ダンジョンに神殺しの魔王がいるのは間違っているだろうか 作:dukemon
二、
1、
ガネーシャ・ファミリアのハシャーナ・ドルリアが数時間前に死んだ。ガネーシャ神からの連絡だ。
彼が
「とにかく、僕は彼の死因を調査してくる。みんなはしばらく外に出ないほうがいい」
言い終わると、ミハイルは『リヴィラの街』に直行した。
話によれば、ハシャーナは30階層にある物を回収して『リヴィラの街』で運び屋を渡すというフェルズの依頼を受けた。
それと、彼の実力と殺された時間から逆算して、『リヴィラの街』の周辺で死んだ可能性が高い。
しかし、想像以上に事件が大きくなったようだ。
「申し訳ありませんが、こちらでしばらくお待ちください」
街の出入りは制限されて、入らない。
噂によると、ロキ・ファミリアはちょうどこの街にいる。
その団長《
この一連の出来事を
《まさかロキ・ファミリアが巻き込まれたとは》
「どうする。僕なら簡単に侵入できると思うよ」
《いや、フィン・ディムナは優れた人物で、真犯人が『リヴィラの街』にいることを確信しているから、そこを封鎖したでしょう。無駄に騒ぎを起こすのは上策ではありません》
「分かりました、僕が動くのは犯人が見つかった後です」
それから、ミハイルとミカエルは街の外で静かに瞑想し始めた。
神殺しになって強化した五感と気功を駆使して、街中の動きを大まかに把握できる。
そして。
――……あなたが、ハシャーナさんを殺した人?
――だったらどうした?
《
それを気づいたミハイルはまず街に侵入したモンスターたちを排除すると決めた。
街を襲撃しているモンスターは陽動。
犯人は混乱を起こし、ハシャーナが回収した品を奪い、街から逃げるつもりだ。
自分がモンスターを殲滅したら、ロキ・ファミリアの団員達は《剣姫》の救援と犯人の逮捕に集中できる。
「幻術を長じる羅刹よ。インドラを倒し、その稲妻を奪う者。我が姿を隠したまえ」
インドラジットから奪った幻術の権能で世界と迷宮から、権能の使用を隠す。
次は、街からモンスターを一掃する。
「頭は
盤古の権能は大地操作。
聖句を読み終わった瞬間、地面から刺し出した無数の土の槍がこの階層にいる花のようなモンスターの魔石をすべて貫通した。
冒険者達は突然の救援に戸惑っている。
「《剣姫》と《千の妖精》は北西の街壁の近くにいます。犯人に対峙しているから、急ぐほうがいいですよ」
大声で広場の方向に叫んだ後、縮地法で戦場の近くに移動した。
息を潜めて、戦況を観察していると、ミカエルは言った。
――……兄弟、俺が出る。アレはさすがにやりすぎた。
――同感だ、気持ち悪い。
目の前の犯人はハシャーナの顔を剥がして、仮面として使っている。
知り合いの顔がそのように使われているのは看過できない。
2、
その男は暗闇の中でいきなり出てきた。
彼は赤き髪を持ち、両手に槍を持っている。
――一体どこから!
戦闘状態になったアイズでさえその人の接近を察知できない。
警戒を表したアイズの前に、その男は激情を抑え込むように肉仮面を被った女に話した。
『ガネーシャ神の依頼で、ハシャーナを殺した人を捜している。もう一度確認する。貴様はその犯人なのか。これは貴様の生死を分ける問題なんだ。答える前によーく考えろ』
「だったらどうした」
『殺す』
次の瞬間、女の胸は大穴が開いた。
「なっ」
近くで一連の流れを見ているアイズ、レフィーヤとルルネでさえ何が起きているのかが分からない。
槍が女の後ろの壁に刺さっているという事実から見れば、たぶん槍を投げただろう。
だが、その動きは全然見えない。
それに、倒れた女にも異変が起きた。
その体は音も立てずに塵となって崩れていく。
まるで、
「おいおい、これは一体どういうことだ……」
わけが分からない様子で、赤髪の男は死骸だった塵に近づいて、肉仮面を持ち上げた。
「待て、それをどうするつもりなのか!」
レフィーヤは大声を上げた。
きょとんした赤髪の男は答えた。
「いや、さっきガネーシャ神から依頼されたと言っただろ。ハシャーナの顔をこのまま放っていれば、かわいそうではないか。これを死体と一緒に埋葬する」
はっとなったレフィーヤは慌てて謝った。
「あ、申し訳ありません。ちょっと疲れたようで……」
『構わねえぜ。これを見て気が動転しているのは当然だ。ところで、あんた大丈夫なのか?』
「まさか、先の戦いで傷を!?」
ボーッとしているアイズに心配する二人。
「……ええ、大丈夫。私も少し疲れているようだ」
塵と化した敵を見つめている。
遠くから、自分達を呼んでいる仲間の声が聞こえてきた。
3、
――これからどうするのか、兄弟。
――《
――俺もそう思うぜ。それに、こいつらは悪い人に見えねえし。
仲間と合流した《剣姫》と《千の妖精》は経緯を簡単に説明した。
《
『さて、俺に聞きてぇことがあるだろ』
ハシャーナの顔を死体に戻した後、ミカエルはフィンに話しかけた。
「あなたは本当にガネーシャ神の依頼を受けたのか?カネージャ神は自分の眷族を使わない理由があるのか」
『直接、依頼を受けたわけじゃねえ。ガネーシャ神はハシャーナの死亡を感知し、彼の依頼人に連絡した。そして、その依頼人を介して俺をハシャーナの死亡についての調査を頼んだ。眷族を使わない理由は、直接に犯人と戦った《剣姫》の方がよくわかっているだろ』
「…その犯人の実力はたぶんLv.6」
『そういうことだ。ハシャーナはあと数ヶ月中にランクアップと期待される実力者だ。死因の調査はそれなりの実力を持つ戦士でなければ、被害が大きくなるだろ。それに、彼が受けた依頼は眷族の中でも一部の人間しか知らない秘密だから』
「…その依頼はギルドからのものなのか?」
『まあ、俺としてはこの問題は答えられねえが、サービスだ。確かに、ウラノスはこの依頼に関わっている。それもかなり真っ当な理由だ。』
フィンは緑の宝玉を持ち上げた。
アイズは少し気持ち悪そうに後ろに下がって、レフィーヤとリヴェリアは彼女の傍に立っている。
「これは一体何なのだ?」
『わからねえから、ハシャーナに回収を依頼した。先日、30階層でモンスター大量発生の
実際、その
「つまり、これは
事の重大さを理解しているロキ・ファミリアの幹部が険しい表情でそれを見つめている。
『断言できねえ。だが、それは迷宮に置いてはいけねえものだ。あと、あの
「情報提供、感謝する」
『別に、大したことじゃねえ。よし、それじゃ地上に戻り、この事件を報告しよう』
犯人の持ち物とハシャーナの遺体を持って、ミカエルはロキ・ファミリアと共にオラリオに帰った。
遺体をガネーシャ神に渡した後、ミカエルは同行者の前から消え去った。