2月14日
バレンタインの夜。歩夢ちゃんが遊びに来ていて、僕にチョコを渡してきた。
「何で今?」
「えっ?」
歩夢ちゃんは不思議そうな顔をしていた。今日一日歩夢ちゃんが渡してこないな~って思っていた
「ほら、同好会のみんなと一緒に渡すのはちょっとダメかなって、毎年二人きりの時に渡してるから」
拘りみたいなものかな?でも僕としてはこうして貰えるのは嬉しい。
「ありがとう。歩夢ちゃん」
「うん、食べてみて」
早速食べてみた。うん、いつもと変わらない美味しさだ。
「それとね。こういう時じゃないと貴方を独占できないって言うか…………あはは、何言ってるんだろう私」
歩夢ちゃんは少し独占欲が強いところがあるけど、でもそれは…………僕も似たような感じだ。付き合ってないのに嫉妬するのはどうかなと思っているけど…………
「歩夢ちゃん…………」
「何?彰くん」
このタイミングで言うべきなのかな?
他にも言うべきタイミングがあるはずだ。
でもいい加減伝えないといけないと…………
「歩夢ちゃん…………あの、その……」
僕は歩夢ちゃんの肩を掴んだ。歩夢ちゃんは少し頬を赤く染めていた。
「あ、彰くん?」
「歩夢ちゃん…………そのみんなから貰ったチョコ、一緒に食べない?」
「えっ?」
うん、自分でも嫌になるくらいへたれた。何で僕はいつもこうなのか…………歩夢ちゃんの方を見ると、いつもと変わらない笑顔だった。
「いいの?これ、みんなが貴方に……」
「そうだけど、流石に一人で食べきれなくって…………」
「そっか、しょうがないな~」
それから歩夢ちゃんと一緒にチョコを食べるのであった。それにしてもせつ菜ちゃんのチョコは少し食べるのが怖かったけど、歩夢ちゃん曰く市販品を買うようにみんなで進めたとか…………
なんと言うかせつ菜ちゃんには申し訳ないけど、みんなナイス
時間も遅いから歩夢ちゃんは帰るため、僕は玄関で歩夢ちゃんを見送った。
「それじゃ、気をつけて」
「お隣だから大丈夫だよ」
そんな他愛のない話をする中、歩夢ちゃんに告白できなかったことを未だに後悔する僕。
何でへたれるんだろう…………
「あっ、そうだ。彰くん」
「何?」
歩夢ちゃんは突然僕の側により、耳打ちをしてきた
「大好きだよ。待ってるから」
「はっ?」
「それじゃおやすみ」
歩夢ちゃんはそのまま帰るけど、今のは…………えっと…………
「どういう意味の大好きなのかな…………そういうことなのかな?」
歩夢ちゃんの言葉で悩まされる僕であった。