アズールレーン&艦これ ~蒼き航路に集いし少女達~   作:モンターク

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12話はすごかった(こなみかん)


でもやっぱミサイルって反則じゃ…そしてエンプラよく追いついたな!?
エースコンバットですらジェット機だぞぉ!?



光に包まれし想い(後編)

一方の重桜基地では艦隊臨時代表として長門へ報告を行っていた。

艦隊副官であった加賀はまだ修復中であり、二航戦は艦船の修復作業の指揮をとっているがゆえである。

 

「赤城は戻らなかったか…」

 

「はい。作戦の総指揮を務める赤城先輩を失い、黒箱はアズールレーンに奪われたまま。極めて厳しい状況です」

 

「加賀はオロチ計画の遂行を強く主張しておるが……怪しんでおるのか?加賀を」

 

「そうではありません…ですが、この計画はすべて赤城先輩と加賀先輩に一任してきた以上。赤城先輩を失い、加賀先輩が負傷したのではこのまま計画を進めるのは危険です。計画の一時凍結・休止が望ましいと思われます」

 

「うむ……それと「同一艦」のことか……聞く限りは「余」も居たということか?」

 

「はい……そして超大型戦艦の「大和」も居たということです。もちろん本物であるという確証はありませんが……」

 

「………大和…か……わかった。翔鶴は下がれ」

 

「はっ」

 

翔鶴が下がり、残っているのは長門、陸奥、江風の3人である。

そして長門は深く考える仕草をする。

 

(我々が作戦を開始してから現れた同一艦……か……まるで我らがしていることを間違っているかのように止めに来たというのか…?)

 

そう考えると陸奥が長門にあることを問いかける。

 

「長門姉、「大和」って……」

 

「ああ……我らより一回り…いやそれ以上の力を持つ超大型戦艦のことだ。余も詳しいことは覚えてはいないが恐らくは……」

 

―――――――――――

 

一方、瑞鶴は「オロチ」のことを調べるためにそのオロチがある洞窟内に来ていた。

 

(加賀先輩が療養中…調べるのは今しかない……)

 

とオロチがあるその最深部まで足を進めているが、気配を察知したのかある物陰に隠れた。

 

そして瑞鶴がこっそりとオロチがある方向を見るとそこではセイレーンの上位個体である「オブザーバー」と「テスター」が何かを話している姿であった。

 

(……やっぱり……赤城先輩と加賀先輩はセイレーンと手を組んたってこと……)

 

ここに来てセイレーンと手を組んだことを認識した瑞鶴であった。

 

「赤城は…だけど」

 

「そうね……加賀は…」

 

なお瑞鶴の距離からは流石に詳しい会話の内容までは聞こえなかった。

ただ、「あちら」の自分の言う通り、「間違っている事」ということは薄々感じ取れた。

 

(でもそうならセイレーンと手を組んで先輩2人は何をしたいんだんろう……?世界征服の補助…いやいや、いくら先輩でもそんなことは絶対しない……確かにちょっと悪役っぽいところはあるけど……)

 

ただ瑞鶴からしてみれば先輩の真意はわかりかねるものであった。

 

(ってこんな場合じゃ長居するのはマズイ…とっととずらかろう…)

 

そして瑞鶴はバレないように足早に洞窟を後にした。

本当はオロチのその艦をもっとよく見ていたいが、流石にセイレーンが2体もいる今、それは無理であった。

 

―――――――――――

 

「まさかニーミが捕えられちゃうなんてね…」

 

一方、鉄血のプリンツ・オイゲン、レーベレヒト・マース、アドミラル・ヒッパーが茶屋で話し合っていた。

派遣したニーミがなんとアズールレーンに捕えられてしまったこともあり、

 

「うう…こんなことしてる場合じゃねえ!今すぐニーミを!」

 

「待ちなさい、闇雲に行ったところで返り討ちになるだけじゃない」

 

「姉さんの言うとおりよ。第一、今は重桜も要を失ってゴタついているみたいだし」

 

レーベのその進言を冷静に抑えるヒッパーとオイゲン。

 

「こっちも戦力を出しきれない…それと、同一艦の件やオロチのことも気になるわ…そして急がなくてもニーミは大丈夫よ。しっかりものなのはわかってるでしょ?」

 

「そ、それはそうだけど……」

 

「あと彼女はある「悩み」もあったようだし」

 

「悩み?」

 

