オーバーロード ~集う至高の御方~   作:辰の巣はせが

99 / 133
第99話

 カランカランと音が鳴る。

 これは、リ・エスティーゼ王国王都に位置するヘイグ武器防具店。そこの入口扉が開閉したことで生じた音だ。

 扉の上部には小洒落た鐘が吊られているのだが、音高く入店したのは客……ではなく、店長のヘイグことヘロヘロである。今は人間に形態変化し、漆黒の武道着を着用中。

 そのヘロヘロは、店員であるツアレニーニャ・ベイロン、更にはベルリバー付きのエルフ娘三人による「いらっしゃいませーっ!」の声に顔を緩ませた後、店内へと踏み込んでいく。

 ヘロヘロの人としての見た目は、小太りしたオジサンなので強さを感じさせない。だが、今は単なる人化ではなく異形種化した状態で人に擬態しているため、一〇〇レベルプレイヤーとしての全力戦闘が可能な状態だ。

 その強さがどれ程のものか、一つ例を挙げるとすれば、王国の全戦力を(蒼の薔薇等の冒険者込みで)相手にしても、容易く勝利を得られるほどである。

 

(相手が逃げずに押し寄せ続ける前提だし……。第六位階も使えない人達を捻りつぶして、それが強さの証明になるかというと、微妙ですけどね~……)

 

 ヘロヘロは店内を見回した後、被創造物のNPCであるソリュシャン・イプシロン、そして一組の男女……ロンデスとクレマンティーヌを連れて中へと踏み込んで行った。

 

「……お客さんが居ないじゃないですか。私の店って、流行ってたんじゃなかったですか?」

 

「ヘロ……ヘイグさん。今は飯時だよ~。武器防具の店なんか、覗きに来る人は居ないって……」

 

 奥の方からベルリバーが出てくる。

 苦笑気味の彼は人化中で、仕立ての良い服を着込んだ店員スタイルだ。ウェイブの掛かった髪を切り揃え、少し気むずかしさを感じる面立ちである。

 

「俺んとこのエルフっ()達に小遣い稼ぎしないか……って言うから、なんだと思ってたけど。ヘロヘロさん、メイド服を着せたかっただけじゃないの?」

 

 黙っていれば、法曹関係者と言っても通る容姿のベルリバーだが、その口調は軽く、そして気安い。加えて言えば、ヘロヘロと話している時の目は穏やかで楽しげだ。

 

「はっはっはっはっ!」

 

 ベルリバーから指摘を受けたヘロヘロは、胸を反らして笑う。そして、その笑いをピタリと止めてベルリバーを見返した。

 

「そのとおりです。美人さんはメイド服を着るべきですからね~」

 

「歪みないな~……。まあ、綺麗さだとか可愛さは増してる感じですけどね」

 

 そうベルリバーが呟くと、青髪のデルフィーヌ、金髪のフェリシタス、茶髪のスカーレットは表情を輝かせて、視線を交わし合う。

 ここは転移後世界で彼女らはエルフだが、こうして見ているとメイド服を着た女子大生か女子高生のように見えてしまい、ベルリバーは軽く頭を振って妙な妄想を振り払った。

 

(俺に褒められて、そんなに嬉しいかね~……。……けど、上手く女を口説けたらこんな気分なのか?)

 

 ベルリバーは、元の現実(リアル)において、何か喋って女性を喜ばせたという経験はほとんど無い。だから、小首を傾げながらも悪い気はしなかった。

 

「で、ヘロヘロさん? 何か忘れ物ですか? それとも、店内で店長業務?」

 

 店長が外から戻ってきたのだから、この二択ぐらいだとベルリバーは考える。だが、ヘロヘロは第三の選択肢を口に出した。

 

「いや~、ロンデスの装備を調達しようかと思いまして」

 

 ロンデス・ディ・グランプは、カルネ村を襲撃した件で捕縛された際、武装解除されている。そしてナザリックの手引きにより逃亡したが、その時点では丸腰だった。現在は、モモンガが所有していた甲冑と剣を装備している。それらは総てミスリル製だったが、アイテムボックスの隅で放置されていたゴミアイテムなのだ。

 このような低品質の装備では、ナザリック勢の一員として相応しくない。

 そういった意見が出た中で、ヘロヘロが提案したのである。

 

「俺の店で売ってる良い装備を着せて、宣伝……広告塔にしたいんですけど。どうでしょうか?」

 

 この場合の『良い装備』とは、転移後世界の感覚で言う『良い装備』という意味だ。ただし、未知のプレイヤーの注目を避けるため、材質で言えば、アダマンタイト製が上限となる。このヘロヘロの提案はギルメン会議で可決され、ロンデスにはヘイグ防具店で装備一式を購入して貰うこととなった。

