上弦の白兎 作:ヨーギラス
被害者である【ヘスティア・ファミリア】にはその罰金の四分の一が支払われた。
「全く、フレイヤには困ったものだよ」
「そうですね」
僕とベル君はお茶を飲みながら【フレイヤ・ファミリア】の事を話していた。
「{それにあの言葉も引っかかるし}」
『そこの兎さんが気になったからよ』
あの言葉の真意はなんなんだろうか、また何か仕掛けてくるかもしれない。
気を付けなくては…。
そう考えていると、ベル君がこう言ってくる。
「それじゃあダンジョンに行ってきますね」
「あぁ、気を付けるんだよ」
僕はこの時知らなかった、あんな騒動に巻き込まれることになるなんて…。
僕はリリルカと共にダンジョンの中層・十七階層を歩いていた。
使用しているのは「炎刀・弦月」、一日でも早く手に馴染ませるためだ。
「それにしても、ベル様の刀は切れ味が鈍らないのですね。硬いミノタウロスだって両断してしまいますし」
「それもあるけど、僕のスキルも関係していてそれで斬り易くしているんだよ」
「なるほど、そうだったんですね」
「そうだよ、先に進もうか」
そんな会話をしながら進んでいると、他の冒険者の
「あっ、君は…」
「アイズ、あの子誰?」
「初めて見るわね」
「ベル様、【ロキ・ファミリア】です」
最初に反応したのは【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインに反応したのが【
その後にリリがこそっと話しかけてくる。
「えっと、前の遠征で最後のミノタウロスを倒してくれた人」
『!!』
アイズの言葉で【ロキ・ファミリア】の面々は僕に視線を向けてくる。
「すまないが、君達の名前は?」
「【ヘスティア・ファミリア】のベル・クラネル」「【ソーマ・ファミリア】のリリルカ・アーデです!!」
【
「僕達の不手際に巻き込んでしまって済まない、正式な謝罪は…」
「必要ありませんよ」
「それは何故だい?」
「ダンジョンでは何が起こっても不思議じゃない、
「それはそうだが…」
「それに昨日も【フレイヤ・ファミリア】のちょっかいで気が立っているので」
「あぁ…、君も
「いえ、猪と刃を交えていました」
『はぁっ⁉』
その言葉にリリルカも含めた全員が驚く。
【フレイヤ・ファミリア】の猪というと一人しかいない。
【猛者】オッタル、迷宮都市オラリオ唯一のLv.7。
「オッタルと刃を交えたというのかい?」
「はい、でも僕はあの猪の剣と胸を切り捨てただけですよ。その後神フレイヤがやってきて有耶無耶になりましたけどね」
『⁉』
オッタルを斬った、それが意味することは第一級冒険者の頂点に届いているという事だ。
「ふむ、面白いな。ミノタウロスのお詫びと言ってはなんだけど、せめて今から一緒に探索するというのはどうだい?」
「ちなみにどこまで潜るおつもりで?」
「君達がよければ下層でもいいよ」
「じゃあ、下層で」
「うん、決まりだ」
こうして、僕とリリルカは【ロキ・ファミリア】と行動することになりその結果がまさかの事件に巻き込まれるのだった。