宇宙戦艦ヤマト2199 妄執の亡霊   作:とも2199

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宇宙戦艦ヤマト2202とは別の世界線を歩んだ宇宙戦艦ヤマト2199の続編二次創作小説「妄執の亡霊」です。「白色彗星帝国編」、「大使の憂鬱」、「孤独な戦争」の続編になります。


妄執の亡霊 番外編4 異星人女子会編(最終回)

エピソード9 最終回 異星人女子会編

 

 山本とメルダとユリーシャは、三人で会場を後にしようとしていた。地球防衛軍のユリーシャの護衛部隊が、その三人の周りを囲んで、ぞろぞろと一緒に歩いていた。

 山本とメルダは、それを気にする余裕も無く、さっきまでのことを思い出すと、気持ちが沈んでしまっていた。

 ユリーシャは、暗い二人を見て言った。

「ほら、ほら、そんな顔、いつまでもしてないで、遊びに行こう?」

 ユリーシャは、二人の背を押して、会場の外に待機していた車に乗り込んだ。

 ユリーシャの護衛部隊が車を取り囲む中、マスコミが彼女やメルダの姿を捉えようとその周りを囲んでいた。

 ユリーシャは、車の後部座席の窓を開けて、マスコミに向かって笑顔で手を振った。マスコミが、それを逃すまいと一斉にフラッシュを次々に焚いた。

 ユリーシャは、護衛部隊のリーダーに話し掛ける星名の姿が見えたので、思わずそれを目で追った。

 その星名は、彼女と目が合うと、笑顔を向けて会釈した。ユリーシャは、黙って星名を見ながら手を振り、車の窓を閉じた。彼女もまた、少し暗い表情になっていた。

 車が走り出した後、メルダはユリーシャの様子に気がついて言った。

「ユリーシャ様。どうかされましたか?」

 ユリーシャは、誰にも気付かれまいと、メルダにぎこちない笑顔を向けた。

「んー。どうも、しないよ?」

 三人を乗せた車は、会場を後にして、新東京市の中心部の繁華街へと向かって走り去って行った。護衛部隊の装甲車両が、彼らの目的地に先導し、数台の車列を組んでいた。

 三人は、繁華街で短時間のショッピングをした後、地球連邦政府が用意したレストランへと向かった。貸し切りとなった店舗の周囲を護衛が取り囲み、安全が確認されると、ようやく三人は中に入って行った。

 

「はー。やっと落ち着いたよー」

 ユリーシャは、レストランの個室で、護衛やら市民の目から解放されて、テーブルの席でくつろいでいた。

 既に先程の会場で食事を済ませていたため、テーブルには簡単な軽食と、飲み物が運ばれていた。

「お疲れ様です。ユリーシャ様。私も、こんなに見られるのは、我がガミラスでも無いことなので、少々疲れました」

 メルダは、飲み物を口にして言った。

 メルダにも、マスコミや市民の目が集まっていたため、彼女もようやく落ち着いたようだった。

「玲、お前はいいな。目立たなくて」

 何となく、失礼な話のような気がした山本だった。

「どうせ、あんたたちと違って庶民です。悪かったね」

 山本も、飲み物を口にしながら、不満そうに言った。

 ユリーシャは、そんな二人の会話には入らず、思い出したように携帯端末を取り出して操作していた。

「これでいいかな。ランハルトには、この場所を連絡しておいたから」

 メルダは、その話に首を傾げた。

「ランハルトって……デスラー大使のことですか?」

 ユリーシャは頷いた。

「うん。一緒にご飯食べようって、さっきの会場で約束したの」

 メルダは、珍しくユリーシャに対して憤慨した様子で言った。

「何故、男子など呼ぶのですか? 今日は、私たち女子だけで話すのを楽しみにしていたんですよ?」

「えー? だめだった?」

「だめとまでは言いませんが……」

 山本は、そのランハルトの名を聞いて、以前に会った時のことを思い出していた。

「そう言えば、冥王星の事件の時、私が気を失って倒れた所を抱えて助けてくれたんだ。改めて、次に会ったらお礼を言おうと思っていたのに、今日は、いろいろあり過ぎてすっかり忘れてた。ちょうどいい機会かも知れない」

 抱えて助けてくれた、という話に、メルダとユリーシャが反応を示した。

「ほう……。玲は知らぬかもしれんが、デスラー大使は、端正な顔立ちで、ガミラスでは婦女子に人気があるんだぞ。その大使に抱き抱えられたと?」

「えーと、確か地球では、ランハルトみたいな男性を、イケメンっていうんだよね」

 山本は、特に意識していなかったのに、その話で、そう言えばそうだったと思ってしまった。

「べ、別に、だからと言って、何にもないけど」

 メルダはため息をついた。

「私も、ガミラスにいる時に、何度か父上と一緒にお会いしたことがある。偉そうな態度が、少々残念でな。あまり、性格を良く知らない女子には人気がある。ただ、デスラー総統の甥と聞くと、近寄り難いのか、彼に言い寄る女子の話は聞いたことが無い」

