アズールレーン&艦これ ~蒼き航路に集いし少女達~ 作:モンターク
ボチボチ……です
決戦、その愛の果て(前編)
「これこそ私が求めた艦隊だわ!」
「我々だけではありません。ユニオンそして艦娘との連合艦隊になります、陛下」
「壮観な眺めですわね。頼もしい限りですわ」
クイーン・エリザベス、プリンス・オブ・ウェールズ、フッドがそう話している通り
ロイヤル(イギリス艦)とユニオン(アメリカ艦)そして艦娘(日本艦)の大連合艦隊となっている。
このようなことは史実第二次世界大戦ではありえなかったことであろう。
なおその隣には当然ながらメイドのエディンバラ、シェフィールドとそしてウォースパイトもいる。
「えぇ、そうね……決戦だもの」
一方、エンタープライズは再び船の上から海や空を見つめている。
「戦いの次にまた戦い…か」
そんな様子のエンタープライズを瑞鶴は後ろから声をかける。
「全く……なに辛気臭いことに雰囲気になってんのよ、エンタープライズ」
「瑞鶴か……少し風に当たっていただけだ。決戦の時は近い。気を引き締めないとな」
「……あんまり無理しないでよ?私達や赤城さん達もついているんだから」
「ああ……善処する……」
「ホントに?」
「あ、ああ…」
瑞鶴とエンタープライズがそうやり取りをしている中
重桜側では高雄、愛宕もこの作戦について話し始めていた。
「どうしたの?高雄ちゃん」
「時期尚早ではないか?オロチ計画も進まないうちにこれほどの大規模作戦。赤城殿は何を考えている?」
「黒いメンタルキューブと明石ちゃんを取り戻せなかったから焦っているのかもね……」
そして翔鶴、瑞鶴もまた同様であった。
「赤城先輩が何を企んでいるかは分からないけど…大丈夫よ。瑞鶴」
「翔鶴姉…」
「お姉ちゃんが守ってあげますからね」
「うん……だけど今回は私はグレイゴーストを狙わない……その代わりあっちの「私」と決着をつける!」
(同じ瑞鶴……負けるはずはない……冷静に……見極めて……!)
「瑞鶴……」
「やったー!ようやく出陣だぜ!」
「雪風様の力を見せてやるのだ!」
一方夕立と雪風がそう元気よくはしゃいでいる中、まだ悩んでいる綾波とニーミに
時雨が声をかける。
「元気ないわね。二人共この前からずっと変よ?」
「いえ、別に…」
「なんでも無いです…大丈夫です」
なお今回は鉄血艦はZ23しか参加していない。
何故ならプリンツ・オイゲンからもこの作戦は時期尚早という考えがなされ、最低限度としてZ23の派遣のみに留めたからだ。
つまり「ちょっとは出すけどあとはご勝手にどうぞ」ということらしい。
「安心しなさいな。この時雨様には幸運の女神がついてるんだから」
「雪風様もなのだ!」
「はいはい、忘れてないわよ?」
そんな三人のやり取りを見つつも、まだ暗い表情を崩すことができない二人であった。
――――――――
そしてアズールレーン側のほうでは、ジャベリンたちが話していた。
「向こうには綾波ちゃんとニーミちゃんが……」
「うん、いる……」
「いますね……」
「いるんですね……」
「うん……あとあっちの僕もいる気がする」
「夕立もいる気がするっぽい!」
ジャベリン、ラフィー、綾波、吹雪がそう感じて、夕立と時雨は相手の自分のことも感じていた。
「もう迷わない……絶対に友だちになってみせる…!」
「うん……」
ジャベリンとラフィーは決意を新たにした。
相手のその二人と友達になるために……。
「大決戦ですね……でも深海棲艦じゃなくて艦同士の戦いってところが……」
「吹雪ちゃん、大丈夫っぽい?」
「いえ、やるときはやります!たとえ魚雷がつきようとも!」
「いや、そこは補給しようよ……」
そんな駆逐艦のやり取りの中、電探で状況を確認していた霧島が違和感を覚える。
「長門さん、変です。電探のノイズが急速に拡大しています」
「なに?」
長門や他の艦も驚く中、大和は確信した。
「……来ます!」
「お膳立てはしてあげたわ。あとはあなた次第よ……赤城」
セイレーン「オブザーバー」がそうどこかで囁くと別空間に居た赤城はある詠唱を唱える。
「天津風、雲の通ひ路吹き閉ぢよ…をとめの姿…しばしとどめむ…!」
その赤城の詠唱とともに海域は姿を変える。
いや、空間ごと変わったとも言えた。
