ガンダムビルドダイバーズ -once more- 作:雷電丸
「すごい人の数……」
目の前に広がる光景を、思わず口に出してしまう。それだけ珍しい故なのだが、出てしまってから周りに聞かれていないか気になって、シンヤは思わず周囲を見回した。
第七機甲師団への潜入調査を行ってから1週間。いつもと変わらぬGBNの仮想世界で思い思いに過ごしていたシンヤは、突然キョウヤから届いたメールに誘われて、彼のフォース、AVALONのフォースネストに来ている。
豪華な造りをしている洋風建築の建物は、多くの人が集まっても簡単に収容できてしまう程に広く、パーティー会場として飾りがあしらわれたこの部屋もなかなかの広さだ。
喧騒を他所に、シンヤは1人で壁に寄りかかっては改めて集まった顔ぶれを眺める。
ワールドランク7位の猛者、ランディ。
実力派揃いのフォース、鉄仮面ズ。
自分が世話になったタイガーウルフ、シャフリヤール、ロンメル率いる第七機甲師団。
錚々たる顔ぶれと精鋭の集まりに、しかしシンヤはあまり盛り上がる気にはなれなかった。キョウヤは人当たりもよく、優しさと勇猛さを兼ね備えた人物ではあるが、なんの理由もなくフォースネストに呼ぶとは思えない。
(マスダイバー絡みだよね、やっぱり)
そしてここ最近、キョウヤが何かを成し遂げた功績もないため、喜ばしい集会ではないのだろう。また、迎えに来たAVALONのメンバーからは「内容は直接キョウヤから聞いて欲しい」とだけ言われ、外部に情報が漏れるのをかなり警戒しているのが窺えた。
そうとなれば、残るはマスダイバーやブレイクデカールに対して、何かしらのアクションを起こすために集められたのだろう。上位ランカーが多いのを見るに、恐らく戦いは避けられないようだ。
「あれ、シンヤさん?」
「え? リク。みんなも」
声をかけられて振り返ると、かつて共に闘ったビルドダイバーズの面々がいた。そこには新たに加わったアヤメもいたものの、彼女はシンヤがいるとは思っていなかったようで、驚いた表情をしている。
「アヤメも、久しぶりだね」
「そ、そうね」
「あれ、アヤメくんと知り合いなんだ」
「えぇ、友達です」
コーイチにそう返したが、アヤメはクールに腕を組んでそっぽを向いてしまう。あまり大っぴらに交友関係を知られたくないのかもしれないので、シンヤもそれ以上は何も言わなかった。
やがてキョウヤから声がかかり、全員が別室に移動する。作戦会議を行うような大きな会議室に通され、中央にキョウヤが登壇すると、先程までのざわめきが嘘のようにしんと静まり返った。
「みんな、今日はよく集まってくれた。用件を伝えなかったにもかかわらず、こんなにも多く来てくれたこと、心から感謝する」
返事はなかったが、誰も視線を外さず、或いは黙って頷く。キョウヤの人徳あってこそ、ここまで集まったと誰も彼もが理解している。
「君たちも知っての通り、このところマスダイバーによる被害報告が日に日に増えてきている。私やロンメル大佐率いる第七機甲師団が、逐次パトロールを行ってはいるが、それでも焼け石に水だと言わざるを得ないだろう」
ブレイクデカールやマスダイバーの被害は、運営からのお知らせよりもプレイヤーが立てた掲示板の方で多く見られる。もっとも、中には相手を陥れようと嘘の書き込みをする輩もいるが、そういう人物には運営が裏をとって事実関係を確認して対処しているのだとか。
「運営も事態を重く受け止めているが、巧妙な手口によってマスダイバーの根絶に至っていないのが現状だ。そこで私は、黒幕の正体を掴むべく、ここに有志連合の結成を宣言する!」
どよめきはなかった。皆、マスダイバーやブレイクデカールの脅威を理解し、それがなくなることを切に願っているから。