「なによそれ?」

 

レーベとヒッパーのそのはてなをよそにオイゲンは引き続き甘味を楽しんでいた。

 

「ふぅ……深い甘みね…」

 

―――――――――――

 

そして場所は戻り、アズールレーン基地の図書室では大和、霧島が前作戦の状況を整理しつつも、きがついたことがあったようで、意見を交換しているところであった

 

「何故セイレーンはこのアズールレーンに直接攻撃をしないのか……どう思いますか?霧島さん」

 

「そうですね……確かにこうも回りくどいことばかりを取るのか、理解に苦しみます。セイレーンとよく似ている深海棲艦はシーレーンへ徹底攻撃し、更に洋上の島国への攻撃を行い、占領行動を行い、それで一時期人類は70%から80%の制海権を損失しました。ですが、セイレーンは記録を見る限り、初期こそそのようなことをしましたが、一度人類が巻き返した後は小競り合い程度しか行っていません」

 

「ええ、そして明石さんの見解ではセイレーンはこちらの世界はおろか、私達の世界の水準でも凄まじい技術を持っている…」

 

セイレーンは量産型だけでもミサイルやらレーザー兵器やらいかにも近未来的な物を使用し、凄まじい技術力があるというのは明白であった。

つまり世界征服や世界滅亡などをするには十分すぎるのである。

だが、そうなってはいない……つまり、まるで手加減しているように見えるのだ。

 

「気味が悪いですね……いつでもこの世界を滅ぼせるのにそれを出してこないというのが」

 

「それとセイレーンは重桜の赤城、加賀と組んでオロチ計画を遂行させていることもです。こちらの赤城さんと加賀さんいわく、「天城」を蘇らせることで間違いないということなのですが」

 

「それも不可解です。まるでこちらを面白がっている…いや実験しているようにも私は感じます。詳しいことは不明なので、あまり言えませんが…」

 

「謎が謎を読んでいる……とにかく、もう一度セイレーンに関する記録を洗ってみましょう」

 

「はい、大和さん」

 

大和、霧島は再び図書室の本の波の中に入っていくのであった。

なんとも言えないその引っかかることを感じながら……。

 

―――――――――――

 

一方、基地の辺りの海がよく見える高台では、赤城が座り、佇んでいた。

どこか考え事をしているようだ。

 

「……」

 

「赤城さん?」

 

そんな様子の赤城に加賀は声をかける。

 

「加賀さん……」

 

「赤城さんらしくないです。朝食もあまり食べないで…」

 

「いえ、少し考え事を……」

 

「…そうですか」

 

そうすると赤城の隣に加賀が座った。

 

「私、あの時夢を見たの」

 

「夢、ですか」

 

「ええ、あちらの私と加賀さんが喧嘩をしてて、それを天城姉さんが止める夢……そして途中でその天城姉さんが私に話しかけたの」

 

「話しかけた……」

 

「「助けてあげてください…」って」

 

「助けて…ですか、でもあちらの赤城さんはもう…」

 

「いえ、まだ生きているわ。夢の中の姉さんもそう言ったし、私もまだ感じている……あの「私」のことを」

 

「……」

 

「だから加賀さん、私は改めて助けたい。間違いなくセイレーンに利用されているあの2人を……だから、加賀さんも」

 

「…ええ、私も元からそのつもりです…あの私は過去の呪縛に陥ってしまっている…そんな私はもう見てられないわ」

 

「加賀さん……」

 

そんなシリアスの中、どこからか腹の虫の音が聞こえてきた

 

「…赤城さん?」

 

「………」

 

当然ながら赤城さんからのものであった。

考え事が少し消えたため、腹が減ってしまったようだ。

 

 

「…もうそろそろで昼食の時間だから行きますか?」

 

「え、ええ……腹が減っては戦はできぬとも言いますし……」

 

「食べすぎても戦はできませんからね。気をつけてください」

 

「は、はい……」

 

赤城もやはり自分の大食いを気にしているようで、少し赤面してしまったようだ。

 

―――――――――――

 

その後、ジャベリン達駆逐艦は基地本部より少しはなれたモールに足を運んでいた。

そして途中よりユニコーンもついてきている。

当然ながら様々な艦が商売していたり、芸を披露していたりなど物凄く賑わっている。

そして色々なものを見たり、占ってもらったりと楽しむ中、小腹がすいたことも有り、パンケーキを食べることになった。

 

