リリカルマジカル殴り合う   作:ナストマト

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文字数が...2000...3000...4000...まだ上がるだと...ッ!!



たぶんこのタイミングだと思います

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジンくんって誕生日いつなん?」

 

「4月10日」

 

「あちゃー、もう過ぎてもうたか」

 

「なんでそんなこと聞くんだ?」

 

「同じ家で暮らす家族やろ。家族なら誕生日くらい知っとかな」

 

「そういうもんかね。じゃあ、はやてはいつなんだ?」

 

「今日」

 

「え?」

 

「今日」

 

「...ケーキ買ってくる」

 

「ショートケーキでお願いな〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇月ω日

 

誕生日おめでとうはやて。誘導された気がしないでもないけど、素直におめでとう。ていうか9歳って同い年だったんだ。同い年の9歳に養ってもらってるのか俺。なんていうか、ちゃんとしよう。何がとは言わないけど。

 

はやての誕生日ということでケーキを買ってきて、料理も俺が手伝った。全部俺がやろうとしたんだけど、はやてがやりたいって言ったから、主役がそう言うならってことで、いくつか作るだけにした。武天老師様の家ではクリリンと当番制だったからね。俺だって料理くらい少しは出来る。悟空はまぁ、うん。料理というかサバイバルというか。

 

とにかく、ささやかながらはやての誕生日を祝った。料理は美味しいって言って貰えた。そんなに自信があった訳でも出来が良かった訳でもないけど、お世辞でもそう言って貰えると嬉しいね。誕生日プレゼントでも用意出来れば良かったんだけど、金がね。気持ちだけでも嬉しいとは言われたけど、こういうのはちゃんとする主義なんだ。どこかで小金稼ぎでもするかな。この辺で武術大会でもあれば良かったけど、無いってさ。しゃーない。

 

また今度何か用意するから。楽しみにしといて。改めて誕生日おめでとう。

 

 

 

で、ジュエルシードの件。

 

なのはが家族旅行に行ってる間にフェイトと遭遇したらしい。善戦したものの、ジュエルシードは奪われた。俺はなのはの家族とは関係ないし行けなかった。仕方ないことだけど、戦えなかったのが悔しい。

 

今回はユーノも傷が癒えてきたので、戦闘に参加したらしい。ただ、元々戦闘は得意ではないらしく、役に立てないことを悔いていた。出来ること出来ないことはある。仕方ないよ。鍛える準備はしておくからいつでも言ってくれ。

 

こっちも前回の反省を活かして舞空術を習得したんだ。天津飯たちを見てたし、なのはに空を飛ぶ時のイメージを聞いたのが早めの習得に繋がった。

 

最初はただ気を放出すればいいと思ってたけど、ただ垂れ流しにしてもちょっと浮く感じがあるくらいで飛ぶまでには至らなかった。

 

なのはは魔力を噴出するイメージだと言った。噴出、つまり垂れ流すのではなく、ホースで水を出す時に先っちょを摘んで遠くまでビューッと飛ばす感じ。すると、すごい勢いでぶっ飛んだ。スカイハーイ。

 

気の量を調整すればその場に制止した。もう少し抑えればゆっくり下降した。出す場所によって前進も出来るし後退も出来る。回転も出来るしアクロバット飛行も出来る。これだと確信した。

 

舞空術とやり方が合っているかは分からないが、俺なりの舞空術だ。ただ、まだまだ覚えたてで上手く扱えない。戦闘に使うには不十分だけど、この際四の五の言ってられない。いつまた戦うことになるかわからないんだ。無理にでも慣らす。

 

だからはやて、そんなに驚かないでくれ。ちょっと家の中で浮いただけじゃんか。普通の人間は浮かない?そうだね、普通なら浮かないね。俺は修行を積んだからね。普通じゃないね。はやても頑張れば飛べるようになるよ。まずは30kgの亀の甲羅を背負うことから始めようか。やらない?あっそう。

 

当面の目標として、意識せずとも飛べるようにしたい。今はまだ意識しないと飛べないからね。歩くことと同じように当たり前に空を飛べるようにしたい。そうじゃないと、戦闘だとそれが隙になる。

 

そのために、はやてから小説を借りた。浮きながら本を読むのに集中することで、自然と浮くことを身につけるという訳だ。読書は嫌いじゃないしね。

 

それにしても、はやての家って本がたくさんあるのね。有名どころとか言われても、こっちの世界の本とか知らないし、要望だけ伝えてはやてのオススメを借りた。ハッピーエンドの本が見たいと。

 

ハッピーエンドって良いよな。

 