 まず、ロンデスに必要額の金貨や宝石類を渡し、王都のヘイグ防具店に行かせる。その渡した資金で、あらかじめ用意してあった装備一式を購入し……店内で着用したら、玄関から出て行くのだ。

 以後は、冒険者チーム漆黒の一員となって冒険に参加して貰ったり、クレマンティーヌと組んで二人で冒険依頼をこなしたりする。

 

「マッチポンプ……いや、サクラってやつかな? 普段、この店で『ちょっと良い物』しか買わない連中が見たら、頑張って良い物を買おうとするでしょうね。それに、何処で買ったか聞かれたら、この店の名前を出す……か」

 

 ギルメン会議で聞いた内容。それをベルリバーは呟くように確認した。確かに効果がありそうで、ギルメン会議で可決されただけのことはある……と改めて認識する。

 ふとクレマンティーヌを見ると、防具系の装備は漆黒色で、聞けば元々使っていた防具にデザインだけ似せて、ナザリックで新調したらしい。ちなみに総アダマンタイト製。メインの武器は刺突短剣(スティレット)のままだが、ブレインに破壊された後で、総ての刺突短剣(スティレット)が強力なものに更新されている。が、その刺突短剣(スティレット)は最近になって新しいものと交換されていた。

 

「建御雷さんが張り切りましてね~……」

 

 ヘロヘロが語る、当時の建御雷の様子とは次のようなものだ。

 

「クレマンティーヌには、壊れた刺突短剣(スティレット)の代わりで、属性付き刺突短剣(スティレット)を渡してたけどよ! 考えてみたら、壊れた方の刺突短剣(スティレット)って尖った仕様だよな! 魔法を武器に込めて、使ったら再充填!? そんなの属性武器でいいじゃん!? 使っても暫くしたら、魔力が回復するんだし! 俺もそう思ってたさ! でも、面白い! 面白いぜ! パワーアップ込みで再現してやらぁ!」

 

 といった具合で、武器開発魂に火がついたらしい。

 建御雷は、その動機が打倒たっち・みーとはいえ、こと武器開発にかけては自信がある。転移後世界の武器に出来ることが、自作武器で出来ないなど許容できないのだ。

 新刺突短剣(スティレット)の製作に付き合わされたブレインによると、槌を振るう建御雷の両眼が本当に燃えていたそうで、大いにビビったらしい。それを聞いたモモンガ達は「たぶん、たっちさんの『正義降臨』みたいな課金エフェクトだな~……」と乾いた笑みを浮かべたものだ。

 結果、できあがったのは総アダマンタイト製の刺突短剣(スティレット)

 特殊技能(スキル)による硬化処理と、建御雷持ち出しのアイテム効果により、強度と耐久性は、普通にアダマンタイトを加工した場合と比べて実に二倍強。この時点で転移後世界にあっては神器と呼ばれるレベルの代物だが、目玉は魔法の充填機構だ。

 クレマンティーヌが元々持っていた刺突短剣(スティレット)の魔法充填機構を、建御雷は気合いと根性で完全再現。更には充填した魔法とは別に、刺突短剣(スティレット)に属性が付与でき、その属性がデータクリスタルの差し換えによって交換可能なのだ。

 

(つば)元のデータクリスタルを差し換えることで、炎属性にしたり氷属性にしたり……か。で、鋭い氷刃で戦ってると思いきや、突然、切っ先から<火球(ファイアボール)>が飛んできたりするんだな。え? 充填魔法の位階は、第六位階まで? ……こっちの世界だと、もはや超兵器だな~」

 

 呆れたようにベルリバーが言うと、会話で名を出されたクレマンティーヌは腰の刺突短剣(スティレット)に手を当てて笑う。

 

「いやもう、最高です! 壊れた刺突短剣(スティレット)や、前に頂いた属性付き刺突短剣(スティレット)も良かったですけど、今度のは総アダマンタイト製の強化版! それも魔法充填に属性交換付きですから! ベルリバー様の想定された戦い方とか、もう考えただけでゾクゾクしますね!」

 

 言ってるうちに、強者を翻弄する戦いを想像したのか、口の形は耳まで裂けて……。

 

「こら、調子に乗るんじゃない」

 

 斜め後ろで居たロンデスによって、頭頂部をペシンと叩かれることになる。

 かつてのクレマンティーヌであれば、自分よりも弱い相手にこのような事をされたら、いたぶり尽くして惨殺したものだ。だが、相手がロンデスになると対応がガラリと変わる。

 クレマンティーヌは、クラウチング突撃で使用する手甲を左手にはめているが、その手で叩かれた頭を押さえると、頬を膨らませてロンデスを睨んだ。

 

「何よぉ、ロンちゃん。面白おかしい戦闘を妄想したっていいじゃないのさ~」

 

