アズールレーン&艦これ ~蒼き航路に集いし少女達~   作:モンターク

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前後編の配分を完全にミスったが、切り時がこれくらいしかなかったので後悔していない。


外套と短剣と苦無(後編)

(……)

 

一方ニーミは茶店にてお抹茶を飲んでいた。

この「もやもや」を一緒に飲んでしまおうというつもりであったが

 

(……無心にこの茶を飲めば、悩みなんてなくなると思ってましたが……そう簡単にはいきません…か)

 

やはりその「もやもや」はそう簡単に消えるようなものではなかったようだ。

そして同じ茶店では綾波の土産話を夕立、時雨、雪風が聞いている。

 

「えー!?綾波が「あっち」にもいる!?どういうことなの……?」

 

「間違いなく「私」があっちにいる…です……」

 

当然ながら遭遇した艦娘について話しており、時雨は大声を上げるほど驚いていた。

 

「うーん……ドッペルゲンガーってことかしら?」

 

「ふん、この雪風様の手に掛かればドッペルゲンガーでもなんでも一網打尽なのだ!」

 

「ドッペルゲンガーというわけじゃないと思う……です」

 

そして話を聞いているのか聞いていないのか、もぐもぐと食べていた夕立は思わずのどにつっかえてしまった

 

「んっ!?」

 

「落ち着いて食べなさいよ。ほらお茶」

 

時雨からお茶を差し出されると、そのお茶をゴクゴクと飲んでいる夕立

そして綾波にこう話す。

 

「でもいいなー!綾波は出撃できて…夕立も早く戦いたいぜ!」

 

「……戦い…」

 

綾波はその言葉でやはりあの二人を思い出す。

深海棲艦の戦艦砲撃から守ってくれたあの二人に

 

「戦いは好きじゃないです。ただ普通に戦ってただけ…」

 

(多分、あの人も……)

 

そしてもう一人の「綾波」についても思い出していた。

セーラー服姿で、サイドテールの髪型をしたその「艦」

会ったというわけではないのだが、綾波には「彼女」が戦いを好んでやっているわけではないというのが感じ取れていた。

 

「普通って……あの鬼神綾波が何言ってるのよ。このこのー」

 

そうして時雨が綾波のほっぺをつつくと、夕立が飛び乗ってきた。

 

「鬼だー!つのつのー!」

 

「これは綾波の耳です…角じゃないです…」

 

「でも強いだけじゃダメよ?この時雨様のように幸運にも恵まれてなくっちゃね」

 

「あっ!当たったのだー!」

 

そしてその近くで雪風はアイスのあたりを引いたようだ。

それで時雨は自分の言葉を潰されたようなものになってしまったため、アイスを更に持ってきてこう言い放った。

 

「勝負よ雪風!今日こそ決着をつけてやるー!」

 

こうして雪風と時雨の間で勝負(?)が始まった。

 

「………」

 

なおこうしてうるさい茶店でも、ニーミはただ海の方を見ている。

いつもなら「お店では静かにしなさーい!」と注意するほどの委員長体質なのだが、「モヤモヤ」が依然消えず、そんな気分にもなれなかったからである。

 

「はぁ……」

 

そしてニーミは再びため息を付いた。

 

――――――――――――

 

その一方、あるところでは高雄型重巡洋艦一番艦の高雄が剣の術を磨いている真っ最中であった。

 

「……ふっ!」

 

その剣術はまるで目の前の桜の木を切ってしまいそうなものであった。

その光景を拍手するある艦

 

「精が出るわね、高雄」

 

もちろん同じく剣の使い手であった瑞鶴である。

そして剣を仕舞った高雄は瑞鶴を出迎える。

 

「瑞鶴殿、戻っておいでか」

 

「うん、あまり良いとこなかったけどね…」

 

瑞鶴は髪をかきあげつつもこう言った。

そして二人は話をするために見晴らしのいい丘のところにまで上がった。

 

「自分と同じ艦?」

 

「同じ瑞鶴と翔鶴姉がアズールレーンに居たのよ……普通なら偽とか思うけど間違いなく本物の…」

 

「そうか……あちらも新型のKAN-SENかなにかを作ったのか…?それで、その艦とは戦ったのか?」

 

