TSから始まるヒロインアカデミア   作:破戒僧

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今回ですが、ヒロアカ劇場版第1作『2人の英雄』……の、ネタバレにつながる……ようなそうでもないような展開になるかもしれません。
どういう意味かって? それは……本編で。

とりあえず、どうぞ。


第106話 オールマイトとデイヴとナイトアイ

 

 思わぬところでオールマイト……と、サー・ナイトアイに会ったわけだが、その場ではちょっと話したくらいで、私達はすぐにそこをおいとました。

 

 旧友同士の語らいを邪魔するのもアレだし、義姉さん曰く『仕事』はまた別に時間を取ってあるそうだから。

 さっき知り合ったばかりのメリッサさんと一緒に、パビリオンを見て回ることにした。

 

「そうか! どこかで見たことあると思った……雄英体育祭で、1位と3位になった人だったのね」

 

「あ、うん、はい……1位2人いますけどね、今年の大会……」

 

「2位がいなくて3位が同じく2人だしね」

 

「それだけすごい試合だったってことじゃない。そんな人に会えるなんて光栄だわ! 栄陽院さんも、アカデミーではすごく人気ある人だから、会えてうれしい!」

 

 なんかアレだな。ヒーローを前にした緑谷を彷彿とさせる――いやさすがにアレほどじゃないかもだが――はしゃぎっぷりだな。

 ショッピングの時の一件で、まだ『体育祭』の熱が後を引いてるのは割とわかってはいたけど、こんな日本から離れた土地でもそうなのか? ……何だか、気のせいじゃなければ、メリッサさん……何か別な、私達にあえて喜ぶ感じの理由があるっぽいな。

 

 この感情が向けられてるのは、ヒーローに対してか、あるいは……

 

「僕らもすごく光栄ですよ。あのデヴィッド博士にコスチュームを手掛けてもらえるなんて……しかも、メリッサさんも手伝うんでしょ? 凄いですね……まだ学生なのに、研究室での仕事も任されてるんですか?」

 

「そんなに大したことじゃないわ。私が作ったり、理論を提唱してるサポートアイテムのいくつかが、2人のコスチュームに応用できそうだっていう話だから、ちょっとだけ手伝えることになったの。まだまだ未熟よ、私なんか……あ、でももちろん、最高のコスチュームになるように、全力で頑張らせてもらうからね!」

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

「ええ、任せて! それより2人共、次の予定まで時間があって、何するかも特に決めてないんでしょう? よかったら、私にここを案内させて? 楽しめそうなところ、いっぱい知ってるわ」

 

「本当ですか! それならありがたいけど……えーと?」

 

 と、言いながらこっちをうかがってくる緑谷。

 

「うん? ああ、私も構わないよ。土地勘ゼロだし、現地をよく知ってる人の案内がもらえるならこっちも心強いや」

 

「よかった! なら、楽しんでもらえるように頑張るわ……いきましょう!」

 

 背も高くて大人っぽい人だけど、性格はなんというか……私達と変わらない感じだな、こうして見ると。

 やっぱり理由はわからないけど、嬉しそうに、楽しそうにしてるし……いいか、まずは。

 

 今日1日はほとんど暇な予定だったからな。案内してくれるのは素直にありがたい。

 ガイドブック的なのはあるけど、どうせなら地元(って言っていいのかコレは)の人がホントにお勧めしたいものを味わいたい。アトラクションも、食事なんかも。

 

 明日からは『公私』の『公』がメインになるからな。今日は息抜きに使ってもばちはあたるまい。

 

 メリッサさんに手を取られて、顔を赤くしながら引っ張られていく緑谷を見ながら――ていうか、やっぱこの子距離感の近さとかフレンドリーさは芦戸や葉隠以上な気がする――私も遅れないようにそれについて行くのだった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「どういうことだ、トシ……なぜこんなにも『個性数値』が下がっている!? 以前調べた時はここまでではなかったはずだぞ!?」

 

「……長年、この状態で戦い続けて来たんだ……そりゃ、ガタもくるさ」

 

 デヴィッド・シールド博士の研究室……その一室にて。

 

