TSから始まるヒロインアカデミア   作:破戒僧

152 / 159
推奨BGM:『空色デイズ』
あ、でも独断と偏見なので、あるいは、お好きな最終決戦用BGMを脳内で流しながら…どうぞ。

これにて神野区編終了です。
これまでで……このSSどころか、自分の物書き人生でたぶん一番長い話になりました……。
まさかの2万字超え。書きたいもの全部ぶっこんでやりたい放題したらこんなんなっちゃったよ……。

では、どうぞ。



第152話 世界よ、これがヒーローだ

 

 四方八方から絶え間なく飛んでくるヒーロー達の攻撃に、流石のAFOも、楽に応戦とまではいかない戦いを強いられていた。

 

 単なる火力だけなら圧倒できただろうが、プロヒーロー達は高い攻撃力を有するメンバーを、徹底的にその他がサポートする形で戦うことで、極限まで隙をなくし、相手の攻撃に当たらず、回避後即反撃に移る、ということを繰り返して戦っていた。

 

 そうして彼らがAFOを引き受ける間に、オールマイトは接近し、必殺の一撃を叩き込む。

 

 乾坤一擲を物にせんがための、極めてシンプルな作戦。

 だからこそ、全員がやるべきことを定めやすく、そこに全力を注ぐことができる。

 

 ……が、それはAFOにとっても同じこと。

 

「ぐぅ……っ!?」

 

「オールマイト!」

 

「っ……すまん、抜かれた!」

 

「っ……私なら、大丈夫だファットガム! それより、君こそ……」

 

 わずかな隙を突いて、ヒーロー達の包囲網を突破し、AFOの攻撃がオールマイトに届く。

 

 それを、なけなしの残った体力で相殺して防ぐオールマイトだが、その分、AFOにぶつけるための力が、確実に減っていく。

 

 この作戦の核は、いかにオールマイトに力を残したまま、AFOの元にたどり着かせ……そして、そこで必殺の一撃を叩き込めるかという一点にある。

 

 もともとオールマイトは、最早『マッスルフォーム』を保つこともできないほどに疲弊してしまっている。もう後何発、満足に拳を突き出す力が残っているかも怪しいレベルだ。

 

 そのために、言ってしまえばヒーロー全員が剣にして盾になるのがこの作戦であるが、AFOという存在を前に、その場にいるヒーロー全員の力をもってしても、その役割を成すことができない。わずかではあるが、力が足りていない。

 

 一発、また一発とオールマイトに攻撃が通り、ダメージが刻まれる。

 

「ここまでくると……もうどう言ったものかな。無様も、滑稽も通り越して……哀れと言うか、痛々しいと言うか」

 

「何とでも言うがいい……例えどんな姿だろうと、幾度土をつけられようと……この拳を貴様に届かすまで、私は何度でも立ち上がってみせる!」

 

「口先だけは元気だな……死にかけの、平和の象徴」

 

 そう言うAFOの声音は、呆れと愉悦が混ざったようなそれだった。

 

「トップランカーがこうもそろって、1人の『敵』を袋叩き。にも関わらず攻めきれず、もう無様に何度地面に転がったか……あきらめの悪さとは、時に見ている方を悲しくさせる。僕にとっては愉快な娯楽だが……今は声を上げて応援している民衆も、いずれ沈黙と嗚咽に変わるのだろうね」

 

「てめえの方こそ……口先は随分元気じゃねえかよ、悪の親玉……!」

 

 と、そこに横から、ミルコの声が割り込んで聞こえた。

 あちこちから流血し、肩で息をしているも……その瞳には未だギラギラと闘志が燃え盛り、獰猛な笑みと共にAFOを睨みつけている。

 

 いや、ミルコだけではない。多かれ少なかれ、そこにいるヒーロー達は皆、その目に闘志を宿し、微塵も衰えぬ戦意と共に、その中央に立つ『敵』を見返していた。

 

「気づかねえとでも思ったか? お前、さっきからちょっとずつ攻撃のタイミングが遅れ気味になってきてるなあ? 規模や範囲もブレてきてるし、全体的に大雑把になってきてる……!」

 

「動きが精彩を欠いてきている。疲労が蓄積してきたかと思ったが……そうではなさそうだ」

 

 ミルコに続いて、ジーニスト、そしてホークスも、

 

「さっきのオールマイトとの会話からして、あんたのパワーアップも諸刃の剣なんだろ? 多数の『個性』を宿し、大幅に力を引き上げる代わりに、あんた自身にも遠からず限界が来ると見た」

 

「つまりこの勝負……無様だろうがみっともなかろうが、あきらめの悪い方の勝ちってことだ! 気合と根性でヒーローに勝てると思ってんじゃねえぞスカシ仮面!」

 

 締めくくって言ったミルコのセリフに、AFOはふむ、と感心したようにつぶやくと、

 

「……なるほど。なら……大衆受けしそうな精神の話は置いておいて、現実の話をしようか」

 

 直後、AFOは……何かする前に潰さんと、今一度、周囲から包囲・攻撃を繰り出してくるプロヒーロー達を、衝撃波を放って押し返す。

 そして、がら空きになった正面から、オールマイトを見据える。

 

「最早まともに歩く力も残っていまい……人は気合だけで動けるようにはできていない。この闘いの中、一体君はいくつの限界を超えてこうしてここに立っているのか……だがそれも、もう終わりにしようじゃないか。無様に、みっともなく、あきらめ悪くあがいた末に迎える終わりとしては……上出来だろう」

 

 させまいと、行かせまいとして殺到するヒーロー達の攻撃をさばききり……その一瞬の隙をついて、AFOの放った攻撃が、オールマイト目掛けて飛ぶ。

 

「君の死をもって、時代に終わりを告げよう……最後の瞬間まで、報われぬあがきを続けて……その末にバラバラになれ。平和の象徴」

 

 地面が盛り上がってできた何本もの石の杭、あるいは槍のような尖ったそれが、地面を伝って生えていき、オールマイト目掛けて伸びる。見た目よりもはるかに硬く、そして鋭いらしいそれらは、途中にあるコンクリートの瓦礫を容易く粉砕しながら迫っていく。

 

 直撃すれば、人体など容易く貫かれる。ヒーロー達による援護も間に合わない。

 オールマイトは残り少ない力を振り絞ってそれを迎撃しようとし……しかし、その時、

 

 

「さ・せ・る・かァァアアァア!!」

 

 

 その眼前に飛び込んできた小さな影が、その石の槍を、その身で受け止めた。

 ガギィン、と硬質な音を響かせて、全力の『安無嶺過武瑠』を発動させた切島が、凶刃からオールマイトを守っていた。

 

「なっ……き、切島少年!?」

 

「切島……!? 何でお前、出て来た!?」

 

頼雄斗(ライオット)!? ちょ、おま……自分何で、ってか何しとんねん!? なんぼなんでも……」

 

「すんませんっす、オールマイト! 相澤先生も、ファットも……でも俺ら(・・)……もう黙って見てるだけなんて出来っこないんすよ! ナマ言ってるのは百も承知っす、それでも……っ!!」

 

 ガガガガ……バキバキ……と硬質な破砕音が響く中、僅かに押し込まれつつも……石の槍を1本たりとも後ろに通さず、受け止め、砕き、防ぎきる切島。顔面すら、眼球すら硬化させ、顔面目掛けて飛んでくる切っ先すら受け止め、砕く。

