元旦の数日前
「…」
「お兄ちゃんどうしたの?大丈夫?前からこんな調子だよ…」
「大丈夫…大丈夫だ」
留美が狂愛へと堕ちてしまった日から俺は何も考えられなくなった。クリスマス会も気が付いたら終わり気が付いたら冬休みになっていた。その間に目が随分と腐った。いや、腐り切ったというべきか。何も考えられずただボーっとする日々を送っていた。世話係で来る彼女たちも気にせず。ただ不安そう顔をしていたが…
「八幡く~ん、調子はどう?具合悪いの?」
城廻先輩のゆるふわボイス。普通なら癒されるだろうこの声…だが俺にはそんな効果はない。兎に角、何故留美が狂愛に身を委ねたのか?狂った日以来の彼女たちと同じ目をしているのは何故か?それを知っているのは彼女たちだけだ。俺は意を決して城廻先輩に問う。
「城廻先輩…聞きたいことがあります」
「なにかな~?何でも聞いて良いよ」
「留美…鶴見留美をどうして『狂愛』に染めたんですか。どうして…何故?」
途端に城廻先輩から笑顔が消え、あの目だ…鉄仮面のような形相…駄目だ読めない…
「何かおかしいことかな~?君の理解者を増やしただけだよ味方を増すことは間違いかな?」
「それは…」
「君の理解者、仲間が増えればその分守ってあげられる」
「だからって…留美をあんな風にすることはないでしょう!?留美は…留美は狂愛に染まることの必要性は!」
俺は城廻先輩の肩を掴み訴える。だが、城廻先輩に焦りの表情もなく俺は不気味に感じた。それを察知したのか城廻先輩の唇の両端が上がりクスクスと笑いながら
「だってね、留美ちゃん…自分から狂愛に染まったんだよ?」
「…ぇ」
何も言えなかった。留美が自分から染まりに行っただと?そんな訳がない。元々は雪ノ下が狂愛に染まりそこから由比ヶ浜、川崎、城廻先輩、雪ノ下さんたちを染めた。俺はこの誰かが留美を染めたと思ったが…
「最初はな留美ちゃん困惑していたみたいだよ?でもね君のことが段々好きになっちゃって…後で会ったら輪に入れて欲しい、て言って来たよ?だからね、君が何と言おうと留美ちゃんは自分から染まるだろうね…それが早かっただけだよ…そんなことより大丈夫?顔色悪いよ?あ、そうだお姉さんがハグしてあげるよ♡」
「ぁ…ぁぁ」
そうだったのか。じゃあ留美には狂愛が心のどこかに潜んでいたのか…それが雪ノ下と出会い早くなっただけ…俺がどう言おうと目の前の城廻先輩みたいになっていたのか。両手を大きく広げ笑顔で迎い入れている。機嫌を損ねさせるとマイナスでしかないので城廻先輩にハグをしお互いに抱き合う。あれ…俺は…なんで
城廻先輩とハグするのが嬉しく思っているんだろうか?怖い…怖いはずなのに何でだ。だけど今年はもう少しで終わりだ。だから、彼女たちは元旦は家族と過ごすので本来の家に戻る。それだけは救いだったかもしれない。そして、元旦の日に戻る。朝から近くの神社でお守りを買いに来て参拝をしにもきていた。尚、お守りは合格祈願だ。これは小町の為に受験が近いしな。最後に参拝して欲張りな願いをこめる。
小町が受かりますように
彼女たちが元に戻れますように
あの頃の日常に戻れますように
今までそんなに欲張ることはしなかった。だから今回だけは欲張らせてもらう。参拝を終わらせて絵馬を見る。人それぞれの様々な願いが込められている…例えば、自分の夢が叶うように、金持ちになれるように、勉強ができるように、甲子園に行けますように…思い思いに語っている。そんな中、気になるものを見つけた。
愛する人と永遠に結ばれますように
これだけの文章だ。普通なら素敵だろうな終わる。だがな似たような絵馬が七個もあるのだ。本当に不気味でしょうがない…なのにそれが自分に当てはまるような気がする。しかし、七個か…六個ならまだ確信できるが。じゃあなんだ幻の七人目、てか?笑えないぞこんな状況で…それにさっきから視線を感じる…目的は果たしたんだ。最後にくじでも引いた帰るか…さて引いて何々?
