TSから始まるヒロインアカデミア   作:破戒僧

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本日2回目の投稿!
……いや、ただ単に昨日寝落ちしてミスっただけですがね……

ともあれ、どうぞ。


第74話 TS少女とそれぞれの修行

 月日は流れ……今現在、6月下旬。

 

 

「全く勉強してねー!」

 

 

 上鳴、唐突に咆哮す。

 

 あーうん、試験前の高校の教室ってどこもこんな感じなんだなー、としみじみ思う私。

 

 さっき言った通り、今は6月下旬。

 1学期最大の山場である『期末試験』がすぐそこまで近づいている。

 

 それを前にして、日々の実習やら予習復習やら何やらで、期末試験の勉強を進められていない現状を顧みて、『絶望した!』とでも言いたげな上鳴のセリフがさっきのアレである。

 

 ちなみにその隣では、こちらは打って変わってお気楽な感じで芦戸が笑っているが……よく見るとあの笑みには、諦めとか諦観の感情が込められていることもわかる。

 なるほど、つまり同じような状況か。

 

 まあ確かに、毎日の授業もかなりハイレベルで、それについて行くだけでも大変な上、『ヒーロー基礎学』や『ヒーロー情報学』といった、ヒーロー科特有の科目もあったりするため、決して時間に余裕があるわけじゃない中で過ごしてきた私達だ。常に要領よく立ち回らなければ、まあ……こういう事態になったとしてもおかしくはない、のか。あんまり考えたくないけど。

 

 そしてやっぱり、要領がいい奴と悪い奴、そしてもっと単純に、頭のいい奴悪い奴ってのはどうしても存在しており……それがどうしようもなく、残酷なまでにはっきりと表れてしまうのが、学校の定期試験という奴なのだ。

 

 ちなみに上鳴と芦戸だが、ちょっと前の雑談の中で聞いた感じだと、2人はA組の中間テストの成績ワースト1、2だったはずなので……まあ、うん、今回の期末も不安なんだろうな。

 

 ここまで彼ら、彼女らが必死になるのは、ひとえにこの試験の結果次第で、夏休みの目玉イベント『林間合宿』への参加の可否が決まるからだ。

 

 話を聞くに、クラス全員でのお泊り、花火、肝試し、その他色々お楽しみイベント目白押しって感じで、皆楽しみにしてるんだが……期末試験で赤点を取った者はコレに行くことができないため、皆必死なのだ。夏休み、学校で補修地獄は嫌だよな……。

 

 教室のあちこちで、悲喜こもごも、自信ある奴ない奴が語り合っている。

 自信がない奴は勉強できる奴に教えてほしいと頼み込み、勉強会が企画されたりもしてるようだ。

 

 色んな人から頼られて機嫌をよくしている八百万が『いいデストモー!』と先生役を引き受けている光景もあれば、爆豪が『んだと教え殺したろか!?』と新しい単語を生み出したりもしてる。……あんなんで成績はいいんだよな、一応。

 

 ちなみに私は……自慢じゃないが頭は悪くない。中間試験は、八百万に次いで2位だった。

 流石に『創造』するものの分子構造を全て暗記するほどの規格外の頭脳には及ばなかったが、人生2度目ともなると、普段からきっちり予習復習をしておくことの重要性は知っている。

 

 それ以前に私……と、緑谷もだが、『デウス・ロ・ウルト』の一環で座学講義も受けてるので、正直、期末試験の筆記の方には不安はない。

 

 座学の講師もやってくれてるターニャ曰く、そもそも『テスト勉強』なんてものをやってる時点で間違ってる、っていう話だ。

 重要な試験の前に集中して、追い込みかけるような感じで勉強すること自体は否定しないが、そうでなくとも日々の予習復習を欠かさずに行い、それこそ抜き打ちでテストでも何でも、いつあってもいいように常にきちんと勉学を修めておくことこそあるべき姿、と。

 

 うん、よく言われるけど、実践は難しい話だ。

 実践してた方が確実に楽ではあると知ってたから、この2度目の人生では私、そうしてるし……『デウス・ロ・ウルト』による座学講義も、まさにそうなるように組まれてるんだけどね。