 硬質に、鋭角に変化したその体でもわかるほどに、その体と瞳には不退転の意思が漲っている。

 

 それを退かそうと、あるいは砕かんと、さらなる数と大きさの槍が迫り……

 

「自己満足かもしれねえ……無謀だってのもわかってる……それでも、自分にできることがあるなら、少しでも役に立てるなら! 誰かを助けられるなら!」

 

「そこで退くってことができねえんすよ、何せ俺達、筋金入りのバカなもんでぇェェエエッ!!」

 

 切島と肩を並べ、全身を鋼に変化させた鉄哲が、共にそれを受け止める。

 その身で受け止め、拳で砕き……一歩も引かずに石の槍衾に立ち向かい……そして、

 

「ファイトォオォォオ!!」

 

「いッッ……ぱァァアアァつ!!」

 

 切島と鉄哲、2人の漢が繰り出した拳が、とうとう最後の1本の槍を砕き……見事その凶刃から、オールマイトを守り切って見せた。

 

 ガラガラと石の槍が砕け散る音の中、力を使い果たしたらしい2人は、『個性』を解除させて……その場に倒れ込む。

 

「切島少年……鉄哲少年……!」

 

「すん、ませんっす……オールマイト……。ナマ言っておいて、たったこれだけで……」

 

「今の一回で、俺ら、限界っス……後は……」

 

「ほぉ……なるほど、大したものだ。面白いものを見せてもらったよ……プロヒーロー達が塞ぎきれなかった穴、学生の君達が抑えてみせるとはね」

 

 感心した様子の声音で言うAFO。その直後には、また、ヒーロー達の攻撃の隙間を縫って、今度は地面から巨大な岩を出現させ……勢いよく転がして、倒れ伏す切島と鉄哲もろともオールマイトを押しつぶさんとし……

 

 しかしその手前で、突如としてその大岩は、ぼちゃん、と水音を立てて地面に沈んでしまった。

 

 見れば、鉄哲と切島の2人の間……2人を守るように、地面に半分体を沈めた形で、骨抜がその『個性』を発動し、底なし沼を作り上げて大岩を沈めていた。

 

「悪いけど、2人はそっとしといてもらうよ。俺、こう見えて意外と友達思い。そして……追試や合宿で、めっちゃ友達増えたもんで」

 

「骨抜、お前も…………いや……!」

 

 そこまで言って、相澤はようやく気付いた。

 先程まで、オールマイト1人しかいなかったはずの、その周囲に立つ、無数の人影に。

 

 極限までAFOに意識を向けて集中していたがために気づけなかった。そこに……自らが面倒を見ている者達も含め、40人を超える生徒達が集結していることに。

 

 そして、

 

「いいかお前ら! 3人ばかし先走ったが……作戦名は……『マトリョーシカアタック』!」

 

 そのほぼ中心に立つ1人、軍服姿の男装の麗人……永久が、後ろを振り返ることなく、声を張る。

 

「あくまで私らは『露払い』! あのパイプ仮面の攻撃は9割方ヒーローが遮ってくれてるから、残りの1割がオールマイトに飛んでいかないようにだけ考えて守れ! ぶっちゃけ私らじゃそれで精一杯だから高望みはなし! できることを全力でやれ! 以上……つーわけでいつもの!」

 

『Plus Ultraァ!!!』

 

「……ったく、あ・の・バカ共……」

 

「だっははははは!! おいおい、今年の雄英の1年はイキのいい奴が多いじゃねーかよ! こりゃ将来楽しみだな、大物になるぜこいつら!」

 

 頭痛をこらえるように頭を抑える相澤に、心の底から面白そうに笑うミルコ。

 

「……率直に言って、色々と問題だらけ、ツッコミどころだらけではある……が……」

 

「いいんじゃないですか? ……いい流れができそうだ。どっちみち俺らにだって余裕なんかないんだ……この際、使えるものは何でも使う気持ちでいきましょうや」

 

 さらに、ジーニストとホークスもそう続け……エンデヴァーがまとめるように言い放つ。

 

「生意気な小僧共に後れを取るな! プロの現場で戦う真のヒーローの何たるか、その背中で、戦いでもって見せつけろ! 情けない姿なぞ見せている暇はないぞ、気合を入れろお前達ィ!!」

 

「それ半分くらい自分に言い聞かせてません?」

 

「やかましい、黙っていろ灼くぞホークス!」

 

 一方で、オールマイトを守って囲むように立つ生徒達。

 その中心、オールマイトのすぐ隣に、緑谷は立っていた。

 

「すいません、オールマイト……こんな場面で、生意気にしゃしゃり出てきて……」

 

「緑谷少年……」

 

「わかってるんです。すごくバカなことをしてるんだってことくらい……でも、ダメでした。ボロボロになってでも諦めないあなたや……一時とはいえ、同じ戦場で一緒に戦ったヒーロー達が、力の全てを尽くして戦ってるのを見ていて……僕ら、結局、黙ってられなかったです……!」

 

「……君って奴は、ホントに……最初に出会った時から、変わらない。いや、それどころか……2クラス分以上、全員巻き込んでとはね……とんだPlus Ultraもあったもんだ!」

 

「まー、そう言いっこなしにしましょうや、オールマイト先生?」

 

 と、反対側から永久も言う。

 

「もうここまで来たら最後まで一緒に走りますよ。入院してたとこに『敵』だのテロリストだのに襲われて、死にかけて、それに勝ったと思ったら拉致られてこんなとこにきて……ぶっちゃけ戦いっぱなし+深夜テンションでアレになってる部分もあるでしょうけど……そんなバカげた一日の最後が、ヒーロー社会の明日を占う大一番ってのも悪くない!」

 

「あんたは前だけ見てろや、オールマイト……俺らは俺らで勝手にやる。あんたの邪魔にはならねえし、邪魔はさせねえでおいてやるからよ」

 

「……僕らで道を作ります。だから……あなたは、最後まで……最後に……!」

 

「全く、この……有精卵共は……!」

 

 大人としては、教師としては叱るべきなのかもしれない。

 しかし、自分より小さいながら、あまりにも堂々として頼もしい、そこにいる42人を前に……オールマイトは、こみ上げてくるものを抑えるだけで必死だった。

 

「本当に恵まれているね、オールマイト。ここにきて、道連れの追加とは」

 

 そんな言葉と共に、AFOの次なる手が迫る。

 

 それを撃ち落とそうとした、プレゼント・マイクとギャングオルカの超音波ないし衝撃波をくぐり抜け、鉄の槍のようなものが何本も飛んでくる。

 

 が、オールマイトの前にいくつもの瓦礫の欠片?らしきものが割り込み……次の瞬間、

 

「唯!」

 

「ん! 『解除』! と、『大』!」

 

「ツイン……インパクト!」

 

 柳が『ポルターガイスト』で浮かせて並べた瓦礫達を、小大が元の大きさに戻し、どころかさらに巨大化させる。同時に庄田が、槍と瓦礫が衝突する瞬間に合わせて『ツインインパクト』を発動。

 

 瓦礫が全て巨大化し、さらに『ツインインパクト』の衝撃で、炸裂する盾となる。

 『土魔獣』との模擬戦でも猛威を振るったコンビネーションが、飛来した槍の大半を防いだ。

 