 ユリーシャは、そこに口を挟んだ。

「ランハルトは、口は悪いけどいい人だと思うけどな」

 メルダは、はっとした。

「そう言えば、大使は、ユリーシャ様には、とても優しいと聞いたことがあります。大使のことで失礼なことを申し上げてしまいました。もしや、ユリーシャ様と大使のご関係は……」

 ユリーシャは、うーんと考えていた。

「何にも無いかなぁ。ランハルトは、私がタイプじゃないと言うか……。私ね、かわいい感じの人の方が好みみたい」

 メルダと山本は、その話に激しく反応した。

「ゆ、ユリーシャの好み? そんな話を私たちにしても大丈夫なの?」

「そ、そんなお話がお伺い出来るとは。よろしければ、詳しくお聞かせ願えませんか?」

 山本とメルダが色めき立ったので、ユリーシャは困惑した。

「えー? そんなに驚くような話かなぁ? 私だって普通の女だよ。皆と何にも変わらないよ?」

 メルダは、テーブルにあったドリンクメニューを広げて言った。

「これは、飲まずにいられない。玲、何か酒でお勧めのものがあれば教えてくれ」

「私、あんまり飲めないから、詳しくない」

「仕方がない。おい、給仕! 適当に、地球人の婦女子が好む酒を持ってきてくれ」

 入り口付近に控えていたレストランの店員が、三人のいる個室の中に入って来て、メニューをあれこれと説明され、三人ともアルコールを注文した。

 

 運ばれてきたグラスの中身を一息で飲んだメルダは、おかわりを注文してから滑らかに言った。

「では、ユリーシャ様。失礼を承知で詳しくお聞かせ下さい。かわいい感じの人というのは、どなたかお目当ての方がいらっしゃるのでしょうか? もしや、私たちの知っているお方でしょうか?」

 メルダが、目にも止まらぬ豪速球を投げてきたので、さすがのユリーシャも、少し慌てた。

「い、いやぁ? 特にそういう人がいる訳じゃないんだけど……」

 ユリーシャは、本当のことを言う気にもなれず、どうにか誤魔化せないかと思っていた。

 おかわりが来たので、それを飲みながらメルダは更に追及を続けた。

「それは、少々怪しいお言葉です。先程のお話ぶり、どなたかをイメージしておっしゃっていたように思いました」

 山本は、グラスの酒をちびちびと飲みながら、メルダの様子をはらはらと見守った。

「そんなことないって~」

 ユリーシャは、目の座ったメルダと目を合わせられず、あらぬ方向を見たりしていた。

 メルダは、それでも食い下がっていた。

「仕方がありません。では、例えばの話をしましょう。しかし、ガミラスの私の知り合いには、どうにもかわいい感じの男はおりません。ここは、玲もいることですし、三人が共通でわかるヤマトの乗員で例を上げてみましょうか」

 ユリーシャは、心の中で悲鳴をあげた。これはまずい、と彼女は思っていた。

 メルダは、腕を組んでヤマトの第一艦橋の乗員を思い浮かべていた。

「古代は、そこまでかわいい感じでもないし。島とか北野もちょっとイメージが違いますね。ああ、あの通信士の士官ちょっとかわいい感じだったな。何という名だったか……」

 山本が口を挟んだ。

「相原さんね」

「そうそう、相原。もしや、ああいう感じですか?」

 ユリーシャは、その相原の顔を思い浮かべた。

「うーん。違うかなぁ」

 メルダは更に考えた。

「そう言えば、シンマイという若者がいましたね。さすがに違うと思いますが」

 ユリーシャは、首を傾げた。

「ごめん。その人は知らないなぁ」

「あとは、私が知っている男だと……。そうだ、航空隊に、沢村というのがいましたね! 彼なんか、かわいい感じでしたね。どうですか?」

「あー。ああいうやんちゃな感じじゃないかなぁ」

 ユリーシャは、そう言ってしまってから、はっと気が付いた。

 まずい。この調子で答えて行くと、本当のことを言う羽目になる。

「も、もう止めよっか? この話題」

 山本が、ふと思い出したように言った。

「あ、彼なんてどうかな。ほし……」

「あー! ごめーん。トイレに行ってくるね!」

 ユリーシャは、急に大きな声を出して立ち上がると、個室からいそいそと出ていった。

「ん?」

「ほし? 誰?」

 メルダは、二杯目のグラスを飲みほしてから、山本に聞いた。

 