そして席の関係でジャベリン、重桜の綾波、ユニコーン、ラフィー、ニーミと艦娘の綾波、夕立、時雨、吹雪と別れて食べることとなった。

 

「プファンクーヘンですか……」

 

プファンクーヘンとはドイツ語でパンケーキを意味する言葉である。

 

「わぁー!美味しそう!いっただきまーす!」

 

「「「「いただきます…」」」」

 

「は…」

 

「!?」

 

そしてその次の瞬間、ラフィーはそのパンケーキ一枚をすぐにまるごと食べようとしていた。

それに対し、ニーミはすぐにツッコミを入れた。

 

「ちょ、まるごといきなり食べないでください!」

 

「えー……切るのめんどくさい…」

 

「体に悪いです!もっと切って……貸してください!」

 

そうするとニーミはラフィーのパンケーキを食べやすい一口ずつに切ってあげた。

 

「おー…すごいねニーミ。はむ…もぐもぐ……」

 

「これくらい普通です」

 

「………」

 

そして綾波はまだ食べていないようで、ラフィーはすきをついて綾波の苺を奪おうとするが、直様綾波が察知してそのラフィーのフォークを自分のフォークで止めた。

 

「あ」

 

「……甘いです。鬼神がそう簡単にスキを見せると思わないでください」

 

「……受けて立つ」

 

そして綾波とラフィーはナイフとフォークで触発寸前になってしまったが、そこはニーミが間に入ってくれた。

 

「お行儀悪いです!二人共普通に食べてください!」

 

「えー」

 

「うう、でも…」

 

「喧嘩両成敗です!」

 

今まで悩みゆえにあまりこういうことを最近はしていなかったが、ここへきてやっと「委員長体質」が戻ってきたようであった。

 

(ニーミちゃんと綾波ちゃん、すっかり緊張が溶けてる……)

 

ジャベリンがそう思う中、ニーミのツッコミはジャベリンにも命中する。

 

「あとジャベリン!口元にクリームがいっぱいついてます!ちゃんと拭いてください!」

 

「あ…」

 

一応ロイヤル出身であるジャベリンであり、上品なことを心がけているのだが、ベルファストなどに比べればまだまだのようであった。

 

一方、艦娘のほうでもパンケーキを楽しみつつも、その様子を見ていた。

 

「あちらの「綾波」もニーミさんも元気になってくれたみたいですね」

 

「そうですね……あとここのパンケーキ本当に美味しいです!……ほっぺが落ちそうで…」

 

「吹雪ちゃん、本当にほっぺが落ちそうっぽい…」

 

「夕立…口元に一杯クリーム付いてるよ」

 

「っぽい?」

 

こちらもこちらで楽しそうであった。

 

「………」

 

その様子を見ているある空母「アーク・ロイヤル」

 

「……尊い」

 

その駆逐艦達の様子を見て、鼻血を出していた。

色々と危なかった。

 

(全く…こいつは……!)

 

そしてその横についていた長門はアーク・ロイヤルのその様子に引き続きため息を付いていたのは言うまでもない。

 

 

―――――――――――

 

その後、時間は経ち、夕食の時間となった。

そして面々で食事をとっている。

 

「もぐもぐ……」

 

「……」

 

重桜の綾波は当たりを見ても居た。

他の面々も変わらずワイワイと皆で食事をとっている。

その光景は重桜と何ら変わらなかった。

 

だがある一点を除けば…

 

「…!」

 

「綾波、どうしました?」

 

「あれ」

 

綾波が指差す方向にはグローウォームとアーク・ロイヤルが居た。

どうやらグローウォームが指を切ってしまったらしい。

 

「大丈夫か!?」

 

「あっ!?」

 

「まだ傷は浅い…今、お姉さんが消毒して…」

 

色々と危ない人であるのは言うまでもないが、それに対しグローウォームは見ているだけではなく。

 

「ミリオンヘッドスマッシュ!」

 

「ぐおっ!?」

 

グローウォームが頭突きをして、アーク・ロイヤルにクリティカルヒットした。

更に――

 

「貴様……何をしている……!」

 

「あ……」

 

駆逐艦最終防衛ラインとなっていた戦艦長門がその場に姿を表した。

 

「いやこれはだな……善良な保護をだな…」

 

「その様子では一撃じゃ生ぬるいようだ…」

 

「お、お許しを…!」

 

