異世界で俺がモンスター娘達と契約しまくる話。 作:ワロリッシュたん
「え、えええ、エリーゼさん!?
どうしてそのやうな素敵な御容姿に!?」
「うむ、お主と契約した途端に身体から力が溢れだしたから、強力なこの姿にした。
そして、エイト。
妾を"さん"付けで呼ぶのは止めてくれ。
お主と妾の仲だろう?
はっ、もしかして、妾の事嫌いになったのか・・・・?」
「ばっ・・・・///そんなわけないだろ!」
おいおいおいおい、涙目で上目遣いとか・・・・は、反則だろ!!!
可愛さが留まる所を知らないな!!?
今すぐにでも抱き締めたい!!
つーか、吸血鬼特有の八重歯が超可愛い!!
しかし、エネルギー切れの身体は全く動かない。
下手に動こうとした所為で俺はうつ伏せに倒れ込んでしまう。
それをきっかけに辛うじて掴んでいた意識の糸を手放してしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夢を見た。
それは、俺を庇って傷つき倒れるエリーゼの姿だった。
彼女の心臓には杭が刺さっており、全身から血が流れ出しているが、それでも尚、彼女は笑顔だった。
俺が無力だから彼女を失ってしまうのだ。
そんな心の焦りから見てしまった夢なのだろう。
しかし、それは現状では十分に起こりうる可能性がある。
その現実感に俺を恐怖を覚えた。
・・・・怖い。
もしもそれが現実になったとしたら?
そこまで考えた所で俺は飛び起きた。
「うわぁっ」
「ひゃんっ」
ぽよん。
頭にマシュマロのような軟らかい感触。
うむ、なんだこれは。
人間の感覚器官の中で最も感覚が鋭いのは手だ。
嬉しい事に寝ていたから身体を動かせる程には体力が回復している。
俺はマシュマロに顔を埋めたまま、両手でそれをふにふに。
「ちょっ、やんっ」
聞こえてくるエリーゼの声がエロい。
ふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにふにーーー「いい加減にせんかぁ!!!」
「ひでぶっ!!」
ばちーん!と胸を揉まれて怒ったエリーゼのビンタが俺の頬を打つ。
恐らく俺の頬に赤い手形が出来ているのは確実だろう。
だが、とりあえず、言える事は一つ
「・・・・・・・・ナイスおっぱい。」
「アホかぁ!!」
・・・・今更、思ったんだけど、俺、寝てる間にエリーゼに膝枕されてたっぽい、役得役得。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ところで、なんで急にそんな成長したんだよ。」
俺はヒリヒリと痛む頬を手で押さえながらエリーゼに問う。
「そもそも、成長などしておらん。
この姿が妾の本来の姿なのだぞ。
普段の幼い姿は魔力の節約の為に身体を縮めていたに過ぎぬ。」
エリーゼ曰く、実は彼女はボインボインの美人で、幼女の姿は省エネモードだと。
・・・・マジかよ。
「で、なんでまたその、エロ・・ごほんごほん、元の姿に戻ろうとしたんだ?」
「実は、契約した途端に妾の魔力の量が増えたのだ。
契約前だったら1日3時間程度しか元の姿に戻れないのだが、契約した今なら2、3日はこのままでいる事が出来ると思うからな。
この姿は幼き姿よりも丈夫だし、妾も思う存分戦えるから。」
・・・・俺と契約すると魔力が増えるのかな?
よくわからん、神様に聞いときゃよかった。
「ところで、妾のむ、むむ、胸を触った謝罪をしてもらって無いのだが?」
俺が契約について考えている間に、エリーゼは俺に近寄り、ジト目で謝罪要求をしてくる。
・・・・ジト目ですら、可愛いんですけど、寧ろジト目可愛いよ、ジト目。
「えっと、ごめん。」
「誠意が感じられんな、誠意が。」
嫌な上司か!エリーゼ、お前は!
彼女は意地悪な顔をして腕を組んでいる。
・・・・俺は見逃さなかったぜ。
腕を組むことによってより強調されたおっぱいをな!!