「ええ、途中で横槍が入ったから撤退したけど……でも間違いなくあっちのほうがしっかりしてると思った」

 

「と、言うと?」

 

「あっちの私のほうが手際とか行動とかが無駄がなかったし……そして艦載機への指示もスキがなかった……同じ私なのに……」

 

「……」

 

そして瑞鶴は手をぎゅっと握りしめる。

 

「それで……グレイゴーストにも勝てなくて……今のままじゃダメなんだ。もっと強くならないと翔鶴姉やみんなのことを守れない」

 

そう言うと高雄は後ろからパンっと背中を叩いた。

そしてそれで強すぎたのか、瑞鶴は体をよろけてしまった。

 

「あぁ……すまぬ。少し強過ぎたか」

 

「うっ…」

 

「……だが1人で思い詰めるのは良くないぞ。もう少し拙者たちを頼ってくれ。仲間だろ?」

 

そして瑞鶴に手を差し伸べ、瑞鶴はその手を握る。

だが高雄は気になったことがあったのか、再び瑞鶴に質問した。

 

「同じ艦ということだが……私は居たのか?」

 

「ううん、高雄みたいなのは居なかった。居たらすぐにわかるし」

 

「居たら、ああ……まあ艦橋がああだからな…」

 

高雄はそう言いつつ、港に停めてある実艦を見ていた。

言うまでもなく、その艦橋は他の重巡に比べても大きいものであった。

 

――――――――――――

 

「……」

 

そして夕暮れ時、港の整備ドック近くでは陽炎型駆逐艦2番艦の「不知火」が荷物を運んでいる饅頭を見つつも、書類を見ていた。

 

「まったく、明石の大うつけはどこで油を売ってるんですか……」

 

明石についての愚痴を溢しているその後ろを潜入していた3人の軽巡が通り過ぎようとするが……。

 

「ぐふっ!?」

 

一番うしろで歩いていたエディンバラが色々と見ていたせいで転んでしまった。

 

「あら?」

 

そして不知火がそこへ近づいてきた。

 

「大丈夫でございますか?ところで……あなた…?」

 

「……!」

 

そしてエディンバラがオロオロしているところにシェフィールドがエディンバラに仮面をつけて、不知火に一礼をする。

そしてそこから立ち去ろうとするが

 

「もし」

 

「ひっ!?」

 

「これ、落とし物」

 

そしてそれをすぐに受け取ったのは川内であった。

 

「いやいや、どーもどーも!仲間のやつをありがとね!」

 

(せ、川内さん!?)

 

「いえ……ところであなた」

 

「いやあ、そういえばやけに運んでいるこの荷物ってなんなのかな?」

 

「妾は把握しておりません。何かの作戦に使われるものと…」

 

「そうかそうか!ありがとね、不知火!」

 

「……」

 

そして3人はその場から姿を消す。

 

(見たことがあるような無いような……でも妾のお名前を知っているのなら、きっと仲間でございましょう……)

 

「おう、不知火」

 

そして今度はKAN-SENの「川内」が姿を表した。

 

「あら、川内……ちょうど今……」

 

「今?なにかあったのかよ?」

 

「……いえ、なんでもございません」

 

「?」

 

不知火はどこか引っかかったが、あまりにも不確定なものであったため、他人に話すことはやめてしまった。

 

――――――――――――

 

「はい、メガネ」

 

物陰に隠れた3人は一息をつき、川内はエディンバラにメガネを渡す。

 

「ううっ…もう!なんで私が潜入任務なんですかー。絶対向いてないですよー」

 

「声が大きいです。物資の流れから察するに何やら大掛かりな物を建造しているようです」

 

「そのようだね……でもごめんね、私もあまり役に立てないや」

 

川内も少しため息をつく。

「日本」であるならば川内も基地の構造やらは知っており、そこらへんも重桜にも共通していると川内は予測していたが、あまりにも違いすぎたため、この件に関しては役に立てなかった。

 

「いえ、先程のさりげなく聞くところはお見事です。流石忍者です」

 

「いや……まあ……」

 

(あんな感じで上手くいくんだなぁ……覚えておこ…でもこっちの不知火はあんな感じなんだ……)