恋愛面 困難が訪れるでしょう
絶賛、困難が訪れてるわ。神様のバカ野郎。それともあれか更なる困難がやって来る、てか?勘弁してくれよ。あんな目をした奴がもう一人増えたらまじで死にそうだ。それにしてもカップルが多いな恋愛すんならあんな風に普通の恋がしたいぜ。さ、帰ろ帰ろ…嫉妬の炎が抑えてる内に帰るとするか…なんか中二くせぇことを言っていた気がするが気のせいだ。うん気のせい…さっきから俺を見ている人間がいるのも気のせいであって欲しい
神社からの帰り、参拝中に感じた視線を未だに感じる。気のせいであって欲しいがあの絵馬を見たときから妙に感じてしまう…敏感になっている。言っておくが…けしてやましいことではない。というかそんな風に考えられる状況と思う?
「そろそろ出てきたらどうですか?」
「あちゃ~見つかっちゃった」
テヘ☆みたいな顔をして物影から現れたのは雪ノ下さんだ。さっきから居たのはあんただったか…まあそんな気がしたけど。あの鉄仮面の笑顔ではなく愛と狂気に満ち手段を厭わない魔王が目の前に立っていた。
「なんの用すっか?」
「君を見守っていたんだよ?」
くすくすと笑い満面の笑みを浮かべるが俺は身構える。
「盗聴やカメラ置いて?」
「それは私じゃない雪乃ちゃん」
あれ?それは雪ノ下だったのか…それは置いといて
「…でもストーカーしてますよね?」
「してない、てば。君を守る為に…」
「だったら隣居ればいいじゃないですか」
「もう照れるな~お姉さんをその気にさせるつもり?」
「どんな気ですか…雪ノ下さん一言いいですか?」
「ん~?何々?」
「この関係…止めませんか?」
一瞬にして空気が凍る。わーお今でも寒いのに更に温度下がったら凍死するぜぇ?さて洒落てる場合じゃないな。満面の笑みなんざ消えた雪ノ下さんは開いた瞳孔で俺を射抜くように睨む。
「何いってんのかな…八幡くん…それどういうこと?」
「雪ノ下さん…いや今の皆は狂ってるいや狂い過ぎてる。好意は嬉しいですよでもこれは間違っていませんか?」
そうだ。俺はこんな関係を求めていない。こんな狂った関係は明らかに間違っている。だから訴える。これしかできないが…
「どこが?私たちは君を愛してるし君を危険な目に逢わせていないしどこに不安があるのかな…あ、もしかしてそういう関係?いいよ…八幡くんならこの体、いくらでも…」
そういって俺に体を密着させる雪ノ下さん豊満な胸を押し付けてる。その言葉に偽りがない…まじっすか雪ノ下さん。でも
「そうじゃない…違うんですよ…雪ノ下さん。俺は本物が欲しい。それが何なのかは分からないでも今の関係は本物じゃない!」
「なんで、なんで、なんで…なんで!」
「おかしいですよね?ストーカーしたり飯に体液入れたりカメラ仕掛けるわ。これのどこに愛があるんですか!目を覚ましてください」
「じゃあ君はあのクラスの空間はどうだったの?君は利用した人間が平然を笑う世界…君は耐えられたの?」
「…人の醜い部分は昔から見て来てるんで平気っすよ」
「隼人や相模ちゃんがまた君を利用するかもしれなかったんだよ?特に隼人はね。それでも良いの?」
「葉山はあの時自分のグループを守りたいという考えに同調しただけで」
俺はあの時、葉山のグループを守りたいという気持ちに同調して強引だが嘘告白というやり方で解消した…結果、俺はイジメを受ける羽目になった。大岡と大和は戸部の告白を邪魔したクソ野郎に見えただろう…それで噂が広まってしまい文化祭以上の悪評が広まってしまった。相模は文化祭の失態を俺に擦り付け葉山は真相を話すことなく俺がイジメを受けていることを知らず…いやそんなことを起きてるとは思わず日常を謳歌していた。これが彼女たちの怒りと狂気を生んだ元凶だ。もし早く葉山が真相を話していたなら彼女たちが狂気が表に出る事無くそのまま消えていったかもしれない。今更考えても遅いが
「ふーん、どこまでお人好しなんだろうね君は…ま、そんなところ含めて君のことが好きなんだけどね♡」
ふふーんと笑う雪ノ下さん。その笑顔先ほど違い見守るような笑みであった。
「いいんだよ?私たちに依存しても溺れても…捻くれてて優しい君を守ってあげる」
そういって彼女は振り返りどこかへ行ってしまった。だが、俺はそんなことを気にせずただ呆然と立ち尽くすだけだった。そうかもう…戻れないのか…あの頃に、そうだ分かり切っていただろう。葉山に言い捨てたあの言葉、俺もお前も救えない…そうだ。俺は結局…彼女たちの愛に溺れるしかないのか?