目に焼き付けるようにその豊かな双丘を見つめる。
しばらくすると、エリーゼは俺の視線に気づいたのか、俺に軽蔑した目を向けた。
それを見た俺はーーー
「すいませんでした。」
土下座しましたよ。
笑うがいいさ!間抜けだと!
仕方ないじゃない。
おっぱいだもの。 えいと
「・・・・酒」
「ゑ?」
「だーかーらー!酒!
妾に酒を奢ってくれるなら今回は許す!」
・・・・酒飲みたかっただけかよ!?
まあ、確かに酒を持ってくる約束してたなー、そういえば。
人間達の襲撃の所為で破っちまったけど。
金は十分あるし、酒くらい奢ってやるかな。
「よし、わかった。
いいぞ。」
「やた!」
エリーゼは小さくガッツポーズをする。
「可愛・・・・じゃなくて!
その代わり、条件がある。」
「条件?」
エリーゼは首を傾げる。
だからその仕草は反則だって!!
萌え死ぬ!!
「これから俺が良いと言うまで幼女にはならないこと。
後、人間を襲わないこと。
わかった?」
何故、エリーゼに大人姿を強要するのは、俺が好きだからという理由もあるが、恐らく今のエリーゼの大人姿にはかつて1日3時間程度しか変身できなかったので、はじまりの街の人間はほとんど見た事が無いだろう、なので問題無く街へ行けると思ったからだ。
「わかった!
わかったから、早く行こう!!」
エリーゼはコクコクと首を振り、俺の服の袖を引っ張る。
・・・・服か。
自分の服を見る。
コートは血がべっとりついていて悪臭を放っており、その下の白シャツは血で赤シャツになっている。
「エリーゼ、ちょっと待ってくれ。
この屋敷に男物の服は無いか?
正直、今の汚れた服を変えたい。」
「・・・・確か、そこの部屋の奥のクローゼットに残っていると思う。
あ、そうだ。
妾も服を変えることにしよう。
着替えが終わったら、ここに集合でいいな?」
「オッケー」
エリーゼに示された部屋に入る。
そこは、かつて誰か男性が使っていたのか机やベッド、小物がある。
残念な事に荒らされていたが。
しかし、何故かクローゼットだけは荒らされておらず、傷一つない。
「・・・・無傷なのが逆に怖いな。」
怖いが、開けてみる。
そこには、危険なものなど無く、服が数着入っているだけだった。
あまり、服に執着しない人のクローゼットなのか、服の種類が少なく、地味な色の服ばかりだった。
その中で比較的綺麗な黒のタキシードに着替える事にする。
「うわ、タキシードとか初めて着たかもしれない。」
始めてのタキシードに緊張しつつ、なんとか着替え終わる。
・・・・鏡は曇ってて見えないけど、似合ってると信じよう!!
タキシードだけじゃ悪目立ちするだろうから、その上にクローゼットの中に入っていた黒いコートを羽織る。
これはさっきまで着ていたコートにとてもよく似ており、少し埃がついているが、問題無く着ることができた。
着替えが終わったので、大広間でエリーゼを待つ。
すると
「おーい、エイトー」
声のする方に視線をやると、エリーゼが二つのドレスを持ってこっちにくるのが遠くに見える。
・・・・これはまさか、リア充がよくやる、どっちが似合うと思うー?ってやつじゃないか!?
あれは、俺が自分の好みで片方を選んでも、それが女性の好みにあっていないと不機嫌になるめんどくさいやつだ!!
洗練されたエリートぼっちの俺にそんな高尚な会話ができるわけがない。
ラノベのタイトルみたいだな
『エリートぼっちの俺にそんな高尚な会話ができるわけがない』
・・・・現実って厳しいよな。
現実逃避している間にエリーゼはどんどん近づいてーーーーーうぇっ!?
必死に鼻を押さえる。
なんて破壊力だ!?