 それから、一時間ぐらい経過し、酒量もだいぶ増えていた。勢いよく飲んでいたメルダ、そしてユリーシャも負けず劣らず杯を重ねていた。

 山本は、弱いのを自覚していたので、少しづつしか飲んでいなかったが、だいぶ酔ってきていた。

 しかし、メルダと同じペースで飲んでいたユリーシャは、あまり変化があるようには見えなかった。

「もう、一生独身で過ごそうかな」

「何? ならば私も、そうする」

「えー。私はやだよ。いい人探すもん」

 山本は、酔って顔を赤くして、少し涙ぐみながら言った。

「もう、一生、あんな風に話せる人なんて出会えない。大体、あの女のどこがいいのか、私にはさっぱりわからない」

 メルダも、それに同調した。彼女も、酔ってきて悔しそうに話した。

「私だってそうだ。ガミラスでは、あんな誠実な男性に出会うのは難しい。一緒に泣こう、玲」

「二人ともね。古代だけが、男じゃないよ。他にいい人、いるの? いないの?」

「いない」

「いません」

 山本は、一瞬、篠原のことが頭に浮かんだが頭を振った。

「んー? 玲、誰かいるんじゃないの?」

 メルダは、山本に食ってかかった。

「そうなのか? おい、どうなんだ?」

 山本は、あまり言いたくなかったが、話の流れで言わざるを得ない雰囲気だった。

「少し、いいかな、と思った人はいるけど。駄目なんだ」

「どうして?」

 山本は、口ごもった。

「その人は……かなりの浮気性、だと思う。だから、いくらいい奴でも、無理なんだ」

 メルダとユリーシャは、とても納得したような反応を見せた。

「それは、仕方がないな。私もそれだけはあり得ん」

「そうだね。さすがにそれは私もやだな」

 そこに、護衛部隊のリーダーがやってきた。

「ユリーシャ様。デスラー大使ご一行が来店されました。お通ししてよろしいですか?」

「いいですよ。通して下さい」

 山本とメルダは、二人で抱き合って泣き始めていたが、ユリーシャは特に気にしていないようだった。

 

「ユリーシャ様。遅くなって申し訳……」

 ランハルトは、個室に足を踏み入れるなり、言葉を失った。山本とメルダが二人して泣いていたからだ。

「こんばんはー! 僕も来ましたよ、ユリーシャ様!」

 ランハルトの後ろからやって来たケールも、二人の様子に気が付いた。

「あれれ? どうしちゃったんですか?」

 ケールは、首を傾げて、二人の女を眺めた。すると、彼の背中に悪寒が走った。

「あれ? あれ? 大使、何か物凄く嫌ーな予感がするんですけど」

 ランハルトは、泣いている二人もケールも無視して、ユリーシャの元に近付いてひざまずいて頭を垂れた。

「ユリーシャ様。今宵はお招き頂きありがとうございました。感謝の極みを申し上げます」

 ユリーシャは、にこにことしながら、言った。

「ランハルト。今日はね。そういう堅苦しいの抜きにしよっか」

 ユリーシャは、立ち上がるとランハルトに手を差し伸べた。ランハルトは、恐縮しながらその手を軽く握って立ち上がった。

「ランハルトは、本当にいつも私のこと好きでいてくれるよね。嬉しいけど、ごめんなさい。タイプじゃないの」

「は?」

 ランハルトは、ユリーシャの様子がいつもと違うのに気が付いた。

 ランハルトは、ユリーシャに近寄って耳打ちした。

「もしや、かなりお酒を飲まれていませんか?」

 ユリーシャは、嬉しそうに頷いた。

「そうだよー」

 あっけらかんとした態度に、ランハルトは心の中で冷や汗をかいていた。

「それはいけません。お帰りになった方がよいのでは? 迎賓館まで、お送りしますよ?」

「えー。まだまだ、これからだよー?」

 ユリーシャは、不満そうに頬を膨らませた。

「お、お戯れを」

 心配するランハルトをよそに、ユリーシャは全く意に会して介していなかった。

「ユリーシャ様。僕もお願いします!」

 後ろから、ケールが嬉しそうに話しかけて来て、ユリーシャに手を伸ばした。ユリーシャも、にっこりしてその手を握った。そして、うんうんと頷いた。

「ケールは良い子だね。大好きって感じ伝わってきたよ。でもね、ケール。ケールも私のタイプじゃないの。ごめんね」

「そんなぁ」

 ケールはショックを受けていたようだった。

「ランハルトはさすが大人だね。おんなじこと言ったのに、気にしてないんだね」

 ランハルトは、ユリーシャに手を差し出して席に座らせると、自分もその隣に座った。

「私や他の者がユリーシャ様に好意を寄せるのは、当然のことです。そして、ユリーシャ様が自分に好意を寄せてくれるなどと考えるのは、無礼にも程があります。全く気にしておりませんよ」