 

どうやら川内にとってはぶっつけ本番だったらしい。

そう思っているとある艦の存在に気づいた。

 

「ん?」

 

「どうしました?川内様」

 

「いや、あの艦……」

 

指を指していたのは緑色の髪をして、猫耳が生えている艦

KAN-SENの工作艦「明石」であった。

 

――――――――――――

 

「ぬいぬいのヤツ、猫使いが荒いにゃ……やってられないにゃ……」

 

どうやら仕事をサボっているらしく、の愚痴を色々とブツブツ言っていた。

そうして洞窟の中に入っていくうちに、迷ってしまったらしく。

 

「ここどこだ……迷子になってしまったにゃ……」

 

とりあえず歩き回る明石。

そしてそこであるものを目撃してしまう。

 

「……もしかしてオロチ計画の船かにゃ?これセイレーンにそっくりにゃ…こんな物造って本当に大丈夫かにゃ……あ」

 

その艦の上には赤城が居た。

 

「赤城?なにしてるにゃ…?」

 

そしてその赤城は黒いメンタルキューブをその艦へ解き放つ

 

「にゃああっ!!?」

 

その衝撃とともに艦は「起動」し、ある者が現れた。

 

「にゃ……あれは……!?」

 

「これほどのエネルギーが集まればオロチ計画発動は目前よ…赤城」

 

セイレーンの特殊個体の一人

「オブザーバー」であった。

 

「…この調子ならそうね、あと1つといったところかしら?」

 

そしてオブザーバーは黒いメンタルキューブを生成し赤城へ手渡した。

 

「オロチ計画が生み出すのはただの船ではない。言うなればこれはあらゆる思いを乗せて海を渡る箱船よ……」

 

「……」

 

そして近づいて、こうも囁く

 

「もうすぐ会えるわよ」

 

「失せなさい……あとあなたには一つ聞きたいことがあるわ」

 

「聞きたいこと?」

 

「基地襲撃の時に現れた私達と似ている船…そして「深海棲艦」のことよ」

 

「ああ、それね……」

 

オブザーバーはまるで聞かれるのをわかっていたかのような反応であった。

このことを仕掛けたのは自分達であると遠回しでわかるように……。

 

「これは私達がオロチ計画を円滑に進めるための言わばお膳立てよ……あなた達にはなにも害はないわ」

 

「害はない?五航戦からの報告だと深海棲艦はこちらにも攻撃を仕掛けてきたそうだけど」

 

「それは少しの「エラー」よ。私達も完璧ではないの……ともかくあなたはまた「戦い」を呼び起こせばいいのよ……そのセイレーンと深海棲艦を操る力を使ってね……」

 

「………」

 

そしてその光景をほとんど見てしまった明石はとても震えていた。

 

「え、えらいこっちゃにゃ…!とんでもにゃい物を見てしまったにゃ…」

 

そこから忍び足で遠ざかろうとするも

 

「貴様……」

 

「あぁいや!」

 

「何をしている…?」

 

その後ろには加賀が居たのだ。

その顔はとても重いものであった。

 

「……見たな?」

 

「な、何のことかにゃ?明石、道に迷っただけの迷い猫にゃ…!」

 

そしてオブザーバーのタコのような触手に明石は吊られてしまった。

 

「あら見られちゃったわね…仕方ないわ」

 

「にゃああっ!?」

 

「好奇心は猫を殺す……なんてね」

 

「いやあっ!助けてにゃー!!」

 

「待ちなさい!この重桜の中で…私達の仲間に手をかけることは許さないわよ」

 

赤城はまったを掛けた。

だがオブザーバーは引き続き明石を見ながらもこう返す。

 

「そんなこと言われてもね……放っておくわけにはいかないでしょ?」

 

「その件に関しての処理は私が……!」

 

その時、触手を撃ち抜く一発の銃弾。

それは後ろからつけていたシェフィールドのものであった。

 

「何者だ!?」

 

加賀がすぐさまシェフィールドに攻撃を仕掛けるも、シェフィールドはそれを華麗に回避する。

 

「そのふざけた格好は……ロイヤルか!」

 

「ロイヤルだけじゃないよ!」

 