帰路に着くとセーターとコートを着て今時の女子の服装の一色と出会う。なんという運命か偶然にも目が合ってしまう。目と目と合う瞬間、好きに…は今はならないな。
「あ、先輩じゃないですか~」
「お前か一色…何してんだ?」
「ちょっとしたお出かけですよ、そういう先輩は?」
「神社に行って参拝と小町の為に合格祈願のお守りを買ってきただけだ」
「妹さん想いなんですね…意外」
「ばっか、千葉の兄妹なら普通だっつうの」
「うわっシスコン…それよりも先輩何処かお茶でも行きません?」
一色に誘われるがままにカフェへと足を踏み入れた。勿論、カップルだらけだ。甘々な雰囲気…羨ましいなんでラブコメの神様はなんであいつらをヤンデレ化してしまったのですか?ナイスなボートをお望みですか?CDでぎゃーみたいな展開が欲しいんですか?だからって俺を選ばないでください。お互いに飲み物を頼んで一息着く。頃合いを見計らって声を出す。
「一色…ちょっといいか?相談したいことがあってよ」
「えぇ、先輩!?いきなりなんですか!?相談、て…ちょっと待ってください。弱いところ見せて女の子の保護欲そそらせてその気にさせて今のヘタレな先輩見てちょっと思いましたけどやっぱりごめんなさい」
「あのな…」
「はぁ~わかりましたよ。じゃあ聞かせてください」
俺は今の現状を伝えた。クリスマス会の時に夏休みに助けた小学生の女の子、留美が狂愛に染まったこと。雪ノ下さんに会ってもう二度とあの頃に戻れるのがほぼ不可能であること。俺はカップに残っているコーヒーを見つめながら何とか話した。一色は顎に手を置きながら話を聞いていた。時折。ふむ、とか言って
「ごめんなさい。全然分からないです。てへっ☆」
キラーンッという効果音がお似合いのポーズを取る一色にこれでもかという程睨む俺。
「…はぁ。恋愛をしたこともない私にもそんなことを言われましてもね」
「それも…そうだな。すまんな帰り見送るぞ」
「おっ流石先輩…良いこと言いますね」
「るっせ。奢るってやるよ」
ごちになりまーす、と言って店を先に出た一色。それを横目で見つつ会計を支払う。外に出ると雪が降っている。別に珍しくない先月だって降ってたしな。一色を家まで見送るため一緒に歩く
「せんぱーい。手が冷たいので手を繋いでくださいよー」
「お前な…しょうがねぇなぁ」
一色の手を軽く握り温かみを感じ取った。これ…見られたら殺されそう。雪ノ下はきっと眼前まで迫り、由比ヶ浜は手の平を舐めてきそうだな。川崎は多分何かしら言葉を連呼して城廻先輩は堕天するだろう。雪ノ下さんは知りたくないし考えたくもない。後でお仕置きされそうな気がするわ…
「ここが家か」
「ええそうですよ」
「そうか、じゃあな。また学校で」
「先輩」
「何だ」
「え?」
一色に呼ばれて振り返ると何かを握って首にそれを当てていた。まさかこれって
「お休みです♪せ ん ぱ い ♡」ハイライトオフ
彼女たちと同じ目をしていた一色の表情を最後に記憶が途絶えた。
誰かが俺に乗っかっている…瞼を開けて視界が鮮明になると一色が俺の胸の上で抱きしめていた。
「あ、おはようございます先輩♡」
「お前…何をして…ここどこだよ…」
「私の家で私の部屋ですけど?」
見渡すと明らかの小物や可愛いらしいクッションなどが見れる。ただ、俺が鎖で腕をベットに固定されていることがなければな。違和感なんてなかっただろうに
「どういう真似だ?スタンガンで気絶させて」
「どういう真似?簡単ですよ…だって私も…」
「あなたのことを愛しているのですから♡」
「どいういことだ…俺とお前はあの依頼で初対面だったろうが」
「ええそうですね。確かにあの時が初対面でしたね。でも私はもっと前から知ってましたよ?」
「はぁ?」
「文化祭の時…私、文実のメンバーだったんですよ」
何だって?まさか…こいつ…ずっと前から知ってたのか?俺のことを!