「どっちが妾に似合うと思う?」
エリーゼが俺の読み通りの質問をしてくる。
ただ、俺の読み通りでなかったのは、彼女が一糸まとわぬ姿だった事だ。
鼻を押さえ、彼女から必死に顔を背ける。
これ以上見てしまったら鼻血を噴水のように噴出して下手したら死ぬだろう。
あれ?これで死んでも俺は本望じゃないのか?素敵な人生じゃないか?
・・・・いやいやいやいやいや!!
俺が死んだらエリーゼ死ぬ!!
それはあかん!
俺はまだ死ねない!!!
「?どうしたエイト?」
エリーゼが俺の顔を覗き込んでくる。
やめろ!これ以上俺に近づいちゃいけない!!
ほら見ろ!動いたから!動いちゃったから!
その魅惑の巨大マシュマロが!
ぶるんぶるん
地震が起きているでござるよ!
つーか、エリーゼ肌白いな!!
ずっと屋敷に引きこもってたからか、エリーゼの肌は白い。
京都の舞妓はんも驚きの白さである。
エリーゼを直接見ないように気をつけつつ、彼女が持つドレスの一つに指を差す。
「おお、やっぱりこっちか!
妾もこっちが良いと思っていた!
早速着替えてこよう!」
わーい、正解だーやったー
エリーゼ早く出てってー
鼻血出ちゃうー
扉が閉まり、エリーゼが部屋に入ったのを確認して俺はホッと安心して、座り込む。
・・・・ふう、なんとか死を回避できたぜ。
その直後、先程までの自分の格好に気づいたエリーゼの悲鳴が屋敷中に響き渡ったのは言うまでもない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
数分後、ピンクの優雅なドレスに身を包んだ顔を真っ赤にしているエリーゼが彼女のものと思わしき部屋から出てきた。
「・・・・」
「え、エリーゼさぁん?
お、おれ、み、見てないからさ、あんまり」
顔を真っ赤にしてうつむき終始無言のエリーゼは何をしでかすかわからない恐怖があった。
俺は怯えつつ、彼女のフォローをする。
数秒の間の後、エリーゼは急に腕を振り上げて
「行くぞ!エイト!
自棄酒じゃぁああああああああああああ!!!」
ヤケクソになっとる!?
エリーゼは俺の腕をとって街へ向かって駆け出した。
外は既に夜が明け、太陽が昇っている。
・・・・あるゑ?
吸血鬼って日光苦手なんじゃなかったっけ?
エリーゼさんばりばりお天道様の下をばりばり歩いてるんですが!?
後でエリーゼに聞いたら、本人も理由がわからなかったらしい。
今はしっかり日傘をしてもらうようにしている。
吸血鬼が日光に当たっても多少は大丈夫だと言うことが分かって良かった。
「いらっしゃいませー」
はじまりの街の酒場に辿り着く。
道中、契約者という存在はこの世界でも珍しいものなのか、手の甲の痣をじろじろと見られたがそれ以外は何も起きなかった。
まあ、俺みたいにモンスターと会話できない人間は武力で無理矢理に血を奪って契約するしか無いだろうからな。
"契約者=モンスターを支配する強者"という感じの認識なのだろう。
・・・・困ったな、俺自身そんなに強くないんだけど。
まだ午前中という事もあってか人が少ない。
この世界でも真昼間から酒を飲むのはマイノリティーなのだろう。
「何名様ですかー?」
ウェイターの女性。
ふっ、俺の目ーーーおっぱいアイを通して見れば、貴女が隠れ巨乳だと言う事はもう既にばれているんだぜ?
