異世界で俺がモンスター娘達と契約しまくる話。 作:ワロリッシュたん
「エリーゼ、盗賊の居場所は分かるか?」
俺はエリーゼに耳打ちする。
吸血鬼の特殊能力でなんとかならないかと神にすがる思いで彼女に尋ねる。
ここでもし、盗賊を見つけられなかったら、金貨30枚がパアになってしまう!!
それだけは困る!!
「わからん」
返って来た答えは単純明快な四文字。
『わからん』
ですよねー
だって吸血鬼ですもんねー
無理ですよねー
うわぁあああああああああああ、夢の金持ちライフがぁあああああああああ
「だが」
絶望している俺にエリーゼは言葉を続ける。
もう放っておいてくれよ。
もう俺のライフとお金はゼロよ!
「先程、我々を襲った者の居場所であればわかる。」
「・・・・マジで?」
「うむ、妾は嘘はつかぬ。
エイトがそやつに傷をつけてくれたおかげで血の匂いで居場所がわかるようになった。」
「早く言えよ!おい!
もったいぶるのはお前の悪い癖だぞ!
エリーゼ!」
「うむ、す、すまない・・・・」
俺が怒ったので、しょんぼりと肩を落とし涙目のエリーゼ。
お前!そんなことでな、俺の怒りはな!
収まるわけ無いだろ!
「可愛いから許す。」
ええ、収まりますよ、ええ。
というか、最初から怒ってませんよ、はい。
びっくりしただけでございますよ。
「じゃあ、そいつの居場所まで案内してくれ。」
「うむ、わかった!」
エリーゼは盗賊の血の匂いを便りにゆっくりと森の中へ歩き出した。
俺は商品を盗まれて先程の俺と同じく失意のドン底にいるマルコさんに話しかける。
「あの、マルコさん。
先程我々を襲った盗賊の居場所がわかりました。」
「すいません、英人くん。
今私に話しかけないでええっーー!?
い、今なんて?」
マルコさん、今一瞬マス○さんみたいな声だしたな。
『ええっーー!?』って。
なんとか笑いを堪えつつ、続ける。
「だ、だから、盗賊の居場所がわかりました。」
「い、一体どうやって!?」
「盗賊が襲って来た時、俺の剣が盗賊を掠めまして、そこから出血したらしく、吸血鬼のエリーゼが今血の匂いを便りに盗賊の居場所を特定しました。」
「おおっ!それはすごい!
君を雇って本当に良かった!!」
感極まって俺に抱きついてくるマルコさん。
ちょ、やめ、マジで!
おっさんに抱きつかれても嬉しくともなんともねえよ!!
「いえいえ、ではエリーゼを追いかけましょう。」
「ああ!」
俺とマルコさんはエリーゼを追いかけるべく、森の中へ歩き出した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
歩き始めてから数分後、エリーゼが歩くのを止めた。
彼女はそこからじっとある一点を見つめている。
俺も彼女の隣に立ち、彼女と同じ方向を見る。
そこには真昼間から酒を飲んで、宴をしている盗賊達の姿があった。
・・・・くそ!真昼間から酒飲みやがって、不衛生だろが!このバカタレ盗賊共が!!
・・・・真昼間から酒飲み?あ、俺もやったわ。
しかも結構最近。
さらに、全財産溶かすとか・・・・俺の方が馬鹿っぽくないっすか?
う、うわぁああああああああああああ!!!!!
・・・・話を現実に戻そう。
盗賊の人数は8人。
その内訳はモブ5人、傭兵2人、そして巨人1人。
巨人といっても15mを越すような某アニメの巨人のような巨人ではなく、身長2.5mほどの男。
身長175cmの俺から見れば彼は十分巨人なのだ。
つーか、最早そこまでいったらもう人間じゃねえだろ。
オークとかそういう種族だろ。
しかもデブだし、十分オークの身体的特徴を全部満たしてるよ。
それにしても怖い面してやがる。
鼻や耳は殴られ続けたのか陥没しているし、何針も縫ったであろう傷跡が生々しく残っている。
恐らく、彼が盗賊達のリーダーなのだろう。
でも、スーパー吸血鬼のエリーゼの手にかかればこんな盗賊共瞬殺に決まっています。
「じゃ、エリーゼの姉御ここはいっちょ、よろしくお願いしやす。」
と俺はゲス顏でエリーゼの方へ振り返るとーーーぼふんという音と共にボインボインのお姉さんだったエリーゼ(大)が幼女のエリーゼ(小)になってしまっていた。
「すまん、エイト。
魔力切れじゃ。」
このタイミングでええええええ!?!?!?
