異世界で俺がモンスター娘達と契約しまくる話。 作:ワロリッシュたん
「どうして!?」
「クロエ・・・・」
「どうして君が人間の奴隷なんかになる必要があるんだ!?」
「うちは貧乏だから・・・・それに私は混血、人の言葉が使える奴隷はお金になるの。」
「そんな、こと・・・・」
「じゃあね、クロエ、元気でね。
私の最初で最後の友達・・・・。」
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「カ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!」
僕が叫んだ直後、ゾンビ達が一斉に飛びかかってきた。
『
まさに俺達にゾンビ達が襲いかかろうとするその瞬間、大量の光の矢が俺に群がるゾンビ達を地面に縫い付けた。
縫い付けられたゾンビ達は必死に抜け出そうともがくが、結局目から光が消え去り動かなくなってただの死体に戻った。
「マスターのピンチに颯爽登場!
オクタヴィアです!」
ヒーロー戦隊のようなポーズで登場するオクタヴィアだったが・・・・
「オクタヴィア、膝が笑ってるぞ?」
「エリーゼさんのおかげで自分の限界を2、3回突破しました・・・・」
「・・・・そうか、お疲れ。
ありがとうな。」
「・・・・その一言で報われます。」
結構、苦労してるなあ、オクタヴィア。
今度なんかしてやろう・・・・何してやるかはまだ考えてないけど。
「ねーねー、おねーちゃんだあれ?」
リサが刀から人型に戻ってオクタヴィアに話し掛ける。
モンスターにとってもドッペルゲンガーという存在は珍しいのだろう、オクタヴィアは少し驚いた様子だったが、リサに敵意がなく、手の甲に自分と同じ痣がある事に気づき俺をジト目で見る。
「はぁ、また、契約したんですかマスター。」
「ま、まあね。」
「私はオクタヴィアと言います、私はマスターの・・・・女です。」
「ちょっ!?」
俺と無理矢理腕を組むオクタヴィア。
・・・・なんか色々柔らかくてやばいです。
っていうか、女って・・・・まあ、間違ってないか。
「おんな?お友達ってこと?
まあ、いいや!私はリサ!おねーちゃんと同じでお兄ちゃんのお友達だよー!よろしくね!!」
「・・・・はい、よろしくお願いします、リサさん。」
・・・・ちょっとオクタヴィアさんや、『こういうのが好みなんですか?』みたいな犯罪者を見るような目で見ないでくださいよ。
確かにリサは幼すぎるけどさあ。
リサと契約したのは偶然なんですから。
「ねえねえ、お兄ちゃん!」
「んー、どしたー?」
「・・・・」
だから、ジト目やめてくださいよ!
オクタヴィアさん!!
「あそこの怖いお姉ちゃんもお兄ちゃんの知り合い?」
「えっ、怖いお姉ちゃん?」
リサの指差す方向を見ると、そこにはーーー
「あははははは!!首を落としても動けるのか!面白い!!私を満足させてみろ!!!」
ーーー
物凄い形相で拳を振るい、ゾンビの頭を腕を足を吹き飛ばしていく。
「身体をバラバラにしても動いていられるかなぁ!?あははははははははは!!!」
や、やめたげてよおおお!!
ゾンビ達もビビって動けなくなってるよお!!
「・・・・」
「・・・・」
「お友達なのー?そうじゃないのー?」
押し黙る俺とオクタヴィア。
そして、首を傾げるリサ・・・・可愛い、目の保養になるわー。
「・・・・オクタヴィアさん!睨まないで下さいって」
「まあ、別に、マスターの趣味がどうであれ私に関係無いですしねー。
でも以外ですねー、マスターが・・・・」
「もう、やめてくれよ!!事故なんだよ!!」
・・・・完全にオクタヴィアさんの俺を見る目がロリコンを見る目だよ!?