 トゥルーフォームに戻ったオールマイトと、その付き添いで『I・アイランド』に来たサー・ナイトアイ。そして、彼の事情を(OFA以外、ではあるが)知っているデヴィッドがそこにいた。

 

 診察台のような形の椅子の上に身を横にしているオールマイト。その体の状態を測定していたデヴィッド博士は、『平和の象徴』が急激に力を失っているという現実に愕然としていた。

 

「AFOとの戦いの傷がここまで……いやしかし、だからといって『個性』そのものがここまで弱るなどありえるのか……!?」

 

 彼は、オールマイトの個性……『ワン・フォー・オール』について知らない。代々受け継がれていくものであり、後継者……緑谷出久にそれを継承した結果、オールマイト自身の体の中にある『残り火』だけで今、戦っているのだということを……遠からずそれが失われるのだということを、彼は知らない。

 ゆえに、『個性』そのものが弱っているという前代未聞の事態を前に辟易しているのだが……

 

(……デイヴ……すまない。こればかりは、君にも話せない……。この秘密を知れば、君達も巻き込んでしまうかもしれない。君とメリッサを、奴との戦いに巻き込むわけにはいかないんだ……)

 

 親友である彼にであっても、話すわけにはいかない。

 そんな秘密を抱えて苦悩するオールマイトの意思を汲んだか、傍らに立っていたサー・ナイトアイが、くいっとメガネを上げる動作と共に言った。

 

「長期間にわたり、後遺症を抱えた肉体を酷使し続けた結果かもしれませんね……『個性』は身体機能だ、体そのものが弱っていれば、その影響を受けて減衰するということもあるのかもしれない。そもそも、『個性』自体、外部からの干渉を全く受けないわけではないですから」

 

「……? どういう意味だい、サー・ナイトアイ?」

 

「先立って私の事務所が手掛けた案件の中に、『個性因子』を傷つけて『個性』を破壊する薬品、ないし弾丸を扱った連中がいました。それを思い出しましてね」

 

「……! ああ、私も話は聞いている……『ヤクザ』……ジャパニーズ・ギャングが引き起こした事件だったな。だがなるほど……『個性因子』自体も全く何も外部からの干渉を受けないわけじゃない……『イディオ・トリガー』と逆の原理で、身体機能の1つとして考えれば、衰退という結果も……前例がないだけでありうるのかもしれない」

 

「……と、申し訳ない、生意気を言いました。博士には釈迦に説法でしたね」

 

「いや、貴重な意見だったよ……とはいえ、この状況をどうにかするというのは、私にもさすがに手が思い浮かばない……このままいけば、遠からず……」

 

 元より『どうにかする』方法など、それこそ、緑谷出久から『個性』を再譲渡してもらうくらいしか手はないのだが……それを知っている2人は、結果的に誤魔化せたとはいえ、だます形になってしまった博士に対して、罪悪感に胸をちくりと痛ませていた。

 

 頭を抱えるデヴィッド博士は、悔しそうに画面を見上げ……呟くように口に出す。

 

「このままでは、平和の象徴が失われてしまう……! どうにかしなければ……」

 

 苦悩する彼に、『大丈夫だ』とオールマイトは声をかける。

 

 『後継者がいる』とはさすがに言えない。『ワン・フォー・オール』のこともそうだが、オールマイトほどのヒーローが、誰か特定の個人に目をかけて育てているなどという情報は、世間には刺激が強すぎるからだ。マスコミにとって格好の餌になるだろう。

 

 だが、次代を背負う若き『有精卵』達は着実に育っているし、そもそもオールマイト以外にも、日本には強いヒーローが他にもたくさんいる。

 もちろん簡単に倒れるつもりはないが、ヒーローは必ず悪を倒し、勝ち続けるだろうと告げる。

 

 デヴィッド博士は、それを聞いて、言葉の上では納得しつつも、それでもやはり思う所があるのだろう。それが、カレッジの時代から共に戦っていた親友の力が失われてしまうことにか、平和の象徴の喪失という一大事を前にしてか、いかな理由の憂いなのかは定かでないが。

 