そこへ投げられたのは苦無と手裏剣であった。

そう川内も後ろからかけつけた。

 

「貴様…!まさか……!」

 

川内の対応に気を取られ、シェフィールドはすぐさま赤城のところへ。

そしてその体術により赤城より黒いメンタルキューブを落とさせた。

 

「エディンバラ!」

 

「と、とりました!シェフィールド!川内さん!」

 

「川内だと!?」

 

「よし、撤退するよ!」

 

加賀が驚いている間に、川内とシェフィールドは煙幕玉を展開する。

 

「くっ、小癪な!」

 

そして加賀がその煙幕を払うが、すでに目の前にはおらず。

その上その先にはマキビシまで撒いてあった。

 

「まぁ大変……失態ね、赤城」

 

なおオブザーバーはそう大変とは思っておらず、むしろ面白いと思っている表情をしていた。

 

――――――――――――

 

当然ながら基地内では緊急警報が鳴り響いた。

だがこの状況を把握しているKAN-SENは誰一人していなかった。

 

「何なのだー!?何なのだー!?」

 

「ちょっと!何が起きてるんだよ!?」

 

「古鷹、油断しないで!…ええ!?」

 

そして古鷹型の前を普通に素通りする3人と1匹

 

「今の…なに…?」

 

――――――――――――

 

「運ぶなら金塊がいいのにー!」

 

「泣き言は後です」

 

「さっさと逃げないとね…!」

 

そんな3人のうちのエディンバラの後ろに背負われている明石。

そこをシェフィールドはもちろん指摘する。

 

「ところで何なんですか?そのおまけは…」

 

「明石を置いていかないでにゃ!」

 

「なんでついて来ちゃったんですかー!?」

 

「あのままじゃ明石消されるにゃ!口封じにゃ!死人に口にゃしにゃ!」

 

「仕方ありません。このまま海に出ますよ!」

 

「了解!艤装緊急展開!」

 

すぐさま艤装を展開して出港する。

 

「あの小島まで行ければ…!」

 

「…危ない!」

 

エディンバラへ向かってきた砲弾を川内が間一髪で弾く。

 

そして後ろの鳥居にはある一人の艦が居た。

高雄型重巡洋艦1番艦の「高雄」であった。

 

「逃さん!」

 

「うおっと!?」

 

川内が忍刀を抜刀させ、高雄の剣術を迎え撃った。

 

「くっ……!流石高雄、一撃が重い…!」

 

そして後ろからはシェフィールドの援護射撃が入る。

 

「まだまだ!」

 

その援護射撃も高雄は難なく避ける。

 

「……!」

 

そして一撃の必殺の砲撃も行われるが、高雄はそれを弾き飛ばした。

 

「うわっ、すごい…!」

 

「釣瓶縄井桁を断ち、 雨垂れ石を穿つ……鍛錬を重ねた我が剣に切れぬものはない!」

 

そして川内へ剣を切り、一ミリの差でかわすも、髪の毛が少しだけ切れていた。

 

「……だけど!てーっ!」

 

「…!」

 

川内は61cm酸素魚雷を近距離で雷撃をし、高雄は剣でそれを切るも、その煙が舞い上がる。

 

「くっ…!」

 

「貰った…!」

 

「…なっ!?」

 

その煙幕の中に川内は高雄へ斬りかかった。

高雄はギリギリ対応するも、あと一歩のところであった。

 

「やるな…流石「川内」といったところか……」

 

「どーも!伊達に夜戦で鍛えたわけじゃないから…!」

 

そこへ横からの川内への砲撃。

それはKAN-SENの「綾波」からのものであった。

察知した川内は後退し、シェフィールドと並んだ。

 

「新手……綾波ってわけね…」

 

(私的にはこのまま夜戦に持ち込むのが好きだけどここじゃこっちの味方が少ないのに敵が大勢くることになる……とにかく、ここから離れないと……)

 

軽巡に重巡の相手は流石に難しいことであった。

川内の砲は14cm単装砲、シェフィールド・エディンバラの砲は15.2cm三連装砲であるのに対し、高雄の砲は20.3cm連装砲という火力が違いすぎるも同然である。

夜戦ならば不意打ちで魚雷を叩き込めばなんとでもなろうが、まだ日がある段階ではそれは無茶な話であり、他の新手も現れる可能性もこの基地近くではほぼ100%であった。

 