「それを、至高の御方が居る場でするなということだ。ヘロヘロ様、ベルリバー様。どうも、申し訳ないことで……」

 

 同僚の失敗を、会社の遙か上役に向けて謝罪する。

 そのような態度でロンデスが謝るので、ヘロヘロ達は「いえいえ……じゃなかった、いやいや、気にしなくて良いから」と首と手の平を振った。二人にしてみれば、ナザリックNPCらの無上の忠誠には、まだなんとか対応が可能。ユグドラシル・アバターを念頭に置いたロールを行えば良いのだ。しかし、転移後世界の人間が相手となると、つい元の現実(リアル)での対応になりがちである。

 

((つくづく、人の上に立つって事に向いてないな~……))

 

 一方、モモンガやタブラなどは上手くやっている方だと二人は思う。この転移後世界で生きていく以上、いずれはモモンガ達のように振る舞えるようにならなければいけない。

 

(ま、頑張るしかないか……)

 

(しかたないですね~。俺は、ソリュシャンとメイドさん達が居れば満足なんですけどね~……。……メイドさんの増員はウェルカムですけどね!)

 

 意気込みの度合いに差があるものの、ベルリバーとヘロヘロはナザリックのため、そして他のギルメン達に恥をかかせないよう、頑張ることを誓うのだった。

 

 

◇◇◇◇

 

 

「やれやれ、私がお供で()かったんですかね? ユリが居るのに……」

 

 皺が目立つ絣の単衣の着物と羽織を着用し、よれよれの袴履き。そういった服装のぷにっと萌えが、頭のお釜帽を手で押さえつつ言う。下駄履きなので歩くたびにカラコロと鳴って、道行く人々の視線を集めていた。

 そんな彼と共に歩くのは、黒ゴス服に身を包んだ黒髪の少女……やまいこである。

 

「ボクが萌えさんと外出したかったんだから、もちろん()いんだよ~」

 

 今、二人が歩いているのは、リ・エスティーゼ王国の都市、エ・ランテル。息抜きの外出を願い出たのはやまいこだが、行き先として近場のエ・ランテルを選択したのは、ギルメン達の承諾が得やすいと考えたからだ。事実、モモンガを決裁権者とする外出承認の申請は、滞りなく決裁が下りていた。ただ、最低でも一人、NPCの随行を条件とされているので、今回はユリ・アルファが選出されている。ちなみに、いつものメイド服姿だ。

 やまいことしては「萌えさんと二人だけの方が良かったな~」と思うのだが、それを口に出すとユリが自害しかねない。三人連れの散策も悪くないか……と自分を納得させ、今に到っていた。

 

「そ~だ! ユリは、お腹すいてない? その辺の屋台で何か買おう!」

 

 明るい口調でやまいこが言う。だが、後方のユリは困り顔で視線を逸らした。

 

「え、ええと……ですね。ボ……私は、飲食等が不要になるアイテムを装備していますので……」

 

「ユリ~? ユリは、そのアイテム……必要ないでしょ?」

 

 やまいこは不満を隠そうとしない。

 ナザリックの(しもべ)は、ほとんどが飲食睡眠不要化のアイテムを所有しており、不眠不休かつ飲まず食わずでの労働を可能としている。だが、やまいこはもちろん、モモンガ達は当該アイテムの使用について良い顔をしなかった。

 ナザリックのギルメンは、元の現実(リアル)では、「有給? なにそれ、美味しいの?」が当然の労働環境であった者が多く、飲食睡眠を排した労働など容認できるはずがないのだ。とはいえ、飲食睡眠不要というアイテム性能が、すこぶる便利である事実は揺らがない。よって、モモンガ達の下した指示は「必要な時以外はアイテム装備から外して、飲食睡眠等は普通に取るようにせよ」というものだ。

 以後、ナザリックの(しもべ)達は、指示を守って活動しているが、今回、ユリは「他の姉妹の手本となるべく、率先してアイテム装備している」とのことらしい。

 やまいこが指摘したとおり、ユリはアンデッドなのでアイテム装備の意味はほぼ無いものの、言い訳としてはスジが通っている。

 

(アンデッドの事情を言わなかったのは、人目があるからかな? 飲食不要のアイテムを持ち出して、遠慮し通す気のようだけど……。やまいこさん、どうするのかな~)

 

 ぷにっと萌えが見守っていると、やまいこは膨れっ面から一転、ニンマリと笑ってユリを見た。

 

「屋台で買い食いするのは決定となりました! 随行のユリも含まれますので、遠慮は認めませ~ん! だよ~! あと、アイテムは外しておくように」

 

「うぐっ……。承知しました……」

 

 一瞬、言い返そうとする素振りを見せたユリだが、相手が相手なので、早々に諦めたらしい。

 

「強権発動ですねぇ……」

 