例えば、誰々が犠牲になりましたとか、俺たちの戦いはこれからだとか、何かモヤモヤするんだよね。いやハッピーじゃないじゃんとか、終わってないじゃんって思う。

 

ハッピーエンドってさ、みんな幸せなんだよ。少なくとも主人公側は。悪い奴らがいて、それを倒して、めでたく平和が訪れました、みたいな。主人公の将来は大変だとか相手側は全然幸せじゃないとかどうでもいい。その話はそれで終わりなんだから、それ以外は関係ない。みんなハッピー、それで良いじゃない。読んでて気持ちがいい。

 

要は後先のこと考えるのが面倒くさいって事。その時その時を必死に生きて、その結果みんな良ければ全て良し。それが理想。

 

ジュエルシードの件も同じ。フェイトが邪魔するなら相手になるし、理由があるなら聞く。そんで、裏に誰か居るならそいつを1発ぶん殴ってから理由を聞く。ロストロギアの泥棒は犯罪らしいし、1発くらいなら殴ってもいいよね。

 

何にせよ、フェイトに話を聞くことからだな。逃げられないように、というよりちゃんと戦えるように、舞空術をしっか────────

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

「...なんだ?」

 

 

日記を書いていたジンは不意に強い気配を感じた。それも、はやての部屋から。時刻は既に夜遅く、子どもならほとんどが寝る時間である。はやては寝ているのかジンは知らないが。

 

今まではやてに対して、気も魔力も感じたことがない。そして、感じた気配は、決して良いものでは無い。かと言って悪いものでもない。気のない気とでも言えば良いのだろうか。どこか空虚にジンは感じた。そんな気配が4つある。

 

なぜはやての部屋に。侵入者か。それとも、はやてが何かしたのか。いや、それは今はどうでもいい。はやての部屋で何かが起きていることは事実。それがはやてに何らかの危害を加えるかもしれない。

 

衣食住を提供してくれているのだ。借りを返す気持ちはいつでもある。いや、それ以前に、既にはやてとは友だちだと思っている。借りが云々では無い。困っているなら助ける。それがジンの性格だ。

 

すぐさま部屋を飛び出しはやての部屋へ。

 

 

「はやて!」

 

「お〜、ジンくん」

 

「...誰だコイツら」

 

 

一瞬はやての気の抜けた返事にズッコケそうになったが、目の前の見知らぬ4人を目にし気を取り直した。何やらはやてに膝を着き頭を垂れているが、はやてとはどう言った関係だ。今までこんなヤツらは見たことがないし、気も感じたことがない。

 

 

「ウチもようわからんねん。急にこの部屋に現れてな〜」

 

「なんでそんなに落ち着いてるんだお前は」

 

「さっき人が浮くところを見たから耐性が出来たんかもな」

 

「頑張れば誰だって出来るって言ったろ」

 

「ならこの世界はビックリ人間だらけや。まぁそれはともかく、あんまりこの子らに悪い感じはせえへんのよ。何でか跪いとるし」

 

 

一通り茶番はあったが、はやての言う通り敵意は感じない。部屋に入った時から姿勢を変えず、膝を着き頭を垂れている、忠誠のポーズと言えば良いのか、を取っている。

 

 

「ええと、みんなは何なん?」

 

「我らは守護騎士(ヴォルケンリッター)。闇の書の所有者を守護するべく作られたプログラム」

 

 

代表して桃色髪のポニテ女性が返答する。

 

 

「闇の書?」

 

「はい」

 

 

そこから語られるは、闇の書と守護騎士について。

 

闇の書とはロストロギアの1種であり、持ち主と世界に破滅をもたらすと言われている本である。魔道士や特殊な生物の魔法の源であるリンカーコアの魔力を蒐集することでページを埋めていき、全666ページが埋まれば持ち主に凄まじい力が与えられるという。

 

さらに、何度破壊されても再生し、他世界にワープすることが出来る。はやての部屋にあったのはこれが原因だと思われる。数々の世界に破滅を齎し、終わることの無い永遠の旅を続ける悪魔の本。それが闇の書。

 

完全に封印することも出来ず、幾重にも掛けられた封印の鎖が少しずつ解かれていき、今、解かれたのだ。

 

そして守護騎士。

 

それぞれ、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラの4人は闇の書の持ち主を守るプログラムで、守護騎士という。その役割は守護にとどまらず、命じられれば何でも命令をこなす従者、いや、奴隷のようなものだ。

 

戦闘力に優れているため、戦争の戦力として使われた事もあった。

 

人間として扱われず、実験道具として使われた事もあった。

 

