「なんだよ……此処」
それがふうま小太郎の第一声だった。体育館で鹿之介と訓練に励んでいた所、突然視界が切り替わったかと思うとそこに立っていた。
視界に入るは人、人、人。それもただの人ではない。あり得ない程耳の長い人に獣の耳が生えた人、多くの人が賑わいを見せている風景に彼は絶句した。
別にそんな人たちがいることが問題なのでは無い。誰もが和気藹々としているのが問題なのだ。
「なんでだ? 魔族がこんなにいるのに……」
此処はどこで、なんなのかと疑問に思うよりも小太郎はそんなことに目が行った。
彼の世界では魔族と人は敵対している。それなのに、そんな魔族と人が仲良さげにしている光景が彼にはあり得ないものに映ったからだ。
だからこそ、ふうま小太郎は唖然とその場に立ち尽くすしかなかった。
◆
我に帰った小太郎はまず自身の身を路地裏に隠すことにした。
様子を見るためだ。
此処は明らかにおかしな場所だ。
魔族も人も様子がおかしい。まず、此処が件の幻影の様な場所なのか現実なのかを見極める必要があり、他人との接触を控えるためでもあった。
いやむしろ、自身が落ち着くためにとった行動でもあるのかもしれない。
というより、彼的にはそれしかなかった。
(やばい、やばいやばいやばいやばいやばい。今俺一人で、誰もいないぞ!)
彼は、忍術が使えない忍者だ。彼の一族は『邪眼』という目に超能力を持った一族なのだが、彼にはそれが備わっていない。周りからも『目抜け』と呼ばれ蔑まれている様な存在だ。
つまり、彼には力がない。
それなのに魔族からの攻撃、または離反した対魔忍の忍術的な力かもしれないが、とにかく何かしらの攻撃を受けていると考えると彼の状況はとてもとても不味かった。
(どうする。どうするどうするどうする?)
そのため、彼は頭を使い周りを使って戦うことを得意としている。
しかし、周りには味方なんて誰もいない。だからこそ焦り、動揺しているわけだ。
そんな時だ。
「君、どうかしたのかい?」
「ッ!」
だからこそ声をかけられたでけで思わず、格好だけの臨戦体制に入るほどに小太郎はその時驚きを隠しきれなかった。
「わっわっわっ、な、なんだい君は! いきなり構えて、驚いちゃったじゃ無いか!」
「お前は誰だ?」
小太郎は、彼女のそんな言葉を無視して早口にそういった。
「僕? 僕はヘスティア、神様さ!」
「はあ?」
神。その言葉に流石の小太郎も唖然とするしかなかった。なんせ、彼の世界にも流石に神はいなかったからだ。
いかがでしたでしょうか? まだ何ともですよね〜。っていうかつまらんっていう人がいっぱいだたと思いますが長い目で見てください。
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