こうして、俺は盗賊8人に単騎で突撃するハメになったのであった。
エリーゼにはマルコさんの護衛をお願いして、俺は茂みに隠れつつ、ゆっくりと盗賊の宴へと近づいて行く。
その距離、約10m程。
おうおう、隙だらけだぜ、バカタレ盗賊共が!!
まずは、数を減らす!!
『
もう説明は不要だろう。
超万能護神術、時間停止だ。
更に、今の"身体能力上昇、大"の恩恵を得ている今の俺は最長で一分程時間を止め続ける事が出来る!
15秒程時間を止めて、モブ5人の首を撥ね飛ばす。
どうして盗賊全員の首を飛ばさないのかって?
だって、甲冑を着ている傭兵2人組と巨人。
確実に一分以内に全員仕留めるのは不可能だろ?
もし失敗したら、体力すっからかんのおマヌケ英人くんを盗賊の皆様の前に披露しなければならなくなるのですよ?
俺はまだ死にたくありませんよ。
なので、堅実にモブを殺し尽くしました。
南無ー
「誰だてめえは!?」
突然現れた俺に、巨人の野太い声。
・・・・近くで見ると余計デカく見えるな。
つーか、なんて体脂肪だよ。
デブ過ぎだろマジでオークみたいだよ、剣でちゃんと斬れるのか、あれ。
「俺か?俺はなーーー」
「先程襲った商人の用心棒でございます!」
「おい!俺のカッコいい台詞の邪魔すんなよ!この腐れ甲冑野郎!!」
「なんだとこの野郎!!」
「落ち着け、奴の実力は未知数だ。」
甲冑二号が甲冑一号を手で制する。
俺の台詞の邪魔をした脳筋っぽいのが甲冑一号、クールで頭良さげなのが甲冑二号とする。
「だが数の有利はこちらにある、俺とお前が同時に突撃すれば、奴に反撃する術は無いだろう。」
「おう!そうだな!
じゃあ、いっちょ、やってやるか!」
・・・・甲冑二号さん、頭良い人だと思ってたのになぁ、作戦全部俺に聞こえてますヨ?
まあ、作戦っていう作戦でも無いけどね。
確かに2人を同時に相手にするのは剣では困難だ。
そう、"剣では"。
「漆黒の闇よーーー」
頭に浮かぶ文字を言葉にする。
これは"詠唱"といって、魔法を使う為に呪文を唱える行為の事を言う。
足元に黒い魔法陣が浮かび上がる。
俺だって、日々生き残る為に訓練をしている。
魔法の訓練だってしてきたのだ。
"上級闇属性魔法使用可能"の恩恵を得ている俺は闇属性の魔法なら全ての種類を使う事が出来る。
そもそも魔法とは自分の魔力を変換する事だ。
例えば、自分の魔力を炎に変換する事でファイヤーボールなどの火属性魔法を発動する事が出来る。
魔法はまず四種類に分類出来る。
"初級"、"下級"、"中級"、"上級"の四種類だ。
初級に近くなればなるほど魔力の消費量が少なく威力が弱くが詠唱も短くて済む。
逆に上級に近づけば魔力の消費も多く威力も高くなるが詠唱は長くなってしまう。
で、俺は闇属性に限り、初級から上級までの全ての魔法を使えるわけだ。
これを利用しない手は無いと思った俺は懸命に魔法の練習をしたのだ。
しかし、俺が使えるのは闇属性の初級の下級魔法だけ。
理由は魔力の量にある。
魔力の量は種族によって違って
『魔女系のモンスター>一般のモンスター>>>人間』
のようになっており、人間の持つ魔力の量は他種族に比べて非常に少ないのだ。
だから、中級魔法は1発しか発動できず、上級魔法はそもそも発動すらできない。
「ーー仇なす者を貫き砕け!!」