残念なことだが、俺はただの人間のおっぱいじゃあ既に満足出来ない身体になってしまっているのだよ。
※英人は童貞です。
「何名様ですか?」
「あ、はい。
2人です。」
「では、こちらの席へどうぞー」
ウェイターに導かれるまま、奥の方のテーブル席にエリーゼと2人で座る。
雰囲気は悪く無いな。
まあ、酒場だからか酒のアルコールの匂いがぷんぷんする、嫌な人は嫌なのだろうけど、俺は嫌いじゃない。
しかし、ウェイターの服装がファミレスの店員風なのが、少し不釣合いかな〜と思うけども。
その程度は目を瞑ろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「エイトー、酒が美味いなー」
「そ、そうだな」
「妾は今、幸せだー
うへへー」
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
「エリーゼが酒を飲んだと思ったら、ぼふんという音がして一瞬にして出来上がっていた」
な…何を言っているのかわからねーと思うが俺も何が起こったのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなものじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしい酒の力の片鱗を味わったぜ……
俺は手元にあるグラスを見ながらゴクリと唾を飲む。
色や匂いは俺の世界のものと大差が無い。
では、一体この酒一杯の何処に吸血鬼を一瞬で酔わせる何があるのか・・・・恐ろしい
「おいーエイトぉー、酒飲んでるかぁー?」
完全に出来上がったエリーゼは俺の持つグラスの中身が減っていない事に気づくと、無理矢理俺に飲ませてきた。
「エリーゼ、や、やめ・・・・」
ただの人間(契約者だけど)の俺が本物の吸血鬼に力で敵うわけがなく、グラスの中身をすべて飲まされてしまう。
・・・・うわっ!なんだこの凄まじいアルコール度数は!?
具体的な数値はわかるわけじゃないが、ただただ"濃い"それだけはわかる。
これを普段から酒を飲まない人や子供が飲んだら直ぐに出来上がってしまうだろう。
・・・・それほどのあ…圧倒的、圧倒的アルコール度数!?
俺はこの酒を心の中で『吸血鬼殺し』と名付けた。
「なあ、エリーゼ」
「なんらー?」
「お、おう、お前相当酔ってるな。
俺も結構きてるけど。」
「わらわは、ぜーんぜん酔ってないろー」
「そうか・・・・
突然だけど、お前は今幸せか?」
「それは愚問ら。
酒は美味いから幸せらけどー?」
「いや、そうじゃなくて
俺と契約して幸せかってこと」
「それこそ愚問らー。
世間知らずのわらわだって契約したモンスターがどんな扱いをされるかぐらいは知ってる。
でもエイトは変わらず、わらわに優しくしてくれりゅ。
そして何よりーーー」
「何より?」
「・・・・・・・・エイトがしゅきらから」
「え?」
「にゃ、にゃんれもにゃい!
今日はぶれーこーら!
ほらほら飲め飲めー!」
「うわっ、ちょ、エリーゼやめ・・・・」
エリーゼに二杯目を飲まされてから俺には記憶が無い。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目を覚ましたのは夕暮れ時だった。
どうやら、俺は寝てしまっていたらしい。
それはエリーゼも同じらしく、彼女もテーブルにうつ伏せになって眠っていた。
・・・・飲み過ぎた、頭痛えー!
「漸く目を覚ましましたか」
ウェイターさんが呆れた調子で言う。
その手には領収書。
「金貨4枚と銀貨80枚になります。」
「ふぇ?」
「金貨4枚と銀貨80枚になります。」
「・・・・」
テーブルの上には身に覚えのない、完食された皿の数々。
・・・・無礼講だからっていくらなんでもやり過ぎだろ!!?
「金貨4枚と銀貨80枚になります。」
「・・・・はい」
俺はリュックサックから所持金をすべて取り出す。
最初は金貨5枚ありましてー、銀貨10枚分買い物しましてー、金貨4枚と銀貨80枚分酒を飲みましたー
さて、問題です。
残りはいくら?
正解は銀貨10枚!
日本円にして1000円!!
・・・・一気に貧乏になったな、笑えない。
俺は寝ているエリーゼを抱えて宿屋に向かう。
「とりあえず、今日は宿に泊まって明日から金を稼ごう。」
べ、別に明日から本気出すって言って結局やらないダメ人間なんかじゃないんだからね!
俺はやるときはやる男だからね!
ちなみに、宿屋一泊銀貨3枚でした。
残金銀貨7枚。
「・・・・ああ、働きたくねえー」