「暇だ!」ドーン
私の名前は常盤ソウゴ、最高最善の魔王『オーマジオウ』である。
若き日の私は王様になると躍起になっていたがなった結果がこれだ。
……暇過ぎる、やる事も特に無い。強いて言うならばレジスタンスと戦うくらいだが話にならない程弱い。
王宮とか作っとくべきだった、ただの祠みたいな場所で生活するのはもうこの歳では辛い物がある。
平成仮面ライダーの力でどうにか生活できる魔王とか恥ずかしすぎて若き日の私に見せられないぞ…
「ウォズ、暇だ!」ドォーン!
「我が魔王、そんな事言われましても…」
私の前におり、どう見ても困惑している男はウォズ、レジスタンスのメンバーだった男だ。
今じゃ私が凄いことをすると祝ってくれる、おじさんが居なくなって独り身だった私正直嬉しいぞ。
「ウォズ!今は何年だ!」ドドォーン‼︎
「…はぁ、今は2068年ですよ我が魔王」
「うぅむ、やはり老化と言うものは嫌な物だ。記憶力が無くなる…」ドドドドッドド‼︎
「所でウォズ、最近私の前に現れないが何をしているんだ?」ドドドドッドドンドーン‼︎シュクフクノトキ‼︎
「若き日の我が魔王に同行しております我が魔王。」
「いいな、私も付いていく」ドーン‼︎サイコウ!サイゼン!サイダイ!サイキョウオウ‼︎オーマジオウ‼︎
勢い余って変身してしまった、しまった…若き日の私はこんなお漏らしはしなかった。
歴史が変わってしまう…いいや未来だから変わらないか…
「駄目です我が魔王、歴史が大幅に変わってしまう」
「そうか、駄目か…」ショボーン…ドドドドッドドーン‼︎
「我が魔王、必殺技を漏らすのやめてくれませんか?」
「スマン」ドーン
それはそうか、私の力が有ればライダーの歴史が私に受け継がれた事になる。となると若き日の私が力を継承できず私もオーマジオウの力を失う。
そうなれば…生活出来なくなり、quartzerの残党狩りに支障が出る。そうなれば世界の人口はもっと減ってしまうだろう。
私の好きな羊羹も失われてしまう、そんな事は私が平成仮面ライダーの歴史に誓って行わせない。
なぁにがquartzerだ。変形ロボットで遊ぶ変態に最高最善の魔王である私のおやつが消されて良いものか。
「我が魔王、もう少しで高校生の我が魔王がこちらにやって来ますよ」
「なんだと…?それは楽しみだ…」ドドドドッドドドドドドッドドドーン‼︎
「だから我が魔王、必殺技を無闇に漏らすのはやめて頂きたい」
「すまない、ウォズ」ドォーン
「…いや、でも来なかったら嫌だな。quartzerの
これは最高最善の金ピカ魔王が、暇潰しで世界を混乱させる物語。
そりゃこんな事してたら「お前達の王様って、醜くないか?」って言われるさ。
それでも2068年、最高最善の魔王は最低最悪の老害に成り果てる。
祝え!平成仮面ライダーの歴史を私利私欲に使い、老後を満喫する最低最悪の魔王の暇潰しである!!