「不味い!?」
甲冑二号は俺が魔法を発動する事に気づいたようだが、遅い。
もう既に俺は詠唱を終了している。
「食らえ!『
俺が魔法の名前を宣言する。
その瞬間、甲冑二号の足元から黒い巨大な槍が姿を現し、体を貫いた。
これが闇属性下級攻撃魔法『黒の槍』だ。
「あ"、ががががが」
甲冑二号はその身に纏う甲冑の隙間から大量の血を垂れ流して絶命した。
下級魔法にしてこの威力。
魔法の強さを改めて思い知らされるな。
「ひぃぃぃっ」
相棒の変わり果てた姿を見て怯える甲冑一号。
・・・・悲しいな。
戦場ではその一瞬が命取り。
俺はダッシュで一瞬にして甲冑一号との距離を詰めて、彼の兜と鎧の隙間に剣を差し込んだ。
首を断ち切られて甲冑一号は断末魔の悲鳴をあげる事も出来ずに死んでいった。
剣についた血を払い、巨人に向き合う。
奴は部下が全員殺されても表情一つ変えず、俺を見据えた。
・・・・ああ、やり辛い。
こういう冷徹な人間が1番やり辛いんだ。
部下を殺されて怒り、暴れるような人間の行動は単調になり読みやすい。
しかし、部下を殺されても眉一つ動かさない冷徹な人間は一体何をするかわからない。
更に、冷徹な人間は戦場で感情に任せて行動する事の危険性を理解している熟練の戦士が多い。
この巨人も熟練の戦士なのだろう。
奴の体の脂肪も生き残る為につけたと考えればそれも強さに含まれるのだろう。
「・・・・お前のおかげで盗んだ財宝が全部俺のものになった。
ありがとよ。」
「は?」
巨人の発した言葉は部下を殺された文句などではなく、俺に対する感謝の言葉だった。
予想外の言葉を言われた俺は鳩が豆鉄砲食らったような顔をしてしまう。
巨人はがははと笑うと
「本当は宴が終わった後に俺が全員殺すつもりだったんだけどな。
お前のおかげで手間が省けたぜ。」
「お前・・・・」
俺は奴の言葉で瞬時に理解した。
俺と奴は絶対に相容れない考えの持ち主であると。
俺は怒った。
自分の目的、ましてや金の為に仲間を殺す事を躊躇しないその考え方に。
「仲間をなんだと思ってやがる!!」
俺は巨人目掛けて走りだした。
巨人の得物は棍棒、奴の見た目にぴったりな武器だ。
棍棒は重く、剣に比べて殺傷能力が低い代わりに一撃の破壊力と攻撃範囲に長けた武器だ。
奴の棍棒の一撃を一発でも食らってしまえば、体の骨と言う骨は砕かれ、戦闘不能に陥ってしまうだろう。
しかし、巨人の棍棒で俺のこのスピードを捉えられるとは思えない。
ここは、一撃を当てて回避を繰り返すヒットアンドアウェイ戦法で奴の命を絶つ!!
「うりゃああああ!!!」
一閃。
俺は巨人の体を袈裟に斬りつける。
巨人は俺の剣を"何の抵抗もせず"に食らう。
剣は奴の肉を断ち切ーーーれない!?
「な、なにィー!
体脂肪で剣を止めるだとォー!?」
「あばよ、地獄へ行きな。」
奴はわざと無抵抗で俺の攻撃を受けたのだ。
確実に自分の攻撃を当てる為に!
剣ごと奴の体に捕まった俺に容赦無く棍棒が襲いかかる。
俺は回避する事が出来ずにまともに食らってしまう。
棍棒が腹に当たった直後、脳が揺れ、吐き気が俺を襲う。
数十メートル吹き飛ばされた後に木にぶつかって止まる。
「ぐうっ」
口から血を吐く。
・・・・骨より内臓のダメージの方がデカイな。
だが、俺はまだ立ち上がる、立ち上がれる!!