「問答無用!」

 

長門はアーク・ロイヤルを無理やり引っ張っていった。

その様子に重桜の綾波はこう話す。

 

「あれがこっちの長門さん…ですか?」

 

「うん、そうだよ」

 

時雨はもちろん肯定している。

なお夕立の口を拭きながらであるが…

 

「そうですか……やっぱり違いますね…」

なおその後、どこからかが凄まじい砲撃音が何発かした後、アーク・ロイヤルは黒焦げになって発見されたのは言うまでもない。

 

―――――――――――

そしてその夜、重桜の綾波はふと目が覚め、表へ出ていた。

当然ながら就寝時間後であり、表には誰も居ない。

 

…はずだが、どうやら同時にニーミも出てきていたようだ。

 

「ニーミ…」

 

「綾波…」

 

そして2人はある道を一緒に歩いていた。

暫くは無言だったが、綾波のほうから話し始めた。

 

「…綾波にはよくわからないのです。アズールレーンとは敵同士で…でも皆は優しくしてくれて…」

 

「…綾波の言いたいことはわかります。…戦いのこと、重桜と鉄血のこと、色々考えるにつれて……」

 

「……綾波も同じです」

2人の考えていることは同じであった。光はあるはずなのだが、2人にはまだよく見えていなかったのも同じである。

そうしている内に2人はいつの間にかある高台に来ていた。

そこは綾波とジャベリン、ラフィー、ユニコーンと出会った場所であった。

 

「綾波…ここは……?」

 

「………」

 

綾波の足元にはいつの間にかユニコーンのユーちゃんが居た。

そのユーちゃんを綾波が拾い上げるといつの間にやらジャベリン、ユニコーン、ラフィーが居た。

そしてユニコーンが話し始めた。

 

「あの時、ユーちゃんを見つけてくれてありがとう」

 

「あの時…綾波が潜入した時に?」

 

「ニーミ……別に、綾波は何もしていないです。何も…」

 

綾波が基地内に潜入している際に偶然ユーちゃんを拾ったのがこの事のすべての始まりである。

 

「綾波はこの基地に忍び込んだ敵で……ニーミもその敵の一人…」

 

「でも…だから会えた。そして綾波ちゃんと出会えたからニーミちゃんとも出会えた」

 

「うん……会えた」

 

「………」

 

ジャベリンとラフィーの言う通り、綾波の潜入があり、そしてそれを通じてニーミとも出会うことができた。

必然か偶然かは誰もわからない。だがこの場に敵同士のはずの人達がこうして平穏に揃っている時点で、これは事実であった。

 

「……だから改めて、友達になってくれますか?ニーミちゃん、綾波ちゃん」

 

「……!」

 

次の瞬間、2人の靄はやっと完全に消え去った。

そして表情も悩みの表情が溶けていき……ジャベリンの言葉にこう返した。

 

「は、はい!よろしくおねがいします!」

 

「よろしく…です……」

 

「…うん!」

 

ジャベリンがそう返すと次第と5人には笑顔の表情が浮かんでいた。

ここにこの5人は完全に友情を結んだと言っても過言ではないであろう。

 

 

……そしてその近くの岩陰で艦娘の駆逐艦である綾波、吹雪、時雨、夕立が隠れていた。

 

「よかったですね……」

 

「はい……吹雪、感動です…!」

 

「うん、わざわざついてきたかいがあったね」

 

「そうっぽい…!」

 

どうやら、ジャベリン達の後を付いてきたらしい。

一応バレずに隠れているつもりだが……

 

「……」

 

「どうしたの?ラフィーちゃん」

 

「ジャベリン、あそこの岩陰に吹雪達がいる」

 

「ええ?!」

 

((((!?))))

 

ラフィーにあっさりとバレてしまった。

そして誤魔化し笑いをしながらもゾロゾロと出ていく艦娘4人。

 

「こっちの綾波ちゃんも……どうして…」

 

「ちょっと気になってしまいまして……」

 

「ついてきたっぽい」

 

「ラフィーさんに隠し事はできないみたいですね…」

 

吹雪の言う通り、ラフィーはいつもはどこかダウナーであるが、周囲の異変などには気づきやすい。

つまり隠れてくるのがそもそも無茶であった。

 

「友達になれてよかったです。綾波さんもニーミさんも」

 

「…自分から自分の名前を言われるのは変です」

 