「あーもう!答えてくれないなら、直接聞いてくるもん!!」
俺とオクタヴィアがエリーゼについて何も答えないので、リサは独りでエリーゼの元へ向かってしまった。
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「ねえ、お姉ちゃんだあれ?」
「ん?妾の事か?・・・・お前は生きているみたいだな。」
「そう、お姉ちゃんの事。
私はリサ!」
「妾はエリーゼだ。」
「エリーゼお姉ちゃんだね!よろしくね!!」
「見たところ、お前もエイトと契約したみたいだな。」
「けーやく?よくわかんないけど、英人お兄ちゃんとは仲良しだよー?」
「だけど、お前は3番目だ。」
「さんばんめ?」
「妾が1番、小娘が2番、お前が3番目だ。
番号が若い程偉いんだぞ!」
「へ〜、じゃあ私とオクタヴィアお姉ちゃんより、エリーゼお姉ちゃんの方が偉いんだね?」
「そうだ!そうだ!!
リサ、お前はよくわかっているなー!」
「えへへ〜、もっと撫でて〜」
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というほのぼのとした会話をエリーゼとリサが交わしていた。
・・・・エリーゼさんは撫でていない方の腕でゾンビの顔面を潰しながら。
片腕でゾンビを薙ぎ倒すエリーゼも凄いけど、それに疑問を抱かないリサの順応性の高さも凄い。
「また、エリーゼさんは順番順番って・・・・」
「いいじゃないか・・・・別に」
「マスターも順番を重んじる人なんですか!?」
「そ、そんな事ありませんヨ!?」
そんなに睨まないで下さいよオクタヴィアさん!!
怖いです、それだけで人を殺せますよ!?
俺がオクタヴィアを落ち着けようとした直接、地面が爆ぜ、爆音が俺の鼓膜を震わせた。
「何だ!?」
爆発が起きた場所を見ると、そこに居たのは・・・・この墓場の主で死霊魔術師のクロエ・フラットだった
彼女の表情は怒りに満ちており、ある一点を睨みつけていた。
その視線の先にあるのは俺ではなくーーー
「オクタヴィア・・・・」
「クロエ・・・・」
ーーークロエの青い瞳が写していたのはオクタヴィアだけであった。
「オクタヴィア・・・・愚かな奴隷の混血魔女が・・・・」
怒り心頭といった表情のクロエが最初に発した言葉はやはり、オクタヴィアに対する悪口であった。
最初の頃の彼女の余裕のある態度は一転、怒りに我を忘れているようにも見えた。
・・・・どうやら、オクタヴィアとクロエの間には何かあるらしいな、2人の雰囲気から初対面では無いのだろうし。
「・・・・」
悪口を言われたのに動じないオクタヴィア。
むしろ、言われた本人じゃない俺が怒りそうになったよ。
言われた本人のオクタヴィアが怒ってないなら、俺が怒るのは筋違いか・・・・
「・・・・貴女も人の事言えないんじゃないですか、死霊魔術に手を出して」
いや、怒ってたよ!
オクタヴィアさん、普通に怒ってるよ!!
額に青筋立てちゃってるよ!!
物凄いいい笑顔なのが逆に怖いよ!?
いい笑顔に額の青筋の対比が怒りをより強調してますよ!!
「ふふっ、貴女、変わったわね。」
「時間が経ちましたから。当然です。
そう言う貴女は全然変わってませんね。」
「それはそうよ、そう簡単には変われないのが普通よ。」
オクタヴィアとクロエが会話を交わす。
・・・・会話だけ拾えば、久しぶりに再開した友人ってところだろうか。
実際は火花が散りそうな程に睨み合っているんですがね。
おお、こわいこわい。
「・・・・昔はお人形みたいに儚くて可愛い子だったのに。
誰の所為で変わってしまったのかしらねえ!?」
クロエは急に声を張り上げて俺を睨みつけてきた。
・・・・どういう事だ?
確かに、オクタヴィアは俺と契約してから明るくなったけど。
それはクロエにとって都合の悪い事なのか?
「先程は変わってないと言いましたが、違いましたね。
クロエ、貴女も変わりましたね、凄く・・・・悪趣味な女になってしまった。」
オクタヴィアが、今にも襲いかかってきそうなクロエから俺を守る盾となるように移動した。
・・・・有難いんだけど、情けないなあ、俺。
そして、オクタヴィアさんや、どうして激怒している彼女に悪口を吐くの?
火に油ですよ?