俺が立ち上がる事が出来たのは俺の思っていた以上にエリーゼと契約した俺の身体は頑丈だったのと、棍棒が直撃する刹那、剣に全体重を掛けて奴の筋繊維を多少破壊したからだろう。
奴は自身の身体に刺さっている俺の剣を引き抜き、棍棒で叩いた。
バキンというまるでガラス細工が壊れるような音と共に俺の剣はバラバラの鉄塊へと姿を変えた。
この野郎!
「これで、お前の武器はおしゃかになった。
諦めて死ね。」
「生憎、死ぬわけにはいかないんでね。」
とりあえず、巨人は鈍い。
距離をとって戦えば、魔法で奴を殺す事が出来るはずだ。
「漆黒の闇よ仇なす者をーーー」
詠唱を開始する。
これは先程甲冑二号を屠った闇属性下級魔法『黒の槍』だ。
これを数発叩き込めば巨人といえど、死ぬだろう。
「貫きくだーーーっ!?」
俺は咄嗟に詠唱を中断する。
反応がほんの少し遅れてしまった為、俺の頬をナイフが掠める。
そう、奴は詠唱中の俺に目掛けてナイフを投擲してきたのだ。
詠唱の度にナイフを投擲されては、俺は『黒の槍』を放つ事が出来ない。
・・・・これはマジでヤバイな。
距離をとったらナイフが飛んできて、近づけば棍棒の餌食。
遠距離戦も接近戦もダメとなると、残るは・・・・
「接近戦しかねえだろ!!」
駆ける。
ナイフを躱して、奴の棍棒の間合いへ。
しかし、奴は決して自分から先に攻撃をしない。
俺の攻撃を防御し、確実に攻撃を当てていく戦い方だ。
その戦い方はダメージを負う機会は多いが、確実に攻撃を当てられる為、鈍いが身体の耐久力が人間離れしている奴にはピッタリの戦い方だ。
武器を失った今の俺には一撃で奴を葬るような攻撃は・・・・。
俺はバックステップで棍棒の間合いから逃れる。
「おいおい、逃げるのか?」
「逃げてねえよ!
『
俺の掌から黒球が発射される。
これが、闇属性低級魔法、『黒の球』だ。
威力は精々人に殴られるくらいの衝撃だろう。
その代わり、この魔法は詠唱が必要無い。
巨人は黒球を避ける事もせず、身体でそれを受け止める。
黒球は奴の身体にぶつかり弾けて消える。
しかし、奴に全くダメージは無い。
「なんだ?
蚊にでも刺されたのかと思ったよ。」
「まだまだぁっ!
『黒の球』!
『黒の球』っ!
『黒の球』ぁっ!」
俺は懸命に黒球を連射するが、奴の鋼鉄のような肉体には全く響かない。
それでもーーー
「『黒の球』
『黒の球』
『黒の球』
『黒の球』ぁっ!!!」
ーーー俺は諦めない!!!
「うざってぇ!!
馬鹿の一つ覚えか!?
そろそろ死ねや!!!!」
黒球を受け続けてダメージは無いのだが、諦めの悪い俺に苛立った巨人は俺に目掛けて走りだし、俺の脳天に棍棒を振り下ろした。
それを俺は・・・・・・・・・・・・・・・・避けない。
バキという音と共に棍棒はーーーーーーーーーー俺の頭では無く、地面を叩きつけた。
巨人に大きな隙が生まれる。
奴は自分が棍棒を外したという事実に驚きを隠せていない。
「・・・・ここで問題だ。
闇属性魔法を受ける事で起きる状態異常はなーんだ?
正解は盲目。
お前は俺の『黒の球』を食らいすぎて盲目状態になっていたんだよ。」
右手を全力で握り締めて拳をーーー
ーーーー『
「ぶふぉおおおおおっ」
俺の拳は巨人の腹に直径1m程度の風穴を空けた。
腹に大穴が空いて生きる事の出来る人間などおらず、巨人は即死。
俺は『力の暴走』の反動で体力を使い果たして気絶。
・・・・戦闘の後毎回気絶するのなんとかならないかな〜?
戦闘シーンが中々思ったように書けなくて困ってます。