 苦悩を表情に滲ませながら、つい口から出たかのような調子で、ポツリと言った。

 

「……せめて、あの研究がもう少し進んでいれば、手の打ちようもあったのかもしれないというのに……っ!」

 

「……? あの研究……?」

 

 親友の口からこぼれ出た言葉を聞いたオールマイトが、そう聞き返す。

 

 と同時に、オールマイトは、先程から少し気になっていたところが再び目につき始め……それも一緒に口をついて出た。

 

「そういえばデイヴ……ここ、君一人しかいないのかい? 研究する時は、いつも何人か助手をつけてたと思うんだが……入り口のロッカーにも、名札が君とメリッサの分しかなかったが」

 

「ご息女が助手、ということでしょうか?」

 

 サー・ナイトアイもそれに続けて尋ねると、博士は顔を上げて、

 

「ああ……いや、メリッサは……確かに時々手伝ってもらうことはあるけど、違うよ。……まだ言っていなかったことだが、近々私はここを離れることになってね。今、片づけをしていたんだ」

 

「離れる、って……!? I・アイランドをかいブフォァッ?」

 

「お、オールマイト落ち着いてください! これを」

 

 驚いて診察台から起き上がり、その拍子に喀血したオールマイト。

 そしてその口元に、かいがいしく、とも言えるような感じでタオルを差し出すサー・ナイトアイ。見た目のやせ細り具合も相まって、傍から見ると要介護者の世話をしているかのようである。

 

 しかし、ナイトアイ自身も今の言葉には驚いているようだ。鉄面皮で知られる彼ではあるが、割とわかりやすく驚愕を表情に浮かべている。

 

「ああ、ありがとうナイトアイ……いやしかしデイヴ、どういうことだい? I・アイランドを離れるって……いや、さっき『研究がひと段落した』とは言ってたけど……まさか……!?」

 

「……いや、研究者自体をやめるわけではないよ。場所を移すだけさ……商売相手もね」

 

「そう、か……いやでも、それにしてもどうして君ほどの研究者が、この『I・アイランド』を……ここは『個性』研究の総本山、君のホームも同然だろうに。ここ以上に設備の整っている研究施設なんて、そうそうないだろう? 国際的に中立で、立場も保証されているし……」

 

「色々とあってね……詳しくはまだ話せないが、もう決めていることなんだ。既に『I・アイランド』側には話も通しているし、助手も全員、異動先を紹介した上で解任した。今は研究室の、文字通り後片付けの最中さ」

 

 話題が変わったことが多少の気分転換要因になったのか、博士は表情を少し楽にした様子でそう答えた。ふぅ、と息をついて、目の前のキーボードを操作し、測定した記録を保存していく。他者に見られないように、セキュリティ上の保護を施すことも忘れずに。

 

「サム……ああ、最後に残っていた助手なんだが、彼もつい先日出ていったよ。予定ではもう少し長くいてくれるはずだったんだが、急に予定が変わったとかで……おかげで、1人で片づけをしなければならなくて大変だ。休みの日にメリッサにも手伝ってもらってるくらいだよ」

 

「HAHAHA、そいつは災難だな……私でよければ後で手伝うよ。力仕事なら任せておけ!」

 

「気持ちは嬉しいが、こんなものを見せられた後だとなあ……それに、今日この後はレセプションパーティーにも出るんだろ? まずは休んでおけよ、トシ。ナイトアイ、この通り、ちょっと目を放したり時間ができると無茶をする奴だから、お目付け役をよろしく頼むよ」

 

「ご安心ください、デヴィッド博士。よく知っております」

 

「おいおい2人共……そんな人を言うことを聞かない入院患者みたいに言わないでくれよ」

 

「下手な入院患者よりよほど重篤な状態で無茶苦茶なことをする方だと思いますがね……まあこの通りなので、早く引退して柔らかいベッドでゆっくり寝てもらうためにも、後進となるヒーロー達にはより一層頑張ってもらいたいところです。いっそ雄英にアメリカ留学のカリキュラムでも提案してみるのも手かもしれませんね……『国際インターン』の一環としてなら可能そうな気もする」

 