「何か、それはそれで面白くないかなぁ」

 山本とメルダは、客人が訪れているのに、今頃になって気が付いたようだった。

「誰?」

「おい、お前、ここは男子禁制の場だぞ」

 ランハルトは、不快な表情を隠さずに言った。

「貴様ら。だいぶ酔っているようだな。俺が誰かわからんとは。無礼だぞ!」

 山本とメルダは顔を見合わせた。

「こ、この偉そうな態度」

「うむ。デスラー大使が来ると、そう言えば聞いていたな」

「すっかり忘れてた」

 山本とメルダは、突然笑いだした。

「こ、こいつら」

「まぁ、まぁ。ランハルト、堅苦しいのは、なし」

 ユリーシャは、ランハルトをなだめた。

「メルダお嬢様、お久しぶりです。ケールです。山本さんも、ご無沙汰しています」

「誰だっけ?」

「ふむ? よく覚えてないが」

 ケールは、苦笑いを浮かべた。

「ひ、酷い」

「すいませーん」

 山本は、ケールを無視して手を上げて給仕係を呼びつけた。山本は、ドリンクメニューを開くと、彼に言った。

「この二人に、一番強いお酒を」

「そうだな。早く我々に追い付かないと、話についていけないからな」

 ランハルトは、呆れて何も言えなくなっていた。

 ケールは、ランハルトにそっと囁いた

「大使。この場は非常に危険です。ある程度したらお暇しましょう」

「だからこそ、ユリーシャ様を置いてはおけん」

「私の予感が外れたことはありません。ここは、非常に嫌な予感で満ちています」

「なおさらだ。今は気にするな」

 

 ランハルトとケールにも酒の入ったグラスが運ばれてきたので、五人で乾杯をした。

 ランハルトは、そのグラスに口をつけたが、明らかにかなりアルコール度数が高いのを感じた。渋い表情でグラスを見たランハルトは、ユリーシャを挟んで座るケールにも、同じ酒が運ばれていたので、その様子を窺った。

 すると、ケールはそのグラスをごくごくと一息で飲んでしまっていた。

「あー、喉乾いてたんですよー」

 ケールは、給仕に声をかけた。

「すいません、同じのもう一杯下さい」

 ランハルトは心の中で、あのバカ、と思っていた。

 メルダは、ケールとランハルトを交互に見て言った。

「ケールは、いい飲みっぷりだな。大使は酒が弱いのか?」

 ランハルトは、少しいらっとした。

「誰に向かって言っている」

「お前だ!」

 メルダは、ランハルトに向かって腕を伸ばして人差し指を突き出した。

 ランハルトは、メルダを睨み付けながら、一息でグラスの中身を飲み干した。ケールは、ランハルトのグラスが空になったのを見届けると、給仕を再び呼んでおかわりを注文していた。