 それをなおも抜けて飛んでくる数本を前に、

 

「超強酸&粘性MAX……『アシッドマン』!!」

 

 全身に溶解液を大量に纏い……いや、最早溶解液でできた着ぐるみを着たかのような状態の芦戸が飛び込み。その酸の体で槍を受け止め、突き抜けて外から出てくる間に溶かしてしまう。

 

 鉄の槍は内部で全て溶けきるか、突き出しても、勢いを失って力なく墜落してしまう。1本としてオールマイトに届くことはなかった。

 

 と、さすがに一度に出す『酸』の量が多すぎたのか、少しふらついている芦戸と、一瞬目が合い……彼女はニカッと笑ってみせる。

 オールマイトも頷いてそれに応えながら、1歩、その足を前に踏み出した。

 

 今度はまるで隕石、あるいは流星群のように、上空から無数の巨大な岩が降り注ぐ。

 

 大半はヒーロー達が防ぎ、砕く。しかも、狙って落としているわけではなく、どうやら無差別に範囲内を攻撃しているだけらしい。こちらに当たる可能性があるものだけを選んで砕いている。

 

 それでも出てきてしまったうち漏らしに対し……吹出が『ガキィィイィーン!!』と巨大な擬音の盾を出して受け止める。

 さすがに重量ゆえ、それも数瞬の間しかもたずに割れてしまうが、その前に、蛙吹の舌に絡められて一緒に接近した麗日がタッチして『無重力』を発動。

 

「まだ……まだっ! 梅雨ちゃん……次!」

 

「けろ。わかったわ、こっちへ」

 

 掛け声を受けて、蛙吹が跳ぶ。

 たった今麗日が無重力にした岩に向けて跳躍し、それを足場にして蹴り飛ばすことで空中でさらに移動。同時にその岩を遠くに蹴飛ばして……さらに、その滞空中に舌を伸ばして麗日をつかみ、ぐいっと引き寄せる。

 

 その瞬間、麗日が『個性』を解除して重量を戻し……ズシン、と音を立てて岩は落下する。

 

 その時には蛙吹は別な大岩のところに跳んでおり、巻き取られて回収されていた麗日がまたそれに触れ、『無重力』にする。

 

 そこからは繰り返しだ。蛙吹がそれを足場にして、蹴飛ばすのと跳躍を同時に行い、麗日を回収。麗日は『個性』を解除して岩を落とす。そして次の岩を迎撃……を繰り返す。接近が間に合わないものに対しては、これも適宜吹出が盾を出す。

 

 麗日の『個性』のキャパシティを考え、『無重力』にするのは一瞬。『個性伸ばし』のおかげで、麗日の許容量も蛙吹のベロ力も上がっているがゆえにできたコンビネーションだ。

 オールマイト目掛けて落下してくる、あるいは余波がダメージになるものにしぼって行ったとはいえ、その全てを範囲外にたたき出してみせた。

 

 空中にいる2人と、一瞬交差する視線。

 互いに笑顔を見せ……オールマイトは、また一歩歩みを進める。

 

「ふむ……中々やるものだね。さすがは卵は卵でも金の卵、数が揃えばそれなりの力にはなるか……なら、その優位を潰してみようか」

 

 すると今度は、AFOの足元に、暗い緑色に輝くオーラのようなものが収束し……まるで渦潮か、あるいは魔法陣か何かのように渦巻きだす。それらはいくつかに分かれてさらに収束していき……数秒後、何十匹もの狼、あるいは猟犬のような姿になって、散らばって襲い掛かってきた。

 

 猟犬たちは、オールマイトと生徒達を標的として駆け抜ける。当然これもヒーロー達が応戦して減らすも、その素早さと数、そして動きの不規則さゆえに、かなり多くの数に抜けられる。

 

 が、ヒーロー達の包囲網を粗方が抜けたところで……轟が一気に広範囲に放った冷気が大規模な氷結を作り出し、その大部分を制圧する。

 大ダメージを受けた猟犬たちは、その場で消滅していく。『個性』で生み出されたものであるがゆえか、後に死体は残らないようだ。

 

 それらの広範囲攻撃を抜けて迫ってくる残りの猟犬たちは、こちらも数で真っ向から迎撃する。

 

「尾空旋舞!」

 

「ターゲットエレクト!!」

 

「グレースコール!」

 

「グレープラッシュ!!」

 

「アイキャントストップトゥインクリングスーパーノヴァ!!」

 

「長ぇよ」

 

 尾白の尻尾が薙ぎ払い、上鳴の電撃が撃ち抜く。凡戸と峰田の『セメダイン』と『もぎもぎ』で捕縛したところを、青山が大威力・長射程の『ネビルレーザー』で薙ぎ払う。

 それに冷静にツッコむ心操は、『捕縛布』でからめ取ると同時に他の猟犬に叩きつける。

 

 それらを避けて大回りしてくるものに対しては、鱗や角取が遠距離で鱗の弾丸や『角砲(ホーンほう)』を放って撃ち抜く。青山もこちらに加わる時もある。

 さらに耳郎が、知覚外からの奇襲がないよう、それらの動きを常に警戒しながら、自らも『ハートビートサラウンド』の衝撃波で迎え撃つ。

 

 遠距離組に近づく者に対しては、拳藤と回原がその更に前衛を担って彼ら、彼女らを守る。拳藤は同時進行で、前線指揮官のように随時周囲に指示を出し続けていた。

 

 近距離でも打ち漏らしがないよう、防衛ラインに障子が構え、その感知能力で周囲を警戒しつつ、適宜『オクトブロー』で抜けて来た猟犬をなぎ倒していく。

 

 その周囲では、同様に索敵と援護のために取陰がパーツを飛ばし、さらに口田が蝙蝠たちを操って、超音波による『エコーロケーション』で周囲の状況をすべて把握していた。

 前衛達と連携して1匹の打ち漏らしも許さず、オールマイトにその牙を届かせない。

 

 1歩、また1歩とオールマイトが歩みを進めるのに合わせて、徐々に戦線を押し上げていく。

 

 そこにさらに加わる、AFOの戦力。

 どうやら、周囲に残っている者を呼び寄せたらしい……黒い水が虚空に溢れ、数体の脳無が戦場に姿を現す。いずれも体の色は白……下位か中位だ。

 

 だが、ヒーロー達がすぐさま迎撃に移ろうとしたところで……その脳無達は、ほとんど移動もしないままに、再び黒い水に包まれて見えなくなっていく。

 

 バーで死柄木達を取り逃がした時にも見た……『転送』の予兆だ。

 それも、そこからいなくなる時の。

 

 その狙いにいち早く気付いたグラントリノが、はっとして警告を飛ばす。

 

「いかん……おい、受精卵共! 警戒しろ! こいつのコレは……」

 

「そう……僕の元へ呼び寄せるか、僕の元から送り出すか。そして、送り先は……『人』だ。それも、僕がよく知っている人に、酷く短い距離しか送れないが……問題ない。これだけ近ければね」

 

 次の瞬間、オールマイトの周囲に黒い水があふれ出し、今姿を消した脳無が現れる。ヒーロー達と生徒達の防御陣を突破するため、直接それらを送り込んできたのだ。

 