「どうしよう…どうしよう……」

 

後ろへ隠れていたエディンバラもそれで二人をとても心配していた。

 

「あの……逃げないのかにゃ?」

 

「何とかしないと……」

 

そしてエディンバラはあるものに気づいた。

その近くには不発弾の廃棄場があったのだ。

 

「あぁ!これ!」

 

「どうしたにゃ?」

 

 

 

「何事だ!?」

 

そして緊迫していたその場に一つのボートが全速力で(?)飛び込んできた。

 

「エディンバラ!」

 

「シェフィ、川内さん、こっちに!」

 

だが後ろのボートのエンジンからは火を吹いていた。

 

「ひぃ!火吹いてるにゃ!」

 

「えぇっ!?」

 

「これはちょっと……」

 

「マズイ…です」

 

「それって……」

 

「こっちに来るなー!!」

 

高雄のその大声も虚しく……。

 

「爆発にゃあああああああああああああ!」

 

「止めてくださあああああああい!」

 

そのボートは4人の目の前で大爆発を起こした。

 

――――――――――――

 

その夜、重桜基地にて

 

「すみません姉さま。敵を逃してしまったようです」

 

「そう。仕方ないわね」

 

加賀の報告を聞いた赤城は聞きつつも海の方を見ている。

そこまで怒っている様子ではないようだ。

 

「黒箱が連中の手に渡ってしまいますが…」

 

「追撃隊を編成してちょうだい…でもこれは好都合かもしれないわね?加賀」

 

「姉様?」

 

「アズールレーンが黒箱を育ててくれるというのならご厚意に甘えようかしら?」

 

そう言う赤城は不敵な笑みを浮かべていた。

 

そして一方は迎撃に出ていた高雄と綾波が話していた。

 

「すまない綾波。助けられたな…」

 

「いえ、無事でよかったです」

 

その綾波に駆け込んでいたのは先ほどの3人である。

 

「綾波…アンタ平気なの?」

 

「幸運での女神である雪風様がついてるのだ!無事に決まってるのだ!」

 

「また乗り遅れた!夕立も戦いたいー!」

 

「……」

 

その勢いに綾波は再びたじろいでいる。

その様子に微笑ましいと思ったのか、綾波にこう声をかける。

 

「仲がいいんだな?」

 

「はい、大切なお友達です…」

 

そして重桜の仲間をみていた。

空母や戦艦、軽巡、重巡、そして駆逐など多彩な艦がいる。

もちろん全員が綾波の「仲間」であった。

 

「だから綾波はみんなのために……」

 

だがそれと同時にジャベリンとラフィーやあちらの自分のことを思い出す。

そして綾波の前に桜の花びらが降りたと思いきや、そのまま風に飛ばされてしまった。

 

(……私は)

 

――――――――――――

 

「…桜?」

 

そしてニーミはその飛ばされた桜の花びらを手に取る。

 

「……桜の花ってこんな感じなんですね…」

 

(……やっぱり……あれは…)

 

そしてニーミもまた、あの二人のことを考えていた。

そんな様子のニーミにプリンツ・オイゲンはこう話しかけた。

 

「あらニーミ、まだ休まなくていいの?」

 

「オイゲンさん……中々眠れないので…」

 

「そう…でもさっさと寝ないと体に悪いわよ?重桜も何か動いているみたい…」

 

「そうだぞ、ニーミ。休まねえと戦えないぞ?」

 

Z1型駆逐艦1番艦の「Z1(レーベレヒト・マース)」もそう話している。

 

「………」

 

(戦い……私達は艦……艦なら戦う義務は果たさないといけない……でも……!)

 

ニーミはその拳を強く握りしめていた。

 




川内は大活躍です。
残念ながら夜戦はしてないけど!

KAN-SENの活躍はなるべく削らずにとは思いますが、あまりにもやりすぎると艦娘側が空気になってクロスの意味がないので、なんとか入れるところには入れるようにしてます。
大丈夫かな…大丈夫かな……?
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