「ここからは私が説明しよう」
キョウヤに代わり、ロンメルが指示棒を手に、後ろにあるモニターを軽く叩く。表示されたのは、現段階で決まっている今後の方針。
「現在、私の部下がブレイクデカールを配っている人物と接触している。その人物が根城にしている場所を突き止め、我々有志連合が突入すると言うものだ。当然、マスダイバーからの反撃も予想されるだろう」
これまでブレイクデカールを手にしてきた人物から話を聞いたところ、配っている人物の特徴が全て一致したため、黒幕本人が取引を行っていると考えていいようだ。ロンメルが送り込んだ諜報員も、どうやらその人物と近々直接取引できるらしく、居場所とブレイクデカールを配る人物のIDを特定できるのも間近なのだとか。
「マスダイバーの力はかなりの脅威だ。今回の任務はあまりに危険だと言わざるを得ないだろう。
しかし、その上で敢えて言おう。私に、みんなの命をくれ」
キョウヤの願いを秘めた言の葉に、その場にいた全員が立ち上がり、敬礼した。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
有志連合の決起集会とも言える日から、早数日。事態は唐突に動き始めた。送り込んだ諜報員が、突如としてログアウトしたのだ。すぐさまリアルにてロンメルへ報告があり、居場所を突き止めることに成功したらしい。
しかし潜入がばれて強制的にログアウトさせられてしまったことから、当初の予想よりもマスダイバーの反撃は激しくなることが確定。一筋縄ではいかない状況だが、誰も作戦からおりるとは言わず、寧ろ俄然やる気を見せ、結束力はより高まったと言えた。
「行くぞ! 我々と、GBNの明日を取り戻す!」
士気を高める意味をこめて、キョウヤがいの一番に出撃していく。その勇ましい姿に、我先にと多くのダイバーが続く。
「まさか初心者用サーバーにいたなんて……」
資源衛星が漂う宇宙空間。遮蔽物が少なく、開けたこの場所は初心者が宇宙での戦闘に慣れていくために作られた、専用のサーバーにあたる。マスダイバーの中には早く強くなりたい初心者もいるが、伸び悩みからブレイクデカールに手を出す者がほとんどで、このサーバーを根城にされているのは予想外だった。
「各員、運営がこのサーバーへの出入を制限してくれている。黒幕も逃げることはできないが、我々も撃墜されれば戻ることは許されない」
敵の物量がどれほどかは分からない上、待ち受けているからにはなにかしらの罠が仕掛けられている可能性もある。充分に気を引き締めなくてはならない状況に、シンヤは思わず緊張から喉を鳴らす。
「総員の奮起に期待する。私の……クジョウ・キョウヤの期待を胸に、戦ってくれ!」
決して1人ではない。キョウヤが、彼が呼んだ精鋭が揃っている。その言葉に背中を押されるようにして、シンヤは先行する仲間とは別ルートを進みながら、資源衛星へと近づいていく。
それと同時に、資源衛星からも次々と小さな機影が現れ、次第にその姿を鮮明にしていく。シンヤが進んでいく進路上にも、何機かのモビルスーツが立ちはだかるように陣取っていく。
内、真紅に彩られた飛行機を思わせる形のガンプラが突出してきた。前面に向けられた2門のビーム砲と、砲門の上部にあるライフルが立て続けに放たれる。
「セイバーか」
高度を上げ下げして俊敏にかわし、撃たれたビームと機体の色から敵機を特定すると、すかさず反撃に出る。
「フェイズシフトだからって!」
セイバーが登場する『ガンダムSEED DESTINY』ではお馴染みの、実弾兵器に対して強い硬度を誇るフェイズシフト装甲。GBNでもそれは健在で、シンヤが駆るキマイラはビーム兵装を持ち合わせていないため、相性はあまりよろしくない。
