アズールレーン&艦これ ~蒼き航路に集いし少女達~   作:モンターク

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続いて救出編です。
どうぞ


第5話
広げたその手(前編)


その後、シェフィールド、エディンバラ、川内、そしてついでの明石は爆発後の混乱でなんとか重桜基地から脱し、ある孤島へ潜伏することに成功した。

だがそのことは当然ながら察知され、重桜の追撃隊と量産型セイレーンの艦と深海棲艦の下級艦が周囲を囲っていた。

 

追撃隊は戦艦「扶桑」「山城」を中心に、空母「翔鶴」「瑞鶴」、重巡「古鷹」「加古」「高雄」「愛宕」、駆逐艦「綾波」などであり

鉄血からは重巡「プリンツ・オイゲン」軽巡「ケルン」駆逐「Z1」「Z23」も参戦している。

 

そしてその潜伏場所では、明石と川内とエディンバラが黒いメンタルキューブについて話していた。

 

「謎だにゃ……」

 

「明石、本当に知らないんだよねー?」

 

「わからないものはわからないのにゃ…明石はただの工作艦で秘密工作なんかしないのにゃ…」

 

「そんなぁ……」

 

川内からの問いにも当然ながら本当に知らないようで、明石は横に首を振ったままだ。

 

「まさかセイレーンの横流し品だったにゃんて……!これ絶対ヤバイやつにゃ……おっかないにゃ…」

 

(でもホントこっちの明石と違うなぁ……小さいし……)

 

こっちの猫耳明石への感想を感じていると、シェフィールドがちょうど帰ってきた。

 

「只今戻りました」

 

「おかえりなさい。どうでした?」

 

シェフィールドはエディンバラから紅茶を受け取りつつ、状況を報告する

 

「偵察機が哨戒してます。私たちがこの島に逃げたことは既に知られているでしょう」

 

「ええーっ!」

 

「にゃあ…!」

 

「あちゃーやっぱりかぁ……道理で航空機がじゃんじゃん飛んでいるわけかぁ……」

 

川内は携帯食料である乾パンと金平糖を食べつつ、同じく紅茶を飲んでいる。

 

 

(こんな時でも紅茶って流石英国艦……飲みすぎないように…と)

 

「我々の状況は基地に伝わっています。今は救援を待つべきでしょう…もっとも、あの重桜が黙って見過ごすとは到底思えませんが」

 

「うぇっ!?」

 

「ふーふー……あっつ!」

 

一方の明石も紅茶を飲もうしているが、猫ゆえに猫舌のため、少し苦戦しているようであった。

 

「これ返したら見逃してもらえませんかねー?」

 

「無理に決まってるでしょう」

 

「良くて拿捕、最悪撃沈かなぁ…なにせあちらの重要機密を握っちゃってるわけだし」

 

シェフィールドと川内が即答し、エディンバラをさらにアワアワさせ、明石も再び震えていた。

 

「明石、捕まったら三味線にされるにゃ!」

 

そしてそのまま泣き出してしまった。

 

――――――――――――

 

一方、重桜の翔鶴は量産型セイレーンと深海棲艦について気にしているようで、やけに注意深く見ていた。

 

「この子たち平気かしら……向こうに操られない?」

 

「母体はオロチの方だから乗っ取られることはないって赤城先輩は言ってたけど…」

 

「赤城先輩ね……あの人は一体何を企んでいるの?」

 

翔鶴は赤城を疑っている。

あまりにも情報を出してくれず、オロチ計画に関しても翔鶴達にはそう知らされていないのだ。

 

「翔鶴姉…」

 

「私…ああいう腹黒い人苦手なのよね」

 

(……翔鶴姉がそれ言うの……?)

 

自分の姉の腹黒さをわかっているがゆえに心のなかで突っ込んでいる。

本当は声に出したいが、流石にそれは悪いので抑えたそうな。

 

一方高雄は剣を突き刺して立ちつつもこの前の戦いでの自分の戦いを思い出していた。

 

(拙者が至らぬばかりに敵を取り逃がしてしまった。この汚名は何としてもそそがねば……!)

 

そんな時に後ろから接近する同型艦

 

「もう高雄ちゃんってば…また難しい顔してる」

 

高雄のほっぺを突くその艦は言うまでもなく「愛宕」であった。

 

「愛宕!」

 

「ほら肩に力入りすぎてるわよ?」

 

そして愛宕が高雄へスキンシップ(?)をしている横では、

綾波とニーミがその様子を見ていた。

ニーミは言うまでもなく鉄血所属であるが、今回は重桜の援護のために他で待機している鉄血艦とは別に重桜の艦へ配置されている。

 

「な、な…!?」

 

「ニーミ、いつものことだから気にしないでください…です」

 

「い、いつものことなんですか!?」

 

委員長気質なニーミは言うまでもなく赤面していた。

 

「あら、綾波ちゃんとニーミちゃんもどう?」

 

「いえ、綾波は遠慮しておきます…です」

 

「あ、ああ……っ」

 

「くっ、どこを触っている!」

 

そして高雄は愛宕をなんとか振り払う

愛宕もそっと後退した。

 

「まったく…任務中だぞ。真面目にやれ!」

 

「はーい、島の様子はどう?」

 

「隠れるには絶好の廃墟……見つけるのは骨が折れるな…」

 