「その頃先輩のことを初めて見て。嫌々言いながらも仕事こなしてスローガン決めの時ですごいなー、て思いました。あとそれから屋上の出来事を知って先輩こと気になっちゃったんですよ。葉山先輩は幻滅しましたけどね…それに思い出してください…先輩に余計なことを押し付けていた人ですよ?先輩になんも得なんてないんですよ…だからあの時こっそり後をつけてご報告しました!てへっ☆」
「そうだったのか…だから葉山を」
「それに私のことを助けてくれましたもんね先輩。やっぱり優しい人なんだなーそれで頼りになる人…葉山先輩より何十倍も頼りになる人…そして、私を助けてくれる王子様。私はいじめから救ってくれる人を探していました…そして、それに値するふさわしい人が先輩だったんです。現に私を助けてくれましたし」
「違う、俺をお前を助けたんじゃない。依頼で助けただけだ。勘違いはやめとけ」
「でも助けてくれたじゃないですか…それに責任取ってください、て言いましたよね?」
「まさか…あの七個の絵馬…やはりそうだったのか…お前がもう一人の狂愛に染まった」
「そうです♡だいせーかいですよ先輩♡」
そう言って、俺に唇を重ねてきた。舌を入れられ絡み合う。まるでニガサナイという意志を感じる。
「ぷはぁ…どうです?いろはちゃんのファーストキス…ついでに先輩のファーストキスも貰いちゃいました♡」
「はぁ…はぁ」
鎖で抵抗できない上に…満遍なく蹂躙された。
「皆さんもどうぞ」
「へ…?」
ドアが開くとそこに…いるではないか。雪ノ下たちが誰もがあの眼をしている。もう逃げられない。
「いろはちゃん。お疲れ~でもファーストキスはちょっとね~」
「む~いいじゃないですか!皆さんも先輩の体を堪能するんですから!」
こいつら何時から?ああそうか俺がスタンガンで気絶してる間に来てたのか
「陽乃さん。それでイライラしてたら奥さんは務まりませんよ?」
「でも初めてのキスはできない…けど今なら八幡にキスし放題」
「違うよ~留美ちゃん?これからもだよ~」
「えへへヒッキーとずっと…えへへ」
「計画通りね。ファーストキスは先払いした分仕事をこなしてくれたわね」
あぁ…そうか一色は最初から…協力してたのか…あの時は演技だったのか…最初から俺は彼女たちの手の平だったんだな。何もかも諦めた。やはり俺は救われない。結局俺は
狂愛に浸食されるんだな
俺の頬に優しく手を添える雪ノ下…その表情はまるで我が子をあやす母親のように
「八幡…あなたはもう傷付かないでいいの。誰もあなたの優しさを利用しないし誰も傷つけようとしない。これからも…だから私たちと一緒に…」
「幸せになりましょう。誰もあなたを傷付けないし傷付けさせない…私たちは一心同体。喜びも悲しみもずっと分かち合いましょう…もうあなたは犠牲になる必要はないのよ」
「そうか…もう俺は自分を犠牲にしなくてもいいんだ。だってこんなに俺を愛してくれてる人がいるのだから」
「そうよ八幡、おいで…皆待っているわ。だから…」
「お互いに愛しましょう。今から…これからもずっとずっと…私たちはあなたを愛しているわ」
「あぁ…俺もだ…皆好きだ…俺も…俺も」
「愛してる」