「綾波もです。綾波も混乱しそうで」

 

ふふっと2人の綾波は笑った。

このような光景は絶対ありえないことであったがゆえに、自然と笑いが来たのであろう。

 

そして吹雪は重桜の綾波とニーミにこう切り出した

 

「ニーミちゃんと…あ、綾波ちゃん?」

 

「なんで綾波は疑問視なんですか、吹雪」

 

「い、いえ……あまり慣れてないので…ゴホン……私達とも友達で…良いんですよね?」

 

「……もちろんです。」

 

「そ、そうです!あなた達艦娘も友達……です」

 

なおニーミはあまり慣れていないことだからか、最後のほうは声を小さくしてしまった。

吹雪もテンパっているのだが、ニーミも同様であった。

 

 

「そ、そうですよね!よかった!こっちは仲間はずれとかにならないかなって心配してて…」

 

「吹雪ちゃんはいつも心配性っぽい……」

 

そうしているうちに風が強くなり、少し体が寒くなっている。

いくら艦娘・KAN-SENといえど、艤装を背負ってない時は普通の人間とは何ら変わらない。

つまり風邪を引くこともあるのである。

 

 

「そろそろ戻りましょう?冷えてきたことですし」

 

「そうっぽい…クションッ!」

 

艦娘の綾波の提案により、そして夕立がくしゃみをしたこともあり、駆逐艦達はそれぞれの寮へ戻っていった。

なおそれぞれの表情は十人十色であったが、とても満足しているような表情であったそうな。

 

―――――――――――

 

「ふあああっ……」

 

一方瑞鶴は寮の部屋であくびをしつつも本を読んでいた。

なお翔鶴は哨戒のため、この部屋には瑞鶴のみだ。

 

(これからどうなるのだか……見当がつかないわね…)

 

暫く色々と怒涛な日々であり、この先のことも予想できない。

当然ながら自分達がこの先帰れる保証もまったくないのである。

 

(このままこの世界に骨埋めることになるのかなぁ……)

 

そんなことも思っていると横においていた式神が急に光り始めた。

 

「ん?」

 

そして瑞鶴が手に取ってみる。すると……

 

『あーテストテスト……ただいまテスト中』

 

「…ってあんた!?」

 

『ああ、その声は……きちんと通じてるみたい』

 

重桜のほうの瑞鶴であった。

どうやら通信が繋がったらしい。

 

「そう通じるのね…で、どうしたの?」

 

『ああ、うん。こっちは今オロチのことを調べて記録とか色々と見てる最中なんだけど、先輩方やっぱり文章とかにあんまり残してなくて……』

 

重桜の瑞鶴はどうやら現在双方不在である一航戦の書斎に潜入(?)しているらしくガサゴソと色々と漁ったりしているらしい。

 

「まあ、わざわざ隠してるならいちいち証拠なんて残さないよね…」

 

『でもセイレーンと組んでることは明白だったわ。オロチ本体の方を見に行った時、ちょうどセイレーンの上位個体の2人がいるところに出くわしてね……すぐに隠れて様子を見たんだけど、赤城先輩と加賀先輩のことを話してたし…』

 

「やっぱりね……」

 

『ま、まだ色々と調べてみるけど、期待は薄い。このままいけ…うわっ!?』

 

そして急に重桜の瑞鶴は声を上げた。

 

「ど、どうしたの!?」

 

『ごめん、誰か来たみたい。また後で!』

 

「ちょ、ちょっと!」

 

そうすると式神は光を失い、声も聞こえなくなった。

 

(誰かに見つかったってこと?大丈夫かしら、あっちの私)

 

―――――――――――

 

「………」

 

一方、こちらの瑞鶴は人の気配を察知してすぐに押入れの中に隠れ、少し隙間を開けて様子を見た。

 

(まさか加賀先輩がもう…?でもまだ…明石もいない今、治すのもまだ時間かかるのに……)

 

そしてその人物は何か歩いた後、ついにこの部屋に入ってきた。

 

(……ええ!?)

 

その人物は重桜の戦艦であり、重桜の総旗艦を務める「長門」であった。

 

 

 

 




12話まで終わったことに伴い、やっとなんとかオチを含め考えることができますが
10話と11話の間に再びオリジナルを挟む予定です。
今回は短編ではなく、「艦娘世界編」をお送りします。
事実上の10.5話かも…

投稿間隔も少し伸びたりします。

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