瑞鶴は目をつぶり、偵察機に神経を集中させる。

細かな瓦礫ばかりがあるため、その通りに骨が折れそうであった。

 

「焦っても仕方ないわ。偵察機が見つけるのを待ちましょう」

 

「でも扶桑さん、攫われた明石ちゃんが心配だよ。あんまりのんびりしてはいられないよ?」

 

古鷹の意見に扶桑が頷いていると加古が駆け込んできた。

 

「扶桑さん!鉄血艦隊より報告です!アズールレーンの艦隊が!」

 

「……やっぱりね…!」

 

「…!」

 

「…やはり…ですか…」

 

綾波とニーミもそれを聞いて表情が暗くなった。

やはりあの二人のことがよぎったようだ。

 

(戦闘は嫌いじゃない……こっちにも守るべき仲間はいる…でもあっちにもいる……綾波は……)

 

(……戦闘は避けられない……だけどあの二人には……でも……ニーミは……!)

 

またも考え事は収まっていないようであった。

 

そして救援艦隊は戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」「オクラホマ」を中心に空母「ホーネット」「エンタープライズ」巡戦「レパルス」重巡「サフォーク」「ノーフォーク」軽巡「クリーブランド」「ベルファスト」駆逐「ジャベリン」「ラフィー」などで編成されており、

それに加え、艦娘より戦艦「長門」「霧島」空母「翔鶴」「瑞鶴」重巡「摩耶」「鳥海」軽巡「神通」駆逐「吹雪」「綾波」も参戦している。

 

「重桜に先に越されたということ…か……」

 

「はい、おそらくはあの島の中に川内さん達が居ます。一応この戦力では強行突破もできなくはないとは思いますが……」

 

「ウェールズも言っていたが我々はあくまでも救出部隊だ。手荒な真似をすれば川内達が危なくなる」

 

 

霧島と長門が話している中、摩耶と鳥海と神通は島を囲んでいる艦の中から高雄型2隻を見つけていた。

艦橋が扶桑型ほどではないにしろ、かなり独特ゆえであった。

 

「うひゃーいるぜ……ありゃあ間違いなくこの世界の姉貴達二人だぜ…」

 

「ここで自分達の姉と戦うことになりますか……ある意味ですが」

 

「あちらにもやっぱり高雄型がいるのね…」

 

「元が同じ艦だからなぁ……まあ、いざとなったらやるぞ鳥海。姉貴達と戦える機会なんてめったにねえことだからな!」

 

「そうですね……」

 

「姉さん、大丈夫かしら……」

 

そんな様子の神通に摩耶は安心させるためかこう声をかける。

 

「まああいつなら大丈夫だと思うけど…しっかりしているロイヤル艦も一緒にいるし」

 

「いえ、このまま夜にまでもつれ込めば夜戦になりますからそこまで普通に無理して耐えそうで…シェフィールドさんとエディンバラさんに迷惑をかけてないと良いのですが……」

 

(ああそっちか…)

 

(そっちですか…)

 

どうやら神通が心配していることは生存のほうではなく、無理をする方であり、実際夜戦好きである川内なら夜までどうにか持ちこたえて夜戦することもあり得たからである。

 

そんな川内の夜戦バカっぷりをすっかり忘れていた摩耶、鳥海であった。

 

 

 

 

 

 

そしてジャベリン、綾波、ラフィー、吹雪の4人は集まって色々と話をしていた。

当然ながら途中から「彼女達」の話になった。

 

「…あっちの綾波ちゃん来てるのかな?」

 

「多分来てると思います……この感じだと」

 

「うん、多分…」

 

「次会ったら私は……言うことができるのかな……」

 

「ジャベリンが言えなくても、ラフィーが言うよ?」

 

「ら、ラフィーちゃん……そういうわけには……」

 

「ジャベリンさん、頑張ってください…こっちの綾波もついてます」

 

「は、はい!こっちの吹雪もついてます!」

 

「綾波ちゃん……吹雪ちゃん……」

 

ジャベリンは再び自らの「仲間」を感じていた。

本来なら敵国艦なのに吹雪、綾波やそして基地防衛のためにこの場には居ないが夕立、時雨ともこうして仲良くなることができた。

それ故にジャベリンには前ほどの悩みはなかった。

 

(……覚悟を…決めないと……!)

 

――――――――――――

 

一方、エンタープライズとベルファストは「KAN-SEN」と「ヒト」のことや「アズールレーン」のことを話す中、ベルファストはあることを提案しようとしていた。

 

「エンタープライズ様、折り入って頼みたいことがございます」

 

「急になんだ、ベルファスト?」

 

「いえ、声を出すといけませんので…お耳を……」

 

そしてベルファストはエンタープライズの耳へ「ある作戦」を入れた。

それを聞いてエンタープライズはとても驚いていた。

 

「…それを本当にやるのか?確かにそれはいい手かもしれないが……」

 

「はい、ホーネット様や他の皆様には許可はいただきましたので」

 

「……うむ、わかった…だが」

 

「ん?」

 

「ベルファストのお願いを聞くのは初めてと思ってな……完璧に近いお前もお願いをする時もあるのか…と」

 

「「ヒトの形」をしておりますから当然ございます…エンタープライズ様」

 

「全く…」

 

そのベルファストの行動に少し微笑んでいたエンタープライズであった。

 




ベルファストの策とは……?
アニメとは少し違っていきます……。
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