 姿を現した脳無達は、次々とオールマイトに襲い掛かるが……しかし、半歩と踏み出さないうちに、周囲に展開していた塩崎の『ツル』がそれら全てを縛り上げる。

 

(はかりごと)は悪に通ずる……転送系の個性を持っているとわかった時から、この手の奇襲はずっと警戒していました。思い通りにはさせません……!」

 

 それでも前に出ようとする脳無達だが、即座に円場が張った『空気凝固』の壁に阻まれ、攻撃がオールマイトまで届かない。

 

 加えて、塩崎がそれを引きはがして、離れたところで拘束したところに、小森が『キノコ』による胞子攻撃を、それも呼吸器その他に同時に効くような毒性の強いものを叩き込んだため、脳無達はまとめて無力化された。

 トドメに泡瀬が、胞子を吸わないようにガスマスクをつけた上で、脳無全ての両手両足を地面に一瞬で『溶接』して完全に動きを封じた上、顔面に鉄材をくっつけて視界すら封じた。

 

「やるねえ……なら、これはどうかな?」

 

 再び、今度は黒いオーラが収束していく。大量の猟犬たちを繰り出した時と同じ光景に、見ていた者達が身構えるが……今度のそれは、さほど数は多くない。20にも届かない数のようだ。

 

 だが、その大きさは数mにもなる、二足歩行の巨体の怪物ばかりであり、その半数近く……8体が、ヒーロー達の妨害を振り切ってオールマイトに襲い掛かる。体が大きい分馬力もあり、さらに意外と動きが速いため、簡単には止められないようだ。

 

「『集光屈折ハイチーズ』ッッ!!」

 

 が、突如その眼前で、葉隠の技による強烈な光が放たれ……どうやら普通に視力を持って行動していたらしい4体はたじろぐ。

 

「やっぱでけえモンスターには閃光が効くな!」

 

 その直後、瀬呂がテープを伸ばして葉隠を回収し……それと入れ違いで、飯田、鎌切、宍田、砂藤、黒色が飛び出す。

 

 視界が利かず隙だらけのところに、フルパワーの砂藤とビーストモードの宍田が、それぞれぶつかって2体を押し倒す。

 そこに、『レシプロターボ』でトップスピード状態の飯田の蹴りと、高速回転の遠心力に自分の体重、そして刃物の重量を乗せた鎌切の一撃が放たれ、首元に吸い込まれる。

 飯田の蹴りは延髄を粉砕し、鎌切の刃は首を切り落とし、それぞれ巨大な怪物を倒した。

 

「どれだけ強大な怪物だろうと、今の僕達には……一歩もここを通さないという覚悟がある! 容易くここを抜けられると思うな、巨悪よ!」

 

「何だっていい! 手加減も遠慮もなしにぶった切れるって最高だなァおい!!」

 

「お前、鎌切……台無しだぞ色々……」

 

「ま、まあ……半ば予想できていましたがな……」

 

 その横で、怪物の体が『黒い』ことを利用し、黒色がそのうちの1体を支配して、他の2体をなぎ倒す。そして自分はその後で、首を差し出すように頭を下げた姿勢になり……鎌切が嬉々としてその首を斬り落とした。とてもいい笑顔で。

 

「いずれにせよ些事。ここは戦いの場なれば、目的の達成こそ至上命題と言える……!」

 

「同感だ。そのためならば、この身は暴虐の獣となりて戦場(いくさば)を駆けよう! 『黒影(ダークシャドウ)』!」

 

『任セトキナァ!!』

 

 そして残る4体を……闇によってパワーアップした『黒影(ダークシャドウ)』の、限りなく暴走に近いとすら言える全力攻撃により、一気に全て叩き潰してみせた。

 

 

 

 1歩、また1歩……生徒達に守られながら、オールマイトは歩みを進めていく。

 

 生徒達の中には、最初の切島や鉄哲のように、戦いの中で力を使い果たし、どう、と倒れ込んでしまったり、動けなくなる者も出始めていた。

 

 そんな死地を、追い抜く生徒達と視線を交わしながら……オールマイトは進む。

 気のせいか、その歩みは、変わらずゆっくりではあるが、徐々に力強くなっているように見えた。

 

 生徒達の健闘を間に挟んでそれを見ているAFOは、その視線を受け止めながら、また口を開く。その声に、呆れや嘲りを滲ませながら。

 

「とんだ英雄だな……オールマイト。どんな気分だ? プロヒーローですらない、二回り以上も年下の子供達に庇われて、守られて……彼らを犠牲にして、屍を踏み越えて悠々と歩くのは? そこから見えるのは、どんな景色だ?」

 

 誰かが、『死んでねーっつの』と呟いた気がしたが、その直後……地の底から響いてくるような、決して大声ではないが、力強く、よく通る声がした。

 やせ衰え、今にも倒れそうなほどに疲弊している男のそれとは、到底思えない声が。

 

「お前にはわかるまい……オール・フォー・ワン……!」

 

「……?」

 

「彼らがどんな気持ちで私を送り出してくれているのか……私がどんな気持ちで、彼らが倒れる中を歩いているのか……彼らが私に託してくれているものがどれ程大きいか、どれほど力強く背中を押して、どれ程大きな思いをこの拳に握らせてくれているのか!」

 

 気のせい、ではない。

 1歩、また1歩……歩みを進める中で、オールマイトは、失ったはずの力を徐々にその身に取り戻しつつある。

 いかなる理屈なのかわからないが――あるいは、そもそも理屈があるのかすら定かではないが――ぶかぶかのヒーローコスチュームの下に、徐々に筋肉が戻り始めている。背筋は伸び、ザッ、ザッ、と地面が力強く踏みしめられている。

 

 距離があるとはいえ、その気迫を真正面から受け止めているAFOには、決してそれが無視していいものではないということが、直感的にわかった。

 

 今再び、目の前のヒーローは……限界を超えようとしている。

 

「精神の話はよして、現実の話をしよう……と、言ったはずだ。オールマイト」

 

 直後、AFOの両腕が膨れ上がり……それを見たヒーロー達は、あの、神野区を一瞬で瓦礫の山にした空気砲を思い出し、何としても阻止しようと攻撃を集中させた。

 

 しかし、ヒーロー達の予想とは違い、直後にAFOが見せたのは、空気砲発射のモーションではなく……さらに悍ましい異形の姿。

 

「『筋骨発条化』『瞬発力』×4『膂力増強』×5『増殖』『肥大化』『エアウォーク』『鋲』『槍骨』『阿修羅』『超合筋』『空気を押し出す』『伝導』『溜め攻撃』『渾身』『火事場力』『鉄の拳』『力持ち』……僕が今使える最高・最適の……いや、それを超えた『個性』達の組み合わせだ」

 

 両腕を覆っていたスーツが肩のあたりまで千切れて破け、その腕は……2本から6本に増えていた。

 さらにその1本1本は、無数の腕や骨のような何かが混ざり、より集まったようになって形成されている上、しなやかで、かつ硬質なものになっているように見えた。

 

 まさしく阿修羅のような姿となったAFOは、その6本の腕のうち4本を、斜めの前方と後方、4方向に向ける。上から見ると、ちょうど『×』の字が出来上がるように。

 そして、わざと拡散させるように空気砲を放ち……周囲を囲んでいたヒーロー達を一掃した。

 