「貴様、いくら酔っているとはいえ、本当に無礼だな。ガミラスで軍のパーティーで初めて会った時は、大人しいお嬢様かと思ったんだが」

 メルダは、自分もグラスを空にして言った。

「あの時は父上が一緒にいたからな。それに、デスラー総統のご家族と聞いていたので、私だって緊張していたのだ」

「なるほど。地球人の言い方だと、猫を被っていたということか」

 メルダは、その時のことをいろいろ思い出した。

「父上に、いい男がいるからと言ってパーティーに無理やり参加させられたんだ。大方、デスラー家と縁が結べないか画策していたんだろう」

 次のグラスが運ばれてきたので、ランハルトもメルダも、それを飲んだ。

「なるほどな。そうやって近付いてくる政府や軍の人間は大勢いる」

 その話に興味を持った山本が、メルダに聞いてきた。

「政略結婚ってこと? それはともかく、いい男がいるって聞いたから行ったんでしょ? で、どうだったの? 会ってみて縁を結びたいと思ったの?」

「あー、それ、私も聞きたいなぁ」

 ユリーシャも興味深々になってメルダの顔を窺った。

 メルダは、顔を赤くして言った。

「べ、別に、私は……。大体、本人を前にして言う話ではない!」

 山本は、更に追及を続けた。

「何? その顔? さっきはさ、態度が大きいとかいろいろ言ってたけど。本当は、ちょっとは気になってたんじゃないの?」

「しつこいぞ、玲! わ、私は……。誠実で、そして、優しい人が……」

 その話に反応したランハルトが不満そうに言った。

「何? まるで、俺が不誠実で冷たいみたいじゃないか」

 ユリーシャが、ランハルトを見て諭した。

「そういう印象を与えているところは、あると思うよ?」

「ゆ、ユリーシャ様まで」

 ショックを受けたランハルトは、持っていたグラスを再び飲み干した。ケールは、目敏くそれを認めると、すぐに次の注文をしていた。

 ユリーシャは、落ち込むランハルトの肩をそっと叩いた。

「大丈夫、大丈夫。私はちゃんとわかってるよ。いざと言うときは、本当に優しいもんね」

 メルダは、急に先程の山本の話を思い出していた。

「そう言えば、玲。お前、冥王星で事件があって、大使に抱き抱えられたと言っていたな」

 山本は、飲み物が変な所に入って咳き込んでいた。

「あー。そうだった。私も聞きたいなぁ。ランハルトは、優しかった?」

 山本は、ちらとランハルトの顔色を窺った。彼は、山本の方を見て、優しいと言ってくれと懇願しているように見えた。

「ま、まぁ。そう、だったかな……」

「歯切れが悪いぞ。もっと詳しく話してみろ」

 ケールがそこに割って入った。

「では、後で大使に聞いた話ですが僕から!」

「ケール」

 ランハルトは、面倒そうにケールを止めようとしたが、メルダとユリーシャは、グラスに口を付けながら、続けるように促した。

「えーと。大使は、人質になった山本さんを助ける為に、銃撃戦の最中、自ら危険を顧みず、飛び込んで行きました。そして、見事救助に成功した大使は、毒ガスが充満する室内で、山本さんを抱えて最後まで守り抜いたんです!」

 おー、とメルダとユリーシャが声をあげた。

「ほらねー。いざという時は優しいでしょ」

「あれか? 何と言うか、王子様的なあれか? どうなんだ、玲?」

 山本は、困惑していたが、メルダにしつこく促されて、感想を言う羽目になった。

「あ、あの時は、私も無我夢中だったから、そういうことは考えていなかった。まぁ、でも」

 山本は、その時の真剣なランハルトの表情を思い出した。そして、目の前の彼の顔を上目遣いに窺うと、顔を赤らめて言った。

「格好良かったと、思うよ」

 メルダとユリーシャが同時に、甲高い声で「キャー!」と悲鳴をあげた。

「何? 何? カップル誕生なのか? おい、玲、もう、付き合ってしまえ」

「あ~ん、ランハルト。玲が格好良くて好きって言ってるよ? 付き合うの? 付き合わないの? どうするの?」

 ランハルトは、憮然とした表情でユリーシャを見つめた。山本は山本で、メルダに囃し立てられて困り果てていた。

「ユリーシャ、好きだなんて言ってないから」

「言ったよ。心の声がそう聞こえたよ?」

「諦めろ、玲。ユリーシャ様は人の心が読めるんだ」

「嘘だ。私、知ってるよ。接触しないと心を読めないって」

「ならば、確認してもらおう」

「うん。確認しよっか?」

「や、やめてーー!」

 メルダは、無理やり山本の手を掴んでユリーシャに触れさせようとして、三人で大騒ぎしながら暴れだした。

 ケールは、憮然とした表情のまま席で酒を飲んでいたランハルトに、そっと近付くと耳許で囁いた。

「大使。やはり、これ以上ここに留まるのは危険です」

「ああ、見ればわかる」

「実は、僕もだいぶ酔っぱらっちゃいました」

「知っている。お前、飲みすぎだぞ。あと、人のグラスが空になったらすぐ注文するのをやめろ」

「てへっ」

「誤魔化すな」

 

 その後も、酔っ払い同士のどうでもいい話が続き、更に一時間が経過した。すっかり酔いが回ったケールは、全員のグラスを監視し、空になる前に次の注文をしていた。その為、休む間もなく五人は飲み続けた。最初は冷静だったランハルトも、酔いが回り始めていた。

「何か、皆でゲームでもしよう。玲、地球人の間で酒を飲む時にやる遊びは何かないか?」

 ランハルトは、山本に聞いていた。

「あ、あき……? まぁいいや。遊びねぇ。そんなのあゆかな」

 山本は少し呂律が回っていなかった。

「うーん……。定番は、ビンゴゲームとか? 山手線ゲームとか? あと、王様ゲームとか?」

「ビンゴゲームとは何だ?」

「予め、番号が縦横にランダムに書いてあるカードを配るの。で、司会役の人が番号が書いてある玉を出して番号を読み上げて、自分のカードの列が揃ったら、ビンゴ! って言うの。その人は景品がもらえる」

「いろいろ準備が必要そうだから、今は出来そうもないな。では、山手線ゲームとは何だ?」

「山手線というは、戦前まであった東京の鉄道の駅の名を言っていく遊び。これは、動物の名前でも何でもいいので、皆が知っているものでやればいい。順番に、リズムに合わせて名前を言っていくんだけど、言えなかったり、テンポよく言えないとその人の負け。罰ゲームで一気飲みとか」