対して、キマイラのベースとなったマルコシアスが登場する『鉄血のオルフェンズ』では、ほぼ全ての機体がビーム兵器を限りなく無力化するナノラミネート装甲を有している。キマイラも同じで、避けられないビーム攻撃は左腕で悉く弾いていく。
距離が縮まり、レールガンの射程におさめるとすぐに展開し、セイバーに向かって1回、2回と放つ。ブレイクデカールとフェイズシフト装甲とで物理兵器にはかなり強くなったからか、セイバーは気にすることなく弾丸を一身に浴びる。
「ガラ空きだ」
だが、衝撃だけは消すことができない。怯んだ一瞬の隙をつき、セイバーの真上をとったシンヤは、無防備な背面にバスタードメイスγを叩きつけた。セイバーを真っ二つにへし折り、キマイラは一瞥もくれることなく次の目標に向かって飛び立つ。
「後ろ!?」
しかし、アラートに促されて背後を振り返ると、“倒したはずのセイバーが追いかけてきた”。
「本当に、復活するのか!」
ロンメルから聞かされてはいたが、いざ目の当たりにすると驚くなと言う方が無理だ。自分を追い抜いたセイバーが機体を反転させながら変形し、露わになった頭部のツインアイが不気味に光る。
ビームサーベルとバスタードメイスγがぶつかり、火花を散らす。しかし1機に時間をかけすぎた。続いてきたマスダイバーが追いついてくる。
「コクピットを潰す!」
鞘でビームサーベルを受け止めたまま、γナノラミネートソードを抜き、セイバーのコクピットに突き立てる。沈黙したセイバーを、後続の敵機から放たれたビームに沈めた。
爆散したセイバーを気に留めることなく、巨大なビームバズーカを手に、漆黒の機影がモノアイを光らせながら迫った。
ドムの前段階にあたる、試作実験機。装備はビームバズーカとヒートサーベルのみとシンプルでありがなら、ビームバズーカはその巨大な見た目の通りの火力を有しており、直撃すれば一溜まりもないのは明らかだ。
「クールタイムもないって聞いていたけど、これは……!」
銃火器の欠点として、次弾を撃つための発射間隔がGBNにおいて再現されており、間隔を置かずに連射し続ければ銃身が焼きついてしまう。ブレイクデカールはその欠点すらないものとして扱い、目の前のドム試作実験機も、ビームバズーカの火力を前面に押し出した戦い方を仕掛けてくる。
さらにはレーゲンデュエルがビームライフルとライフル型のレールガンを連射しながら接近してきた。デュエルの発展機の中ではアサルトシュラウドやフォルテストラと言った追加装甲が少なく、素のデュエルと同様にスマートなレーゲンデュエルは、連携など二の次と言った様子でキマイラとドム試作実験機との間に割り込み、両膝に装備したビームサーベルを抜き、斬りかかってくる。
咄嗟にキマイラの左腕で先に振われた一閃を握り、その勢いのまま押し倒して続く二刀目をやり過ごすと、シンヤは接近戦よりもビームバズーカを警戒し、再びドム試作実験機へ迫った。
「撃たせるものか!」
銃口に光が灯る。先程連射されたこともあって、放たれるまでの時間は分かっていた。キマイラの左腕を射出してビームバズーカに叩きつけ、僅かに軌道をずらす。放たれたビームは予期せぬ方向に向かい、虚空を一瞬照らすだけに終わった。
ドム試作実験機が接近を許し、ヒートサーベルを抜こうと背中に手を伸ばす。しかしそれより一歩早く、キマイラの右手が頭を鷲掴みにした。瞬時にパイルバンカーでメインカメラを貫くが、それで終わるはずもないのは分かっている。ナックルガードを反転させてクローを展開し、機器が露わになったそこへ突き立てる。一気に振り下ろした爪が深々と刻まれ、ドム試作実験機の身体を引き裂いた。