 1発1発が、ビル群を瓦礫の山に変え、オールマイトの全力の『デトロイトスマッシュ』を相殺するほどのエネルギー量。拡散して大分威力が散っているとはいえ、それらを受けたヒーロー達はひとたまりもなく蹴散らされてしまった。

 

 遮る()がなくなったそこで、巨悪の視線が直接生徒達に降り注ぐ。

 そのあまりのプレッシャーに、硬直してしまう彼ら、彼女らを、誰も責められないだろう。

 

「さて……今までのように、『9割方』を削ってくれるヒーローはもういないぞ……どうする、金の卵諸君……?」

 

 青ざめる生徒達に言い放ちつつも、その答えを待たず、AFOは腕の1本を生徒達に……その向こうにいるオールマイトに向け……今度は、収束させた空気砲を放つ。

 

 直撃せずとも、巻き込まれただけで死を免れないであろうその一撃を前に……しかし、一切躊躇することなく飛び出した者が、1人。

 

「だからどうしたってんだ、クソ(ヴィラン)……」

 

「爆豪ッ!?」

 

 両手から爆破を放ち、それを推進力に飛び出してきた爆豪。

 

 戦闘に躍り出ると、両腕に装備した、手榴弾をかたどった籠手……そこについている安全装置を、両腕とも解除した。溜めたニトロ汗を使って放つ『大砲』の引き金を、いつでも引ける状態にする。

 さらにその状態で、発射の引き金になるピンを両方口にくわえて、両腕は掌を前に向ける。

 

(籠手は……最大威力の爆破を、ノーリスクで放てるようにする小道具。けど、オールマイトと同等の敵に、ノーリスクで勝とうなんざ、虫のいい話だ……なら、超えるだけだ……限界を!)

 

「っ……『穿天氷壁・三重』!」

 

 直後、爆豪の意図を察した轟は、その爆豪の眼前に巨大な氷壁を、しかも3つ重ねて展開する。

 

 その形状は、今までのようにただ大きいばかりのものではなく……前方に向けてとがらせており、叩きつけられた衝撃を散らすことができるような構造になっていた。

 

 そこに命中した空気砲は、容易くその氷壁を木端微塵に砕きながらも……砕ける力すら利用して、その威力を拡散させ続ける。

 そして、3枚目のそれが粉々になったところで……

 

「余計なことすんじゃねえよ……半分野郎ォがァ!!」

 

 爆豪が、両腕の籠手のピンを引き抜くと同時に、最大出力の爆破を両手からも放つ。

 

 本来ならば、1発放つだけでも、鉄筋コンクリートのビルを半壊させるほどの威力と、肩が外れそうになるほどの反動を生むそれが、4発同時に放たれ……しかも『個性伸ばし』で限界突破することによって極限まで高められたその威力。

 

 そこに加えて、3重の氷壁と、それが砕けたことにより余計に冷気が冷やされていて……そこに爆炎の熱が加わったことで、想定外に『膨冷熱波』が発動。

 

 合わさって生まれた巨大な爆風は……AFOの空気砲を、氷壁で大分威力が散っていたとはいえ、なんとほぼ相殺してみせた。

 

 これにより、『立っていられないほどの突風』程度にまで威力を激減させた空気砲は、力を使い果たした爆豪を含む、ほとんどの生徒達を一気にそこから吹き飛ばしつつも、オールマイトにダメージは通らず、また生徒達にも死者・重傷者を出すことなく消え去った。

 

「ほぉ……やるものだね。しかし……次に続くかな?」

 

 しかしAFOは、別な手を向けて再度、空気砲を放つ構えを取る。

 

 どうにか意識を保っていた轟は、こちらも再度氷壁を展開しようとするが、その前に……ぽん、と肩を叩いて、またしても誰かが進み出た。

 無論、今度は爆豪ではなく、そこに立っているのは……フォーマルな正装とも呼べそうな服装に身を包んだ、すらりとしたやせ型の体躯だった。

 

「面白くないんだよねえ、さっきから、A組ばっかり目立たれてちゃさあ……悪いけど今度は出番、譲ってもらうよ」

 

 冷汗を流しつつも、不敵な笑みを顔に浮かべたままにした物間は、その両手を体の前で向かい合わせるようにする。そして、あらかじめ『コピー』しておいた『個性』を発動させていく。

 

「円場の『空気凝固』……」

 

 手元に、空気を固めて作った、一抱えある大きさの球体を出現させる。

 中が空洞になっているそこに、

 

「轟の『半冷半燃』……」

 

 それとほぼ同じ大きさと形の氷の塊を作り出して、内部に収める。

 その後すぐにそれを熱で溶かし、水にする。そしてそこに両手を突っ込んで、

 

「上鳴の『帯電』……も1つ、『空気凝固』と『半冷半燃』」

 

 水の内側だけで電気を発生させ……水を分解して、水素と酸素を作り出す。同時に、最初に作った球体よりもさらに多くな球体を作り、最初の球体をその中に収めて包むようにする。

 分解してできた2つの気体は、2つの球体の間のスペースに逃がしていく。体積が減ったその分、『半冷半燃』で氷→水を作り続け、『帯電』で水素と酸素に変え続ける。

 

「栄陽院の『気象操作』……いや、いつの間にこんなの使えるようになってるんだか……まあいいけどね。風を操って、気体を圧縮すると同時に、形を整える。それでいて、決して2つが混ざらないようにしつつ……中央の球体の中には、氷の代わりに、雷雲を」

 

 酸素と水素が極限まで詰まった球体を持ち、さらにその内部に、雷雲を固めて詰めた球体を忍ばせる。パンパンに張っているビーチボールのようなそれを手に持って……物間は最後に、

 

「そしてここで、吹出の『コミック』」

 

 そうして『バシュッ』という効果音……射出音を出し、それに手に持った球体を乗せると……矢のような速度で、前方に高速で射出された。

 

 丁度同時に、AFOがまたしても空気砲を放ち……轟がそれを氷壁で相殺し、威力を削る。

 そこに加えて、物間も同じようにして氷壁を出す。轟ほどのコントロール能力がなく出力も低いが、それでもやや小さめの『穿天氷壁』を展開。4つのそれが威力を大きく殺す。

 

 その直後、物間が射出した球体が空気砲と接触する……その瞬間を狙って、物間は『空気凝固』を解除した。

 

 その瞬間、封じ込められていた雷雲……そこから迸る雷が、極限まで圧縮されて充填されていた酸素と水素に引火し……大爆発を起こす。

 

 その時には、物間はそれを見越して、自分達の目の前に氷壁を展開していたため……空気砲を相殺した大爆発は、その壁を砕きつつも、やはりこちらにはさほどダメージを与えることもなく……またしても、AFOの攻撃をしのいでみせた。

 

 だが今度はAFOは、その更に直後、何も言わず、3発目の空気砲を放ち……

 

「やられっぱなしでは……ありませんわよ!」

 

 しかし、既に八百万は『創造』を終えていた。

 

 この展開を……大威力の攻撃同士の衝突を見越して、最初からずっと作り続けていたそれ。

 

 見た目は、体育祭などでも作っていた大砲に近いが、アナログな構造のそれよりもメカメカしく……この超人時代にあってなお、近未来的な印象を受ける構造になっている。

 