「悪趣味か・・・・どうして私の可愛い
・・・・誰にも理解出来ねえよ。
ゾンビ映画とか好きな人はいるが、ゾンビを作ろうとする人はいねーよ。
「・・・・やはり、貴女の本質は死霊魔術に合っていますね。」
「死霊魔術の本質?」
疑問に思った俺は、オクタヴィアに問う。
「死霊魔術は人を隷属させたいという意思を持ったモンスターが創り出した魔術だと言われています。
契約という形で人間はモンスターを奴隷にする事は出来ますが、逆は出来ませんからね。
それを死体ですが可能にしたのが死霊魔術です。」
成る程、死霊魔術は元はゾンビを作る魔術なんじゃなくて、人間を奴隷にする魔術だったのか。
完全に魔術で人間を奴隷にするのは不可能なのだろうが、意識の無い死体なら奴隷にするのは可能なのだろう。
「ふふっ、人間を奴隷にする?
私は人間なんかには興味ないわ。
ある意味では私程死霊魔術の本質から遠くて、本質に近い者はいないわね。
つまり、私が興味のあるのは美しく、それと同時に汚れを備えている、死体。
そして、オクタヴィア、貴女のような優秀な者。」
狂気を孕んだ笑みを浮かべるクロエ。
「ふふふふふっ、オクタヴィア・・・・貴女はとっても残念よ。
折角、人形みたいで可愛いかったのに。
今の貴女は私の
「当たり前です!」
「そう言うと思ったわ。
だけど、それは今の貴女だから言えた事よね。
昔の人形のようだった貴女だったら、大人しく私の手駒になってくれるはずなのにね。」
「どういう事だ?」
はぁ・・・・、と大袈裟に溜息を吐くクロエ。
「流石は愚鈍な人間ね。
察しが悪い。」
「・・・・すまねえな。」
「マスターの悪口は許しません。
そして、クロエ。
貴女は優秀な人材を手駒として側に置いておきたいのですね。
それが貴女の本質・・・・根っからの支配者体質。」
そうか、クロエは優秀な手駒が欲しかっただけなんだ。
「・・・・私と友人になったのも・・・・。」
「そう、優秀な魔術師になるであろう貴女を手駒にする為!!
あと、友人?
あはははは!!面白いわねえ、私は一度だって貴女を友人と思った事なんて無いわ!!!」
「・・・・」
オクタヴィアの顔が陰る。
どうやら、オクタヴィアとクロエはかつて友人関係にあったようだ。
だが、友人だと思っていたのはオクタヴィアだけ。
クロエはただオクタヴィアを優秀な手駒として側に置きたかっただけだったんだ。
・・・・オクタヴィアは辛いだろうな、魔女と人間の混血だった彼女にクロエ以外の友人は恐らく出来なかっただろうし。
そして、その友人すら、自分を手駒として利用する為に接近してきたのだから。
「貴女みたいな混血の異端者と友人になる馬鹿な奴なんているわけ無いでしょう?
精々、貴女に近寄る人は、私みたいな混血の魔女が持つ特異な力に目をつけた者達か奴隷商の人間だけよ。
それにしても不覚だったわ〜、まさか愚かな人間の奴隷商なんかに先を越されてしまうとはね〜。
そ・の・う・え、最終的にはそんな腰抜けの奴隷になってしまうなんてね!」
「私の悪口なら好きなだけ言ってもらって構いません・・・・だけど、マスターの悪口だけは許しません!!」
俺を指差し、嘲笑うクロエ。
杖を構えて、彼女に魔術を放とうとするオクタヴィア。
俺は・・・・
「止めろ、オクタヴィア。」
「えっ」
「俺の悪口は幾らでも言え、だけどな・・・・」
俺は手でオクタヴィアを制した。
俺の挙動に驚いたのは制された本人であるオクタヴィアだけではなく、オクタヴィアの魔法に対応しようとしたクロエも驚いていた。
その一瞬の隙が、俺がクロエの懐に潜り込むチャンスを与えてくれた。
「俺の
「・・・・っ」
俺はダッシュでクロエの懐に潜り込むとその速度を生かしたまま、彼女の顔面に拳を叩き込んだ。
「がぁっ・・・・!?」
クロエは吹っ飛ばされて、数回バウンドした後、動かなくなった・・・・。
死んでるわけじゃないだろうから、恐らく気絶してる。
あれ?あれれ?
一発KO?
どうなってるの?