 ユリが諦めたのを見て、ぷにっと萌えは苦笑する。

 あまりに無体なことを言うのであれば、ギルメンとして苦言を呈するつもりだったが、今のは許容範囲だ。問題は、言われた側のユリがどう感じるかだが……。ぷにっと萌えが確認したところ、これがショックを受けた風でもなく、嬉しそうにアイテムを外す姿が確認できた。

 

(本当は、やまいこさんと食事するのが嬉しいんだろうな~)

 

 ぷにっと萌えは、串焼きの屋台に向けて進路変更したやまいこについて歩きつつ、後方のユリに話しかける。

 

「まあ、創造主の命令なんだから、誰に気兼ねすることなく肩の力を抜いていいんじゃないかな?」

 

「は、はい! ありがとうごいます!」

 

 黒髪を纏めた美人メイドが表情を輝かせ、ぷにっと萌えは頷いた。そして、そのぷにっと萌えを、少し前で歩くやまいこが見つめている。

 

「……なんでしょうか。やまいこさん?」

 

「ユリと交際するなら、ボクの許可が必要だからね?」

 

 キリッとした口調だが、目が笑っているので本気ではないらしい。ぷにっと萌えは肩をすくめてみせた。

 

「その気になったら、許可の申請をしますよ」

 

 その後、屋台で串焼きを購入した三人は、公園まで移動し、ベンチで並んで座ることになる。配席は、やまいこを基準として、右にユリ、左にぷにっと萌えだ。三人を知らない者が見た場合、子連れの夫婦に見えることもあるだろう。もっとも、妻役のユリはメイド服姿なのだが……。

 

「で? 子供役はボクなわけ? 体格や身長差的に納得できるけど、納得いかな~い!」

 

 串の肉をモッキュモッキュ頬張りながら、やまいこが不平を口に出した。これを聞いたぷにっと萌えは「このタレ、けっこういけるな」と思いながら、視線をやまいこに向ける。

 

「じゃあ、位置を変えます? 左から俺、ユリ、やまいこさん。あるいは、ユリ、俺、やまいこさんかな?」

 

 ぷにっと萌えとしては、後者が美人によるサンドイッチ状態で嬉しいのだ。しかし、やまいこは肉を飲み下してから軽く頬を膨らませて言う。

 

「やっぱり、このままでいい。両手に花だもん」

 

「ユリは兎も角、俺も花ですか……」

 

 どういう目で見られているのかと理解に苦しむが、ぷにっと萌えは一串食べ終えたところで話題を変えることにした。

 

「で? やまいこさんは、俺に何か相談があるんですよね?」

 

「うわ……やっぱり、わかっちゃうんだ? さすがは、萌えさん……」

 

 感心するやまいこは、一瞬だけ右隣のユリを見ると、その視線を落とす。

 彼女が、ぷにっと萌えに話したかったこととは、彼に元の現実(リアル)へと戻る意思があるかどうかだ。やまいこ自身はというと、戻るつもりはない。自然環境が綺麗な転移後世界、こんな天国を逃す手はないからだ。

 

(両親は随分前に他界してるし、妹は結婚して家を出てる……。学校の生徒達は気になるけど……アレだね、教職員が体調不良で亡くなるなんて日常茶飯事だし。ボクが居なくなっても代わりは居るか……。……いずれはボクも身体を壊したろうし……うん、心残り無しだね!)

 

 合流済みのギルメン達の中には、タブラのように劣悪な環境下で身体を壊した者が居る。それは、やまいこのような教職者であっても例外ではない。更に言えば、多数の教え子を抱えていることで心労も上乗せになるため、激務と言っても過言ではないのだ。

 

(そう、ボク自身の方針は決定してる。この世界に残留だよ。あとは……萌えさんが残ってくれたら……ねえ。……萌えさん次第、なのかな~……)

 

 ぷにっと萌え。

 ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』における軍師的立ち位置の男だ。敵対者に勝利するための効率的な作戦立案は、他のギルメンを遠く突き放して高みに達している。もちろん、ユグドラシル等のゲーム以外……現実(リアル)でも、その知謀は大いに役立っていた。そんな彼を、やまいこは「知的な男性」として認識……意識していたのである。

 ちなみに、ギルド内での知的な男性と言えば、他にタブラ、死獣天朱雀、ウルベルト等が居た。が、やまいこが意識していたのは、ぷにっと萌えのみだ。

 

(タブラさんとは趣味が合わないし、ウルベルトさんの悪乗りは学校の教え子を見てるみたいだし……。朱雀さんは……朱雀さんの歳が上に離れすぎだし……)

 

 人柄で言えばモモンガなども良かったが、彼に関しては茶釜が意識していたので、やまいこはモモンガを『恋愛対象外』の異性としている。

 

