で見かけたメンバー……中でも合流を果たしていない者を指折り数えてみた。

 

(たっち・みーさん、ウルベルトさん、ブルー・プラネットさん、やまいこさん、ホワイトブリムさん、獣王メコン川さん、あまのまひとつさん、ぷにっと萌えさん。……んん?)

 

 考えてみると、自分勝手な行動で内部分裂を起こすような者が居ない。フルメンバーの四十一人で考えた場合だと、るし★ふぁーという問題児が居るのだが、そのような者は集いの場には居なかったように思う。

 たっち・みーとウルベルトの不仲は重大な不安要素だが、それとて現実となった転移後世界では自重するはずだ。妻子持ちのたっち・みーが、現実(リアル)へ戻るべく行動に出る可能性は高いものの、その場合は、モモンガを筆頭に皆で協力するつもりなので、やはり問題にならない。

 

(モモンガさんを中心に、皆で相談し合って対処すれば……大丈夫……なのかな?)

 

 何となく気が抜けたタブラは、ヘロヘロとの<伝言(メッセージ)>を打ち切り、まずは弐式あての<伝言(メッセージ)>を発動するのだった。

 

 

◇◇◇◇

 

 

 タブラがモモンガあてに<伝言(メッセージ)>を飛ばした時。

 エ・ランテルではアンデッド騒動が終息し、モモンガは冒険者ギルド……組合長室にて、プルトン・アインザックと話している最中だった。

 

「ん? タブラさん? ええ、はい。大丈夫です」

 

 こめかみに指を当てつつモモンガは席を立つ。

 

「組合長、すみません。友人から<伝言(メッセージ)>が入りまして。席を外してよろしいでしょうか? 報酬等の話の続きは、ブリジット(アルベド)と進めておいて貰って構いません」

 

「そうかね。君が良いなら、私は構わないが……」

 

 そう言うアインザックは少しばかりニヤけている。彼は一人でソファに座っているが、モモンガが退室すると、アインザックの対面で座るのはアルベドのみだ。今のアルベドはヘルムを取っているので、『亜人』とは言え、絶世の美女と一対一で話すのが嬉しいのだろう。

 

(がたいの良い白髪交じりのオッサンが、まだまだ元気なことで……) 

 

 少し話をしたところでは、アインザックは分別のある大人のようだ。アルベドに妙なちょっかいを出すことはないだろうし、少しぐらい良い思いをさせてもかまわないだろう。そう判断したモモンガは組合長室を出た。その際、背後で「ブリジット君。相手は友人だそうだが、<伝言(メッセージ)>を使うのは如何なものだろう?」というアインザックの声が聞こえている。

 転移後世界では、<伝言(メッセージ)>を逆用されて国が滅んだとかいう伝説があり、基本的に<伝言(メッセージ)>は信用されていない。アインザックは親身になって心配してくれているのだろうが、ユグドラシル時代から<伝言(メッセージ)>を多用していたモモンガにとっては、「お気遣いいただき、ありがとうございます?」ぐらいのコメントしか出ない。気を遣ってくれているのは確かなので、ほんの少しだが、アインザックに対する好感度が上がった気はする。だが、今はタブラとの通話が重要だ。

 

「ああ、すみません。今、部屋の外に出ました。周囲には誰も居ないので、普通に話せますよ?」

 

 そうしてタブラの話を聞くと、王都ではヘロヘロが六腕と蒼の薔薇、双方同時の訪問を受けたとのこと。

 

(ヘロヘロさん、本当にイベントが多いな……)

 

 揉め事か厄介事かはわからないが、向こうの方からヘロヘロに押し寄せてくるイメージだ。もっとも、モモンガはモモンガで、レエブン侯の訪問や法国訪問団の対応をしたりとイベントが不足しているわけではない。現にアンデッド掃討のすぐ後で、ヘロヘロ関連の事案について相談を受けたりしている。

 

「なるほど。両方いっぺんに、ナザリックの力を知らしめるんですね? そういうことでしたら俺も出ますよ。他の参加予定者の意見は? なるほど、すでに了承を得ていると?」

 

 更には茶釜姉弟の了承も得ているとのことだ。

 ならば、この場はアルベドに任せて本格的に退席し、モモンガ自身は<転移門(ゲート)>で王都へ飛べば良い。いや、先に建御雷と弐式を拾って行くべきだろう。

 