優れた容姿から、娯楽として使われた事もあった。

 

闇の書所有者の忠実なる下僕。それが守護騎士たちの共通認識だった。そしてそれは、歴代所有者も同じだった。

 

 

「我が主、ご命令を」

 

「...ジンくん、どう思う?」

 

「言ってることは嘘じゃないと思う。嘘つく理由もないしね」

 

「せやんなぁ」

 

「で、どうするんだ?」

 

「うーん、正直、魔法とか闇の書とか急に言われてもようわからんのよ。けど、せやなぁ。その魔力蒐集っちゅうのは、その人に迷惑をかけるもんなん?」

 

「リンカーコアから魔力を蒐集されることは苦痛を伴います。時間経過により魔力は回復致しますので影響はありません」

 

「ならアカン。絶対に魔力蒐集なんてしたらアカンで。これは所有者命令や」

 

 

守護騎士たちは困惑した。歴代所有者たちは我欲の為に力を欲し、例外なく魔力蒐集を命じた。そもそも、闇の書を所有するに至る理由がそれだからだ。だが、はやてはそうではない。はやては何故か所有者になっただけであり、決して力を欲するが為に所有した訳では無い。

 

 

「宜しいのですか?」

 

「人様に迷惑をかけるようなことはしたらアカン。ええな?」

 

「...ご命令とあらば」

 

「うん。それとな、みんなウチで暮らそう」

 

「え?」

 

「ウチは闇の書の所有者として、みんなの面倒を見る義務がある。もちろん、嫌ならそうと言ってくれればええ。これは命令やあらへん。家族になって欲しいっていう、お願いや」

 

「お願い...」

 

「うん、お願い」

 

 

守護騎士は顔を見合わせる。一体どういう思惑があるのか。主と同じ屋根の下で暮らすというのは如何なものか。しかし、ここを放り出されては行くあてが無いのも事実。守護騎士は判断をしかねた。

 

そもそも選択肢を与えられたことなど無かったのだ。初めての経験に戸惑いを隠せない。どうすればいい。その判断は、将であるシグナムに託された。

 

時間を取っては主の機嫌を損なうかもしれない。いくらそういった経験があるとはいえ、処罰を受けるのは御免蒙りたい。短く濃い葛藤の末、シグナムは決断した。

 

 

「...畏まりました」

 

「ありがとう。ジンくんもそれでええか?」

 

「俺は居候だしね。家主の言う通りにするよ」

 

「そっか」

 

 

闇の書、ロストロギア、魔法。いきなり言われても、はやてはまだ呑み込めていない。しかし、守護騎士の主として、生活を確保する義務がある。これもはやての中では事実である。

 

実際のところ、一緒に生活したい。ただそれだけなのだ。新しい家族と共に暮らしたい。ただそれだけ。

 

ジンからすれば、見知らぬ人物をいきなり家に住まわせるのは如何なものかとも思う。しかも4人も。ましてや、ロストロギアのプログラムである。何らかの被害を被る可能性を考えれば、本来ならそうすべきでは無いのだろう。

 

だが、ジンという例もある。普通なら知り合った当日に一緒に暮らそうなどと有り得ないのだ。はやてはこういう性格なのだと改めて思い直す。それに、プログラムだか何だか知らないが、はやての優しさに触れているその様子は、人のそれと何ら変わらない。

 

はやては守護騎士たちに向き直り、柔らかな表情を浮かべた。

 

 

「ほな自己紹介や。ウチは八神はやて。みんなの家主や!」

 

「俺はジン。はやての家に居候してる」

 

「シグナムと申します」

 

「シャマルと申します」

 

「ザフィーラと申します」

 

「ヴィータ...と申します...」

 

「みんなよろしくな!」

 

 

ずっと1人だった自分に、こんなに家族が出来た。はやては満たされた。いや、満たされている。

 

いつまで自分が闇の書の主として居られるか分からない。今だけ、せめて今だけは、良い夢を見させて欲しい。はやてはそっと身体を抱いた。

 

そんなどこか憂いた表情を感じるはやてを、ジンは訝しげに見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、お前たち騎士なんだよな?強いんだよな?よし、じゃあちょっと手合わせしようか」

 

「いや寝えや。何時や思っとんねん」

 

 

 

 

 

 

 

 






闇の書の封印が解けるタイミング

:2期が1期から約半年後らしいし、はやての誕生日が6月4日なので、なのはが温泉に行っている間に解けたと予想。そうじゃないとユーノもなのはも魔力反応で気づくでしょ多分。



9歳に養われる

;養われてぇなあ!俺もなあ!

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