 ゆえに、ぷにっと萌えなのだ。

 彼のことを思うと、胸が高鳴るし頬も熱くなる。可愛いモノを抱きしめる感覚で、ぷにっと萌えにハグしたくなるのを、根性で堪えている状態だ。

 これは間違いなく恋。

 少なくとも、やまいこ自身はそう判断している。

 その想いの強さがどの程度かと言うと、前述したように、転移後世界での残留か元の現実(リアル)への帰還について、ぷにっと萌え次第で方針転換しようと考えているぐらいなのだ。直近のギルメン会議では、残留か帰還の意思決定について保留としていたが、その保留した理由がここにあった。

 

(この世界は、本当に凄くて素敵だけど……。でも、萌えさんが居ないのは寂しすぎるし……)

 

「萌えさんは、さ……」

 

 やまいこは、ぷにっと萌えから目をそらせつつ問いかけた。両手はベンチに突いて、足をブラブラさせているので、見た目どおりの幼い仕草となっている。

 

「元の現実(リアル)だけど、戻りたいと思う?」

 

「思いませんね」

 

 即答。

 瞬間、やまいこは笑み崩れ、その脳内では数十発の花火が打ち上げられていた。

 

「そ、そぅなのぉ!? ほんとにぃ!?」

 

「ふぇ!? え、ええ、こっちに残りますが……」

 

 やまいこの声が裏返る。そのテンションに驚くぷにっと萌えは、やまいこの反対側に上体を反らしつつ答えた。

 

「直近のギルメン会議では保留って言いましたけど、俺的には、転移後世界について様子見したかっただけでして……。元の現実(リアル)に戻る理由は、これがほとんどないんですよね~……。こっちの世界の方がメリット大きいし……」

 

 元の現実(リアル)における成人の大抵がそうなのだが、ぷにっと萌えの両親は既に他界しており、未婚の彼には家族と呼べるものがない。仕事は楽しかったが体力……体調的にキツかったし、長続きしないであろう事も予測できていた。となれば、身体生命を蝕む常時発動デバフ……劣悪な自然環境がある元の現実(リアル)より、転移後世界を選ぶのは当然と言えた。

 

「良がっだ……」

 

「はっ?」

 

 突然、やまいこが涙声を発したので、ぷにっと萌えは変な声を出す。戸惑いで染まった顔を向ける彼に対し、やまいこは一度俯いてから空を仰ぎ見た。

 

「良かったよぉおおおお! ふぇええええええ! ボクも、こっちに残るぅ~~!」

 

「ちょ、な!? なんで泣くんですか!? はわわ……。ゆ、ユリ!? やまいこさんを何とか……」 

 

 こういう時の対処は、同じ女性へ投げるに限る。そう判断し、やまいこの向こうで座るユリに呼びかけるも……ユリはユリで涙していた。

 

(やまいこ様が、やまいこ様が残ってくださる! こんな素晴らしいことって……)

 

 やまいこがナザリックに帰還してから今日まで、ユリは「この世界は素晴らしいよね! 気に入ったよ!」や「こんな天国みたいな世界なら、ずっと居たいよね!」といった言葉は聞かされていた。だが、やまいこがギルメン会議では、残留意思について保留としていたことも知っていた。ユリは恐ろしかったのだ。残ると断言しない創造主が、再び姿を隠すのではないかと……。

 

(でも、今の会話で理解できたわ。やまいこ様は、ぷにっと萌え様を慕われてる。ナザリックに残るかどうかは……ぷにっと萌え様次第だったのね……)

 

 ユリとしては、危ないところだったのかもしれない。

 ぷにっと萌えが元の現実(リアル)とやらに戻ると言えば、やまいこは彼について行っただろう。そのとき、ユリの同行が可能かどうか……。

 

(無理ね。だって昔、至高の御方達が仰ってたもの。『うちの子を連れ出せたら』『無理でしょ?』って……。だから、ボクは『モトノリアル』にはついて行けない。だから、だから、本当に良かったよぉおおおお! ふぇええええええ!)

 

 創造主とほぼ同じ泣き方であるが、声には出さない。俯いて、ただただ涙する。

 声をあげて泣くやまいこと、声を殺して泣くユリ。

 その二人と同じベンチで座るぷにっと萌えは……激しく狼狽していた。

 

「あの、ちょっと、何と言うか……二人とも? お願いだから泣きやんで……」

 

 場所は午前中の公園。働く男性などは見かけないが、子連れの女性や老人達が居て、ぷにっと萌え達に視線を向けている。その視線の意味するところは「あの人、女の子と女の人を泣かせて何してんの?」といったものがほとんどだ。子連れの母親からは「しっ! 見ては駄目よ!」という言葉が聞こえ、ぷにっと萌えの心を大いに切り刻んでいる。

 

(だ、誰か助けて! も、モモンガさーーーーん!)