なんとか2機を立て続けに撃破したものの、それを見ていた他のマスダイバーが新たに加わり、数的な問題は一向に解決しそうにない。
「シンヤくん、そこのマスダイバーもまとめて駆逐する。指定ポイントまで来てくれ!」
「分かりました!」
肉薄してきたレーゲンデュエルと迫り合いながら、シャフリヤールの指示になんとか返事をする。
レーゲンデュエルが背部に接続されているサブアームを稼働させ、懸架している巨大なバズーカを構え、トリガーを引く。バスタードメイスγの鞘で受け止めるが、響いた衝撃がコクピットを揺らし、シンヤは思わずうめく。しかし怯んではいられない。踵を返し、敵が見失わず、諦めないような速度と距離を維持しながら、シャフリヤールから言われたポイントへ。
「射線には入らないでくれよ」
その言葉に返事をするより早く、極太と形容したくなるほどに大きな粒子ビームが闇に満ちた宇宙を眩いばかりに照らした。彼が駆るセラヴィーガンダム・シェヘラザードから放たれた光は、シンヤを追いかけていたガンプラはもちろん、彼と戦っていたガンプラや後ろで控えていた者まで一息で呑み込んでいく。
「す、すごい……」
まだトランザムを使っていないにもかかわらず、これほどの火力を叩き出す姿は、周りにも希望を与えるには充分だろう。
「敵が怯んでいる!」
「突入部隊、行くぞ!」
「我々は彼らの援護だ!」
次々と指示が飛び交う戦場において、しかし誰もが混乱せず的確に動いている。初めて会う者も少なくない中で、予め決めておいたシンプルな指示と役割を誰もが頭に叩き込んでいるお陰だろう。
誰よりも早く、真っ先に資源衛星へと向かうキョウヤは、後続が狙われないようにわざと目立つ軌道で進みながら、隙あらば撃墜へ追い込んでいく。
「続け!」
モビルアーマーの形態へ変形していることで、キョウヤのAGE-2マグナムは使える武装が限られている。それでもマスダイバーは機動性の優れたAGE-2マグナムを捕まえられず、隙をつかれる形で後続のガンプラに撃墜されていった。
「リク! 何か、来る!」
「え? あ、あれは……!?」
少しずつ資源衛星に連合軍のガンプラが入り込んでいく中、オープンにしてある通信の向こうで、サラとリクの慌てた声が聞こえてきた。シンヤも視線を巡らせると、資源衛星の下側から何かがゆっくりと姿を現す。
ぱっと見は戦艦のような形と、暗灰色をメインとしたカラーリングの大きなモビルアーマー。威圧的なその姿に、思わず息を呑む。
そんな驚きなど露知らず、機体の前面に備えられた砲塔がこちらを向く。
「リクくん、危ない!」
叫び、割り込むようにダブルオーダイバーエースの前に立った瞬間、向けられた砲塔から閃光が放たれる。対ビームコーティングを施してある鞘で弾き続けるが、先程のバズーカのダメージと相まって、遂には鞘が溶解し始める。
「まずい!」
鞘と、そこに内蔵されている剣の両方を失うわけにはいかない。溶け切る前に鞘からγナノラミネートソードを抜き、リクと共にさらに後ろに下がる。
「リクくんは先に」
「でも……!」
「大丈夫。あの機体、後ろを取れば余裕だから」
それだけ言い残し、シンヤはキマイラと共にモビルアーマーへと急速に接近する。近づけば近づくほど、その大きさに驚かされるが、ついこないだサイズアップしたサイコザクと戦ったばかりだからなのか、恐怖心はあまりない。
「ユークリッド、か」
『ガンダムSEED DESTINY』に登場するモビルアーマー、ユークリッド。射撃兵装をことごとく防ぐ陽電子リフレクターを持ち、機体の前面にビーム砲とガトリングを2門ずつ備えるが、後方や機体下部に回りこめさえすれば、撃墜は容易だろう。