「ほう。ならば、例えばマゼラン銀河の星系の名でやれそうだな」

「面白い。受けてたとう」

 メルダも乗り気になった。

「それなら、私もやれるー」

 ユリーシャは、楽しそうにしていた。

「まって、まって。地球人の私が不利だよ。そんなの知らないし」

「そうか……。ならば、ガミラス艦隊の艦船の名ならどうだ?」

「うん。それなら、出来そうだ」

「私も問題無いぞ」

「えー。私、そんなの知らないよ」

「僕も、そういうのは詳しくないです」

「意外と、共通でわかるものが無いかもしれないな。では、もう一つの王様ゲームとは何だ?」

「適当な紙とか割り箸とかに番号を書いて、一つだけ王様の印を付けてそれを皆で引くの。王様になった人は、何番と何番の人が何々すると命令をする。基本的に命令には絶対服従。そうしないと面白くないから」

「ほう。変わった遊びだな。それなら、すぐに出来そうだな。例えば、どんな命令をするんだ?」

「例えば、簡単なのだと、一番が三番をくすぐるとか。後は、好きな人の名前を言うとか。うーん。他には、選ばれた人同士でキスするとかいう際どいのもあるかな」

「き、キスだと? そんなことを遊びで地球人はするのか?」

 メルダは、その説明に激しく動揺していた。

「例をあげただけだ。そういうの無しって最初に決めてもいいんだ」

「面白い。別に制限を設け無くてもいいぞ」

 何故かランハルトは乗り気になっていた。

 ユリーシャは、そんなランハルトに言った。

「えー。じゃぁ、ケールと私がキスしたりしても、ランハルトはいいの?」

「そ、そんなぁ。恥ずかしいけど……。喜んで!」

 ケールは、まだ何も決まっていないのに、顔を赤らめていた。

「そ、それはいけません。ならば、王様役は、ずっとユリーシャ様がするというルールにしましょう。ユリーシャ様なら、そんな酷い命令はしないでしょうし」

「え~? そうかなぁ~? もっとすっごいこと命令するかもよ~」

「お、お戯れを……」

 それまで、考え込んでいたメルダが、真剣な表情で山本の方を向いて言った。

「そうか。そうなると、玲。お前と私でする可能性もあるな。仕方がない。お前となら出来ると思うぞ」

 山本は、首をぶんぶんと振った。

「私がやだよ。皆、キスの話に拘り過ぎ」

「しかしだな。これから、一生、独身で過ごすのも寂しすぎるだろう? それなら、女同士というのも可能性としてだな……」

「いったい何言ってるの? 酔っ払い過ぎだよ。も、もうこの話止めよう」

 それを聞いたユリーシャは、不満そうにしていた。

「えー。今、どんな命令がいいか考えてたのに」

「ぼ、僕、ユリーシャ様の命令なら、何でも聞きます!」

「ケールは、良い子だね。じゃ~ねぇ~」

「だから、止めようって」

「古代と雪をここに呼んで」

「止め……ん?」

 山本は、目が点になっていた。

 さすがにメルダも、その話に我に返った。

「ユリーシャ様、それはいかがなものかと」

 ランハルトも、珍しくユリーシャの意見に逆らった。

「さすがに、いくらユリーシャ様のご命令とは言え、それはいけません」

 ユリーシャは、にっこりとケールに笑いかけた。ユリーシャの笑顔の意味に気が付いたケールも、同じように、にっこりと笑顔を返した。

「わかりました」

 すると、彼ら五人がいたテーブルに、忽然と古代と雪が現れた。二人は、不思議そうに、そのテーブルに前から座っていたかのようだった。

 山本とメルダ、そしてランハルトは、酔いも吹っ飛び、その信じられない光景を目撃した。

 二人は、先程別れた時と同じ、白いタキシードに、純白のウェディングドレスを着て、ただそこにいた。

 その二人が、口を開いた。

「えーと? ここは一体?」

「どう、なってるのかしら?」

 古代と雪は、突然のことに困惑しているようだった。

 それを見た山本とメルダは、慌てて立ち上がってユリーシャとケールに抗議を始めた。

「ユリーシャ! ケール! 何てことをしてくれたんだ!」

「ユリーシャ様。私たちは、こんなことは望んでいません! 一体、どんな手品を使ったって言うのですか?」

 ランハルトは、目を細めてケールを見つめた。

「ケール。お前……」

 ケールは、三人の剣幕に圧されて冷や汗をかいていた。

「た、大使、山本さんもメルダさんも。ユリーシャ様のご命令なので」

「だからと言って、やっていいことと悪いことがある!」

「どんな方法を使ったかは知らぬが、今すぐ、二人をもとの場所へ返すんだ!」

 ユリーシャは、にこやかに言った。

「大丈夫、大丈夫。だって、本人じゃないもん」

「えぇ?」

「ど、どう見たって本人だろう」

 山本とメルダは、古代と雪の様子を確認した。

「僕たちが、偽者?」

「いくらなんでも、ユリーシャ、酷くない?」

 苦笑いをしつつも、古代と雪が抗議を始めた。

「玲、メルダ。慌てるな。これは、本物じゃない」

 ランハルトは、冷静に言った。

「どういうこと?」

「ケールの仕業だ。俺たちは、ケールの力で幻影を見させられている」

「はぁ?」

 幻影と言われた雪が、ランハルトの話を聞いて、考え込んでいた。

「ランハルト。もしかして、前に監禁されてた時にケールくんが使ったあれ?」

 ランハルトは、雪を見て頷いた。

「そうだ。しかし、これだけリアルに会話が出来るなら、最早、本物と変わりが無いな。二人が、本物でない証拠がある。二人のあの後の予定は、藤堂長官らが主宰した二次会を行っているはずだ。まだ、終わりの時間にはなっていないはずだ。連絡をとって確認してみようか? それとも、お前たち二人に、式が終わってから、この数時間の間に何があったかを聞いてみようか?」

