緋色の鳥に憧れて、赤とんぼは今日も空を翔ける   作:chee

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秋津茜ちゃんお誕生日おめでとぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!


お久しぶりです。

まずは謝罪から。
前話本文中、紅音の誕生日を23日と誤表記するミスやらかしました。とある方からご指摘を受けまして、現在は修正済みになっていると思います。ほんと大戦犯ですよね。申し訳ないです。

以上、謝罪でした。今後はこういう事なくしたいですね。

では、改めて……


秋津茜ちゃんお誕生日おめでとおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!


君と一緒にいるということ 上

「うわああああぁぁぁぁ!!!!!」

 

ゲートを抜けた私たちは、目の前に広がる光景に、周囲を包む熱気に、そして、これからの楽しい時間への期待に、心を震わせていた。目をキラキラと輝かせた隠岐ちゃんは、声も抑えられないようだ。そうとう楽しみだったんだろうな、今日みんなで遊ぶのが。

 

そういえば、隠岐ちゃんは部活とかゲームが忙しくてなかなか()()()()()に来る機会がなかったって言ってたっけ。

 

 

「ゆ……遊園地だぁぁーー!!!!!!!!」

 

 

そう。今日は私、隠岐ちゃん、佐備先輩、鹿尾野先輩の四人で遊園地に遊びに来ていた。

 

「でも、よかったんですか?やっぱり私のお金は自分で……」

 

「いいいんだよ。だって今日はーーー」

 

今日は私と先輩たちで隠岐ちゃんの分のお金を出し合って、隠岐ちゃんに楽しんでもらおうという趣旨である。だって今日はーーー

 

 

 

「ーーー紅音の誕生日なんだから」

 

 

 

本日3月25日、隠岐紅音ちゃんの誕生日だ。佐備先輩が事前に調査したところによると、『みんなで遊びたい!!!』が隠岐ちゃんの希望らしいので、佐備先輩や鹿尾野先輩と相談した結果、こういう企画が立ち上がった。

 

「僕たちのことは気にしないでいいんだよ」

 

「そうそう。隠岐ちゃんが楽しければ私達は満足だからさ」

 

「……!!!」

 

感極まったというような熱いまなざしで私たち三人をかわるがわる見つめる隠岐ちゃん。そんなうれしそうな顔をされると流石にちょっと照れちゃうな。

 

隠岐ちゃんの視線が佐備先輩で止まる。数秒見つめ合ったと思ったら、隠岐ちゃんは勢いよく佐備先輩へと抱き着いた。

 

「ありがとうございますっ!!!!」

 

「ちょっ…!!えへ」

 

案の定ちょっと恥ずかしがる佐備先輩………佐備先輩??

 

「鹿尾野先輩、佐備先輩のあれ……」

 

「照れてるようで…照れてない?いや、照れてるんだけど……浮かれてる??」

 

「遊園地の雰囲気にでもあてられてるんですかね?」

 

「かもね」

 

佐備先輩が浮かれるなんて珍しいな。かわいい。

 

「微笑ましいですねぇ……」

 

「そうだねぇ……」

 

なんか既に二人のイチャイチャを見慣れ始めてるのにはかなりショックだ。まぁ、今後これを見続けるのなら必要なことなんだけどね。

 

 

「それじゃあ遊びましょう!!まずはあれ乗りたいです!ジェットコースター!!!」

 

「うん。じゃあ行こう」

 

隠岐ちゃんが佐備先輩の手を引いて行く。

 

 

「葉さんと燈花ちゃんも早く!!」

 

「今いくよー!」

 

 

鹿尾野先輩と私は、イチャつきながら列に並び始める二人を見てちょっと不安を覚えながらも、私達は私達で期待に胸を膨らませて二人の後を追った。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「すごかった!!!!」

 

夏蓮さんと二人で並んで乗ったジェットコースター。ジェットコースターはとっても早くて、風がすごい気持ちよかった。

あと、何がすごかったって、落ちる直前に夏蓮さんが私の手を……きゅって握ってくれて……すごかった。もう、すごかった。

 

「私は……これはもういいや」

 

「夏蓮さんジェットコースター苦手なんですか?」

 

「うん。苦手。ジェットコースターは。なんていうか、自分で制御できない機衣人(ネフィリム)に乗ってる感覚がして苦手」

 

ジェットコースターに乗ってそんな感想を持つの夏蓮さんだけだと思う。

 

「………ねふぃりむ?」

 

「えっと、夏蓮が大好きなゲームで乗るロボットのことだよ」

 

「………はあ」

 

「日暮さんは気にしなくていいよ」

 

そっか。燈花ちゃんはネフィリムホロウわかんないのか。

 

「次は何か乗り物じゃないやつ入ろ」

 

「じゃあ、あれ行きましょ!!お化け屋敷!!!」

 

「ッ!!………いいよ」

 

私はすぐ近くにあったお化け屋敷を指さして三人に提案する。あれ、夏蓮さんいま一瞬……

 

「あ、夏蓮さんもしかしてお化けとか苦手でした?」

 

「いや、全然大丈夫。行こう」

 

「はい!!!!」

 

気のせいだったみたいだ。気を取り直してお化け屋敷に行こうとすると、燈花ちゃんがこっそり私のところにやってきた。

 

「ねぇねぇ隠岐ちゃん」

 

「ん、どうしたの燈花ちゃん?」

 

「これ、2人ずつ入るのはどう?多分、4人で入るよりも怖くて楽しいよ」

 

そして燈花ちゃんがこっそりウィンクを一つ。……そっか!!これを夏蓮さんと二人きりで!!