(入り込めれば、だけど)
リクの反応がレーダーから消えた。きっと資源衛星に突入したのだろう。さっきは大丈夫だと言ったが、実のところそう簡単な話ではない。
ユークリッドの火器は前面に集中しているものの、陽電子リフレクターが形成される範囲は機体側面のほぼ全域にあたる。ブレイクデカールで硬さが増している上に陽電子リフレクターを貫くのは厳しいため、狙えるのは本当に後方と下部しかない。それは敵も想定しているはずだ。
案の定、シンヤが機体を急降下させると、ユークリッドも下がり、或いは進路を阻むようにガトリングやビームを浴びせてきた。ブレイクデカールによって傷が修復されてしまうことも考えると、生半可な攻撃で済ませるわけにはいかない。
「けど、こいつは、ここで!」
今、ユークリッドを抑えられるのは自分だけだ。無視して資源衛星に近づけば、殲滅部隊の大きな普段になってしまうだろう。シンヤはキマイラと共に、再び接近した。
簡単には近づけさせまいと、ガトリングが火を噴く。射線を遮るもののない虚空を駆け抜けながら、シンヤはなおも接近を試みる。次第に距離が縮まっていく。それに焦りを感じたのか、ユークリッドが突如として機体を傾ける。
「ビーム砲も……!」
ガトリングだけでは足りないと悟ったのだろう。ビーム砲も合わせて放ち、遂にはその巨体が動き出した。
「体当たりする気か!?」
キマイラ目掛けて突進をかまそうとするユークリッド。作品によってモビルアーマーと称される機体の全高は様々だが、モビルスーツがぶつかり合えるような柔な物はない。
ユークリッドの体当たりを既の所でかわし、振り返ってその背面に向けてレールガンを放つ。
が、当たるより早く眩い光が広がり、射撃を無効化してしまう。
「陽電子リフレクター……」
ブレイクデカールの力か、或いはマスダイバーがカスタマイズしたからなのかは分からないが、予想していたよりもリフレクターの発生範囲が広い。
転身して再び強襲するユークリッドに、シンヤはなんとしてでも接近しようと機体を走らせる。
7連装のガトリングから放たれる激しい弾丸の雨を掻い潜り、今度はユークリッドの底面に潜り込む。逃げられるより早く、至近距離でレールガンを放つが、傷ができたのはほんの一瞬だけ。
連続で攻撃されないよう、ユークリッドは一気に加速してすれ違う時間を僅かにし、損傷を最低限に抑えた上、ブレイクデカールによって傷を修復してしまう。
しかし諦められるはずもなく、シンヤはユークリッドを追いかけて後ろにつく。スラスターを狙って、レールガンを再び見舞った。また陽電子リフレクターが展開され、放った弾丸のことごとくを無力化するが、キマイラのスピードを緩めず、突っ込んでいく。
「食い破れ、キマイラ!」
シンヤの叫びと共に突き出された左腕が、獰猛な牙となってリフレクターに突き立てられる。リフレクターとナノラミネートアーマーとがぶつかり合い、火花を散らす。身を翻そうとするユークリッドに逃げられないよう、シンヤも懸命に食らいついた。
「逃がさない!」
遂にはリフレクターに小さな綻びが生じる。そこへγナノラミネートソードの切先を刺し、光の壁を切り裂くように真一文字に振るった。
キマイラの牙が、壁を食い千切る。
陽電子リフレクターを抜けてさらにユークリッドに迫ると、今度こそスラスターに向けてレールガンを放つ。各部がたちまち火の手をあげ始め、ユークリッドはその軌道を制御できずに彼方此方へふらついた。
隙だらけとなったモビルアーマーを沈めるのは、簡単だ。
ユークリッドのコクピットへ回り込み、シンヤはγナノラミネートソードを深々と突き刺した。