「これは……!」
「長門さん!あれを!」
そして別空間よりセイレーン、そして深海棲艦の艦が転移し、アズールレーン艦隊を出迎えるような陣形を取った。
それと同時に重桜艦隊も姿を表す。
「やはりか……!」
「霧島さん、鳥海さん、敵の艦の数は?」
「解析してますが……50…100……300…!」
「セイレーンと深海棲艦がまだまだ増えてます!捕捉しきれません!」
本来、アズールレーン側に対し、重桜は室はともかく艦の数としてはロイヤル、ユニオンには劣る。
そのため量産型セイレーンと深海棲艦を呼び出し、その戦力差を埋める策を取った。
「あなたは……!」
「私の海へようこそ アズールレーン。歓迎するわ……そして「貴方」達も…」
「やはりですか……」
「あれが…あっちの赤城さん…そしてあっちの私…」
「わからないけどなんとなくわかる……これが…!」
加賀は苦い顔をして、蒼龍、飛龍はもちろん驚いている。
ここで第一航空艦隊、通称南雲機動部隊と呼称される空母「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」「翔鶴」「瑞鶴」が対峙することとなった。
「各艦、戦闘配置につけ!」
「砲雷撃戦用意!」
アズールレーン連合艦隊はプリンス・オブ・ウェールズ、大和の号令により戦闘態勢に入り、重桜艦隊も戦闘態勢に入った。
そして……
「撃て!」
「てーっ!」
プリンス・オブ・ウェールズ、長門の砲撃により海戦の火蓋は切って落とされた。
「全航空隊、制空権確保を急いで!」
「なんとしても負けないで、相手の「私」に…!」
アズールレーン側は外側のセイレーン・深海棲艦を重点的に攻撃し、まず戦力を削ることに集中することとなった。
「いっけー!」
「艦載機たち、いきなさい!」
「航空隊、発艦はじめ!」
そしてレキシントン達も同じく攻撃を始めていた。
「禁忌のトリプルレキシントン!だね!」
「はい、先生」
まさにありえない3人組のレキシントン級達であった。
その横を通り過ぎる川内型の2人。
「夜戦だ、夜戦だ~♪」
「姉さん……厳密にはこれは夜戦じゃないと思いますが……航空機も普通に飛んでますし」
「でも十分暗いじゃん!間違いなく夜戦だよ!突撃するよ!」
「はあっ……」
川内は夜戦に興奮しており、神通はそんな姿の姉に少しため息を付いていた。
そんな中……
「うわっ!?」
部隊の先遣を務めていたクリーブランド級の4隻に砲撃が振り、なんとか回避するクリーブランド達。
そしてその先には4隻の戦艦が居た。
「いい動きだ。楽しめそうだな」
「さっさと終わらせて一杯といこうや」
「いきます…!山城、良いわね?」
「ね、姉さま!う、うん!」
「重桜の戦艦4隻……!?」
クリーブランドが驚くようにそこには戦艦「伊勢」「日向」「扶桑」「山城」が居た。
本来なら軽巡相手では荷が重すぎるものだが、クリーブランドはむしろ好機と思っており、こんなことを発した
「そっちが戦艦4隻ならこっちにも…!」
クリーブランドの言葉の瞬間、「戦艦」が砲撃をする。
先程の砲撃とは違い、更に「重い」もの……。
「な、何だ!?」
「あれは…!」
伊勢達がその先に見たものは大和撫子のごとく優雅な格好をし、更に46cm三連装砲を3基も装備した超弩級戦艦
かつて艦隊決戦思想のままに建造され、戦中はそれを持て余し、そして最期の出撃では何万機もの航空機の攻撃で破れた悲劇の戦艦であり、そして日本海軍最後の戦艦。
大和型戦艦1番艦「大和」であった。
「あとは私が……クリーブランドさん達はセイレーンを!」
「おう、任せた!大和!」
「大和……戦艦か……?」
「噂の巨大戦艦ってやつか……面白い…!」
「そういうことね……」
「え?戦艦!?」
重桜の伊勢、日向、扶桑、山城は大和と知ってもピンと来てはいなかったが、それもそのはず
大和は議会の予算通過すら架空の駆逐艦建造で誤魔化しており、徹底して機密保持が図られおり、それは身内である海軍内でも徹底していた。
ただすべてを隠すことはできないため、途中で新鋭戦艦があるというくらいまでは噂として流れているため、このような反応になった。
「戦艦大和、推して参ります!」
隠し玉たる大和、やっと参戦。
ただ出番配分はどうしても空母に偏る矛盾…。