 

「うん!そうしよう!!夏蓮さんもいいですよね!!」

 

「うん。いいよ」

 

やった!夏蓮さんと二人でのお化け屋敷!!

 

「(燈花ちゃんありがとう!!)」

 

「(うん。頑張ってきなね)」

 

「(もちろん!)」

 

 

 

 

 

「(………夏蓮、大丈夫?)」

 

「(………多分。大丈夫)」

 

「(隠岐さんと二人で()()()()やったら洒落にならないよ)」

 

「(……大丈夫。絶対にそんな事しない。)」

 

「(……本当に頑張ってね)」

 

「(もちろん)」

 

 

 

「じゃあ夏蓮さん!!!行きましょう!!!」

 

「うん!!」

 

何やら葉さんと話していた夏蓮さんの手を引いて二人きりでお化け屋敷へと向かう。

 

………私達を見送る葉さんの顔がすごい心配そうな顔をしているのは気のせいなのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヴヴヴァアアアァァァ!!!!!』

 

「ふゃっ!?!?」

 

「………ッッッ!!!!!!」

 

暗闇の中からゾンビを模した人形が急に大きな音を出しながら唐突に背後から現れる。夏蓮さんの肩が大きく跳ねて、私は変な声が漏れちゃった。結構怖いな。このお化け屋敷。

 

「………ふぅ」

 

「夏蓮さん大丈夫です?」

 

「うん。ちょっとびっくりしただけ」

 

どうやらこのお化け屋敷、急にびっくりさせにくる仕掛けが多いらしい。さっき私もちょっと恥ずかしい声を出しちゃったな。次からはもうちょっと気をつけないと…………

 

 

『グルゥゥァアアアオオオオ!!!!』

 

「むふひゃぁあ!!!」

 

「……ッッッ!?!?!?」

 

 

今度は横から大鎌を持った死神が飛び出してきて、私達に当たらないようにではあるが、大鎌を振るってきた。私はまたもや変な声を出して飛び退き、夏蓮さんは片手を振りかぶった変な体制で固まってしまった。

 

「……大丈夫ですか?」

 

「うぅ。大丈夫」

 

さっきよりも大丈夫じゃなさそう。ぎこちない仕草で振り上げた拳を下ろす。

 

 

「………実は私、怖いのは全然平気なんだけど、こういうびっくり系のお化け屋敷はちょっと苦手なんだよね」

 

 

ポツリと、独り言のように漏らす夏蓮さん。

 

「ごめんね。見栄はって『大丈夫』なんて言っちゃって」

 

その微笑みはどこか弱々しくて、拳は未だ少し震えている。

 

夏蓮さんはもしかしたら怯えているのかもしれない。

 

だったら、私にできる事は?

 

 

 

 

 

 

ーーー落ちる直前に夏蓮さんが私の手を……きゅって握ってくれて……すごかったーーー

 

 

ーーーうん。苦手。ジェットコースターはーーー

 

 

 

 

 

 

夏蓮さんは苦手なジェットコースターで私の手を握ってた。

 

じゃあ、夏蓮さんがお化け屋敷も苦手なら………

 

 

 

「…………」

 

「…………ッッ!!」

 

 

 

そっと、その震える手を握る。優しく包むように。その手に込められた力を、解いていくように。

 

「大丈夫ですよ……こうやって手を握っていれば、怖くないです」

 

最初はガチガチに固まっていた握り拳から、だんだんと力が抜けていく。ようやく生まれた隙間に私が指を滑り込ませていくと、優しく受け入れてくれる。そして私と夏蓮さんの指が一本、また一本と絡まっていって…………そして、強く結ばれた。

 

「うん。ありがとう。手を握っていれば、もう怖くない」

 

「はい!!じゃあ進みましょう!!」

 

「うん」

 

夏蓮さんの方を見ると、もうそこにさっきまでの表情の硬い夏蓮さんの顔はなくて、私が笑いかけると、優しく笑い返してくれる。

 

あぁ、これなら大丈夫だ。きっとどんなお化け屋敷が出てきても………

 

 

 

『ゴゴガゴガォォァァァォォアアアアア!!!!』

 

「ひゃっ…………!!!!!!」

 

「うみゃあ!!!!!!」

 

 

 

………やっぱり、お化け屋敷が怖いのに変わりはないみたいだ。

 

 

でも、

 

 

 

 

握ったこの手からはちゃんと温もりが伝わって来て、さっきよりもずっと心強かった。




紅音:こうやって手を握っていれば、(すごく心強くて)怖くないです。
夏蓮:手を握っていれば、(そもそも手がふさがってて殴りようがないから)もう怖くない。

狙ってなくてもミラクルを起こすリアルラックカンスト少女。それが紅音。



いつかやりたいなぁと思ってたネタができて満足です。
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