 

 慌てるあまり、<伝言(メッセージ)>を使うことすら忘れている姿は、知恵者だ軍師だと言われている普段のイメージからほど遠い。結局、住民の通報によってエ・ランテルの兵士隊が呼ばれ、その場で事情聴取をされることとなる。

 

「いや、あの! 俺が何かしたわけじゃなくてですね!?」

 

 上手く説明できないぷにっと萌えが解放されたのは、騒ぎを聞きつけた冒険者チーム漆黒のメンバー……実際は、エ・ランテル配備の影の悪魔(シャドウ・デーモン)から連絡を受けて、<転移門(ゲート)>で様子を見に来たモモンガが到着してからのことだ。

 後日、モモンガは「あんなに慌てたぷにっと萌えさんを見たのは初めてですよ。駆けつけたのがタブラさんだったら撮影してたでしょうね。ええ、絶対に」と語っている。

 

 

◇◇◇◇

 

 

「というわけで、ぷにっと萌えさんとやまいこさんは……仲がよろしいようです。それと、お二人とも転移後世界に残留決定ということで!」

 

 <転移門(ゲート)>で戻ってきたモモンガがイイ笑顔で説明すると、馬車の車内は「おお~」という声で満たされた。これが異形種化していたら禍々しい絵面だったろうが、今は全員が人化中である。ほとんどのギルメンは「残留決定万歳! それにしても意外な組み合わせだ!」と思うものの、祝福する気持ちは皆同じである。そして、『ほとんど』に含まれない茶釜は「やまちゃん、頑張ったわね~」と頷いていた。

 

「おや? 茶釜さんは、やまいこさん達の件について知ってたんですか?」 

 

 たっち相手では神経質そうな表情を崩さないウルベルトが、柔らかい口調で茶釜に話しかけた。彼は悪魔ロールで丁寧な喋り方をすることが多いのだが、今は素の柔らかい口調である。これに対し、茶釜はユリ・アルファの元ネタとなった端正な顔をほころばせると機嫌良く頷いた。

 

「まぁね~。やまちゃんが合流した後は、色々と二人で相談してたし~」

 

 ガールズトークか……。

 そういった感想をモモンガ達は持っていたが、口に出すようなことはしない。

 事は女性ギルメンの恋愛がらみ。茶釜の前で妙なことを口走るわけにはいかないのだ。

 

「う、うう~ん、異国の車窓~。……事前に、デミウルゴスから教えて貰ってたけど、全体的に質素な街並みだね~……」

 

 ペロロンチーノが話題を変えにかかる。

 多少苦しいが、モモンガ達は応援する眼差しを彼に向けていた。

 現在、モモンガ達は国境を越えて手近な都市に入り、その大通りを移動中である。馬車二台(アルベドとセバスが張り切って用意した豪華仕様)での移動であり、ギルメンと(しもべ)で分乗していた。

 先行する馬車に乗るのがギルメン組となり、前側座席ではモモンガを挟んで彼の左にウルベルト、右側にたっち・みー。向かって後席、モモンガから見て右斜め前に茶釜、その茶釜の隣……左前にペロロンチーノが居て、馬車の窓から外を見ているといった状況だ。弐式炎雷に関しては、御者役の人化した魔物と共に、御者席で座っている。

 

「俺は、探索役で忍者だから! 外で警戒に当たらなくて如何するってことですよ~」

 

 と、ノリノリで宣言して御者席に腰を下ろしており、二台目の馬車に乗り込もうとしていた僕達が「至高の御方に、そのような雑事を!」と説得しても耳を貸さなかった。

 もっとも、モモンガ達としては「弐式さんらしい」と苦笑しつつ、弐式の好きなようにさせている。

 モモンガ達が乗る車内は、空間拡張の仕掛けが施されているので、全員が異形種化したとしても、ゆったりさが損なわれることはない。実に快適だ。

 ともあれ、話題を変える意図をもあってペロロンチーノが聖王国について語り出すと、皆が彼に注目する。

 

「ローブル聖王国って、国の名前に『聖』の一文字が入ってますから、実際に見るまでは神聖さでキラキラした国のようなイメージがあったんですけど。それって、どっちかと言えばスレイン法国のイメージなんですね~」

 

 このペロロンチーノのコメントに対し、たっち・みーが反応した。

 

「いや、ペロロンチーノさん。聖王国には事情があるんですよ」

 

 聖王国も、本当ならばスレイン法国のようにしたかった。だが、こちらは亜人が押しかけてくる頻度が高く、国力に余裕がない。街並みを飾り立てて神聖さを醸し出す……とはいかないのだ。

 