やったわ…やっと彼を手に入れた。あら、こんなの愛ではない?それがどうかしたのかしら?あなた達がどう言おうと私たちは改める気はないわ。それに愛する人の為に障害を取り払っても構わないでしょう?これが私たちの「愛」の形…それに彼は受け入れてくれたわ。本当の幸せはこれからね。さて、姉さんが用意してくれた屋敷に引っ越しする準備をしないと…そこが新しい家であり私たちと彼の愛の巣のだから…ふふ
、駄目笑いがこみ上げてしまうわ…花園計画完了ね
あっははははははは!愛してる!愛してるわ!八幡…誰よりもこの世界で誰よりも髪一本から細胞レベルまであなたのことを愛している…さあ行きましょう…新しい「生活」を
冬休み明け…
「八幡。おは…」
「ああ戸塚かおはよう」
彩加が八幡に挨拶すると笑顔で返してくれた。そういつもの反応なのだ。なのに違う。そう違うのだ。目に光が無いのだ。死人みたいに…困惑する彩加をよそに結衣が八幡に抱きついた。
「ヒッキーおはよう!」
「おはよう結衣…行くか」
「え!?」
おかしい…やはりおかしい。更に困惑する彩加に八幡は
「どうしたんだ戸塚?」
「いやその…そんな関係だったけ?由比ヶ浜さんと?」
「そうだぞ…そりゃ…」
「恋人なんだからよ。雪乃も沙希もめぐりさんも陽乃さんも留美もいろはも」
言葉を失う彩加。そんなことに気にも留めず八幡は沙希とも腕を組み校舎へと…取り残された彩加は確信した。
「八幡…そんな…」
彼は沈んでしまった。いや、浸食されたのだ彼女たちの狂愛に…この事を材木座にも伝えたが、どうしようもなかった、既に手遅れだった。
元日明け小町は兄が豹変してしたことに気づき、陽乃を呼んで問い詰めるが
「お兄ちゃんについてです。何をしたんですか?」
「別に何も?ただ彼が私たちを選んでくれたんだよ」
「そんなの嘘だ!きっとだまし討ちでもして…」
「おい小町。陽乃さんにあまり突っかかるじゃない。困ってるだろう?」
「お、お兄ちゃん?ねえ目を覚まして!こんなの間違っているよ!だって…」
「あのな小町。陽乃さんはお前の義姉になるんだぞ?あまり失礼なことを言うんじゃない」
「え…嘘だ…そんなの…こんな…こんなことって…嘘…嘘だ嘘だ!だってお兄ちゃんは!」
「いい加減にしろ小町。お前は受験も控えているんだから勉強しろ」
「ぅう…うわぁぁああああああああああっ!」
「すみませんね。陽乃さん…」
「いいよ。これぐらい…てもうすぐに抱きつくなんて甘えん坊だな八幡は♡」
「いいじゃないですか…だって」
「好きなんですから。俺が求めた本物はこれなんですから」
俺の青春ラブコメは狂愛に浸食される 完
後書き
どうも根王。これで俺ガイルのヤンデレハーレム完了となります。それぞれのキャラが成り立っていたでしょうか?最近、どうしても俺ガイルのヤンデレがなかったのが経緯で書きました。色々と誤字があったりしましたがここまで見て頂きありがとうございました。それとこれの続編として『俺の日常は狂愛に振り回される』を予定しております。シリアスを抜いた作品と予定しております。一時期、五等分の花嫁の作品も考えていたんですが、自分にもポリシーがありまして…原作買わないと書かない主義なので金欠で書けないのでどうしようもありません。勿論内容はヤンデレ。ヤンデレは良いぞ…さぁ復唱するのだ…ヤンデレは良いぞと…
あっ続編は一話完結系に致します。