確かに全力で殴ったけども、モンスターである彼女を一撃で気絶させる程の攻撃を俺が放てるとは思えない。
その答えは視界に現れた。
ーYou got Extra Skillsー
・・・・なるほどな。
【名称:オクタヴィア・ノーゼン
種族:魔女/人間
性別:♀
取得した能力
・魔力上昇、大
・全属性中級魔法発動可能
・無詠唱魔法
・多重詠唱
エクストラスキル
・魔導
・魔力上昇、極大
・魔力上昇、極大
・魔力上昇、極大】
これでもかっていうくらい魔力が上昇したぜ!?
・・・・魔導ってなんだ?
そう疑問に思った直後、まるでその疑問に答えるかのように俺の身体に変化が起きた。
「ぐぉおおおおおお!!」
急に強烈な頭痛が俺を襲った。
頭の中身を直接弄られるような痛みが俺を襲う。
「だ、大丈夫ですか!?マスター!?」
「ぐぅうううう」
頭を抱えて蹲る俺を心配して寄り添うオクタヴィア。
だが、俺の頭痛は治まりをまるでみせてくれない。
・・・・なんだ、これは・・・・頭に直接映像が流れ込んでくる・・・・この世界の始祖・・・・世界の終焉を齎す者・・・・どういう事だ・・・・
しばらくすると痛みは無くなった。
・・・・本当にさっき俺が頭の中で見た映像が本当ならば、この世界の始祖と終焉を齎す人物は全く同じ・・・・そして、その人物は沢山の魔物を側に仕えさせていた。
まるで俺のように・・・・。
「・・・・」
「マスター・・・・」
「ああ、大丈夫だ。」
「!?」
心配してくれたオクタヴィアに微笑みかけると彼女は俺の顔を見た途端に表情を驚きに変えた。
「・・・・どうした?」
「マスター・・・・いつから貴方は魔女・・・・いや、魔術師になったんですか!?」
魔術師?俺は人間ですけど?
でも、オクタヴィアの顔は本気だ。
「よく意味がわからないんだけど・・・・」
「なんて言えばいいんですかね・・・・。
まず、人間と魔術師では脳の構造が違うんですよ。
人間と違って魔術師は魔術を巧みに使う為に脳に魔術回路が生まれながらに内蔵されているんです。」
へー、人間と魔術師って魔術が使えるか使えないかだけって違いだと思ってたが、脳の構造から違っていたとは・・・・。
「私と契約しただけでは魔術が使える人間・・・・所謂、『魔法使い』と呼ばれる人間に変わるだけなんですが、『魔術師』には決してなれません。
それほどに魔法使いと魔術師の間には差があるんです。
・・・・しかし、今のマスターは魔法使いではなく、魔術師になってしまっています。」
「俺が魔術師に・・・・?」
魔術師は脳の構造が違う・・・・まさか、さっきの頭を弄られるような頭痛は、脳を無理矢理魔術師の脳に書き換えられた時の痛みって事か!?
「・・・・マジで?」
「・・・・マジです」
「・・・・俺、人間辞めちゃったの?」
「・・・・はい、残念ながら」
おいいいいいいい、マジですかああああああ!?
頭を抱える俺。
いや!確かにね!
人間である事が重要な事ではないんだけどさ!
一度元の世界で死んでるしさ!!
なんか突然人間辞めちゃったみたいで・・・・もうちょっと選択肢が欲しかったなーとか思ったりー、思わなかったりー。
「さようなら、人間。
はじめまして、モンスター。」
「あはは、そんなに悲観しないでくださいよー。
私には人間を辞めるって感覚はよくわかんないですけど、なるようになりますって、マスター、ファイトですっ。」
「うん。」
・・・・確かに俺は魔術師になったみたいだ。
目を凝らしてみると、オクタヴィアの身体や俺の腕から白く透明な霞のようなモノが見える。
これが・・・・魔力ってやつか。
魔力が見えるようになった双眼で辺りを見渡す。
・・・・へえ、生物だけじゃなくて植物や墓石とかからも微弱な魔力を感じるな。
「・・・・ん?あれ?なんでだ?」
「・・・・マスターも気付きましたか。」
「ああ、術者を倒したはずなのに死霊魔術の魔法陣が止まってない・・・・」