「南部の方は少し危険度が低く、貴族達が無駄に金を使って見栄えを良くしてるようですが……。私達が今居る北部は、聖王女様が割ときっちりしてるようですね。最近は、私とウルベルトさんで亜人を撃退してましたから……。私達が来る前よりは、雰囲気が明るいと思うんです」

 

「国軍や冒険者じゃ手こずる規模を、私達二人で蹴散らしてましたからね~。まあ、主にたっちさんが活躍してたんですけどね。外に出す情報を絞りたかったので、十位階魔法とか使えなかったわけですけどね。ええ、発散できませんでしたとも!」

 

 モモンガを間に置き、たっちとは反対側で座るウルベルトが口を尖らせる。

 それで一瞬、二人の雰囲気が悪化しかけた。が、すかさずモモンガが口を挟む。

 

「まあまあ、亜人が消えてなくなったわけではないですし、きっと、また押し寄せてきますよ。そうなったら、ウルベルトさんも大暴れできるんじゃないですか? <大災厄(グランドカタストロフ)>の出番は……ないかもですけど」

 

「ああ、<大災厄(グランドカタストロフ)>ね~。私もね、こうドカンと一発ブチかまして、デミウルゴスに良いところを見せたいんですけどね~……。実行したら目立つこと極大なので、ちょっと難しいですよね~……。ここは我慢か~……」

 

 とウルベルトは言い、困ったように苦笑した。

 それを聞いたギルメンらの感想は、「あのウルベルトさんが、暫く見ないうちに大人に……げふんごふん……ええと、器が大きくなってる?」というものだったが、続くウルベルトの発言で「やっぱり、変わらないな~……」となる。

 

「ま、いずれは<大災厄(グランドカタストロフ)>してやりますけどね! あ~……マジで亜人達が大挙して押し寄せないかな~……。デミウルゴスに言ったら、そんな感じで煽動してくれたりしないかな~……」 

 

「ウルベルトさん。それをデミウルゴスに言うときは、ギルメン会議を通してくださいね?」

 

 モモンガの釘刺しに対し、ウルベルトは「は~い」と返事したが、それを信用する者はモモンガを含めて車内に存在しない。

 責任はウルベルトが持つのだろうが、遠回しな物言いでデミウルゴスを唆すのが目に見えているため、モモンガ達は視線で語り合った。

 

(茶釜さん、もっと念入りに言い聞かせておくべきでしょうか?)

 

(駄目よ~、モモンガさ~ん。ウルベルトさんが引っ込むわけないもん)

 

(姉ちゃんが言っても、どうにかして実現させそうだもんね~)

 

(私が言うと、ウルベルトさん的には逆効果ですかねぇ……)

 

 最後にたっちが溜息をつく。まさしくそのとおりで、彼が口出しするとウルベルトのやる気が燃え上がることだろう。

 結局、ウルベルトも考えなしに大魔法を使うわけじゃないだろうし、<大災厄(グランドカタストロフ)>を使おうとしたら、余程のことでもない限りは放置しておこうと決定された。もっとも、そこまでの意思決定が成されたのは、馬車を降りて暫くたった後のことで、他のギルメンに対しては、モモンガが<伝言(メッセージ)>を飛ばすことで了承を得ている。

 ともあれ、次に亜人が押し寄せてきたら、高い確率で<大災厄(グランドカタストロフ)>が発動することとなった。モモンガ達は「ひどいことになるだろうな~……亜人達が……」と思ったが、それでウルベルトの機嫌が良くなるなら構わないと判断している。

 

「こちら、御者席の弐式。目つきの鋭いおっちゃんが、こっちに向かって走ってきてます。聖王国の軍装で……。ああ、この馬車、豪華すぎで目立ってるから……単なる誰何(すいか)かな?」

 

 弐式の声が車内で聞こえた。

 魔法の<伝言(メッセージ)>ではないので、彼が言うところの『忍者特殊技能(スキル)』なのだろう。モモンガ達は顔を見合わせたが、弐式が『おっちゃん』という表現を使用しているので、敵襲ではないと判断する。そして、軍人による誰何……何者か問いただすこと……だと弐式が判断したなら、おそらくそうなのだろうと考えた。

 

「モモンガさん? 止まれと言われたら、止まってもいいですか?」

 

「……はい、そのようにしてください」

 

 ギルメン達の表情を確認したモモンガが返事をすると、外から男の声が聞こえてきた。

 

「お~い! そこの豪華な馬車、止まってくれ! 何処(いずこ)かの国の貴族様か、大商人殿だろうか? 場合によっては護衛をつけるぞ!」 

 

 貴族であるなら、入国時に伝令が走る。

 モモンガ達は入国時に「このアインズ・ウール・ゴウンは王国の貴族だ」とは言わなかったので、伝令は出ていないはずだ。そのため、商人の馬車か……とも考えたようだが、商人扱いだとしたら、わざわざ呼び止めるだろうか。やはり、貴族だと思われているのかもしれない。

 

(あ、俺って、リ・エスティーゼ王国の辺境侯だから貴族でいいのか……。そう言っておけば良かったかな?)