 そこに、物間と上鳴が電力を供給し続けており……絶えず機械の駆動音が鳴り響いている。この時点で、単なる大砲などではないことは明白だった。

 

 その武器の名は……『電磁加速砲』。カタカナで書くなら……『レールガン』である。

 

 充電完了と同時に、その砲口から、キュオン!、という、砲撃にしては甲高い発射音と共に……音速をはるかに超える速さで金属の砲弾が発射され……空気砲と衝突。

 

 本来、人に向けるどころか、都市部で使うようなものですらないそれは、電熱による空気膨張やら何やらで周囲に途轍もない衝撃をまき散らしながらも、空気砲を見事相殺、またしてもオールマイトや生徒達を守ってみせた。

 

 だが、この武器は連射が効かない。後に続かない。

 

 それを理解している八百万は、この後さらに続くであろうAFOの攻撃にどう対処すればいいか、残存の戦力を頭に思い浮かべて、必死で頭を回転させるが……警戒し焦る八百万の前で、AFOはいつまでたっても構えなおす様子を見せない。

 

 なぜかといぶかしむ八百万だが、数秒考えるようにした後、

 

「……なるほど、君達を甘く見ていたのはよくわかった。想定が甘かったと認めよう」

 

 しかし、と続ける。

 

「ならば、もっと確実性のある方法を取ることにしよう。遠距離からの衝撃波では、こちらもクールタイムが必要になる上、威力も大して出ない。例えオールマイトに当てられたとしても、体力を削るにとどまって確実性がない。だから……直接、殴ろう」

 

 言うが早いか、空気を蹴って跳んでくるAFO。

 

 こちらの間合いに入ってくる形になるが、完全なクロスレンジまでは飛び込んでこなかった。

 距離をある程度詰めたところで、片側3本の腕が1つにまとまってさらに巨大化し、その拳を握った大きさは、体よりもはるかに大きく……10トントラックか何かを思わせるほどのサイズになっていた。

 

 それを振りかぶり、殴る、というよりは叩きつける、あるいは抉るような軌道で繰り出される一撃。

 降りぬかれれば、八百万を始めとして、多数の生徒を巻き込んで炸裂し……その全てを跡形もなく粉砕し、地面をえぐり、クレーターを作るであろう一撃を前に、対抗手段が思い浮かばず、頭が真っ白になりかける八百万だが……その眼前に、軍服姿の背中が立ちふさがった。

 

「バトンタッチだ、八百万。下がってな……コード■■■■―■■■■。封印解除承認、『ブラスターフォーム』発動」

 

 言いながら永久は、軍服の襟のあたりについている制御用ツールを操作し……音声入力で、コスチュームに内蔵された『奥の手』を発動する。

 

 永久のコスチュームの各所に走っていた、エネルギーの流動経路である『フォトンストリーム』。本来は、エネルギーが走ると、黒を基調とした軍服の各所に、金色に光るラインが浮き出る形となるが……『ブラスターフォーム』の発動と同時に、その色彩が逆転する。

 

 金色に光っていたラインが黒く染まり、代わりに、そこから広がるように……軍服の、今まで黒かった部分に金色の光が広がっていき、見た目にも派手な黄金に光る軍服となった。

 

 派手な見た目だけと侮るなかれ。全身を巡らせるだけでも強力だった『エネルギー』を、全身に直接纏う形となるこの形態は、消耗も激しいが、通常時とは一線を画す戦闘力を生む。

 

 それまでとは比べ物にならないほどのエネルギーが充填されていき、全身黄金の輝きの中でも、ひときわ大きく腕が輝き出す。収まりきらないエネルギーが体表からあふれ出し、オーラのようにその周囲を、渦を巻いて漂っていた。

 収まりきらずあふれ出し、しかし霧散せずとどまっている。体外にまで及ぶコントロール能力とコスチュームによる補助により、永久は肉体の限界を超えた強化を実現していた。

 

「ついでだ、ものの試しというか……参考にさせてもらうとするか。『無限エネルギー』『衝撃吸収』『超再生』『受け流し』『空気伝導』『背水の陣』『気象操作』『オーバーホール』……使えそうな『個性』と、今まで学んだ技術をフル稼働……この一撃に全部を込める……!」

 

『個性伸ばし』で強化された許容限界をもさらに超えた、あまりのエネルギー量に、腕が今からきしみ出す……のも構わず、拳を握り、力を込める。

 

「っ、っ……まだ、まだぁァアア!! 限界、超えろォ……!」

 

 さらにそこに、外付けで力を加算する。

 

 エネルギーを充填されたバイオ人工筋肉が威力を倍加させ、その強化幅は『ブラスターフォーム』のおかげで限界をさらに超えたものになっている。

 

 『気象操作』で追い風の暴風を起こし、さらにそれを拳に乗せることで威力と速度を強化。

 『オーバーホール』で踏みしめる地面の強度を上げ、砕けないようにして、『空気伝導』と『受け流し』で衝撃を全て逃がさず前側に叩き込めるように、環境すら整えて味方につける。

 

 とどめに、発生するであろうことを前提にしている反動については、『超再生』や『衝撃吸収』などでカバーできるよう整えた。

 

(後に続かないのはヒーローとしてアウト……だけど、今だけは後のことは考えるな! 結果的にでも続かせなけりゃ死ぬ場面だ……後に続けるためにこそ、今のこの一撃に全てを込めろ!)

 

 目の前の敵に、渾身の一撃を繰り出す。ただそれだけのために全身全霊をつぎ込み……まるで、自身が強大なエネルギーの塊そのものになったかのような感覚の中、限界まで練り上げた力を……待っ正面から、AFOの拳に叩きつける。

 『全力全開』も、『限界突破』も超えた、最強最後の一撃。

 

 

「完・全・燃・焼!! 3000%パァァァアアァンチ!!」

 

 

 己の輝き全てを叩きつけるかのようなその一撃と、AFOが放った巨大な拳の一撃がぶつかり合う。

 

 すぐに地力の違いが出る。ここまで強化した力でも競り負けそうになり……腕が悲鳴を上げる。

 筋肉が千切れ、骨がきしんでひび割れるのがわかる中、『超再生』で無理やりそれを直し、『衝撃吸収』で耐え、『受け流し』で余剰分を可能な限り地面に逃がし、砕けた地面を『オーバーホール』で修復する。『変容』によるものか、本来は手で触れる必要がある『オーバーホール』を、足で触れている地面に使っていた。無意識でだ。

 実際にはほんの数秒……しかし、その時間が永遠にも思えるほどに、僅かな時間で何度もそれを繰り返し……そしてついに。しのぎ切った。

 

 僅か数秒の間に何度も破壊と再生を繰り返した腕からは、見た目は変わらないが、おびただしい量の血が流れ出ていて……それでも逃がしきれない衝撃があったのか、目や耳、鼻や口からすらも出血の痕跡があった。相当強く食いしばったのか、歯にひびすら入っている。

 お世辞にも格好がついたとは言えない形である。込めていた力も尽きたのか、あるいは維持するだけの気力が今はもうないのか……『ブラスターフォーム』の光も消えている。

 

 拳を振り抜いた姿勢すら崩し、その場に膝をついて、そのまま倒れ込む。

 

 しかし、その拳は確かに、殺すつもりで放たれたAFOの一撃を、その力全てをそぎ落とさせ、相殺する形で防ぎ切り……

 

「なるほど……ここで、君か……緑谷出久」

 

「『ワン・フォー・オール』……100%……!!」

 

 その後に控えていた、緑谷に繋いでみせた。

 

 先程の永久の『ブラスターフォーム』を上回る緑色の輝きがあたりを照らす。

 『フルカウル』によるものか、はたまた『サイコフレーム』の心の光か、あるいはその両方か……最早区別はつかないし、つける意味もないのだろう。

 

(永久……かっちゃん……轟君……物間君……八百万さん……みんな、みんなここまで繋いでくれた! 今度は、僕の番……そして、これで最後だ! 全部、出しきれ!!)

