私が鬼 室町時代成立直後
雪女 江戸時代(徳川将軍3~5代目位の間)
ベチャ……ベチャ……
「この人も旦那様にはなれないわね」
薄い水色の髪
紫色の瞳
白い肌
水玉模様の髪と同じ薄い水色の着物を着た鬼がいた
左眼の瞳には下壱の文字が刻まれている
下弦の壱 雪女
名をお雪と言う
人だった頃の記憶は1つだけしか無く、ただただ自身の主人を求めて雪の中を旅し続ける
無惨様の為に青い彼岸花も探しているが、数十年探しても見つからないので本心はそんなもの無いのでは? と思ったり
鬼殺隊殺害数59名、柱10名、食うのは男性のみで食らった数は500を越える
「早く見つからないかな……旦那様」
ただ自分を鬼だとは思っておらず雪女という唯一の人の時に聞いた物語の妖怪だと思っている
「ここら辺で鬼の情報があった恐らく下弦の壱だろう」
柱と階級甲の隊員5名、20名の鬼殺隊の剣士達が東北で人を喰らい続ける下弦の壱を追っていた
というのもこの下弦の壱の雪女という鬼
食べた相手の事を何かしらの情報を書き残していく
『末松殿、拾捌(18)という歳ながら独り田畑を耕す農夫
私を見て鬼と言った
酷い、雪女なのに
気にくわないので凍死させて食べました
骨は埋めてあります 雪女』
犠牲者の骨を埋めるのも特徴的でなぜ埋めるのか?
普通の鬼は骨すら喰らう
人の供養とは思わない
なぜなのか? 柱は雪女の犠牲者が埋められた場所に手を合わせ、彼女を追う
綺麗だわ……とってもとっても綺麗だわ
「私の血鬼術はどうかしら剣士様?」
「鬼め! よくも隊員を!」
柱と甲の階級の隊員以外は既に氷漬けにされており、氷の柱が周辺に幾つも出来上がっていた
氷の剣や氷の傘を出し、剣で斬りつけた者は切り裂かれた場所から徐々に凍り、彼女の持つ砂時計? (雪女はこれを雪時計と言う)が落ちきると動かなくなる
「雪時計は300回呼吸をする頃(約4~5分)には無くなりましてよ」
傘からは氷柱が勢いよく飛び出してくる
これに貫かれ絶命した隊員もいる
そして何より厄介なのは
「血鬼術……氷ノ世界」
この術だ
吹雪となり視界がほぼ無くなる
音を聞こうにもゴオオオと吹雪いて聞こえず他の隊員との連携も出来ない
「どこだ……どこに居る」
「風柱様あぁぁぁ」
「助けてくだ」
吹雪が弱まるとまた氷柱ができていた
残りは自分を含めて3人
呼吸をするが肺が凍りそうだ
「雪ノ世界は現世と切り離しましてよ。閉じ込めたが最後、私を倒さないと出れませんよ」
「血鬼術……雪ノ達磨」
雪達磨が地面から現れ、氷の剣や槍を振るう
この剣や槍で傷つけられても凍ることは無いが、こいつらはいくら斬っても減らない
「血鬼術……篝火花」
自分の足元に花が咲き、花弁を飛ばして肉体を切り裂いてくる
「綺麗な花でしょ長崎の出島の異国の人が持っていた図鑑に載っていたの……本物は見たことないけどきっと綺麗な花なんでしょうね」
こいつ出島まで行ったのか!
