虹の彼方に (リメイク版)   作:けにおう

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19巻でカナエさんの年齢がどうやらしのぶさんと3歳差、つまりオリ主の1つ上だったことが判明したので変更しようかと思います。


派手な男

煌之介side

 

 

カナヲが来てから1年ほど経った。

 

あれから蝶屋敷のメンバーも増え、賑やかに過ごしている。

 

神崎アオイ

 

彼女は最終選別は突破したものの、恐怖心で最初の任務に行けなかったらしい。

 

最初こそ落ち込んでいて俺と目が合う度に気まずそうな顔をしていたが今ではしっかりと蝶屋敷の機能回復訓練の湯のみと鬼ごっこの担当と看護師の指揮を担うようになっている。

 

アオイは俺が鍛えているのでそこらの隊士では勝てない。具体的には階級“庚”の隊士くらいには強い。が、本人は気づいていない。

 

寺内きよ、中原すみ、高田なほ

 

彼女たちは全員親が鬼に殺されて1人になっていた所を保護した。

 

3人は同い年なのですぐうちとけて仲良くなった。

 

今では看護師兼機能回復訓練の体ほぐし担当として働いてもらっている。

 

舐めた態度を取る者には徹底的に痛めつけて良いと言い聞かせたので3人を見て罵倒すると痛い目を見ることになる。

 

カナヲは未だ感情は薄いものの、時折見せてくれる表情の変化はある。

 

家事も看護もあまり得意では無いようで自分に出来ることを模索しているように見える。

 

しっかりと自分の道を見つけて欲しいと思う。

 

カナエとしのぶは医者としてしっかりと隊士の傷を心身共に癒している。

 

最近では薬の調合にハマっているらしく様々な薬を試させられる。

 

稀に致死性はないが毒も混ざっているので少し毒の耐性が出来てしまったのは内緒だ。

 

2人とも可愛いのでいやらしい目で見る奴も多いがそいつにはしっかりと睨みをきかせる。

 

さすがに柱の睨みには勝てないようで諦めてとぼとぼ帰っていく隊士の姿が蝶屋敷ではよく見られる。

 

お前は何してんだよ!と思うかもしれない。

 

特に変わらず任務と巡回を行っております。

 

お館様曰く、厳しい任務の多い柱の中で3年続けられる者は多くないらしい。

 

そしてこれから甲の隊士との合同任務だ。

 

俺は合同任務の時はいつもお土産にお菓子を作って持って行く。

 

階級が下の隊士は遠慮して受け取ろうとしてくれないが無理矢理口の中にねじ込む。

 

すると箍が外れたかのように食べ出す。最初からそうしてればいいものを。

 

今日はきびだんごをつくって持ってきた。他意はない。お供にしようとかそういう魂胆などない。

 

待ち合わせ場所に着いた時、すごく派手な装飾を身にまとって袖無しの隊服を着た男がいた。

 

「よお、あんたが虹柱さんか?」

 

「あぁ。俺は虹柱、天宮煌之介だ。お前が甲隊士、宇髄天元だな?」

 

「そうだ。それにしても地味だなぁ。虹柱っつーから派手な奴が来ると思ってたんだが。素材がいいのに勿体ないぞ?」

 

めっちゃ失礼な奴だった。

 

「余計なお世話だ。お前が派手な生き方をするように、俺には俺の生き方があるんだよ」

 

「それもそうだな。悪かった」

 

「謝る必要はない。これ、良かったら食ってみてくれ。俺が作ったんだ」

 

「菓子作んのかよ!やっぱ地味だな!お前!」

 

「うるせぇ!いいから食え!!そして菓子職人に謝れ!」

 

無理矢理口にねじ込む。

 

「う、うめぇぇぇ!なんだこれ!?派手にうめぇじゃねぇか!やるな、お前!」

 

「口に合って良かったよ。あとさっきから思ってたけどお前って言うな」

 

「悪かったな、天宮。それとこれを嫁に食わせたいんだが持って帰っていいか?」

 

「あぁ、構わないよ。なんなら屋敷に余りが沢山あると思うから帰りに寄ってくか?そんな多く持ってきて無いからな」

 

「おう、そうさせてもらうぜ。嫁、3人いるからな。さすがに奪い合いになるかもと思ってたんだ」

 

「へぇー」

 

嫁いるんだ。3人。ん?3人?嫁が?

 

「どぅぇぇぇぇぇ!?多くない!?日本はいつから一夫多妻制になったんだよ!?まさか都会では普通なのか!?」

 

「うるせぇな。別にいいだろ。派手に生きるには法なんて関係ねぇんだよ。それに元忍だから一夫多妻が普通だ」

 

「はぁ。ま、3人とも同意してるなら俺から言えることなんてないな」

 

「俺は神だからな。口出しはさせねぇよ」

 

「へぇ、何の神なんだよ?」

 

冗談半分で聞いてみる。

 

「いい質問だな。俺は派手を司る神…祭りの神だ!」

 

「なるほど」

 

よく分からん。話を逸らそう。

 

「あー、今回は十二鬼月がいる可能性がある任務だ。どんな血気術が使われるかわからないが死に至る可能性は十分にある。宇髄、死ぬ覚悟はしとけよ」

 