 

 最早意識するまでもない。緑谷はその身に刻み込まれた、今までの膨大な修行の成果を、次々とその身に発現させていく。

 

 連綿と受け継がれてきた、巨悪を討つための力『ワン・フォー・オール』。

 

 頭だけでなく全身で考え、最高・最善・最適・最強の駆動を繰り出す『身勝手の極意』。

 

 その身にいくつも搭載した、『サイコフレーム』や『フルガントレット』を始めとする武装。

 

 永久との『同調』を通して使えるようになった、共有している数々の『個性』。

 

 それら全てを背負い、握り……暴風を背負い、雷と光を纏い、翠色に輝く流星となって、緑谷は地を蹴る。

 永久が弾き飛ばしたのとは逆……もう片方の、3つの腕をまとめた、AFOの拳に立ち向かう。

 

「こうして見ると……ある意味、感慨深くもあるな。『ワン・フォー・オール』……僕の気まぐれと偶然が生み出し、僕の弟から始まった『個性』が……今もこうして、息づいている……しかもどういうわけかな……こうして君を見ていると、弟を思い出す」

 

「…………!?」

 

「力が伴わず、理想ばかりが先行し……ついぞ僕に心を開いてくれず、最後まで敵であり続けた。今思えば、その『個性』を受け継いできた者達は、皆、似たような性格をしている気がするね」

 

 どこか、昔を懐かしむような声音と雰囲気で語るAFO。

 緑谷に自分の弟の影を重ねているのか、ほんの少しだけ時間を置いて感傷に浸り……しかし、そう間を置かず、その拳を握り……振りかぶる。

 

「結局、最後まで僕と共に在ってはくれなかったな、弟も、その力も……それどころか、君のように、哀れにも戦いの日々に身を投じる犠牲者を生み出してしまった。せめてもの手向けだ……僕がこの手で、その因縁を終わらせてあげよう。これ以上、君達が苦しむことがないように……」

 

「終わるもんか……こんなところで……! 託されたんだ、平和の象徴を……巨悪と戦う力を、願いを! ここで、終わらせて……たまるか!」

 

 振り下ろされる、必殺の一撃。それにも微塵も怯まず……一歩を踏み出す。

 

 緑谷の意思に、その身の内の『ワン・フォー・オール』が呼応しているのか、その身が一層強く輝きを放つと共に……地面を砕くほどに強く踏み込み、空気が唸るほどの勢いで、思いと力の全てを込めて、その拳が繰り出される。

 

 

「デトロイトォオォオ……スマァアアァッシュ!!」

 

 

 無数の『個性』が束ねられた拳と、受け継がれてきた思いを握りしめた拳が激突し……あまりの衝撃に、空気が震え、地面が砕け、音にもならない音が響き渡って世界を震撼させる。

 

 超常黎明期より、闇の世界に君臨し続けた支配者の拳は、9人の人間を渡って強化された力をもってしてなお、あまりにも強大だった。

 『オールマイトの拳でも3発は耐えられる』とメリッサが太鼓判を押した『フルガントレット』が、あまりの負荷に耐えきれず砕け、それに守られていた緑谷の拳が、腕が、悲鳴を上げる。

 

 だが、それでもその手を、身を、僅かでも退くという思考自体が、緑谷の頭からは抜け落ち……ただひたすらに、この拳を前に突き出すことだけを考えた。

 

(負ける……もんかぁァァアアァア!!)

 

(……っ……これは、ここにきて……!?)

 

 その瞬間、緑谷の脳裏に……永久や爆豪、麗日に轟、飯田に八百万……ここまで共に戦って来た者達の顔が浮かび、同時に、何かが彼らと『繋がった』ような感覚が襲った。

 そして同時に、歴代の『継承者』達の顔も。

 

 まるで、生きた時代も立場も違った彼らが、同じように並び……自分に力を貸し、自分の背中を押して、支えてくれているかのように。

 

 直後、限界を迎えていたはずの拳に凄まじい力が湧き出して宿り……先程までのそれを塗りつぶす勢いで光があふれ出し、夜の闇を押しのける勢いで輝く。

 

 発揮された力は、AFOの拳をそのまま押し返し、弾き飛ばしてすらみせた。

 

 予想外どころではない、全く想像だにしなかった反撃に、AFOは空中でたたらを踏む。

 

 この後のオールマイトに力を残すことも考え、確かに全力でこそなかったが……それでも今の一撃は、トップヒーローですら、正面から潰し、殺すに十分だったはずの威力。それを、押し返された。

 

(今のは、一体……僕が、相殺どころか押し切られるとは……。明らかに、火事場の馬鹿力では説明できないほどの力だった……今の緑谷出久には、到底出しえないほどの……。『ワン・フォー・オール』が何かしたのか? それとも……ん?)

 

 そこまで考えたAFOだったが、直後、目の前で……拳を振り抜いた姿勢だった緑谷が、がくっと姿勢を崩す。

 その体からは急激に光が消えていき……今の一撃で全ての力を使い果たしたことは、考えるまでもなく一目でわかった。

 

 それでも完全には崩れ落ちず、意識を保ち、片膝立てて耐えているのは、執念と強靭な意思のなせる技か。

 

 どういう理屈だったかはともかく、やはり後に続くことはない、その場限りの物騒な奇跡だったようだ、と、ひとまずAFOは結論付けたが……その直後。

 

 ザッ、と……その彼の横の地面を、力強く踏みしめる足が目に入った。

 

「……! 来たか、とうとう、間合い(ここ)まで……」

 

「…………!」

 

 緑谷の横を、無言で通過する……弱り果てて痩躯となった、しかし未だ心は折れず、今なお輝き続けている『平和の象徴』。

 何も語ることはなく、ただその目に闘志を燃やし……AFOを睨み上げていた。

 

「オール……マイ、ト……!」

 

 視界の横に映ったであろうその姿に、安堵と達成感、そしてその身に刻まれた、無視できないダメージから、意識を手放しそうになるも……最後の気力を振り絞り、緑谷は、

 ……否、緑谷『達』は、

 

「オールマイトォォオ!!」

 

 

 

『行ッッけぇぇェェエエェ!!』

 

 

 

「ッ……ウオオオォォォオオォッ!!」

 

 

 

 その瞬間……裂帛の咆哮と共に、オールマイトは……『繋がった』。数秒前の緑谷と同じように。

 

 ここまでの道を切り開いた緑谷達。

 

 AFOを抑え続けたヒーロー達。

 

