十二の戦士と十二の戦犯の力を持つ者のヒーローアカデミア   作:丑こく参り

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プロローグ

「ふわぁ……。」

 

俺は目が覚め、ベッドから起き上がった。

 

真正面にある鏡には俺、十二戦星の姿が写っていた。ボサボサの黒い髪に黒い瞳、体つきは中肉中背と言う、よくも悪くも極々普通の人間何だろうな。

部屋の間取りも調度品が置かれていないだけでそれ以外には特に目立つような物はない。

ただし……

 

(……ま、これは普通ではないのだろう。)

 

俺は窓にかかったカーテンを開ける。

 

カーテンの外には森があり、外界とこの建物を遮断するかのように鉄(・)格(・)子(・)が嵌められている。

 

そう、ここは少年院。しかも、この超人社会における超人の未成年犯罪者を閉じ込めておくための物だ。

 

そして俺は……ここで十年近く過ごしている。

 

「俺の個性なら簡単に脱獄は可能何だろうがな。」

 

俺はカーテンを引っ張って砂状に変えてしまう。

 

俺の個性は『十二戦士』と『十二戦犯』、生まれつき珍しい二つの個性が分離して存在しているらしい。『十二戦士』と呼ばれる能力はかつていたとされる十二人の戦士の能力と武器―――

・『子』の確率世界に干渉して百通りの分岐を同時に実行し、一つを真実とする『ねずみさん《ハンドレット・クリック》』と細身の剣。

・『丑』の純粋に強い剣術『皆殺しの天才』とサーベル。

・『寅』の気配を消して弱く見せる体術『酔拳』。

・『卯』の殺した対象を使役できる『死体作り(ネクロマンチスト)』と大鉈の『三月兎』と『白兎』。

・『辰』の天に留まれる『天の抑留』と氷冷放射器『雪女』。

・『巳』の地面の振動で周囲の状況を把握できる『地の善導』と火炎放射器『火蜥蜴』。

・『午』の人外の防御術『鐙』と兜と手甲。

・『未』の超火力の爆弾『醜塊送り』と爆弾『醜塊送り』。

・『申』の物質の三相を操る『仙術』。

・『酉』のあらゆる鳥類と意志疎通できる『鵜の目鷹の目』と鋤『鶏冠刺(とさかざし)

・『戌』の体内で毒を調合して感染させる『毒殺師』と噛みつき技の『狂犬鋲』

・『亥』の弾切れなく銃を撃ち続ける『湯水のごとく(ノンリロード)』と機関銃『愛終(あいしゅう)』と『命恋(いのちごい)』。

―――と言った超戦闘特化の個性と武器を行使できる個性だ。

そして『十二戦犯』は『十二戦士』とほぼ同時期に生きた十二人の死刑確定の戦犯の能力か技術―――

・『牡羊』の催眠術

・『牡牛』の推理力

・『双子』の窃盗

・『蟹』の交渉力

・『獅子』のカリスマ

・『乙女』の籠絡

・『天秤』の許し

・『蠍』の不明

・『射手』の射撃能力

・『山羊』の爆弾

・『水瓶』の液体操作

・『魚』の医療技術

――――と言った『十二戦士』よりも戦闘向けでは無い個性だがそれ以外では遥かに上回る能力か個性に匹敵する技術を使いこなせる。

何故干支と黄道十二宮に分類されているかは不明だが、どちらも極めて強力な能力だ。事実、この少年院は『籠絡』と『カリスマ』を使って完全に俺が掌握している。

 

(……今日は何かあるのかな?)

 

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