「おう、鬼殺隊に入った時点で死ぬ覚悟は出来てるがな」

 

「それもそうだ。…じゃあ早速任務に取り掛かるとしよう。俺は東の方から聞き込みをする。宇髄は西の方を頼む。終わり次第ここで合流して聞いた話をまとめよう」

 

「了解だ」

 

そう言って宇髄と別れ聞き込みを開始する。

 

村では刀を隠しておかないといけないから少し面倒だ。

 

そんな愚痴を心に溜め込みながらも聞き込みをしているとある程度情報が固まってきた。

 

どうやらこの村では1日に1人、生贄を捧げているらしい。

 

そうしないと鬼に襲われるそうだ。

 

もう8人の人が生贄にされたらしい。

 

だからなのかこの村には生気がない。人々がまるで死人のように過ごしている。

 

「クソ、鬼は生贄として人を食らっているのか。何とも鬼らしい卑劣なやり方だ。本当に腹が立つな…」

 

村長に自分が鬼狩りであることを話し、今日は俺が生贄として向かうと言っておいた。

 

これでこの村の負の連鎖を断ち切れるといいのだが…

 

宇髄と合流しこの話をする。どうやらあちらも同じような話だったらしい。

 

「ま、鬼の頸は俺が派手に刻んでやる。天宮の手は煩わせねぇよ」

 

宇髄はやる気満々のようだ。

 

「分かった。だが十二鬼月だったら話は別だ。あいつらを舐めてかかって行くと必ず死ぬ。そうでなくとも十二鬼月に近しい力を持つ鬼の場合、俺も手を出すからな」

 

「分かってる。だが十二鬼月なんてそうそういねぇだろ?」

 

「いや、なったばかりの下弦なら割と会うぞ。去年だけで4体は狩った」

 

「3ヶ月に1体狩ってるじゃねぇか!そんなにいるのか!?」

 

「結構頻繁に補充されてるっぽい。今まで狩った下弦のほとんどは伍か陸だった。とは言え十二鬼月に選ばれるくらいだから厄介な血気術は持っていた」

 

「まじか……極力注意するとしよう。」

 

「あぁ、宇髄の今の階級は甲だから十二鬼月を狩ったら柱候補になる。だから期待している」

 

「俺の実力も見ずに期待してくれんのか?」

 

「その足運びや鍛え抜かれた肉体を見れば宇髄がかなりの実力者だって分かるよ」

 

「現役の柱にそんな評価して貰えるとは嬉しいねぇ。これは期待に応えねぇとな!」

 

「村長が言ってたんだけど、この村には温泉があるらしい。そこで気合いを入れるとしよう」

 

「まじか!それはありがたいねぇ!この村に来るまでに結構汗かいたんだよ!」

 

「無駄に山奥にあるからな」

 

「じゃあ早速行こうぜ天宮!」

 

俺たちは山奥にある秘湯へと向かった。

 

「いやーすげぇいい湯だなぁ。今度嫁たちと来ることにしよう」

 

「それにしても宇髄、髪下ろした方がイケメンじゃね?」

 

「何言ってんだ?こんな地味な格好で街を歩けるかっての」

 

「いやいや、十分派手だし。それに宇髄みたいな派手な装飾付けまくってる奴そうそういないぞ。少なくとも俺は見たことがない」

 

「ま、そうだろうな。俺が世界で1番派手に決まってるだろ」

 

「ああ。俺の見てきた中では宇髄が1番派手だな。柱も結構個性的なメンバーが多いが宇髄ほど目立つやつはいない」

 

「もっと褒めろ!それにしても天宮、お前結構着痩せするタイプなんだな。かなり派手な筋肉じゃねぇか。もっと全面に押し出せよ」

 

「そう言われてもなー…肌出すのあんまり好きじゃないんだよ」

 

「女々しい奴だな。そっちの気があるのか?」

 

「ばーか。そんな訳ねぇだろ。今でもかわいいかわいい姉妹たちのことばっか考えてるよ」

 

「シスコンかよ!近親相姦はやめとけよ?」

 

「そういうやつじゃねぇよ。家族愛だ。それに全員拾ってきた子たちだから万が一があっても問題は無い……はず…」

 

「はぁ…お前もいろいろあったんだな。あと、決めるなら早く決めろよ。こういう職業だ。いつ死ぬかわかんねぇからな」

 

「あぁ……そう、だな」

 

そこからお互い無言になる。

 

死、か……

 

俺が死んだら蝶屋敷の皆が悲しむだろう。

きっと琥珀にもすごく怒られる。

 

だから、まだ死ねないよな。

 

何があっても死ぬ訳にはいかない。皆のために。

 

「そろそろ上がって迎え撃つ準備するか」

 

宇髄が切り出した。

 

「そうだな。そろそろ鬼が生贄を取りにやって来る時間だ」

 

さて、今宵も鬼を狩るとしよう。




次回は遂に初の戦闘描写です。なるべく頑張りまする。

あと他のオリジナル柱や〇寿郎さんについての補足も設定集に追加しようと思います。
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