「カレッジ時代のトシみたいに、武者修行の旅としてかい? おいおいそりゃさすがに無茶ってものだよナイトアイ。それに当時つき合ってた私が言うのも何だが、あの頃のトシと同じように毎日戦ってたんじゃ、普通のヒーローや学生じゃ到底身が持たないぞ?」

 

「当時からそうでしたか……まあ、ヒーローの本場アメリカでなお、その歴史に名を刻むほどの戦いぶりを見せたわけですからね、予想はついていましたが。その足跡を追わせるというのも、現役のヒーローならともかく、まだ未熟な学生にはさすがに荷が勝過ぎるというものか」

 

「ついでに単位取得の心配もしなきゃいけないしな。ラジオから事件のニュースが聞こえてきた瞬間に、乗っている車の行先変更を余儀なくされるから、時間通りに授業に出るってことがまあ難しい……日本人は時間にシビアなお国柄だっていう話を疑わざるをえなかったよ、あの頃は。2人で教授に頭下げて、どうにか補修を受けさせてもらって、そしてその補修すら遅刻して……」

 

「それも日本でやっていましたよ。確かに、スケジュール管理というものが大変で仕方ありませんでした……ラジオやケータイのニュース速報がそのまま出動要請と同義ですから、その瞬間に予定の組み直しや関係各所への連絡をしないといけず……。最近では教師になったのですから、せめて授業に遅刻するのはやめてほしいといいますか……生徒達に妙な影響が出ないといいのですが」

 

「あの、ちょ……デイヴ、ナイトアイ……あんまし、その……私の失敗談とかやらかし談で盛り上がらないでくれると……恥ずかしいから……。なんかこう、三者面談で学校の先生と親が盛り上がってる横で小さくなってなきゃいけない感じの気分……」

 

「まさにそういう場面で言われそうなセリフですが……そういう話になる原因があなたにあるからこそこうなっているんでしょう」

 

「ははは、言われてしまったなトシ。君はもうちょっと、ゆとりを持ってのんびり生きるくらいがもうちょうどいいんだと思うよ……ナイトアイ、こんな男だが、これからもよろしく頼む。君ほどの男が、きちんとトシと仲直りしてこうして一緒にいてくれるのは心強い」

 

「身に余るお言葉です……ありがとうございます、博士。ええ、必ず」

 

 がしっ、と固く握手をする、親友と元相棒(サイドキック)

 その2つの手の間にある懸念、ないし信頼は、恐らく自分のことなんだろうなと思うと、オールマイトは喜んでいいやら、反省すればいいやら、不思議というか微妙な気分になった。

 

 そして、ふと思った。

 

(そういえば、デイヴが進めてた研究って何だろう……さっきお茶を濁されたってことは、機密の類か……少なくとも今は、聞いても教えてくれないんだろうな。ま、仕方ないか)

 

 

 ☆☆☆

 

 

「……林間合宿、まだ始まってないよなコレ?」

 

「あーまあ、ウチも正直そう思ったわ……集まり過ぎでしょ、この島に、1-A」

 

 とまあ、カフェのテラス席で、ジュースグラス片手に一服してる私らである。隣には耳郎。

 向かいの席で、ちょっと戸惑いつつ、麗日が緑谷と話している。麗日は偶然会えたことを喜びつつも……しかし、メリッサと一緒にいるところを見て妙な圧を放っている様子。

 

 また別な席では、注文したピザにタバスコどばどばかけて食ってる爆豪と、公共の場なんだからってもう少し落ち着いて食べるように言ってる飯田。そのやり取りを呆れ半分で眺めてる切島と轟がいて……あ、ちなみに私の席の逆隣には八百万がいる。

 

 で、このレストランでボーイの仕事(バイト)をしてる峰田と上鳴が忙しそうに走り回ってる。ちなみにこの2人だけ、ヒーローコスチュームじゃない。ウエイター服だ。

 

 他にも、ここにはいないけど、砂藤や瀬呂、障子や常闇、芦戸や葉隠や梅雨ちゃんも来てるっていうし……示し合わせたみたいに揃ったな、うちのクラスの連中が。

 