 

 なので、筆記試験はあんまり心配してない。不安があるとすれば、もう1つの方……実技試験の方だな。

 

 今日の昼休みに、緑谷が食堂でB組の拳藤達に聞いたらしいんだけど――その際、同じくB組の物間に不幸な出来事が起こったらしいが、興味ないのでそれは知らん――例年、期末試験の実技のお題は、入試や体育祭でやったようなロボ相手の模擬戦らしい。

 

 ……おっ、向こうで上鳴や芦戸もそれ聞いて『なーんだ楽勝じゃん』とか言ってるな。筆記はともかく、実技に対する懸念がなくなって安心したか。

 

 

 

「ま、その考え、甘いとしか言いようがないんだけどなー……」

 

「え? ど、どういうこと栄陽院さん?」

 

 と、夕方、久々にジムで一緒になった緑谷は、私が言ったことに驚いた感じになっていた。

 

 今しがた、雑談から期末試験、実技の話題になって……正直、今の私や緑谷であれば、入試の時のロボなんて100体いようが相手になんないから、楽勝だよねって話だったんだけど、そこに私が今のセリフを吐き出したので、驚いたんだろうな。

 

 しかし事実である……と、思う。少なくとも私は。

 

「B組の拳藤さん達が嘘ついてる……ってわけじゃないんだよね?」

 

「うん、それはもちろん。そんな奴じゃないのは私もよく知ってるしね。というか、私もその試験について何か知ってて言ってるわけじゃないんだけどさ……」

 

「じゃあ、何で栄陽院さん、そんな風に思うの? というか、そもそも『考えが甘い』って……」

 

「……入試の時のロボなのかどうか自体はわかんないよ? ただ私としては、そんな簡単な試験のはずがない、ってことだけは確信できてるかな。だって、母さんが1枚噛んでんだから」

 

 今年の1年生は、A組もB組も、私の母であるトレーナーヒーロー・アナライジュが監修を務めた強化カリキュラムをこなしているため、全体として例年よりも実力その他の伸び率がいい。

 

 小耳にはさんだ程度だけど、身体能力など基礎的な能力の伸びはもちろん、個性の使い方が上手くなってるし、コスチュームを改良してる者も少なくない数いる。A組、B組を問わずね。

 

 そうでなくとも、入試の時の敵ロボなんて、ほぼ全員、体育祭の時点で敵じゃないくらいには実力をつけていた。だったら今更そんなものをぶつけたところで、私達の正確な実力を測れるはずがない。相澤先生が言っていたところの、『1学期で学習した総合的な(略)』なんて、とても見ることはできないだろう。

 

 だとすれは、例年通りのロボバトルではないと思った方がいい。

 

 入試の時よりも強いロボが使われるか、あるいは……試験内容自体が全く別物になるか……

 

「そ、そっか……言われてみればそうだ。自画自賛かもしれないけど、僕らは例年以上のカリキュラムをこなしてるんだから、その思惑通りに成長しているんであれば、テストだけが例年に合わせたものが実施されるなんてむしろおかしいんだ……で、でもだとしたら何が試験になるんだろう?」

 

「さー……それは内部情報だし、調べるのは無理じゃないかな? 母さんも教えてくれないだろうし……『演習』っていうくらいだから、何かしら体動かして『個性』は使うだろうけどね。何が来てもいいように、準備万端にしておくしかないんじゃない?」

 

「……そうだね。それがいい。うん」

 

 不安もあるようだけど、緑谷は前向きに考えて……より一層自分の力を高めて、純粋に試験に備えることにしたようだ。うん、それがいいそれがいい。

 

 まあ元々緑谷も私も、この数週間の間はみっちり訓練を積んで、体育祭や職場体験の時と比べても大幅にパワーアップしてるんだけどね。

 

 もっとも、途中からは私達、別な訓練メニューで鍛えだしたから、伝聞というか、訓練後の自由時間のおしゃべりで聞いた内容でしか、緑谷の現況は把握できてないんだけどさ。

 それもまあ、仕方ないことだ。私と緑谷は、体格も違えば『個性』も違う。1から10まで同じ訓練内容で成長できるはずもないし、遠からずこうなることはわかっていた。

 