 テレビ越しに、あるいは遠く離れた場所から、自分を応援している全ての者達。

 

 そして……OFAの中に息づく、師である志村菜奈を含む、歴代の継承者達。

 

 それら全てと、気のせいでなく、確かに『繋がった』のを感じ……その瞬間、消えかけだったはずの『残り火』が、大火となって燃え上がる。

 あふれ出す力がオールマイトの全身を満たし、右腕だけだったマッスルフォームは全身のものとなり、その全身から、緑谷の『フルカウル』を思わせる……黄金の輝きがあふれ出す。

 

 弱り、衰えた様子など微塵も見せぬ、地面を蹴り砕かんばかりの勢いで飛び出す。

 

 AFOはそれを、腕を再び6本に分裂させて迎え撃つ。

 

 6本のうち2本から一度に『空気砲』を放ち、残る4本にはさらに増強系の『個性』を掛け合わせ……1本1本に先程、緑谷達が相殺した拳の威力と同等か上回るレベルの力を込めて。

 

 だがオールマイトは、その剛腕で、虫でも払うかのように2発まとめて空気砲を打ち払って消し飛ばす。周囲への余波被害すら発生させることなく、完全に、一瞬で、一撃で。

 直後に繰り出される拳の連撃も、真正面から全て打ち抜いて押し返した。

 

「オール・フォー・ワン!!」

 

 さらにぶつかり合う拳。

 正面から激突した拳と拳……オールマイトのそれは、AFOの拳を粉砕し、二の腕辺りまで消し飛ばす。『個性』で増やした腕だったゆえか、そのまま粉々に砕け散って空気に溶けて消えた。

 

「全ての悪よ!!」

 

 また拳が拳を砕く。

 

「いや、これを見ている……全ての者達よ!!」

 

 砕く。また砕く。

 最早勝負にならない。オールマイトの拳は、AFOが繰り出した拳のことごとくを粉砕。

 

 残った2本の、本物の腕でかろうじてガードしたAFOを、その上から殴り飛ばす。ガードが弾かれ、がら空きになる。

 

「とくと見よ、目に焼き付けよ!!」

 

 だがAFOは、残る全ての力と『個性』を右腕に集中させ、これまでに倍する大きさと禍々しさの巨腕を作り出し……オールマイト目掛けて繰り出してくる。

 

 オールマイトもまた、右腕に全ての力を込める。夜明けの旭光かと見間違うような輝きが、圧倒的な迫力と存在感がそこにあった。

 

「世界よ……これが!」

 

 皆が見守る中……空中で、平和の象徴と闇の魔王、2つの巨星の最後の一撃が、真正面からぶつかり合う。

 

 そして、

 

 AFOの、数多の増強系『個性』や、力の差を覆す補助系『個性』、物理攻撃に対して天敵となるはずの『衝撃反転』すらも押し切って……

 

 

 

「これが!! ヒーローだァァアァア!!!!」

 

 

 

 オールマイトの拳は、AFOの異形の拳を……粉砕する。

 

 そのまま、渾身の一撃がAFOの顔を覆うマスクに直撃し……そこを守っていた防御系のいくつもの『個性』すら貫いて、ドクロの意匠のマスクを粉砕。

 その向こうにあった顔面を捕らえ……一瞬で意識を飛ばす一撃でもって、撃ち抜いた。

 

 振り抜いた拳は、AFOを地面に叩きつけ……人が人を殴った結果とは思えないほどの音を立て、ありえない大きさのクレーターを作り、地面を盛大に揺らした。

 

 余波となって周囲に放たれた衝撃波は、戦場全体に立ち込めていた土煙を残らず消し飛ばし、ヒーロー達、生徒達に突風となって吹き付け、上空を飛んでいた報道ヘリが、一瞬バランスを崩して慌てるほど。

 

 その後は……打って変わって、不気味なほどの沈黙が訪れた。

 

 ヘリの飛行音や、その他、機械の駆動音、切断された電線から火花が散る音などが響く中……狙ったかのようなタイミングで、瓦礫の山が形作る、いびつな地平線の向こうが……明るくなる。

 

 本物の、正真正銘の朝日が差し込み……一夜にして、戦場さながらの破壊痕となった神野区を、労わるように優しく照らす。

 その光を浴びながら……オールマイトは、力強く……拳を突き上げた。

 

 その瞬間、カメラ越しにその光景を見た日本中で、歓声が上がった。

 

『皆様、見えますでしょうか! 敵は……動かず! 勝利! オールマイトの勝利! 堂々たる……勝利の、スタンディングです!!』

 

 ある者は笑い、ある者は涙を流し、ある者はこんな時どうしていいのかすらもわからない中、夜がようやく終わったのだと、皆が安堵し……歓喜していた。

 

 それはもちろん、オールマイトと共に戦った、緑谷や永久……全ての生徒やヒーローにも言えた。

 

 ダメージと疲労で最早動けない者ばかり。体を動かすことすらできず、倒れたまま。緊張の糸が切れて気絶してしまった者すらいる。

 

 それでも……皆の心には一様に、朝日を前にした、全て終わったのだという安堵があった。

 

『終わりました……オールマイト氏の拳をもって、全ての悪が打倒され! 悪夢の夜は、ようやく今、終わりを迎えました! 凄惨な光景と言う他ありませんでした、多くの人が傷つき、失い……ギリギリの戦いの末につかんだ勝利だったのかもしれません! それでも、私達は今、こうしてこの……このっ、今……懸命に戦っ……皆、美し、と……あっ、ダメ……っ! う、上手く、言えませっ……涙ッ……ひっく……不甲斐ない、リポートしか、できな、私を、どうかお許しくださぃ……!』

 

 報道ヘリの飛行音と、各機にのっているリポーターが張り上げる声。

 

 そして、少し遅れて突入してくる警官達。運び込まれる移動式監獄(メイデン)その他、後始末のための設備の数々。

 

 少し騒がしい、どこかしまらない、しかし、戦闘とも破壊とも違う騒々しさが……本当に、ようやく、悪夢の夜が終わったのだと教えていた。

 皆がどこまでも深く安堵し、1人、また1人と……忘れていた疲労に限界を迎え、意識を手放していく。

 

 その光景を……よくがんばったと労うように、ありがとうと礼を告げるように……それが『平和の象徴』としての責務であり、共に戦ってくれた戦友たちへの礼節だとでも言うように……オールマイトは、最後まで立ち続け、見守り続けていた。

 

 光が消え、力が抜け、トゥルーフォームに戻ってからも……その姿を恥じることなく、最後まで……心からの笑顔と共に。

 

 

 

 




ヒロアカ劇場版1のテーマが『オールマイトとの共闘』、劇場版2のテーマが『全員が頑張る……ではなく、全員がPlus Ultra』だとどっかで聞きました。
なので、『このSSではどっちもやろう。てかいっそA組だけじゃなくB組も出そう』と、割と最初の方から思ってました。
実際はさらに編入予定組まで加わり……よ、ようやくここまで来れて満足です……

もちろん、色々と無理やり、ないし強引な展開もある……というか、そんなのだらけだったかもですが……楽しんでいただけていたら幸いです。

次回から新章、というか最終章(タイトル未定)をいくつか投稿させていただき、完結まで突っ走る形になるかと思います。

もう少しの間、よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。