「あら、私だってたまには東北以外にも行くのよ……最もあのお方の命令が多いけどね」
「鬼舞辻無惨か」
「言わないわよ死んじゃうもの……でも何でか死なない人達も居るみたいね? 何ででしょう」
「!! 死なないのも居るのか!」
「んー、大丈夫みたいね、冥土の土産にこの情報だけ教えてあげるわ、そうねー、あら? あらら? んー、風柱さんでしたっけ? 貴方には興味ないのですが、残りの甲の隊員さん達は中々見所が有りそうね……風柱さんの命ももうすぐ尽きますし、それと引き換えに3名ここから出してあげるわ!」
「な……に!」
「だってここあのお方でも見えないですもの、私、人は好きですし」
「ふざけるな大量に人を食らっておいて!!」
「んー、だって旦那様になれないもの」
キョトンと雪女は首をかしげる
「強くて優しい旦那様どこに居るのでしょうね?」
「鬼のお前にそんな者居るはずないだろう!」
「解らないわよー、でも私が気に入ったら四肢をもいで逃げないようにしてここで暮らすの! 食べ物だって沢山あるしー、住むところだって……子供もできたりして……(/▽\)キャ」
頬を赤くしてプルプルと震える雪女という鬼
生き残った鬼殺隊は全員思う
(((今まで殺してきた鬼で一番ぶっ飛んでる……狂っている)))
「あら? あら? あらら? 柱さん動かなくなってしまったわね……情報は無しね、生き残った鬼殺隊の剣士様凍傷は今治したから成長してまた来てくださいね! 気に入ったら旦那様にし・て・あ・げ・る!」
生き残った鬼殺隊の剣士は柱会合に呼ばれ、親方様と他の柱の皆さんに雪女という鬼の情報を伝える
「狂っているな! 十二鬼月の下弦の壱か! 奴以外の下弦は討伐経験が有るが奴だけは無いな!」
「下弦の壱は常に何かを探して動き回る行動範囲の広さが問題だ! そして何よりその強さ」
「風柱含めた彼ら数十名で挑めど勝てなかった為実力は上弦と変わらないでしょう」
「しかり、しかり! 上弦の討伐も過去光柱殿が2名上弦の弐と上弦の伍を倒しておられるが、雪女なる鬼は光柱殿存命時に逃げ切っている故に相当な実力なのだろう」
「……光柱殿か」
「最強であった光柱様からなぜ逃げ切っているか今回分かりました」
「何! 本当か!」
「奴の……雪女の血鬼術でございます! 空間を切り離し、自分の世界に隔離していたので光柱様と出会った時にその空間に逃げたか、逆にそこから出したのかだと思われます!」
「しかしそれならばなぜ光柱様は我々に情報を……」
「うむ……」
「そこらは我々にはわかりませんが、奴は扱った血鬼術はこちらの報告書に纏めてあります! 後でお読みください! 思考も狂って居るため対話で時間は稼げますが、血鬼術の関係で烏を使った援軍は不可能でございます!」
「わかった。必ず次で奴は仕留める! 報告ご苦労!」
「「「はっ!!」」」
「頭を垂れて蹲え……平伏せよ」
無惨様からの召集で私は無惨様の居城で平伏している
「何故に鬼殺隊の剣士を逃がした……言え」
「少しだけズレていましたが好みでした」
「それだけか?」
「はい」
「……貴様が討たれようと私は構わない日光の克服と青い彼岸花さえ探し出せばな……貴様は柱を殺してきた……光の奴も逃げながらも討つための情報を残し足止めをした功績で生かした……頭に乗るな!!」
ピキピキ
「貴様の我が儘など聞きたくない! 黙って探せ! 次に鬼殺隊を見逃す様なことをすれば処分する」
「はい」
ピキピキ
「なぜ笑顔なのだ……貴様は常に笑顔だな! 心も読めん! なぜだ! 言え!」
「笑顔は人を魅了します。人は笑顔だと恐怖か安堵、安心を得るのです。心が読めないのではなく、無惨様に心を読ませるなどという労力を割かれない為でございます」
「……血を与える、次に柱を殺したら上弦と血戦をしろよいな!」
「ご命令と有れば」
雪は下弦ながら努力を怠らない奴で気に入っている
多少遊び方はすれど命令に忠実であり、青い彼岸花の探索を常にしている
ピキピキ
それに奴以外の下弦も上弦の一部の為体はなんだ!
光なる柱や鬼殺隊の柱連中にいいように殺られ!!
チッ
どれもこれもあの耳飾りの男だ!
奴のせいで鬼殺隊の戦闘力が飛躍的に上がった!
ピキピキ
「鬼舞辻様面白い人間を見つけましたよ! 鬼にしたいのですが許可をいただけないでしょうか」
「……そ奴らが使えるのならば童磨、空いていた上弦の弐を廻り、下弦の壱とお前を血戦をさせる。勝てば上げてやる……よいな!」
「御意に」
ニタァと笑う童磨がいた
こいつは雪も読めないが、こいつの方が嫌いだ
何を考えているか解らん
無惨のお気にいりである雪は……言われたそばから命令を無視
命を取られるくらいなら旦那をギリギリまで見つけると決めていたため、血戦や階級なんぞに目もくれず、残り時間まで旦那になりそうな男を探し、東北から下へ下へと江戸付近を散策した
「あら? あら? あらら? ……素敵な子みーつけた」