 緑谷は、とにかく色々な戦闘経験を積んで、それらを力に変える形で鍛えていった。

 私は、基礎的なところを鍛えつつ……母さん直伝で『オール・フォー・ユー』のエネルギーの扱い方を徹底的に叩き込まれていた。

 

 折角だ、ちょっと詳しく振り返ってみようか。

 

 

 ☆☆☆

 

 

Side.緑谷出久

 

 時期的には、麗日さんとの『ワーキングホリデー』が終わったあたりからだったと思う。

 僕の訓練カリキュラムが一部見直されて、基礎的なトレーニングは続けつつ、とにかく色々な経験を積ませるように実戦形式メインで進めていく、って、ターニャさんに伝えられた。

 

 そしてそこから僕のトレーニングには、新たな講師が加わった。その人は、僕もよく知っていて……会ったことのある人だった。あの時……栄陽院さんの『体育祭優勝のご褒美』で。

 

 

「トップヒーローになる……その意気やよしッ! しかしながらその道は決して平たんではなく、剣林弾雨の茨の道となりましょう。それでも進むか若人よ……よろしい、ならば先達として、このパンドラズ・アクター! 未来ある少年のために一肌脱ごうではありませんか! Plus Ultra!」

 

 

 長身瘦躯、顔はゆで卵のようにつるんとして丸い……そこに、黒い丸、としか形容できないような者が3つついた、単純だが独特で印象的な造形の異形。黄色をメインカラーとし、過去のドイツ軍の軍服に似通っているらしいデザインの軍服をコスチュームとして身にまとっている。

 

 ドッペルヒーロー、パンドラズ・アクター。テレビや舞台でも役者として幅広く活躍するエンターテイナー気質のヒーローであり、老若男女問わず多くのファンを持つ。

 

 しかしその戦闘能力もまた非常に高く、戦闘や敵退治に専念すれば、トップランカー入りは確実とまで言われるほどの実力者だ。

 

 ドイツ出身らしいが、ビューティービスケットと同様に日本に帰化している。というか、両親は元々日本人らしいし、実質生まれ以外は日本人なのだ。本名は確か……鈴木(ばける)、だったかな。

 

 その『個性』がまたとんでもなく強力だ。

 個性名『ドッペルゲンガー』。他人に自在に変身することができ、その『個性』すら使いこなす。一般に知られているのはここまでだ。詳細な発動条件なんかもあるらしいけど、公にはされていないし、僕も聞かされることはなかった。

 

 けれど彼は、『栄陽院コーポレーション』からの依頼を受け、その『個性』を使って、僕の修行を手伝ってくれた。様々なヒーローや『敵』に変身して、僕と戦うことで。

 

 最初は、全身を白銀の鎧で多い、剣と盾を装備した聖騎士みたいな人に変身した。装備ごとコピーできるなんてすごすぎるな、この『個性』……その姿を相手に、接近戦の訓練を積んだ。

 

 次に変身したのは……常闇君と同じような? 鳥のような異形型の人だった。ただしこっちは顔だけじゃなく、翼もあるし、武器は弓。空を飛んで遠距離から撃ち抜いてくる相手の訓練。

 

 その次は二刀流の忍者、その次は大太刀を携えた鬼みたいな異形の侍、その次はスライムみたいな粘液の塊、その次は巨大な両手で殴りつけてくる巨人みたいな人、その次はヤギの頭と蹄を持った人、その次は……という風に、様々な人達を相手にした。

 

 実際にはその中身はすべてパンドラズ・アクターなわけだけど、変身するたびに、見た目も戦闘スタイルもガラッと変わるから全然違う経験を積むことができて……すごい時間を過ごした。

 それを何日も繰り返すことで、たった1人でこの人は、僕に何十人分、何百人分もの経験を積ませてくれたのだ。

 

 もちろん、楽な時間じゃなかった。というか、本当に死ぬほど苦労させられた。

 