 古代と雪は、顔を見合わせて、式の後の出来事を確認した。

「デスラー大使。おっしゃるように、私たちには、その間の記憶が無いようです」

「当然だ。ここに居るものの見聞きしたイメージで成り立っているのだからな」

「じゃ、じゃぁ、本当に、本物じゃないの?」

 山本は、不安げにケールの方を向いた。

「はい。見た目や、この受け答えは、皆さんの心の中の彼らのイメージで作られたものです。私の力だけでは、こんなにリアルなものは作れませんが、今回は、ユリーシャ様が手伝ってくれたので」

「私だって、こんなことは無理だよ。ケールと力を合わせたら、こうなったの。私もちょっと驚いてるよ」

 ユリーシャは、古代と雪に謝った。

「ごめんなさい。古代、雪。ここに集まった玲も、メルダも、そしてランハルトもね、あなたたちに対して色々思うところがあるみたいなの。多分、本物とは話せない、本当の気持ちを聞いてあげてくれないかな? 少しでも、皆の気持ちが救われたらなって思ってるんだ」

 ユリーシャは、メルダの顔色を窺った。そして、意を決したメルダが最初に口を開いた。

「古代」

「メルダ?」

 メルダは、下を向いて言い淀んでいた。そして、顔をあげると、一気に話し始めた。

「お前は、ガミラス人を敵だと思っていた地球人の先頭に立って、私を信じてくれた。そのお陰で、今、私たちと地球人は友人にまでなれた。そんなお前に出会ってから、いかにガミラスの社会が歪んでいるかを思い知らされた。純血主義で、ガミラス人こそが優勢人種だと私も信じていた時期がある。しかし、お前が異星人とも、同じ思いを共有し、わかり合えると教えてくれた。そんな人は周りには一人もいなかった。そうして、誠実で、優しいお前のことが、私は、好きになった。出来れば、ずっと一緒に居れたらと思っていた」

 メルダは、恥ずかしさを乗り越えて、一気に話終えた。そして、古代は、メルダのことを真剣に見つめた。

「ありがとう。メルダが、そんな風に思っていてくれたこと、本当に嬉しく 、そして誇りに思う。その気持ちに応えられないのは申し訳ないと思うけど、もし、出会うタイミングが違えば、一緒に過ごす未来もあったかも知れない。僕だって、会うたびに、君のことを素敵な女性だと、いつも思っていたよ」

 メルダは、その古代の言葉に感激していた。

「古代……。ありがとう」

 メルダは、横にいる雪が若干いらいらしているのを感じていたが、幻影だと言い聞かせて今は気にしないことにした。

 ユリーシャは、ランハルトの方も見た。ランハルトは、少し困った様子だった。

「何でもお見通しですね。しかし私は、既に折り合いをつけましたので」

「それでも、言えなかったこと、あるんでしょ?」

「それは……」

 彼は、皆の見ている前で、とも思ったが、酔っていたのが幸いして、決意して雪に語りかけた。

「雪」

 雪は、ちょっと驚いた様子で返事をした。

「はっ、はい?」

 ランハルトは、咳払いを一つしてから話し出した。

「あんたに、まだ話せていないことがあった。俺は、デスラー家で不遇の扱いを受けて苦しんで育った。だから、家を飛び出して、遠くの星に隠れ住んでいた。それからガミラスに戻ってはみたが、やはり俺をデスラー総統の血縁として恐れる人間を大勢見てきた。誰も本当の俺を見てくれなかった。だが、お前が初めてデスラーの名を聞いても恐れず、俺の本当の姿を見ても対等に話をしてくれた女だった。そんなあんたに、俺は惚れ込んだ。婚約者など関係ないと思ったこともある。出来るなら、故郷に連れて帰れたら、と本当は思っていた」

 何か言おうとする古代を制して、雪も話し出した。

「ありがとう、ランハルト。あなたの気持ち、本当はわかっていたんだけど、古代くんのことがあるから、気が付かないふりをしていた。そのことは謝らせて。最初に出会った時の印象は最悪だったけど、あなたが、素敵な男性だというのは、話しているうちにすぐにわかったの。多分私も、出会うタイミングが違っていれば、違う未来があったかも知れない。ごめんなさい、ランハルト」

