うちの指揮官はコミュ力が高過ぎる。   作:創作魔文書鷹剣

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 原作の指揮官とは別人だが、何故かAR小隊はいる。気にしちゃいけない。これからやって来る厄災に比べれば大したことじゃない。


AR小隊とVector

 ある日、R03地区でとある小隊がお世話になることが決まった。上にその小隊について尋ねても「規則により、答えられない」としか返答しない。答えられないということはその小隊が機密部隊であるということであり、半分答えを言っていると気づいた時のナターシャは悩ましいと言わんばかりに頭を抱えた。

 

「・・・わざわざ出迎える必要あるの?」

 

「上の命令で預かる小隊よ、向こうも気悪くしてるかもだから出迎えてあげなきゃかわいそうでしょ。」

 

 入口でそんな戯言を言っているうちに件の小隊を乗せた車両が到着し、中から数名の人形が降りてきた。

 

「グリフィン本部の命令でこの基地に来ました。AR小隊のM4A1です。よろしくお願いします。」

 

「M4SOPMOD- IIだよ!よろしくね!」

 

「コルトAR-15です。指揮官、私を失望させないでくださいね。」

 

「M16A1だ、ミッションなら私に任せときな。」

 

「ふふっ・・・私はここの指揮官、『ナターシャ・E・ロックハート』よ。この子は副官の『Vector』。これからよろしくね。

 

 随分と賑やかな面々がやって来たなとナターシャは笑った。自己紹介のついでにVectorの紹介も忘れない。基本的に彼女は初対面の相手に自分から話しかけるタイプじゃないからこういう時に自己紹介とかしないし、それが原因で悪い印象を持たれないためにもフォローは欠かせない。

 

「此処が宿舎で、みんな此処に住むことになるんだけど・・・全員でルームシェアするタイプの部屋と普通の個室とどっちがいい?」

 

「え、選べるんですか!?」

 

「一応どっちがいいか聞こうと思って。ちゃんとパーソナルスペースも確保できるし、必要ならダブルベッドとかもつけた2人用のスペースも設置するよ。」

 

「M4、何をボサっとしているの。さっさとルームシェアするわよ。」

 

「みんなで一緒の部屋!?楽しそう!それがいい!!」

 

「ルームシェアか・・・実はちょっと憧れてたんだよな。」

 

 ルームシェアに2人用のスペースがあると聞いてAR-15が急に乗り気になった。さっきまで「何言ってんの?」みたいな顔だったのに。それに続いてSOPMODとM16もルームシェアに乗り気になり、結局多数決でルームシェアに決まった。

 

「ダブルベッドの話しただけなのに・・・コレは『アレ』かな?」

 

「ナターシャ・・・そういうとこだよ。」

 

 Vectorの苦言もまあ理解できる。ちょっとふざけ過ぎたかなと反省しながらAR小隊を希望の部屋に連れて行く。天然のタラシは危ういモノだが、養殖物のタラシはもっと危うい存在だとVectorはナターシャとの10年ぐらいで把握しているのだ。

 

「ここがルームシェアタイプのお部屋、まだ質素だけどその内豪華にするからね?」

 

「ほ、ホントに一緒の部屋で暮らすんですね。」

 

「わたし達は姉妹だろ?今更部屋が一緒だからって何も変わらないさ。」

 

「見て見て!ホントにダブルベッドだよ!」

 

「M4、あのダブルベッドつきのスペースは私と貴女のスペースよ。いいわね?」

 

(ダブルベッドにカーテンとか装備しようかな)ニッコリ

 

 賑やかなAR小隊を眺めているとついつい悪い癖が出てしまう。4人とも一緒にいられて嬉しそうだなとか考えていたいのに、姉妹愛とか恋愛とかが絡むと余計な横槍を入れたがる癖は昔から周りに指摘されてきた。直す気は無いけど。

 

(Vectorにも直せって言われてたっけな・・・)

 

「指揮官さま、どうかしましたか?」

 

「ん、大丈夫だよ。それよりも、荷物置いたらご飯食べよ?」

 

「わーいご飯ご飯!」

 

「指揮官、ジャックダニエルはあるか!?」

 

 みんなを連れて食堂に向かう最中も楽しいお喋りは途切れなかった。忙しいけど賑やかなこの基地にまた素敵な住人が増えるのは喜ばしい事だし、ナターシャはその騒がしさが面白くて仕方がない。

 

(昔みたいだなぁ・・・)

 

「昔の事思い出してるでしょ。心の声、出てるよ。」

 

「あ、バレた?」

 

 AR小隊が気付かないような声量でナターシャとVectorがヒソヒソ話している。別に聞かれて困るような会話じゃないが、せっかくの楽しい時間がシラける可能性があるからには聞かれたくない。あんまり話してて楽しい話じゃないし。

 

「ホラ、今日も食堂は大人気。」

 

「M4、ちょうど4人掛けの席が空いてるわ。」

 

「・・・AR-15、お前さっきからM4のことばっかだな。」

 

 AR-15がやたらにM4と一緒になろうとしてくるが、ナターシャはその理由に感づいてしまった。その上でちょっと弄って遊ぼうとか考えだすからタチが悪い・・・AR-15の未来はどうなることやら。

 

「見て見て!クリスマスツリー!!」

 

「ちょ!?SOPMOD!?そんなにお皿に盛って食べれるんですか!?」

 

「相変わらず盛りたがるな・・・食事も、アタッチメントも。」

 

「M4、口周りが汚れてるわ。」フキフキ

 

「え?あ、ううぅぅぅ・・・」

 

(仲良いなぁ・・・)

 

 姉妹揃って食卓を囲む、この世界では失われつつあるその光景が見れるだけでもナターシャ的には目の保養(M4が赤くなって俯いてるのも)になる。・・・別に百合カップル至上主義ではない、ただ可愛い子と戯れるのが楽しいだけだ。

 

「早く食べなよ、ご飯冷めるよ?」

 

「そうだった。はい、あーん。」

 

「・・・・・・・・・・」←無言であーんに応じる

 

 周りの空気が「ヤベーものを見た」ような空気になるのを感じる。当然だろう。2人が急に惚気カップルのようにイチャつきだした上に、ナターシャはまだしもVectorはさっきまでイチャつきそうな雰囲気はまるで無かった。それがいきなり「あーん」をやりだしたら誰だって驚く。

 

「美味しい?」

 

「・・・・・・・・・・美味しい。

 

 こんな甘々空間を作られて周りはもう満腹になった。これ以上変なモン食わせんなと無言で訴えかける者もいるが、悲しきかなナターシャはその訴えを知った上で更に甘々にしたがる人物なのだ。そのうちあまりにも甘々すぎる空間に「やめろ」と抗議が入ることになるが、大した意味は無かった。

 

《後日・・・》

 

「ナターシャ・・・もうあーんってヤツやめて・・・」

 

「え?」

 

「・・・え?」

 

 こんな会話が繰り広げられたらしい。




Vectorが乙女過ぎたかな・・・?(追記、AR小隊の話が書きたかったのにVectorの話になった。やっぱ思いつきで書いちゃダメだね。)

P.S そのうちAR小隊のキャラクター像纏めた資料作るよ。

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