 高校時代のオールマイトは、こんな風にしてグラントリノにトラウマを抱くようになったんじゃないか、と思うほどに。心が折れそうになり、体力を使い果たして何度もぶっ倒れるほどに。

 

 それでもその甲斐あって、苦労に見合った成長はできたんじゃないかな、と思う。

 

 あんまりこういうことを言うのもどうかと思うんだけど……期末試験、どんなふうに先生たちに評価してもらえるのか……実は僕、ちょっとだけ楽しみだったりするんだよね。中々こう……自分の実力って、自分じゃわかりにくいから。どうしても。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 緑谷が『幾百の経験』を己の力に変える特訓をしている間、私は、母さんから『エネルギー』の操作という稽古をつけられていた。

 

 あの日見せてくれた、一体何をされたのか全く分からないままに体の自由を奪われた、あの技も……『エネルギー操作』による応用技能の1つだったのだと、その時知った。

 

 エネルギー操作修行の初日、母さんは久しぶりに見るヒーローコスチューム姿で私の前に立った。

 

 デザインとしてはシンプルで、体の線が出るタイプの……麗日のそれに近い、いわゆるパツパツスーツだ。それの上に、法衣やローブみたいに大きめでゆったりした服を着ているという形。

 

 上着の中には様々なサポートアイテムが仕込まれていて、戦闘能力自体は高くない母さんの短所を補えるようになっている他、戦場で敵を観察したり、味方の状態をモニタリングしたりするのに有用な道具なんかもひと通り揃えられているそうだ。

 

 まあ、デザインはどうでもいい。私が重要視したいのは、教えてもらう中身だし。

 

 しかし、ヒーローコスチューム着たってことは、母さんと模擬戦でもするのかな?

 

「するわけないじゃない。ぶっちゃけて言うけど、今のあなた、単純な戦闘能力なら私より全然強いんだから」

 

「え、そうなの? いやでも、母さんにはあのよくわかんない技とかあるじゃん」

 

「そりゃ、あの手の技で不意打ちとか決めれば戦いにならなくもないけど、そもそも永久の『オール・フォー・ユー』は、出力自体が現時点でも私の数倍から十数倍はあるのよ? 技量や経験はともかくとして、絶対値的な戦闘能力じゃ、あなたは私をもう超えてるわ。だから、戦闘に関してはターニャちゃんやビスケさんにお任せして……私は私にしかできないことをするつもり」

 

 ほうほう。まあ、強い弱いはもうこの際置いといて……そのこころは?

 

「今言った通りよ。『オール・フォー・ユー』によって扱う、エネルギーそのものの操作技能。そして、それによって可能になるいくつもの応用技の伝授。私があなたに教えるのは、それに尽きる」

 

 そうして母さんが話してくれたことをまとめると、こうだ。

 

 『オール・フォー・ユー』によって扱えるエネルギーは、腕や足に込めることで身体能力を強化したり、他人に譲渡することで、他者の体の強化や疲労回復なんかにも使える。

 ここまではまあ、私も普通に知ってるし、今までもやってきた使い方だ。

 

 だが母さん曰く、『エネルギー』の使い道、その応用性・汎用性はまだまだこんなもんじゃないらしい。『オール・フォー・ユー』の真髄は、自分のそれのみならず、他者の体に流れ込んだ後の『エネルギー』すら操作してしまう『操作能力』にあるそうだ。

 

 例えば、あの日私が経験した謎の金縛り。

 あれは、母さんが私の体内のエネルギーを操作して起こしたものだという。

 

 つん、とつついた瞬間に少量のエネルギーを流し込み、それを媒介にして、私の体の中の大部分のエネルギーの流れを一時的に掌握。それを操作することで体を動かなくし、麻痺させ、結果的に手足に力が入らなくなって私は倒れた、というのが真相のようだった。

 

 この技はもちろん、同質のエネルギーを体内に持つ私だから効いた……なんてことはなく、技量さえ伴えば誰にだってかけられる。操作する対象になる『エネルギー』の定義自体、なんだかんだであいまいなもんだからな。