 ランハルトは、目を閉じて微笑んだ。

「いや、こちらこそ、すまない。あんたを困らせるつもりはなかった。だが、真剣に応えてくれたことに感謝する」

 そして、ユリーシャは、山本の方を見た。

 今度は、あなたの番だよ、と無言で言っていた。

 山本は、メルダやランハルトが勇気を持って話したことに感動を覚えつつ、自分の気持ちを話す決意をした。

「古代さん」

 古代は、山本を真っ直ぐに見つめた。

「山本」

 山本は、大きく息を吸い込んだ。

「私は、両親と兄を失ってから、ずっと寂しさを抱えて生きてきました。兄と同じ航空隊員になって、ガミラスと戦って死ぬことばかり考えていました。あなたが、私を主計科から、航空隊に転属させてくれた時は、本当に嬉しかった。でも、死ぬのをやめて、生きようと思ったのは、あなたに出会ったからでした。あなたも、家族を失っていた事を知った私は、自分の気持ちをわかってくれるのは、この人しかいない、と思うようになりました。それから、あなたのお陰で、憎んでいたガミラス人とも、こんなに仲良くなることが出来ました。そして、時が経つほど思いは強くなっていきました。あなたが、大好きです。その気持ちは、あなたが結婚してしまった今でも変わりません」

 古代が真剣に話を聞いている横で、雪は目を閉じて黙っていた。

「山本。僕は、君の気持ちには、うすうす気が付いていた。僕も、君と同じ気持ちだったからだ。家族を失った寂しさをわかってくれるのは、君しかいなかった。あの時、本当は、君の事を好きになりかけていたんだ。でも、恥ずかしくて言い出せなかった。本物の僕は、きっと一生このことは話さないと思う。その事を、謝らせて欲しい。そして、ありがとう」

 山本は、その言葉に涙を溢れさせた。

「ううん、こっちこそ、そんなことを雪さんの前で言わせてしまって、ごめんなさい。でも、気持ちが一方通行じゃなかったのを知ることが出来て嬉しい。ありがとう、ずっとお幸せに」

 ユリーシャは、ケールの方を振り返った。そして、二人で頷きあうと、古代と雪の幻影が消え始めた。そして、静かにそれは消滅した。

 ケールは、ユリーシャに囁いた。

「ユリーシャ様も、気持ちをお話しますか?」

 ユリーシャは、一瞬顔が強張った。しかし、微笑して小さく首を振った。

「私は、いいの。私の心を読むなんて、酷いんじゃない?」

「ごめんなさい。でも、他の皆は、すっきりした、いい表情でしたので、よろしければ、と思いました」

「ありがとう。ケール。でも、私はいいの。ごめんね、気を遣わせて」

 ユリーシャは、立ち上がって言った。

「じゃあ、帰ろっか!」

 

 五人は、レストランを出て、ランハルトとケール、そしてユリーシャと山本とメルダは、別々に車に乗った。そして、車の窓を開けて互いに別れを言うと、その場を走り去った。

 車の中で、三人は最初は無言だったが、メルダが話し出した。

「き、気持ちが悪い。飲みすぎだ」

「私も、ちょっと気持ち悪い」

「大丈夫? 二人とも。そうだ。このまま、迎賓館に行こっか。皆で今日は夜通し話すのもいいかもね」

「お任せします。でも、もう、眠い」

 山本は、眠り始めたメルダを眺めながら決意した。

「私ね。本当は、地球人じゃないの」

「ええっ?」

 ユリーシャは、突然の告白に驚いていた。

「と、言っても地球人であるのは間違いないんだけど、お隣の火星で生まれたんだ」

「ふーん。そうだったんだ」

「私、火星に行く」

「どうしたの? 急に」

 山本は、あくびをしながら言った。

「ふわ。今日の古代さんとの会話。嬉しかった。ありがとう。でも、この気持ちは、消えないと思う。だから、火星に行って、自分が何者だったのか、再確認したい。そうして、一度リセットして、これからの人生をリスタートする。行ってみないと、どうなるかわからないけど」

 ユリーシャは、山本の話に、何か考えているようだった。

「ねぇ、私も一緒に行ってもいい?」

 しかし、山本は、既に寝息をたてていた。がっかりしたユリーシャは、車の座席に寄っ掛かって、車窓を眺めた。

「火星かぁ」

 ユリーシャは、初めて地球人に会ったあの惑星に想いを馳せた。

 

 

 

妄執の亡霊 番外編 終わり。




注)pixivとハーメルン、及びブログにて同一作品を公開しています。
注)但し、以前pixivに連載した小説の加筆修正版です。以前のpixiv連載版とは、一部内容が異なります。
注)ヤマト2202の登場人物は、役割を変更して登場しています。
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