 

 一瞬、そう考えたモモンガであるが、今回の聖王国行きで王国貴族として行動した場合、王国に対しては届け出が必要になっただろうと思い当たる。デミウルゴス辺りに任せて処理しても良かったが……それを考えただけで、面倒だなと思ってしまった。

 

(冒険者として動く方が気楽だしな~……)

 

「しかし、やはり馬車の見た目が問題か~……。(しもべ)達に押し負けないで、大人しめのデザインのにしておけば良かったな……」

 

 そうモモンガがぼやいている間に、両脇で座るたっちとウルベルトが腰を浮かせ、窓を覗き込んだ。声は左側から聞こえたので、ウルベルトは上体を傾けるだけで視認できたが、左側車窓までの間にウルベルトとモモンガが居るたっちは、席を立つこととなる。

 最初に外を確認して声を発したのは、ウルベルトだ。

 

「ああ、モモンガさん。知ってる顔です。……ええと、あの暗殺者みたいな目つきは……誰だっけ? バベル・パラハさん?」

 

「ウルベルトさん……。兵士長のパベル・バラハさんですよ。名前を間違えて覚えてるじゃないですか。彼は聖王国九色の一色で……色は黒だったかな? おっと、娘さんのネイアちゃんも居るか……。相変わらず、二人揃って目つきが怖いな~……遺伝って凄い……」

 

 座ったまま首を傾げるウルベルトの前で、たっちが呆れたような声を出す。バラハ親子の名誉のために補足すると、呆れたのはウルベルトの物言いと記憶力にであって、バラハ親子の目つきのことではない。

 

「ふふん。人間ごときの名など、いちいち覚えてませんよ」

 

「はいはい、私と違って二回しか会ってないですしね。悪魔ロールで誤魔化さなくていいです。まったく……。モモンガさん? 知人なので、私が対応していいですか?」

 

 ウルベルトの「なんで、俺が会った回数まで覚えてんだよ! きも!」という言葉を無視しながら、たっちが自分を指差して言う。モモンガは二人のやりとりに苦笑していたが、たっちに頷いてみせた。

 

「知人ということでしたら、お願いします」

 

 このように、極自然にモモンガが許可を出す流れとなっているが、モモンガの役職はギルド長のままなので、問題はない。そもそも、ギルメン達はモモンガを慕って集まっているので、何か行動に移るとき……そこにモモンガが居たら、彼に相談して許可を得ることが定着していた。

 

(さっきの弐式さんもだけど、俺の許可とか、いちいち必要なのかぁ? ただの対人対応だろ? ギルドの運営のこととかなら、ともかくさ~……。でも、こういう小人数で行動するときに俺が居たら、俺がリーダーって事になるのか? 俺的には、その都度リーダーとか決めて欲しいんだけどな~……)

 

 ギルド長としての役割やロールもあり、特に問題ないと判断した上で、場の雰囲気を壊さないよう許可を出したわけだが、モモンガは「ふ~ん?」と唸りつつ首を傾げている。

 そんな彼を、車内のギルメン達はホッコリした面持ちで見つめるのだった。

 




 前回の投稿から、随分と間隔が開きまして……申し訳なし。
 武器防具店のベルリバーさんとエルフ娘らをもうちょっと書き込みたかったけど、そのうち書き足すかもです。
 
 今回、リ・エスティーゼ王国王都でのベルリバー&ヘロヘロ、ロンデス&クレマンティーヌ、エルフ三人娘。
 エ・ランテルでの、ぷにっと萌え&やまいことユリ。
 聖王国での、モモンガ、たっち・みー、ウルベルト、ペロロンチーノ、茶釜、弐式が登場しています。あと、バラハパパも。
 名前だけなら、建御雷とブレイン、アルベドとタブラもか~。
 多いですね~……。
 馬車二両目に乗ってる(しもべ)組は、次回ですかね~。

 建御雷さんの目が燃えてたのは、大リーグボールを投げる感じのアレです。
 クレマンとロンデスの新装備が活躍するシーンは、特に予定がありません。

 やまいこさんと萌えさんをカップリングしてみました。
 志@けん風の金田@耕助が、見た目中学生ぐらいの少女と……。

 ペロロン「これは事案! 事案ですよ!」

 とか入れようかと思ったのですが、やまいこさんの実際の(おおまかな)年齢はペロロンチーノさんは知ってるでしょうし、自分の隣に茶釜さんが座ってますから。そこは控える感じで……。

 次回は、聖王国三人娘の登場まで行くかな?

 そして、いつ頃の投稿になるやら……。
 気長にお待ちくださいませ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。