「爆豪と切島は体育祭優勝のペアチケットで来てて、轟はエンデヴァーの代理……峰田と上鳴は、バイトに応募して採用された……で、麗日と耳郎は八百万の家に届いたチケットだっけ?」

 

「そ。飯田んちもヒーロー一家だからチケット届いたんだってさ。緑谷は爆豪と同じで優勝者用のチケットだろうけど……栄陽院は?」

 

「私んちも八百万と同じような家だからさ、人数分チケットはもらってんだよね」

 

「ああ、なるほど……や、もしかして緑谷のペアチケットで誘われたのかと思ったんだけど違ったか。一緒に出てくるもんだからついね」

 

「あははは、悪い悪い紛らわしくて。緑谷のチケットは……誘ってた相手が急に来れなくなったらしいよ? もったいない……何気にプラチナチケットなのにな」

 

 嘘はついてない。私んちにチケットが届いてるのはホントだ……それを私が使ってここに来たわけではないというだけだ。明言してないだけだ。

 あ、でも緑谷のチケット云々は嘘か……ごめん耳郎。まだ秘密だから、このへんの事情は。

 

「ですが、今日の夜のレセプションパーティーに出られるのは、チケットがある人だけですから……残念ながら、ここにいる方々のみでの参加ですわね」

 

「砂藤達や、ウエイターやってる峰田たちはダメってことね。ま、そりゃ仕方ないか……」

 

「じゃんけんで負けた3人、悔しそうな顔してたもんなあ……あ、まあ葉隠は表情見えないけど、悔しそうにはしてた。っていうか……緑谷のチケットって、そうすると余ってんだよね? それ使えば、もう1人誘える?」

 

「あー、ダメだろ多分。使わないから置いてきちゃったって言ってたし」

 

「そっかー、残念」

 

 そんな感じで、気の置けない友達同士のリラックスした会話を楽しみながら、私達は……思いがけず集まった1-Aメンバーで、1日目のパビリオンを回ることになり、すぐに全員と仲良くなったメリッサの案題で『I・アイランド』を堪能させてもらったのだった。

 

 あ、でも爆豪だけは『つき合ってられっかボケが』って離脱して……お目付け役(すでにそんな立ち位置)の切島もそっちについてったけど。

 

 あと、仕事があるから峰田と上鳴はついてこれなかったし、飯田と轟も行くところがあるって言って途中で離脱。結構ばらけたわ。

 

 結果、緑谷、私、麗日、耳郎、八百万、メリッサで大半のパビリオンは回った。

 ……今更だけど、男女比偏ってんなコレ……。

 

 そしてその後は、集合時間に遅れないように早めに解散し、それぞれ正装に――ヒーローとしての、じゃなくて、普通にドレスコードとか用のそれに――着替えた上で、パーティー会場に集合。

 

 メリッサのはからいで特別にチケットを用意してもらえた峰田と上鳴も含めたメンバーで、オールマイトも出ている(ただしこっちはヒーローコスチュームで)パーティーに、緊張しつつも皆で参加して……

 

 

 

 

 

 ……特に何事もなく、無事にパーティーは終了した。

 

 

 

 ……? いや、いいことなんだけど……というか、別に何もトラブルが予期されてたわけじゃないから、そりゃこれで当然なんだけど……うん。

 

 せいぜい、私やメリッサ含めた女性陣のドレス姿に男性陣が『おぉ~!』って大興奮してたり、耳郎だけ褒められ方の方向性が違って(つか褒められてなくて)制裁が飛んでたりしたくらいだし……ああ、あとは、途中から合流した爆豪がいつもの調子で態度悪いから大変だったくらいか。

 というかよく正装持ってきてたなと思ったんだが、切島が用意してたそうだ。お母さんかよ。

 

 ……うん、まあ、何事もなくて結構、のはずなんだけど……何だろ、この、物足りないというか……コレジャナイ感?

 

 

 

 




ウォルフラムの霊圧が……消えた……?

というわけで、ハイ。劇場版第1作・完!
I・アイランドに来たはいいものの、何事もなくパーティー終わりましたとさ。

……どうしてこうなったのか、これからどうなるのかについては……今後本編で。

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