 

 こんな風に、エネルギー操作の応用技能……その核は、流し込んだ自分のエネルギーを媒介とした他者の体内のエネルギーの操作だ。この技能、とんでもなく広い範囲で応用が利く。

 

 例を上げれば、体内のエネルギーの流れを止めて内側から体を縛ることで無力化したり(さっき説明した麻痺技がコレだ)、

 

 体内のエネルギーを特定の個所に集中させたり、エネルギーの流れをそこに多く集まるようにすることで活性化させ、部位を絞って能力を強化したり、治癒を促進したり、

 

 エネルギーの流れを滅茶苦茶にしたり、特定部位に流れにくく、あるいは流れなくすることで、さっきとは逆に弱体化させるデバフ的な使い方もできたりする。

 

 もちろんこの操作技能、自分の体内のエネルギーをより素早く、より繊細にコントロールすることにもつながるので、戦闘能力その他の向上にもなる。

 

 極めつけには、エネルギーを体から放出して飛ばして相手の体に着弾させることで『注ぎ込む』という行為を行う……すなわち、直接触れなくてもそれらの効能を及ぼすことができるし、従来の使い方である『譲渡』もそれで行える、というのもある。

 

 つまり、これらの技能を覚えることができれば……私の目標というか方針である、味方のサポートを行える幅がより大きく広がるというわけだ。

 近距離~中距離くらいであれば、遠隔でバフや回復を行えるようにもなるだろうし、デバフなどの敵への妨害も然り。回復効果そのものも前に比べて上がるとなれば、より一層ヒーラーみたいな活躍もできるようになるだろう。いや、拳で戦うからモンクだろうか。

 

 いずれにせよ、これは全力でやらなきゃな……覚えることができれば、私はさらに上へ行ける。

 

 さらに大きく、確実に……緑谷の役に立てるようになるはずだ!

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そんな感じで、それぞれの訓練をこなした私達。

 それを存分に発揮する場である期末試験は、もうすぐそこまで迫ってきている……!

 

 

 

 

 

 が、その前にもう1つ、私達にはやることがある。

 

 さっきも言ったが、私達は『わざわざテスト前にテスト勉強をする』という必要がないように、毎日座学講義できちんと学習内容を頭に叩き込んでいる。

 それゆえに、テスト直前の今の時期であっても、焦って勉強したりする必要はないし、なんならいつも通りに休日を過ごすこともできる。

 

 そしてそれを利用して、『デウス・ロ・ウルト』の一環として、1件、まだ『ワーキングホリデー』の予定が入っているのだ。期末試験は、その後だ。

 いやまあ、そりゃ、その『ワーキングホリデー』で私達が修行の成果を発揮するような事態になるとかは限らないけどさ。基本、仕事の手伝いがメインになる予定だし。

 

 さらに言えば、その仕事自体、遊び……とは言わないまでも、結構私達にとっても気分転換になりそうな感じだし……え、どこに何をしに行くのかって?

 それはね……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そしてハイ、数日があっという間に過ぎ……本日その『ワーキングホリデー』ですよっと。

 今日から2泊3日の予定でお世話になるのは……この人達だ。

 

 

「きらめく瞳でロックオン!」

「猫の手手助けやってくる!」

「どこからともなくやってくる……!」

「キュートにキャットにスティンガー!」

 

「「「「ワイルドワイルド・プッシーキャッツ!!」」」」

 

 

 というわけで、4人1組のチームで活動し、主に山岳救助の現場で活躍しているヒーローチーム『ワイルドワイルド・プッシーキャッツ』の皆さんである。

 緑谷にも聞いてるし私も知ってるけど、この道12年以上のベテラン―――

 

「心は18!」

 

 ―――へぶっ!?

 

 

 

 




期末試験編突入……かと思いきやオリジナル継続中。
ただ、修行パートはほぼほぼ終わったので、ここからはストーリーに関わってくる部分ではあります。

原作よりフライングで登場、『ワイルドワイルドプッシーキャッツ』の皆さんでした。
さて、どんな『ワーキングホリデー』になるのやら。

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