二人は夢を歩む   作:水甲

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今回は新庄雄太郎さんからリクエスト貰い、リクエスト回になります


10 北海道旅行 前編

「わぁ~凄い部屋だね」

 

「うん、僕もビックリしてる」

 

夏休み、歩夢ちゃんと二人で北海道旅行に行くのであった。

 

「私、てっきり飛行機で行くと思ったよ~」

 

「その……ゆっくりしたいと思って……」

 

「でもこの部屋……高くなかったの?」

 

心配そうにしてる歩夢ちゃん。物凄く高かった。この北斗星は運行廃止になっていたけど、今回は記念で動くことになり、普通の値段より高かったし、夢空間と呼ばれる所だったから更に料金がかかったけど…………

 

『これ、差し上げます』

 

『これって…………北海道旅行?それも北斗星?』

 

『はい、頑張ってる先輩と歩夢さんに旅行をプレゼントしようと思って…………』

 

『ありがとうしずくちゃん。でもこれ高かったよね。流石に』

 

『いえ、こちらは福引きで当たったものです。手続きなども済ませてあるので、楽しんできてください』

 

『でも……』

 

『良いですか?先輩‼これは私たちからのお礼ですので素直に受け取ってください。じゃないとみなさん悲しみますよ』

 

しずくちゃんに念を押されまくり、受けとるのであった。

 

 

 

 

 

「そっか……何だか嬉しいね」

 

「うん」

 

電車が動きだし、僕らは景色を見て楽しむのであった。

 

 

 

 

 

 

食事を終え、二人でのんびりソファーに座っていた。

 

「貴方とこうして旅行するの久しぶりだね」

 

「昔は家族と一緒だったよね?二人きりは…………」

 

「えぇ~覚えてない?子供の頃、二人で外国に行こうって言って、着替えとか用意して歩いていこうとしたの」

 

そういえばそんなこともあった。途中で二人して迷子になって警察に保護されたんだっけ?

 

「あれも旅行だったね」

 

「うん、貴方と手を繋いで歩いたよね」

 

あの頃はただ仲のいい幼馴染みと言う感じだったけど…………今は…………

 

「あっ…」

 

僕は歩夢ちゃんと手を繋ぐ。歩夢ちゃんも握り返す。

 

「彰くん……」

 

「歩夢ちゃん……」

 

お互いに見つめあい、顔を寄せようとした。

 

「……お、お風呂入ろうか」

 

けど恥ずかしくなり、僕は話題を変えた。

 

「ふふ、顔真っ赤だよ」

 

「歩夢ちゃんこそ……」

 

お互いに顔を赤くしていて、二人で笑いあった。

 

「お風呂……一緒に入る?」

 

「い、いいの?」

 

「冗談だよ~」

 

クスクス笑う歩夢ちゃん。なんと言うか…………そう言うことも言うようになったんだね…………

 

 

 

 

 

 

 

次の日、札幌に着くと観光スポットを調べた。

 

「歩夢ちゃんは…………」

 

「貴方が行きたいところならどこでもいいよ」

 

だよね…………とりあえず近いところは…………大通公園かな

 

僕らは手を繋いで大通公園へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

大通公園につきさ、二人で花壇の花を見ていたり、芝生の座ってのんびりしていた。

 

「ここでお弁当持ってきて食べたかったね」

 

「何だかいつも通りだね」

 

「うん、だって色んなところを見て回るよりも…………貴方とこうして二人でいるだけで私は楽しいよ」

 

笑顔で言う歩夢ちゃん……いい子だな……

 

すると僕は眠くなり、欠伸をすると、歩夢ちゃんは自分の膝をポンポンと叩いていた。

 

「少し休む?」

 

「えっと……いいの?」

 

「うん」

 

「それじゃお言葉に甘えて…………」

 

僕は歩夢ちゃんに膝枕をしてもらう。歩夢ちゃんは膝枕している僕の頭を優しく撫でた。

 

「結婚したら…………こんな風に彰くんに何時までもしてあげたい」

 

「出来るよ……と言うかしてほしいって頼むと思う」

 

「ふふ、彰くんらしいね」

 

 

 

 

 

 

 

 

次の目的地まで電車で向かい、着いた場所は…………

 

富良野のラベンダー畑だった

 

「綺麗だね…………」

 

「うん……」

 

二人で歩くのではなく、ただラベンダー畑を見つめていた。

 

「…………歩夢ちゃん」

 

「何?」

 

「好きだよ」

 

「ど、どうしたの?突然////」

 

「何となく……言いたくって…………」

 

「変な彰くん」

 

何故か好きという気持ちを伝えたかった僕であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

特急で綱走へ向かい、今日は旅館で休むことになった。そう言えば旅館の予約とかはみんながしてくれたんだっけ?

 

「ご予約の方ですね。部屋はこちらです」

 

案内された部屋は…………露天風呂つき…………

 

「それではごゆっくり」

 

ごゆっくりって…………

 

「とりあえず…………先にお風呂入ろうか」

 

「うん……」

 

 

 

 

 

 

 

別々に入ろうと言うことになり、僕は一人で露天風呂に入っていた。

 

「いい湯だな…………」

 

夜空も綺麗だし…………でも歩夢ちゃんとこの景色を見れたらな…………と言う事を思っていたら…………

 

「湯加減どう?」

 

「いい湯…………って歩夢ちゃん!?」

 

振り向くとタオルを巻いた歩夢ちゃんがいた。歩夢ちゃんは露天風呂に入り、僕の隣に座った。

 

「夜空綺麗だね」

 

「う、うん」

 

歩夢ちゃんと一緒にって思うと……凄く緊張する。と言うか歩夢ちゃん……大胆だよ…………

 

「どうしたの?」

 

「い、いや……恥ずかしいと言うか……」

 

裸とかそう言うのは……まぁ誕生日の時に色々とあって見たことあるけど…………一緒のお風呂は恥ずかしい

 

「もう///恥ずかしがらないでよ////私も恥ずかしいんだから…………」

 

「だって……子供の頃は気にならなかったけど…………」

 

「あの頃は…………侑ちゃんもいたからね」

 

侑か…………今回の旅行は侑が企画したんだっけ?

 

「嫌われてると思ってたんだけどな…………」

 

「そうなの?」

 

「いや……だって……」

 

侑は歩夢ちゃんが大好きで……僕の事を敵視と言うか…………ライバルだと思われてたからな

 

「今度は侑ちゃんと一緒に行こうね」

 

「うん」

 

侑と和解したから…………楽しい旅行になりそうだな。そう言えば…………侑は何処かに行ってるって聞いたけど…………どこに行ってるんだろう?

 

 

 

 

 

 

「いい湯だったね。かすみちゃん」

 

「はい、それにしても……今頃先輩たちはのんびりしてるのでしょうか?」

 

「たぶんね」

 

 




15章の反動でイチャイチャさせています

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