「ええ、ええ。悟の仮面は装着します。は? 先に皆で意見を纏めて申し訳ない? いえいえ、話が早くまとまって助かります。言わば根回しは抜かりなしですね……ということで。……え? 稟議書(りんぎしょ)が必要? 今後ですか?」

 

 稟議書とは、会社や公的機関において会議の手間を省くため、簡易案件を書類に纏めて供覧し、最終的に決裁権者の決裁を得て……組織としての承認を得るための書類事務のことを言う。転移前の現実(リアル)におけるモモンガは、営業職のサラリーマンであり、当然知っている言葉だったが……この転移後世界で聞くとは思わなかった。

 

(アルベドやデミウルゴスから報告書が山程回ってきてたけど。今度は稟議書か~……。ギルメンが増えるたびに、押印する人が増えていくのかな……)

 

 可能性は少ないがギルメン四十一人が揃っていたとしたら、四十人回りの事務決裁となる。誰かが何か疑問を持てば、その都度書類がストップするし、想像しただけで吐き気がしそうだ。

 ローブの上から胃のあたりを撫でたモモンガは、今考えたことをタブラに話してみる。本音を言えば勘弁して欲しいのだ。しかし、タブラは「ギルド長以外は数人に絞って、一定期間で交代させれば手間ではないですよ。言わば当番制ですかね~」と思いの外乗り気である。

 

「ん? ちょっと待ってください」

 

 げんなりしたモモンガは、ふと気づいたことがあってタブラに確認した。

 

「タブラさん。ギルド長以外はギルメンの交代制と言いましたね?」

 

『言いました』

 

「じゃあ、ギルド長の俺はどうなるんです?」

 

『そりゃあ当然、モモンガさんは固定ですよ』

 

 ですよね~……と、モモンガは肩を落とす。その彼の鼓膜……もとい脳内の聴覚を、タブラの笑い声が震わせた。

 

『そう重く受け止めなくて大丈夫ですよ。これは一種のケジメのようなものですし、どのみち、急ぎの案件は<伝言(メッセージ)>で皆の了解を得ることも多くなるでしょうから』

 

 書類を回すのは、その決定事項についてギルメンらが了承した証拠を残すようなもの。それはモモンガ一人に責任を負わせることを軽減させる狙いもあると、タブラは言う。

 

「……でも、決裁権者は俺なんですよね?」

 

『まあ、そうです』

 

 そこはギルド長なのだし、頑張って貰うしかないとのこと。しかし、皆でモモンガを支えるのは変わりないのだから……。

 

『気楽にドンと構えててくださいな。面倒くさいことでもギルメンの数だけ脳味噌があるんですから、何とかなりますって。強い敵なんてものが存在しても、全員でかかれば大丈夫でしょう』

 

 勝てないようなら、皆で逃げるという選択肢だってあるのだ。

 

「そうですか……そうですよね! では、俺は弐式さん達を拾ってヘロヘロさんのところへ飛びますので!」

 

 気を取り直して<伝言(メッセージ)>を終えたモモンガは、「あ~……乗せられて安請け合いしちゃったかな~」と思う。しかし、自分はアインズ・ウール・ゴウンのギルド長なのだ。

 

(みんなが、そう認めてくれてる以上……期待を裏切らないように頑張らなくちゃ!)

 

 タブラが言ってくれたように、ギルメンの数だけ考える頭はある。一人で思い悩むことはないと再認識したモモンガは、足取りも軽く、アルベドとアインザックが居る冒険者組合長の部屋へと入って行くのだった。

 




 現地人へのデモンストレーションは3回目になります。
 1回目は交戦対象だったニグンに乞われたとき。
 2回目はレエブン侯に対して行ったとき。
 そして今回が3回目となります。
 しかも対応メンバーは2回目とほぼ同じ……。
 マンネリ化か? ……と思ったのですが、六腕だけが相手ならともかく、今回は蒼の薔薇が居ますので。気を遣いますしトラブルの元になるでしょう。
 主にイビルアイの活躍の場が増えると思います。(笑
 感想での返信で書きましたが、蒼の薔薇で死人が出るかどうかはイビルアイの言動にかかっています。まあ、大丈夫かとは思うんですけど。
 

<誤字報告>

D.D.D.さん、劉魔さん、佐藤東沙さん

毎度ありがとうございます

ちなみに、セリフに関しては口語体重視なので、喋ってる当人の精神状態を反映してわざと崩してる場合がありますので、御了承くださいませ。
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